日本三大庭園とは?明治時代にはすでに決定していた?
日本3大グルメ、絶景、夜景などと旅の観光スポットなどを知らせる時につく「謳い文句」として有名なものに日本三大庭園というのがあります。
この日本三大庭園というのは、誰がいつ決めたものなのでしょうか。
日本三大庭園と呼ばれている3つの庭園「兼六園」「後楽園」「偕楽園」ですが、これらの庭園は江戸の時代に日本の3名園と呼ばれていたものです。
すでに日本三大庭園としてこれら3つの庭が明治37年には外国人向けの写真本で紹介されています。
このことから、少なくとも明治には三庭園と呼ばれていたことがわかります。
三大庭園はどうやって選ばれたの?
明治には日本三大庭園とこれら3つの庭がよばれていたことまでは、わかりました。
しかし、この名称をだれがいつきめたのか不明です。
それでは下記から項目別に各庭園の歴史や見どころ、アクセス方法を説明していきます。
日本三大庭園①:兼六園
それでは兼六園についてご紹介します。
日本三名園・兼六園の歴史
文化財指定庭園特別名勝兼六園は、北陸地方石川県にある庭です。
回遊式の庭園である兼六園は、加賀藩4代藩主・前田綱紀が、1676年に、蓮池御殿(れんちごてん)という別荘を建てたことに端を発しています。
この別荘のための作庭が兼六園の第一歩だと言われています。
何度か移築を繰り返している兼六園が、現在の姿に落ち着いたのは、1880年にはいってからです。
その後も、整備事業があり最近のものでは、2000年に長谷池周辺整備事業として、「時雨亭」と「舟之御亭(ふなのおちん)」という明治時代に一度取り壊された庭園が再建築されています。
日本三名園・兼六園の見どころは?
特別名勝という名前がついた兼六園は、[宏大(こうだい)][幽邃(ゆうすい)][人力(じんりょく)][蒼古(そうこ)][水泉(すいせん)][眺望(ちょうぼう)]とよばれる6つの景観があり、これを六勝とよび、兼六園のが見どころとなっています。
これは見どころでもある景勝は、兼六園の名前の由来となっており、見どころの6つの景観が共存できている場所が湖園であることから、ついたのです。
そんな6の景観を鑑賞できる兼六園内には、28もの施設、建築物などの見どころがあります。
兼六園のみかたですが、公式サイトでは、2つモデルコースが紹介されています。
ひとつは、所要時間40分の六勝コースで、もう一つが所要90分の堪能コースです。
また、園内のおすすめの休憩処としては、2000年に再現された時雨亭がおすすめです。
庭園を眺めながら、時雨亭オリジナルの生和菓子をいただくことができます。
兼六園では、有料ですが、ガイド付きで庭園を見学することもできます。
また、小さな子ども連れでも楽しめるように授乳スペースなどもありますので、事務所で案内図をもらったり、公式サイトにある案内図を手持ちのデバイスで確認しながらおとずれるとよいでしょう。
日本三名園・兼六園への行き方
兼六園のアクセス方法ですが、バス、タクシー、自家用車を利用できます。
バスは、金沢駅より路線バス、兼六園シャトルバスあるいはレトロバスを利用して行くことができます。
タクシーを利用して金沢駅からいくこともできます。
所要時間10分ほどです。
自家用車の場合は、金沢西IC、金沢東IC、金沢森本ICが便利で、それぞれおよそ30分ほどかかります。
兼六園
住所:〒920-0936 石川県金沢市兼六町1
電話番号:076-234-3800
営業時間:3月1日~10月15日 7:00~18:00 (退園時間)
10月16日~2月末日 8:00~17:00 (退園時間)
定休日:年中無休
入場料や利用料:18歳以上310円、6~18歳未満100円
URL:兼六園
日本三大庭園②:後楽園
岡山県にある後楽園は、岡山藩2代藩主池田綱政によって作られたました。
「御後園」と名付けられた庭が、現在の後楽園という名前になるまでの歴史、見どころ、アクセスについて説明していきます。
日本三名園・後楽園の歴史
コンセプトは、安らぎの場であったこともあり、領民でも許可があれば、後楽園にはいることができたことです。
藩主が能好きであったこともあり、庭で舞われる能を家から見えるように工夫された作りの庭です。
一時期、藩が困窮に陥った時は、芝生のみの庭園になったことがあったり、藩主の趣味が反映された庭でしたが、1871年明治時代に、岡山県に庭を移譲します。
その際に名前を後楽園とされました。
様々な歴史をもつ後楽園ですが、1昭和9年に水害、昭和20年には戦災などと災難が続きました。
そんな庭ですが、現在でも江戸時代を伝える大切な庭として現在もあいされています。
日本三名園・後楽園の見どころは?
