ウズベキスタンの通貨はスム
物価の安いウズベキスタンの両替事情
ウズベキスタンでの両替は一言でいうと難しいです。理由としては、日本円から直接スムに両替してくれるところが大変少なく、円の表記がある両替場でもしばしば断られてしまうこともある程、簡単には済みません。
ウズベキスタンへ訪れる多くの日本人観光客は、ドルを用意して旅行にいくのがメジャーな方法です。ウズベキスタン国内ではドルでの支払いが可能なところも多く、万が一スムを用意できなかった際などには役にちますし、ドルからの方がスムーズに両替できます。
レストランやショップなどでドルで支払う場合はお店独自のレートで設定されていることが多く、かなり高めに請求される場合もあるため、ドルからスムに両替しておく方が安心です。もちろん日本の空港では両替に対応しているので、予め用意しておくのも一つの方法といえます。
ちなみにスムの紙幣は
- 5,0000スム
- 10,000スム
- 5000スム
- 1000スム
- 500スム
- 200スム
- 100スム
- 50スム
- 25スム
- 10スム
- 5スム
- 3スム
- 1スム の13種類。
硬貨
- 100スム
- 50スム
- 25スム
- 10スム
- 5スム
- 1スム
の6種類ですが、現在は100スム以下の紙幣や硬貨はほとんど流通がされていない状態です。
ウズベキスタンの物価は日本に比べて高い?安い?
結論からいうと、ウズベキスタンの物価の方が日本に比べて圧倒的に安いです。ウズベキスタンの首都のタシケントは、比較的都会で整然とした町並みが広がっており、さすがは首都といった雰囲気ですが、地方だと昔の街並みの姿のまま残されているとしも多くありまだまだ発展中の場所もあります。
例としてタシケントでワンルームを借りるとすると、1カ月の家賃は平均して3万円いかない程度で済んでしまいます。日本の東京に比べると半分以下の家賃で借りられ、圧倒的に物価が安いことがわかります。出典
その分、給料の平均額もウズベキスタンでは日本と比べてとても低く平均は2万5000円程度で、給料から考えると首都で賃貸物件を借りるとなると給料よりも家賃の方が高くなる場合もありそうです。
ウズベキスタンの物価が安い理由
ウズベキスタンの物価が安い理由①:貧困層が多い
国民の40%もの人口が貧困層だといわれており、1人当たりのGDPが世界平均の20%にも満たない水準であるとされています。ウズベキスタンはソ連からの独立後の1992年からの2年もの間に、急激なインフレを経験しており、年間1000%もの数字を生み出しています。
IMFの助力により経済の安定化が徐々に進み、その3年後には50%にまで減少し、2000年代には10%未満になり過去とくらべかなり経済が安定してきていることがわかります。近年は天然ガス、ウラン、金関連の資源が豊富なことから、投資を多く受け入れており、経済成長を遂げていることから世界一経済成長率が高い国としても注目されています。
ウズベキスタンの物価が安い理由②:失業率が多い
首都などの都市化が進んでいるところでは、就業率は高く安定した経済であるようですが、特に地方では就業率が低いとされており、一部の情報によると20%以上もの人が失業中であるといわれています。ウズベキスタンの総労働人口の約30%ほどが農業労働者で、ウズベキスタンでも特に生産の多い綿花の収穫期には、学生や教師、公務員がボランティアで収穫に駆り出されるなど、児童労働も問題になっているようです。
ウズベキスタンの物価が安い理由③:外国製品の輸入の規制
ウズベキスタンの政府は、地方の生産品を守るため非常に高い税金を課しており、高い関税を輸入時に加えるなどして外国製品の輸入をさまざまな方法で制限しています。
ウズベキスタンの物価を日本の物価と比較【交通費|食費】
ウズベキスタンの物価を日本の物価と比較:交通費
ウズベキスタンでのメインの交通は、価格からいってもタクシーが一番使いやすいですが、もちろんバスや電車などの公共交通機関も便利に使えます。それぞれの交通手段の費用を見ていきましょう。
電車
ウズベキスタンでは、日本の新幹線のような超特急アフラシャブ号と呼ばれる高速列車が運行しています。首都タシケントとサマルカントを観光するのがウズベキスタン旅行ではメジャーなプランで、移動に高速列車を利用する人も多いです。
タシケントからサマルカントへは直通でいくことができ、料金も片道エコノミー席で65,000スム、日本円にして900円程度で行くことができます。代理店などを通して購入する場合はおおよそ二倍の価格です。
電車の切符はネットで買うことができるので、基本的には事前に買うことをおすすめしますが、もちろん駅でも購入可能です。購入の際はパスポートが必要になるので忘れず携帯するようにしましょう。
タクシー
