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2019/03/17

銀閣寺の歴史を分かりやすく年表で紹介!正式名称や豆知識、見どころも

誰もが一度は聞いたことのある、銀閣寺。
大切な歴史的建造物として京都の観光名所になっています。

教科書でしか見たことない、なんて人も一度は訪れてみてはいかがですか。
これから京都に遊びに行く方は銀閣寺の歴史を知ってから行けばもっと楽しめると思いますよ。

そんな銀閣寺の歴史と豆知識を取りあげていきましょう。

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銀箔が貼られてない?正式名称は?銀閣寺の歴史を紹介!

出来事
1449 足利義政が室町幕府8代目将軍になる
1467~1477 応仁の乱
1482 足利義政が建設開始
1483 足利義政が銀閣寺に移住
1490 銀閣寺(慈照寺)完成
1994 世界遺産登録
2007 科学的検査により銀箔を使用していないことが判明

銀閣の建設

銀閣寺は1490年に室町幕府8代目将軍 足利義政により建設されました。銀閣寺建設地は1447年まで行われていた義政の後任争いであった応仁の乱で焼失した地でもあります。

義政は銀閣寺の建設が始まって1年後に移住していました。しかし、8年続いた建設の完成を見届けることなく1490年に死去しています。

銀閣寺の正式名称は?

銀閣寺は正式名称を東山慈照寺銀閣といいます。セットのイメージがある金閣寺にも同様に正式名称があり、鹿苑寺金閣といいます。

この名前は、二人の戒名に由来し、金閣寺を建設した足利義満を鹿苑、銀閣寺を建設した足利義政を慈照と表していたことからつけれれました。

銀箔が貼られていない銀閣寺

金閣寺は金色で金箔のイメージがありますが銀閣寺は銀色のイメージがないと思います。それは銀箔が剥げてしまったわけではなく実際に歴史的に見ても銀箔を貼っていた歴史が無いのです。

2007年に科学的調査を行い、あまり風化の影響を受けていない場所の成分を調べたところ銀成分は一切検出されなかったそうです。

<下に続く>

歴史がもっと面白くなる!銀閣寺の豆知識!

京都の街並み

銀閣寺の豆知識①:なんで銀色でないのに銀閣寺?

誰しもが疑問に思うであろうなぜ銀色でないのに銀閣寺呼ばれているのかですが、そこには金閣寺の存在が大きく関係しています。もともと銀閣寺は義政の祖父 義満が建てた金閣寺をまねて作ったといわれています。

建設当時は今のような「銀閣寺」や「銀閣」とは呼ばれておらず、正式名称である慈照寺と呼ばれていました。銀閣寺とよばれるようになったのは江戸時代であり、金閣寺を真似ていたことと、時代を象徴する建物の金閣寺とセットで銀閣寺と呼ばれるようになったそうです。

銀色に塗ることの派手さより、渋さを求めた義政の心意気が感じられる建物です。

銀閣寺の豆知識②:東山文化

銀閣寺は金閣寺に比べると見た目も地味で華やかさはありません。それは銀閣寺が東山文化を取り入れているからです。それに対し金閣寺は北山文化というものものが取り入れられています。

金閣寺の北山文化は武士の文化であり、力を表す華やかな見た目が特徴です。代表的なものには能や水墨画も含まれます。

それに対し銀閣寺の東山文化とは、北山文化をもとにした更に生活に元づいた文化です。東山文化の時代は権力も衰退しなかなかお金のない時代でした。

そんな背景のため派手な文化よりは、生活の中から生まれた文化が多くあり「わびさび」を大切にしています。代表的なものは、完成された水墨画、華道や茶道、書院造りです。

書院造とは現代の和風住宅のもとになった建築方法です。華道や茶道も現代に東山文化の影響が色濃く引き継がれ。

武家文化の北山文化に比べ地味な東山文化ですがそこには芸術的な価値が多く取り入れられており、地位や家柄があるからこその文化というよりは民間に親しまれるような文化になっています。

書院造とは現代の和風住宅のもとになった建築方法であり、華道や茶道などと同じように現代にも引き継がれています。
そんな東山文化を全面的に表している建物が銀閣寺です。

銀閣寺の豆知識③:隠居のために銀閣寺

義政が銀閣寺を建てた理由の1つは隠居だといわれています。元々芸術が好きであった文化人の義政は政治に行き詰まると将軍を息子に譲り隠居をし芸術に没頭します。

その芸術のための建物として銀閣寺を建てたといわれています。
隠居中には芸術家の育成にも精を出しており、有名芸術家を多く輩出ました。

更にもう1つの理由に妻との関係の悪化があるともいわれています。
妻の日野富子は現代では「日本三大悪女」と言われるほどの女性です。

嫉妬深い性格でもあり義政と親しい側室を追放したり、自分の息子を様々な手であとつぎにしようとしました。義政はそんな妻から逃げる意味でも銀閣で隠居をしたそうです。

<下に続く>

歴史を知ると見方も変わる?銀閣寺の見どころ5選!