園内には、20のみどころがあります。
なかでもおすすめのスポットは、藩主の居間として使用されていた延養亭(えんようてい)です。
残念なことに戦争で燃えてしまっており、現在見ることができるのは、昭和になってから立て直したものです。
この場所からは、庭を見ることができます。
能好きな藩主であったように、後楽園には、能舞台があります。
こちらの園内の売店では、季節限定のお弁当が販売されています。
春の梅、秋の紅葉を楽しみながら園内でお弁当を楽しまれるのも後楽園の満喫のしかたのひとつでしょう。
売店もみ処の一つで、人気の梅酒や梅ジャムなどがありますので、来園記念を兼ねて訪れてみるとよいでしょう。
季節によってはライトアップがあり、昼間とちがう庭の風景を楽しめます。
日本三名園・後楽園への行き方
後楽園へのアクセスは、自家用車、バス、路面電車、タクシー、徒歩があります。
徒歩ですが、JR岡山駅より25分ほどです。
岡山駅よりバスがでていて、路線バス利用で15分ほどです。
市電もあり、電車4分その後徒歩10分です。
自家用車は、岡山インターチェンジよりおよそ20分ほどです。
タクシー利用だと岡山駅より10分ほどです。
自家用車、タクシー、市バス、市電などは、道路事情によって所要時間が変わります。
後楽園
住所:〒703-8257 岡山県岡山市北区後楽園1−5
電話番号:086-272-1148
営業時間:8時00分~17時00分
入場料や利用料:15歳以上400円、高校生以下無料
URL:岡山後楽園
日本三大庭園③:偕楽園
最後に紹介するのは偕楽園です。
国の史跡及び名勝となっている偕楽園の歴史や見どころををご紹介します。
日本三名園・偕楽園の歴史
1842年に徳川斉昭が命名したこちらの庭園は、偕(とも)に楽しむ場にしたい」という思いから偕楽園となづけられました。
茨城県の庭となったのは、1873年の明治六年のことで、常盤公園となづけられました。
その後、常盤神社が園内に創建され、園は一度水戸市の管轄になりますが、1920年大正9年に茨城県の管理にもどります。
その後、1922年に史跡名勝となり、1933年に偕楽園と名前がもどります。
2015年には、近世日本の教育遺産具として日本遺産にも認定された庭です。
日本三名園・偕楽園の見どころは?