タクシーは日本と比較すると驚くほど安い価格で利用ができます。
相場としては1キロ約2000スムで、日本円にするとおおよそ150円で利用でき、日本の初乗り料金の1/4以下の価格で移動できます。
ただ、タクシードライバーによっては日本人だとわかると高い料金を設定して告げてくる場合が多く、相場を優に超える料金になってしまこともしばしばあります。日本のタクシーのようにメーターがあるわけではないので、ドライバー次第で料金はいくらでも変動してしまうのが現実です。
日本のタクシー同様、夜間は割増料金があるので若干値段が高くなりますが、それでも十分低価格で移動ができるので利用する人も多くみらます。
バス
首都のタシュケントやサマルカンドではバスも便利に利用できます。
タシケントの市内バスは、距離にもよりますが大体1,000~2,000ソムで日本円にするとなんと約15~25円と驚きの値段で市内を自由に移動できます。
日本ではICカードの普及がされていますが、タシケントでバスを乗る場合は乗車してからチケット販売員に直接現金で支払いチケットをもらって乗車するのが一般的です。また、空港からも市内へバスで行くことができ、旧市街へと行く場合は11または76番のバス、新市街へと向かう場合は67番の路線を利用すると簡単に市内へと向かえます。
ウズベキスタンの物価を日本の物価と比較:通信費
ウズベキスタンでは都市部ではWi-Fiスポットが多数ありますが、通信が非常に弱く、日本からWi-Fiをレンタルしていくか、現地でSIMカードを購入する方が不便なくインターネットを使えます。ウズベキスタンでは、Ucell(ユーセル)・ビーライン・UMS・ウズモビルという4つの携帯会社からSIMカードを購入することができ、この中でも4G/LTEに対応しているのはユーセルとビーラインの2つのみです。
1番大きい携帯会社はユーセルで、電波も接続が安定しており、料金は通話付きの2GプランにSIM本体の料金が込みの金額で50,000スム。日本にすると約650円で日本と比較するとても安く済みます。
ウズベキスタンの物価を日本の物価と比較:コンビニ
日本のようなコンビニはウズベキスタン国内にはないのですが、気軽に買い物ができる場所としてはバザールやキオスクなど主流です。チョコレートからウズベキスタンならではのドライフルーツやお総菜など、すべて量り売りで売られている場所も多く、必要な分だけを購入することが可能です。
顔よりも大きいパンがひとつ3000スム(日本円で40円程度)で売られているなど、日本の半分程度の価格で購入できます。ウズベキスタンのバザールなどでのメイン商品の値段を見ていきましょう。
お水
ウズベキスタンでは1リットルの水は3000スム程度で売られており、日本円で約40円ほどで購入できます。ウズベキスタン人は水道水を普段口にするようですが、外国人にとっては合わない場合も多いので、できるだけ水道水は避けミネラルウォーターを飲むようにしましょう。
お酒
ウズベキスタンでのビールの価格は、国産のビールは非常に安い値段で売られてます。0.5リットルのもので4000スム前後で、日本円にすると約50円と日本の半分の価格です。
輸入ビールともなると、0.33リットルで160円程度と約3倍の値段になります。輸入規制があるので関税も高く、国内産のものと比較するとかなり高いです。
タバコ
ウズベキスタンではタバコの価格はウズベキスタンの物価からすると少し高値ですが日本に比べかなり安いです。
マルボロで比較すると1箱約12,000スムと、円に換算すると約160円程度で販売おり十分安いですが、現地で流通しているものは50円程度から購入できるなど種類によってはかなり安く済ませます。
ウズベキスタンの物価を日本の物価と比較:レストラン
ウズベキスタンのレストランは、観光客向けのお高めのレストランとローカルも足を運ぶ低価格なレストランとでかなり価格が変わってきます。お高めレストランでは約50,000スム程度が目安で日本円で650円程度と日本だとファーストフードの値段です。低価格なレストランでは20,000スム程度で円に換算すると260円ほどで食事が可能です。
ウズベキスタンの物価を日本の物価と比較:ローカルフード
現地の食事をローカル風に味わいたいという方には、バザール食堂などでの食事がおすすめです。値段も3,000スム程度で食べられるものもあり、驚きの価格といえます。
バザール食堂では値段の表記がされていないお店も多く、尚且つ英語が話せない人も多いので、ウズベキスタン初心者には少し難易度が高いかもしれません。
ウズベキスタンの物価を日本の物価と比較:ショッピング
ウズベキスタンでの買い物となると、バザールで済ませてしまう方も多いかもしれませんが、首都のタシケントには大きなショッピングモールがあり、富裕層や観光客がたくさんと訪れています。設備は整っており、熱さの厳しい日に涼みに行く人もしばしばいるほどです。
