岐阜の郷土料理「五平餅」とは?
近年、NHK朝の連続ドラマ内で取り上げられたことをきっかけに、全国的にも有名になった「五平餅」。
元々は、中部地方の農村部(岐阜、長野、愛知、静岡、山梨)などで古くから親しまれた郷土料理です。
特に岐阜県では、五平餅は普段から気軽に食べられる食事や、子供のおやつとして、生活に密着し、長く愛されてきました。
五平餅は、軽くつぶしたうるち米を、俵形や団子型に丸めて串に刺し、甘い独特のソースをつけて焼き上げます。
一口に五平餅といっても、それぞれの土地によって、五平餅の形やタレの味付けは様々です。
五平餅の由来・歴史
五平餅の由来には諸説あるようです。
その昔、「五平(ごへい)」さんという村人がご飯を丸めて味噌をつけたものを作り始めたから「五平餅」と呼ばれるようになった説。
または、五平餅の形が、新道の祭事で使われる「語弊(ごへい)」の形に似ていることから、「ごへい餅」と呼ばれるようになった説。
どちらにせよ、江戸時代後期頃から木曽の山間部に住む人々によって、五平餅は愛され、長く受け継がれてきたようです。
ドラマ「半分、青い」で大人気!
2018年度「連続テレビ小説」で放映された「半分、青い」で、五平餅が取り上げられ一気に全国に名前が知られるようになりました。
その「半分、青い。」は岐阜出身の北川悦吏子が書き下ろしたオリジナルストーリー。
主人公の鈴愛(すずめ)が岐阜県と東京を舞台に、70年代から現代まで、様々な経験をしながらも、必死に生きていく物語です。
物語の途中、豊川悦史演じる「秋風羽織(あきかぜ・はおり)」が五平餅を食べ「うんま!」と驚くシーンは、とても話題になりました。
ちなみに、2016年に大ヒットした長編アニメ「君の名は。」でも、五平餅を食べるシーンがあり、その際も映画ファンを中心に注目されたようです。
五平餅は形も種類もいろいろ!
五平餅は、岐阜県の中でも場所によって、形や味付けが変わります。
一般的に知られている五平餅は、炊いた粳米(うるちまい)を簡単に潰し、俵形に丸め、それを竹串や平たい割り箸につけて、タレをつけて焼きます。
「半分、青い。」で食べていた、大きなわらじ型や、小判型、または小さく丸めて食べやすくした団子型など、五平餅の形は地方によって様々です。
また、五平餅には欠かせない甘い濃厚なタレは「味噌ベース」または「醤油ベース」があり、
ベースダレに、中部地方山間部で昔から親しまれている、クルミやエゴマなどをすり潰して混ぜ入れます。
最近では、比較的簡単に手に入れやすい、ピーナッツやゴマを使って作ったタレも多いようです。
そのタレをたっぷり塗り付け、火で炙って表面に少し焦げ目をつけます。
火で炙った五平餅は、できるだけ早めに食べるようにしましょう。
熱々のまま食べるのが一番美味しい食べ方です。
あまから本店やみはら!岐阜でおすすめの五平餅人気ランキング10選!
岐阜県内には、五平餅が評判のお店がたくさんあります。
その中でも地元の人にも親しまれた、美味しい人気店をご紹介しましょう!
