【チップの前に】ベトナムの通貨は?
南シナ海に面した東南アジアの国ベトナムで使われている通貨単位はドンです。
ベトナムで現在補助単位は使われていませんが、ハオとシュウで1ドンが10ハオ、100シュウが同じ額になります。
紙幣は100や500という小さな金額から1万、10万、20万、50万など全部で12種類です。
紙幣の100、200ドンはほとんど流通していない単位になります。
コインは5種類がありますが、こちらもほとんど流通していないのです。
実際に観光でも目にする機会は、ほとんどありません。
紙幣に描かれているのは、ベトナムの初代国家主席のホーチミンです。
1ドンは2019年8月時点日本円で約0.0045円、1万ドンは約45円となり桁が大きく計算の難易度は高めになります。
ベトナムでチップは必要?
通貨の桁が大きなことで知られるベトナムには、従来からチップを払う文化はないのです。
不要ですが外国人観光客の増加によって文化も変わりつつあります。
近年チップ文化のあるヨーロッパやアメリカからの観光客が増加しており、要求する場所が増加傾向にあるのです。
特にタクシーやホテルなど外国人を相手に仕事をするシーンで、求められることが多くあります。
要求されることも多くありますが本来の意味合いは、サービスに対する心付けです。
ベトナムで渡すか否か迷った場合には、サービスの良さやシチュエーションで渡すか決めるとスムーズに観光が楽しめます。
ベトナムでチップを渡す場面①タクシー
目的地までの移動に便利なタクシーは、多くの日本人が利用する移動ツールです。
渡すか否か迷うシーンですが、タクシーでのチップ問題をご紹介します。
基本的にチップを渡す必要はない
ベトナムのタクシーは基本的にチップは不要です。
観光客でもタクシー料金のみの支払いで問題なく、利用することができます。
良心的な人であれば、料金以外の金銭を請求することはないのです。
しかし、例外的に悪質な人も存在しており、そのようなケースでは降車時に請求してくることもあります。
雰囲気と流れで支払わなければならないと感じてしまいますが、チップは一切不要です。
チップを渡す時:釣り銭を渡す
基本的にベトナムのタクシー利用時にチップの支払いは不要です。
しかし、例外的なパターンでは気持ちとしてチップを渡すこともできます。
サービスの悪いケースでは当然不要ですが、長時間の利用やチャーターでは渡すと喜ばれることも多いです。
長時間の利用時には、料金を支払った後のお釣りを渡す程度になります。
コインの流通しないベトナムでは、降車時に日本円で数百円ほどになるお釣り渡すとスマートです。
ベトナムでチップを渡す場面②バイクタクシー&シクロ
ベトナム観光の移動で重宝するのが、バイクタクシーやシクロです。
バイクタクシーはバイクの後ろに座る2人乗りのタクシーで、シクロは人力車の自転車バージョンになります。
基本的にチップを渡す必要はない
景観を楽しみながら利用でき、近距離の移動にぴったりのバイクタクシーやシクロ。
バイクタクシーやシクロといったベトナムならではの乗り物の利用はチップ不要です。
基本的に不要となる理由は、ベトナムの特徴的な料金システムです。
交通機関は料金が明確に決められていますが、バイクタクシーとシクロは料金を交渉して利用します。
料金を交渉するため、双方が料金に合意しての利用になります。
そのためプラスで支払う必要はないのです。
チップを渡す時:1〜2万ドンを渡す
料金を交渉するシステムのため不要です。
ベトナムならではの交通手段でも、タクシーと同様に支払うことができます。
名物のバイクタクシーやシクロのドライバーは、強引に利用させようとすることも多いです。
乗車時は不要ですが、チップを要求されることもあるため、料金とは別に1~2万ドン手渡します。
100円程度で問題ありませんが、悪質なケースだと5万ドンほど求めることもあります。
このような状況では、利用しないか渡さないことが重要です。
ベトナムでチップを渡す場面③レストラン&カフェ
ベトナムにはベトナム名物が食べられるローカルなレストランやカフェから、ハイクラスなレストランまで多くあります。
サービス料が含まれている場合:チップは必要はない
ベトナムの名物が食べられる飲食店では、チップは不要です。
ハイクラスな飲食店は、ベトナムでも他国と同様にサービス料として料金に含まれています。
ベトナムの家庭の味が堪能できる、ローカルな飲食店でも同様にチップは不要です。
飲食店では、サービス料の有無を確認して料金に含まれる場合は払う必要がないのです。
サービス料が含まれていない場合:料金の5〜10%
ベトナムの飲食店はサービス料がプラスされているケースでは、不要ですが、含まれていないケースでは必要です。
含まれない時には、料金の5~10%程度になります。
2,000円利用した場合には、5%分となる100円分のチップ約2万ドンを渡すのです。
支払う際は5~10%ほど多めに支払い、お釣り分をチップとして渡すとスムーズに支払えます。
ベトナムでチップを渡す場面④ホテル