バザールと比べるとやはり値段は高く、観光客向けの値段にせっていされている店が多く見られます。それでも法外な値段を請求されることはないので、日本人の感覚だと十分安い価格でお買い物ができるでしょう。
ウズベキスタンの物価を日本の物価と比較:観光・アクティビティ・テーマパーク
ウズベキスタンにはわずかながらテーマパークがあり、特に人気なのはロコモティフ遊園地というテーマパークです。テーマパークは入場はフリーで乗り物に乗る場合は値段分のチケットを支払うチケット制で遊ぶことができます。
一つ一つの乗り物は高くなく、日本円で1000円前後で十分に楽しめてしまいます。また、乗りたい分だけ支払うので、日本のテーマパークよりはるかにコストが抑えられるでしょう。
ウズベキスタンの物価を日本の物価と比較:ホテル
ウズベキスタンのホテルは、その他の物価の割に比較的高く、日本とあまり変わらない値段です。ゲストハウスのドミトリーなどでも一泊2,000円前後と劇的な安さではありません。
ハイアットリージェンシーなどの高級ホテルとなると、一泊20,000円程度予算を組んでおくとよいでしょう。
ウズベキスタンの物価を日本の物価と比較:お土産
ウズベキスタンでは、彩り豊かな衣服やポーチ、スリッパなどの生活用品や工芸品がお土産としてよく選ばれます。模様には幾何学模様や各地それぞれで伝わる模様が組み合わされているデザインが多く、布スザニという祈りや願いが込められた刺繍が特に有名です。
ハンドメイドで作られていることからも、値段は安くはなく、小さい物で600円くらいからと、他の物価と比べると特別安い物ではありません。
ウズベキスタンで特に物価が高いものと安いものは?
総合的にみると、全体的に日本よりかなり物価が安いです。
ウズベキスタンで特に物価が高いもの、そして安い物を見ていきましょう。
ウズベキスタンで特に物価が高いもの
ウズベキスタンでの平均所得から見ても、現地のホテルはかなり物価が高いといえます。バックパッカー向けのゲストハウスや安宿などもありますが、日本のそれとはほとんど変わらない値段です。
家族で営んでいる民宿も多く、おいしい朝食がついていたりとサービスは良いところも結構あり、ソ連時代から残されている中ランクのホテルよりもコストパフォーマンスが良いという声も多々聞かれます。
ウズベキスタンで特に物価が安いもの
マールボロなどの輸入のたばこはやはりどうしても根が上がりますが、国内で流通しているPALE MALE(ポールモール)というたばこは非常に安く1ケース日本円で50円ほどで買えてしまいます。日本の価格の10/1程度で済んでしまうので、喫煙される方にはうれしい価格ですね。
物価の安いウズベキスタンまでの渡航費用は?
日本からウズベキスタンまでは週2便ではありますが、成田空港より首都のタシケント空港までの直行便がウズベキスタン国営航空によって運航しています。運航日は日本からのフライトは火曜日・金曜日の11:05発、タシケント空港へ同日の16:35着、タシケントからのフライトは月曜日と木曜日の22:05発、成田空港へは翌日の09:55に到着するスケジュールのみです。
本数が多くないため、便の日程に合わせて旅行を組まない限りは、どこかの国でトランジットして行く方法がメインになるでしょう。価格帯としては、往復8万~10万円程度と欧米諸国やヨーロッパ諸国へと行く値段と同じくらいです。
所要時間は直行便だと9時間弱、乗り換えだと便にもよりますがスムーズにいって11時間弱かかります。
物価の安いウズベキスタンを旅行する予算の目安は?
ウズベキスタンへ到着してからは、うまくいけば一日1,000円で済ませることができ費用はかなり抑えられますが、渡航費用と宿泊費用はやはりお金がかかってしまいます。現地で5泊するとしてどのくらい費用がかかるのか見てみましょう。
- 渡航費用:10万円
- 宿泊費:2万5千円(5千円×5泊)
- 飲食費:5000円
- 土産代:2000円
- 通信費:650円
- 交通費:3000円(タシケントから移動する場合など)
おおよそで見積もって135,650円くらいになり、15万円予算組みしていると十分すぎるほど楽しめます。もちろんもっとコストを抑える方法はありますので、食費や宿泊費をリーズナブルに済ませるなどしてご自身に合ったプランを立ててみてください。
ウズベキスタンの物価は高い?安い?まとめ
ウズベキスタンの物価は宿泊費を除き、日本と比較すると非常に安いです。観光客向けのものを利用すると少し値は張りますがそれでも十分安く、少し贅沢に過ごすのも1つの楽しみ方といえます。ウズベキスタンは経済成長率が高く、今後物価は上昇する可能性はかなり高いので、今のうちにウズベキスタンへ足を運んでみてはいかがでしょうか。