- あまから本店(恵那市)
- みはら(恵那市)
- 味処古川(飛騨市)
- 道の駅 南飛騨小坂はなもも(下呂市)
- 木挽小屋(高山市)
- 五平餅おふくろ(中津川市)
- 五平餅おぎの(恵那市)
- 道の駅 白川郷(大野郡白川村)
- 五平餅の太田(中津川市)
- 道の駅賤母(中津川市)
①:あまから本店(恵那市)
「五平餅」と言えば、恵那市大井町にある「あまから本店」でしょう。
五平餅一筋、創業55年の老舗です。
一口サイズのご飯を団子のように串に刺し、醤油・ごま・くるみで作った秘伝だれをたっぷりつけて焼き上げます。
五平餅は1串100円〜と、とってもリーズナブル。
甘辛い秘伝ダレは、持ち帰り・全国発送もしています。
(有)あまから
住所:〒509-7201 岐阜県恵那市大井町295−12
電話番号:0573-25-3029
営業時間:9:30~18:30
定休日:毎週 月曜日(祭日の場合は翌日)
URL:(有)あまからウェブサイト
②:みはら(恵那市)
NHK朝の連続ドラマ「半分、青い。」のロケ地にもなった、恵那市岩村町にある「みはら」。
明知鉄道岩村駅から徒歩約8分のところにあります。
ドラマと同じ、わらじタイプの五平餅を食べることができます。
特製のネギ味噌たれ、またはごまタレの2種類から選ぶことができ、焼きたて熱々の五平餅を店内で食べることができます。
みはら
住所:〒509-7403 岐阜県恵那市岩村町799−1
電話番号:0573-43-2731
営業時間:10:00~18:00
定休日:毎週火曜日
URL:恵那市観光協会 みはら
③:味処古川(飛騨市)
飛騨市古川町にある「味処古川」。
大ヒット映画「君の名は。」の、店先で五平餅を食べるシーンのモデルにもなったお店です。
わらじタイプで、甘い味噌タレがたっぷりついた五平餅は一本250円。
縁側の席で、映画を真似て食べるのも良いですね。
こちらでは、五平餅の他に飛騨地方名物の朴葉味噌定食や、飛騨牛ステーキも楽しめます。
味処古川
住所:岐阜県飛騨市古川町壱之町11-3
電話番号:0577-73-7100
営業時間:9:00~17:00
定休日:不定休
URL:味処古川ウェブサイト
④:道の駅 南飛騨小坂はなもも(下呂市)
下呂市小坂町にある「道の駅 南飛騨小坂はなもも」。
飛騨地方の特産「えごま」をたっぷりすり潰して作った、特製タレをたっぷり塗った五平餅が評判です。
道の駅にあるので、高山観光の途中に気楽に立ち寄ることができます。
春から秋にかけての、旅行シーズンには五平餅を買い求める行列ができるほどの人気店です。
道の駅 南飛騨小坂はなもも
住所:〒509-3114 岐阜県下呂市小坂町赤沼田811−1
電話番号:0576-62-1010
営業時間:8:00-17:00(夏季) 8:00-16:00(夏季以外)
定休日:年中無休
URL:小坂町商工会ウェブサイト
⑤:木挽小屋(高山市)
高山市清見町にある「木挽小屋」は、囲炉裏で炙った五平餅が食べられると評判のお店です。
五平餅は毎朝手作りされ、ゴマタレ・味噌タレの2種類から選べます。
囲炉裏のすぐ横でいただく五平餅は格別です。
週末や旅行シーズンには、午前中で売り切れてしまうこともあるので、早めに行くようにしましょう。
木挽小屋
住所:岐阜県高山市清見町楢谷1029
電話番号:0576-69-2127
営業時間:朝9時から売り切れまで
定休日:水曜、木曜、冬季
⑥:五平餅おふくろ(中津川市)
中津川市太田町にある、五平餅専門店「五平餅おふくろ」。
JR中津川駅から徒歩5分のところにあります。
昔ながらの、団子型の五平餅が食べられると人気のお店です。
他の店とは違い、タレをつける前に一度焼き上げ、再度タレをつけて焼き上げることで、ふっくらとした食感を楽しむことができます。
クルミやピーナッツ、ゴマなどを混ぜ合わせた醤油タレは、優しい甘さで一度に何度も食べられそうな味わいです。
オーダーを受けるたびに、一本一本丁寧に焼き上げるため、待ち時間が20分ほどかかります。
持ち帰りには、事前予約をお勧めします。
また、ホームページから冷凍した五平餅をオーダーすることもできます。
五平餅おふくろ
住所:岐阜県中津川市 太田町2丁目4番地12号
電話番号:0573-65-5014
営業時間:午前11時〜午後5時 売り切れになり次第閉店
定休日:不定期
URL:おふくろ公式ウェブサイト
⑦:五平餅おぎの(恵那市)
恵那市長島町にある「五平餅おぎの」。
JR恵那駅から徒歩約7分のところにあります。
中津川産のコシヒカリを使い、醤油ベースの甘辛いタレをたっぷりつけて焼き上げた五平餅は、地元の人にも長く愛されています。