偕楽園は広大な敷地のなかに、様々な見どころが点在しています。
そんななかでも、おすすめは庭を作ることを命じた徳川斉昭がみずからデザインした好文亭をみることができます。
そのほか、春には、左近の桜、清らかな湧き水の吐玉泉などがあります。
偕楽園といえば、外せないのは梅で、水戸の名六木としてもしられる六品種を梅の咲く時期にたのしむことができます。
日本三名園・偕楽園への行き方
偕楽園までのアクセスの仕方をご紹介します。
方法は、自家用車、電車、バスの三通りがあります。
自家用車は、利用する高速道路によって下車するICが異なります。
常磐自動車道 水戸I.C、北関東自動車道の場合は、茨城町東I.Cあるいは水戸南I.Cでそれぞれ20分ほどかかります。
うれしいことに、梅まつりなどの時期以外は、駐車場が無料です。
電車の場合は、JRときわ線水戸駅から、水戸駅北口偕楽園行バスを利用します。
バスの乗口は、4または6番です。
偕楽園
住所:〒310-0033 茨城県水戸市常磐町1丁目
電話番号:029-244-5454
営業時間:2月20日~9月30日:6:00~19:00
10月1日~2月19日:7:00~18:00
入場料や利用料:一般:大人200円、小人100円
URL:偕楽園
【番外編】日本三大庭園より優れていると言われる栗林公園!
日本三大庭園には選ばれていませんが、栗林公園が名園でひけをとらないといわれています。
そんな栗林公園についてこちらで説明します。
栗林公園とは?
栗林公園は、香川県にある公園で国の特別名勝となっています。
敷地は75ヘクタールほどにも及び、起伏がある公園です。
そんな栗林公園は、りんりつとよみ、1400本もの松が植えられている巨大な公園です。
次に歴史をみていきましょう。
栗林公園の歴史
平面な部分だけでも東京ドーム3.5分ほどのなので、かなりの大きさですね。
そんな公園は地元の豪族が400年前に作った小さな庭がはじまりでした。
1642年頃からは、高松藩により管理され修築をした結果、明治維新までの間高松藩による庭としてありました。
その後1875年明治8年に県の公園として一般公開が始まります。
栗林公園の見どころは?
敷地が広大で、6つも池がある栗林公園の見どころは、なんといってもその広大な大自然です。
池は、周遊する舟でたのしむことができます。
明治以降も整備され現代的な公園としても地元からも愛されています。
13ある筑山のひとつが、富士山を模して作られた「飛来峰」で、舟でちかづくことができます。
橋から見る景色も絶景で、フォトジェニック。
名前の由来となっているように、栗林があります。
広い庭園だけに、休憩を挟んでゆっくりと鑑賞されることをおすすめします。
園内には、ガーデンカフェ栗林があり、地元食材を使ったイタリアンをたべることができます。
また、朝早く庭園を訪れた人におすすめなのが、朝粥です。
湖に面した花園亭で、大自然の空気を感じながら食べる朝粥はヘルシーで食べやすいですよ。
散歩のついでに立ち寄ってみてはいかがでしょう。
他にも、焼団子などもあるので、庭を鑑賞しながら歴代のお殿様もこのように庭を愛でていたのか、思いをはせてみるのもいいですね。
また、高松藩主が愛した茶屋掬月亭があり、フランスの良好ガイドブックとしてしられる
ミシュラン・グリーンガイド・ジャポンで紹介されるほどです。
侘び寂び、幽玄などの言葉での形容がまさにぴったりな公園です。
栗林公園への行き方
栗林公園のアクセスの方法は自家用車、徒歩などがあります。
JR栗林駅から徒歩で20分ほどでいくことができます。
また、高松市の電車こと電を利用していくことも可能です。
自家用車は、空港からで30分ほどかかります。
四季折々の風景を満喫しに日本三大庭園へ行こう
さて、今回は、日本三大庭園にプラスして栗林公園もご紹介しました。
四季折々に異なる風景を鑑賞できる名園です。
どのシーズンもそれぞれの季節の趣がありたのしむことができますが、やはりイベント開催時期などは、夜のライトアップなどがあり通常と違う風景を楽しめておすすめです。
今回ご紹介した庭はすべてライトアップイベントがありますので、公式サイトで確認師訪れて見ると良いでしょう。
南北に長い日本では、西日本と東日本で見ることができる花の時期が異なります。
そのメリットを利用し、それぞれの名園を巡る旅行にでかけてみてはいかがでしょう。