【観光の前に】硫黄島ってどんなところ?
硫黄島は、東京都の属する島で、小笠原諸島の南に位置しています。
活火山がある火山島のため、硫黄の臭いがすることから、硫黄島と名づけられました。
「いおうじま」と呼ばれていたこともありましたが、現在は「いおうとう」になっています。
硫黄島が注目されるキッカケになった理由の一つに、世界的映画監督クリント・イーストウッド監督の映画「硫黄島からの手紙」があります。
この映画の題材になったのが、第二次世界大戦の大日本帝国対アメリカの硫黄島の戦いです。
アメリカ軍による大日本帝国本土への上陸を遅らせるため、二国間の激戦が繰り広げられました。
硫黄島には、豊かな緑と美しい海が広がり、一見すると自然豊かなリゾート観光地にも見えます。
しかし、島を観光すると、戦時中に使われた武器の残骸などが残っています。
硫黄島は、豊かな自然と第二次世界大戦の凄まじさを感じる島です。
硫黄島観光では、戦争の跡をしっかり見ておきましょう。
【観光の前に】硫黄島の現在の状況
硫黄島では、現在でも火山活動・隆起活動が続いています。
現在、島には自衛隊が駐屯しています。
人が住むには、危険な要素が多いという理由で、もともとの島の出身者も帰還が許されていない状況です。
観光も不可能ではないものの、自由にするのは難しいです。
第二次世界大戦中の硫黄島の戦いでの不発弾処理や、戦死者の遺骨の収集活動も行われています。
とても美しい島ですが、あまり浮足立って観光できる環境とは言えません。
硫黄島は観光できる?
活火山があることや、不発弾、戦死者の遺骨など第二次世界大戦による影響が残る硫黄島。
しかし、観光することは不可能ではありません。
硫黄島への行き方は、主に2つあります。
一つ目は、硫黄島の戦いで戦死された方の遺骨収集ボランティアに応募・採用されて島へ行く。
二つ目は、硫黄島基地の食堂などアルバイトスタッフに応募・採用されて島へ行く。
特別な島なので、普通の観光スポットのように気軽に島へ上陸することは、許されていません。
先ほど述べた方法で上陸しても、不発弾や島の自然などに気を付けて、島を観光しましょう。
また、旅行会社から年に数回クルージングプランがでています。
クルージングは、硫黄島を含む近隣の島の周りを船で観光するものです。
上陸はできませんが、船から島をみることができます。
硫黄島のおすすめ観光地7選
硫黄島航空基地
海上自衛隊が管理する硫黄島の飛行場です。
海上自衛隊の硫黄島航空基地隊と航空自衛隊の硫黄島分屯基地が使用しています。
飛行場の一部は、アメリカ軍の硫黄島通信所です。
滑走路は一本しかなく、飛行場としては小さいですが、自衛隊員が駐在しているので、売店や食堂などがあります。
硫黄島に一般人は住んでいませんが、自衛隊の売店や食堂のアルバイトを一般人から雇っています。
硫黄島観光に興味があるなら、ここで働くのが方法の一つ。
硫黄島観光の手段は、こちらのアルバイト生活を通して、観光に出かけるのが良いでしょう。
- 住所
硫黄島島民平和祈念墓地公園
第二次世界大戦前までは、島民がいたので、もともとはその方々の墓地でした。
今では、見晴らしの良い公園です。
観光で訪れるべき場所となっています。
公園内には、島民の方のお墓の他に、戦没者の慰霊碑や「祈りの塔」や天皇両陛下訪問の記念碑などがあります。
硫黄島旧島民平和祈念墓地公園では、島の美しさと戦争の歴史を感じられる観光スポットです。
観光を楽しむにも、慎みが必要な場所ですが、ぜひ訪ねてみてください。
- 住所
摺鉢山
摺鉢山は、山のてっぺんがへこんでいて、すり鉢に似ていることからその名前が付きました。
硫黄島の戦いでは、大日本帝国軍がここを拠点としていました。
アメリカ軍による射撃攻撃により崩壊した歴史を持つ山でもあります。
山には、両国の記念碑や戦没者の慰霊碑も。
また、硫黄島の戦いの当時、アメリカ軍が摺鉢山に星条旗をさす光景はよく知られています。
硫黄島観光のハイライトスポットです。
- 住所
翁浜
翁浜は、硫黄島の戦いでアメリカ軍の上陸に使われました。
当時は、アメリカ軍の兵士でいっぱいでした。
アメリカ軍の目線でいうなら、ここから激戦が始まったといえます。
現在では、浜辺と青い海が広がり、自然豊かで美しい景色を見ることができる観光スポットです。
硫黄島観光で海を眺めたいならここがおすすめ。
- 住所
監獄岩
監獄岩は、硫黄島から1.5kmほど離れたところにある岩です。
岩には、戦後に米軍が作った施設の跡が。
過去には、硫黄島と陸続きになっていたこともありますが、現在では海に隔てられてしまっています。
硫黄島は、隆起活動が激しく、島の形の変化が著しいですが、これは監獄岩にも影響があります。
監獄岩も年々その形が変わるほどです。
監獄岩は、硫黄島から眺めて観光を楽しんでみてください。
- 住所
千鳥温泉
硫黄島は、火山島でいつも硫黄の臭いが島全体を覆っています。
千鳥温泉は、海岸沿いにある温泉で、もくもくと白い湯煙を立てています。
お湯の温度は100度近くあるので、観光として見ることはできても、入浴はできません。
入ることはできませんが、硫黄島の自然を感じることができる観光スポットです。
- 住所東京都小笠原村硫黄島
鶯地獄
こちらも、水蒸気が激しくたつ観光スポットです。
温泉のように見えますが、この鶯地獄も入浴はできません。
水蒸気が上がっていて、臭いも強く、硫黄島が火山島であることを感じられる観光スポット。
危険な観光スポットでもあるので、あまり接近することは許されていません。
しかし、少し遠目からでも自然のパワーを感じることができる観光スポットです。
- 住所東京都小笠原村硫黄島
硫黄島神社
戦前からあった硫黄島神社ですが、現在のものはその場所と鳥居、祠が新しくなったものです。
とても小さな神社で、鳥居は手作り感満載。
鳥居の先に立派なガジュマルの木があり、そこをさらに抜けると祠があります。
この風景がどこか神秘的です。
戦前は、硫黄島には住民がいたので、硫黄島神社のお祭りなども盛んに行われていました。
現在では、観光客はもちろん、住民もいないのでいつも静かです。
硫黄島に行く機会がれば、観光に訪れてみると良いところです。
- 住所
硫黄島は観光できる!行き方は?観光スポット7選も紹介!のまとめ
第二次世界大戦中に熾烈な戦地となった硫黄島は、一般人の上陸は原則許されていません。
そのため、基本的に観光客もいません。
しかし、ボランティアや硫黄島基地のアルバイトスタッフとして上陸の機会があるなら、今回ご紹介したスポットへ観光するのがおすすめ。
観光する際は、戦没者への敬意や島のルールを忘れず、島を散策しましょう。