店内には数席イートインスペースがありますが、持ち帰りがメインのお店です。
五平餅おぎの
住所:〒509-7205 岐阜県恵那市長島町中野475−57
電話番号:0573-26-3335
営業時間:午前9:00-午後6:00
定休日 : 不定休
URL:五平餅おぎのウェブサイト
⑧:道の駅 白川郷(大野郡白川村)
世界遺産白川郷にある、「道の駅 白川郷」。
本数限定で売られている、手作り五平餅は旅行者に大人気です。
地元農家で大切に作られた米を使い、特製ダレでじっくり焼き上げています。
特に、飛騨地方名物のエゴマをたっぷりすり潰したタレは、他では味わえない美味しさです。
道の駅には合掌つくりミュージアムが併設されており、五平餅を食べた後にじっくり散策してみ流のも良いですね。
道の駅 白川郷
住所:〒501-5625 岐阜県大野郡白川村飯島411番地五平餅おぎのウェブサイト
電話番号:0576-96-1310
営業時間:9:30~16:00(食事処)
定休日:年末年始
URL:道の駅白川郷(合唱ミュージアム)
⑨:五平餅の太田(中津川市)
中津川市福岡町にある、五平餅専門店「五平餅の太田」。
古くからの馴染み客も多い老舗店です。
他のお店よりも、濃い味噌だれは一人で少なくとも2本は食べられると評判。
趣のある店内で、漬物をつまみながら食べる五平餅はまた格別です。
週末・祝日のみの営業なので、気をつけましょう。
五平餅の太田
住所:岐阜県中津川市下野442-14
営業時間:土・日・祭日/ 10:00-18:00 冬季は10:00-17:00
定休日:平日
⑩:道の駅賤母(中津川市)
中津川市から長野方面に向かう国道19号線沿いにある、「道の駅賤母(しずも)」。
くるみがたっぷり入った特製ダレがついた五平餅が評判です。
一押しは五平餅3本セットの「五平餅定食」。
落ち着いた店内で、旅の疲れを癒しながらゆっくりと頂けます。
店内では、五平餅に使われる「ごへーもちのタレ」を購入することもできます。
道の駅賤母
住所:〒508-0501 岐阜県中津川市山口1番地14
電話番号:0573-75-5255
定休日:年末年始
URL:道の駅 しずも
岐阜の五平餅は通販でも買える?
以前は、旅行で訪れた際にしか味わえなかった「五平餅」ですが、最近では通販でも気軽にオーダーできるようになりました。
真空パックにされた五平餅を、自宅で焼き特製ダレをつけて食べることができます。
また、五平餅用の味噌だれのみでも購入できるので、手作り五平餅に付けて食べることもできます。
では、Amazonで購入可能な、おすすめ商品はこちらです。
- 飛騨高山 木や 五平餅(2本入)
- ふるや 五平餅 20本入
- 養命酒 旨味くるみ味噌
- くるみごへいたれ
順番に詳しくご紹介しましょう。
① : 飛騨高山 木や 五平餅(2本入)
真空パックに入った五平餅を、飛騨高山「木や」の山椒が入った甘辛タレをつけていただきます。
五平餅が初めての人には、ちょうど良いサイズです。
真空パックに入っているため、米が少し硬めなので、ゆっくり弱火で焼き上げるようにしましょう。
② : ふるや 五平餅 20本入
一本づつ真空パックされた五平餅が、20本セットで購入できます。
キャンプなどのイベントで、大勢に五平餅を振る舞う際にはぴったりの商品です。
製造日から90日保存できるので、少しづつ家族で食べるのも良いですね。
くるみとごま、そしてピーナッツを混ぜ合わせたコクのあるタレも人気があります。
③ : 養命酒 旨味くるみ味噌
残り物のご飯を軽くつぶし、「養命酒 旨味くるみ味噌 」をつければ、簡単手作り五平餅の出来上がりです。
このくるみがたっぷり入った味噌タレは、焼きなすに付けても良し、豆腐に付けても良しの、万能調味料です。
④ : くるみごへいたれ
秘密のケンミンSHOWでも紹介された、「くるみごへいたれ」。
添加物の入っていない、お子様にも安心な五平餅タレです。
タレには、ゴマ、ピーナッツ、くるみが含まれ栄養も満点。
五平餅以外にも、和え物などにもぴったりです。
長く愛されてきた「五平餅」を是非食べてみよう!
岐阜を中心とする中部地方の人にとって、「五平餅」はとても身近なふるさとの味です。
江戸時代から伝えられてきたこの郷土料理は今も尚変わる事なく、愛され続けています。
メディアに取り上げられた事で、郷土料理として一気に有名になり、岐阜県内でも五平餅を扱うお店が増えました。
一言で「五平餅」と言っても、形も様々で、タレもそれぞれの地域や店ごとで、とても工夫されています。
次のお休みには、是非自然豊かな岐阜を楽しみながら、五平餅の食べ歩きツアーを企画してみてはいかがでしょうか?