ベトナムで宿泊して滞在するホテルもチップを渡すシーンの1つです。
ポーター:1〜2万ドン
働いているポーターにはチップを支払います。
ポーターはフロントから客室まで荷物を運んでくれる人です。
ある程度のランクにはポーターがおり、部屋まで荷物を運んでくれます。
部屋まで荷物を運んでもらった場合には、1~2万ドンを手渡しで支払うことが多いです。
利用することによって発生するため、荷物を運んでもらわなかった時には、必要ありませんん。
ルームサービスやドアマン:チップは必要ない
ベトナムのホテルに宿泊した際に目に触れる機会が多いのがルームサービスやドアマンです。
ルームサービスやドアマンもポーター同様にサービスをしていますが、チップは必要ありません。
ルームサービスは名前の通り部屋に食事などを届けてくれる人で、ドアマンはホテルの玄関で接客をするスタッフです。
ベトナムでは基本的にチップが不要となりますが、親切なサービスを受けた場合には1~2万ドン渡すことができます。
ベッドメイキング:チップは必要ない
ヨーロッパやアメリカでは、ベッドメイキングにチップは定番ですが、こちらは必要ないのです。
ホテルでは基本的にチップは不要となります。
ベッドメイキングは、連泊をした場合など翌日の部屋の清掃などをする人です。
欧米ではチップが必要ですが、ランクやクラスに関係なく必要としないのです。
例外的に部屋を汚しすぎた場合には、1~2万ドンを枕元などに分かりやすく置いておくこともできます。
ベトナムでチップを渡す場面⑤マッサージ&スパ
ベトナム女子旅の定番がマッサージやスパです。
日本よりリーズナブルに受けられ、旅の疲れを癒すことができます。
高級エステ:チップは必要ない
ベトナム旅行でポピュラーは高級エステは、日本よりもリーズナブルでチップも不要です。
不要なケースは、サービス料が事前に含まれている場合となります。
日本人が多く利用するエステなどは、観光地にあるお店です。
ベトナムの観光地にあるようなエステなどは、料金にサービス料という料金が加算されています。
サービス料は請求書などでチェックすることができ、含まれているような場合は不要です。
サービス料が含まれていない場合:5〜10万ドン
観光地にあるマッサージ店などは、事前にサービス料が含まれていることが多いです。
しかし、例外的にサービス料が含まれていないこともあります。
サービス料が含まれていないお店では、渡すことになるのです。
チップは5~10万ドンほどとなり、日本円で約230円~450円ほどになります。
ベトナムは格安店から高級店まで様々あるため、必要か否かは事前に確認しておくと安心です。
ベトナムでチップを渡す場合⑥バーや高級クラブ
近年ベトナムの首都ホーチミンを中心に続々とオープンしているのが、バーや高級クラブです。
バーやハイクラスなクラブは、地元の富裕層や外国人観光客などが利用しています。
ベトナムの都市部で増加傾向にあるカジュアルなスタイルでは、1つのテーブルごとに渡します。
カジュアルスタイルでは、1つのテーブルで10万ドンほどとなり、日本円で約500円です。
ハイクラスなクラブの場合は、テーブル付きのウェイターに渡すため少し多いです。
チップの相場は5~10万ドンほどとなり、日本円で約250円~500円となります。
渡し方はウェイターに対して、現金で直接渡すことがおすすめです。
ベトナムでチップを渡す場合⑦ツアーガイド
ベトナム旅行で多くの日本人が利用するのが、ツアーガイドです。
ガイドは、ベトナムの観光を安全に快適にスムーズに進めてくれる重要な存在になります。
プライベートのガイド:5〜10万ドン
個別にガイドをしてくれるプライベートのガイドがあります。
プライベートは、自由が利きやすいため、自由に観光を満喫したい日本人にも人気です。
プライベートは、マイペースな自由な旅のサポートをしてくれます。
団体向けとは違い、個人相手に仕事をしているためガイドにはチップを支払うのです。
ガイドに支払うチップは5~10万ドンで日本円で約約250円~500円となります。
悪質なケースでは過剰に請求されることもありますが、あくまで気持ちとして5~10万ドン渡すことがおすすめです。
団体向けツアー&ドライバー:チップは必要ない
プライベートとは違って大勢の人を同時にガイドするツアーもベトナムにはあります。
ツアーにはガイドやドライバーがいますが、一切不要です。
団体向けツアーには予め料金にチップが含まれているのです。
基本的には不要ですが、ガイドやドライバーが観光客に対してチップを要求することもあります。
貰えればラッキーというスタンスで要求された時には、NOという意思表示をして拒否するだけです。
ベトナムでチップは上手に渡そう!
ベトナムは本来チップ文化はありませんが、訪れる人の変化でチップが必要なことも多いです。
全てのエリアで必要なわけでないため、必要が否かを見分けることが重要となります。
線引きは難しいですが、上手に使いこなすことでスムーズにベトナム旅行を楽しむことができます。
ベトナムへ旅行へ行く際には、使い分けて円滑な旅行を楽しみましょう。