銀閣寺見どころ

では、銀閣寺のスポットをみていきましょう。
銀閣寺には、以下のスポットがあります。

  1. 観音殿
  2. 東求堂
  3. 本殿
  4. 庭園
  5. 展望所

続いて、それぞれの「スポット」について詳しくみていきます。

観音殿

銀閣寺の書院造りを代表しているのがこの観音殿です。銀閣と呼ばれる建物です。

二階建てになっており、一階部分は住居風の「心空殿」、二階部分は禅宗様式の「潮音閣」で観音菩薩坐像が安置されている仏殿です。

一見地味な建物ですが、細部までこだわりが行き届いています。
わびさびの東山文化の象徴として感動する建造物です。

金閣寺のように派手さはありませんが、今の日本の文化を感じることのできる建物になっています。

東求堂

東求堂は日本最古の書院造りの建物として国宝に指定されています。堂内は阿弥陀如来を安置する部屋と、茶室、書斎「同仁斉」となっておりこちらも東山文化が色濃く反映されています。

同仁斉は硯箱で装飾された違い棚に並べられた茶道具や、4畳半の部屋など現代茶室の発祥の地ともいわれています。

本殿

本殿は観音殿よりも流して見がちですが奥深い建物です。本殿内部には江戸時代の俳人、画家の与謝蕪村と画家池大雅の共作による襖絵があり京都指定文化財になっています。

本殿正面に「東山水上行」という文字があり、禅師の雲門文堰とよばれる人物が残した言葉です。私たちは常に相対的に物事を考えていて、どちらがいいのか、善か悪か、生か死かというようにつねに何かに執着しているからこそ、苦しめられているということで人間が生きていく上での大切な思想を表しています。

庭園

銀閣寺は風流なみどころが多く文化を知ってこそ楽しめる部分が多いですが、この庭園はどんな方が見ても驚嘆するものです。
風流な建造物と調和する庭園は、長きにわたり芸術家の手が加えられ改良を重ね今の形になりました。

本殿から見える石庭は職人の手により作り出された作品です。銀沙灘と向月台からなる石庭は銀閣寺そのものを引き立てる役割があります。

銀沙灘と呼ばれている場所には60センチに盛られた白砂の上に波状の模様が作られています。
これは月の光を計算し反射するように設計されているそうです。

銀沙灘は江戸時代に考案されたものであり、今でも夜間には月の光を反射し淡く本堂を照らしています。

展望所

石庭を進んでいくと苔がきれいなエリアに入ります。風流な一帯を階段を上がりながら進んでいくと銀閣寺の一帯が見渡せる展望所に出ます。

日本の文化の基盤となる銀閣寺はエリアとしてはあまり大きくありませんが現代日本が失いつつある気持ちを思い出させてくれます。そんな銀閣寺を展望台から見渡してみてください。

更に、紅葉や雪など季節によって違う発見をすることのできるスポットでもあります。

<下に続く>

歴史ある銀閣寺へ行ってみよう!アクセスや基本情報!

銀閣寺に行く

銀閣寺へのアクセスは基本的にはバスになります。京都駅から約40分ほどです。

銀閣寺は哲学の道の始点に位置します。哲学の道は川沿いに広がる役1.5キロの散策路で道沿いには様々なお寺や神社が点在し京都らしいスポットになります。

銀閣寺
住所:京都府京都市左京区銀閣寺町2
電話番号:075-771-5725
営業時間:8:30~17:00
定休日:無休
入場料や利用料:一般・大学生 500円
        高校生    500円  
        中学生    300円
        小学生    300円 
        小学生未満無料
URL:銀閣寺

<下に続く>

銀閣寺の歴史を分かりやすく年表で紹介!正式名称や豆知識、見どころものまとめ

京都タワー

日本の文化の歴史を語るには欠かせない場所である銀閣寺。銀閣寺の中には歴史を感じる建物や様々な知恵が取り入れられた庭園などゆっくりと楽しめる場所がたくさんあります。

和風発祥の地、歴史ある銀閣寺にぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。

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