ミシュランの星を獲得した玉笑とはどんなお店？
「玉笑（たまわらい）」は東京都渋谷区の表参道付近にある住宅街に位置するそば店です。
一見するとシンプルな白い壁に囲まれた家のような建物で、入り口に通じる階段には竹でできた柵が巡らされています。
店内は和を強調しつつもモダンな雰囲気を醸し出しており、非常におしゃれな造りになっています。
また店主の「1人でも気軽に利用してもらいたい」という思いにより、カウンター席も設けられています。
定番の「せいろそば」はもちろんのこと、コース料理や酒の肴になるメニューもあり、様々な楽しみ方のできるお店です。
当然のことながらそばはこだわりを持って作られているために、「玉笑」でしか経験できない味を満喫できます。
2003年に開店した「玉笑」ですが、2008年に一度閉店します。
その3年後の2011年に再びオープンし、2013年からはミシュランガイドで一つ星評価を受けるようになりました。
玉笑
住所：東京都渋谷区神宮前5-23-3
電話番号：03-5485-0025
営業時間：火～金11:30～15:00、18:30～21:00・土11:30～20:00・日11:30～17:00
定休日：月曜日
URL：なし
玉笑のそばがおいしい理由！素材を手作り？
「玉笑」のそばが美味しいのには、きちんとした理由があります。
それは店主がこだわりを持って使用しているそばが、「茨城県産の常陸秋蕎麦」だからです。
この品種は「玄そばの最高峰」と呼ばれており、噛みしめることでそばの美味しさが口中に広がります。
仕入れは店主自ら行っており、厳選された常陸秋蕎麦がお店に運ばれてきます。
しかもそばは殻がついたままの状態で仕入れ、丸抜きと製粉を行ってから打たれます。
「玉笑」のそばが芳醇な香りと深みを有しており、味わい豊かな本格そばであるのは、素材と店主のこだわりによるものだったのです。
芸能人も通う玉笑の場所はどこ？行き方は？
「玉笑」の最寄りの駅は、「JR原宿駅」と「渋谷駅」、そして「東京メトロ明治神宮前駅」です。
「JR原宿駅」と「渋谷駅」からは徒歩で10分、そして「東京メトロ明治神宮前駅」7番出口からは徒歩5分ほどで到着します。
しかし「玉笑」は隠れ家的な存在で、住宅街に位置しています。
そのため駅からの距離はそれほど離れていませんが、若干分かりづらいところにあります。
「渋谷駅」からアクセスする場合、旧渋谷川歩道へ向かい、細い路地を通ります。
そのまま歩くとアウトドアブランド「GREGORY」のお店と、お菓子店の「ナチュラル・グルメ・ストア」が見えてきます。
これらのお店を過ぎ、さらに歩くと「玉笑」に到着します。
このルートが比較的わかりやすいために、おすすめです。
売り切れ次第終了！どれくらい並ぶの？予約はできる？
「玉笑」の待ち時間は、お客さんの数に影響されます。
そのためお客さんが多ければ1時間以上待つことになりますし、少なければすぐに入店することができます。
しかしここで提供されるそばは全て手作りです。
そのためタイミングが悪いと、そばが出てくるまで30近くかかることもあります。
入店してすぐにそばを食べたいのであれば、「予約」することをおすすめします。
ちなみに予約は平日のみ可能で、土日の受け付けは行ってません。
「玉笑」はそばが無くなり次第、営業が終わってしまうこともあります。
こうした点を考えても、予約しておいた方が良いでしょう。
あつもりや粗びきせいろ！玉笑のおすすめそばメニュー5選！
では「玉笑」のメインである、そばメニューについて見ていくことにしましょう。
おすすめのそばメニュー①：粗挽きせいろ
「玉笑」のそばメニューの中で、一番人気なのが「粗挽きせいろ」です。
名前が示す通り、そばは細かく砕かれるのではなく、粗挽きにされています。
そのためテーブルに運ばれてきたそばを観察すると、砕かれたそばの実が入っているのを確認できます。
このような作りとすることで、そば本来の味と香りを楽しむことができるのです。
「粗挽きせいろ」を注文したら、まずはそばつゆを付けずに食べてみましょう。
そばの香りが口いっぱいに広がり、尚且つほんのりした甘味を感じるはずです。
また粗挽きならではの凹凸を感じることもでき、噛み応えもあります。
「粗挽きせいろ」はシンプルでありながらも、「そばってこんなに美味しんだ！」という驚きを与えてくれるメニューです。
おすすめのそばメニュー②：納豆そば
「玉笑」ではシンプルなそばの他にも、工夫を凝らしたメニューも提供されています。
そのうちの1つが「納豆そば」です。
自宅でそばを食べるときに納豆を使用するという人はいるかもしれませんが、お店でこのメニューを目にすることはあまりないかもしれません。
「玉笑」の「納豆そば」に使用されている納豆は、「青大豆」で作られています。
そのため粒が大きく、納豆のしっかりとした味を楽しむことができます。
納豆の他には、かつおぶし、玉子、ネギ、そして海苔が具材として使用されています。
シンプルであり、尚且つヘルシーなメニューであることから、健康志向の女性などから高い人気を得ています。
おすすめのそばメニュー③：天せいろ
「天せいろ」はそばと天ぷらがセットになったメニューです。
これら2つが同時に味わえるとあり、このメニューも多くの人が注文します。
天ぷらの材料には「才巻海老」と青唐辛子が使用されています。
そして「玉笑」の才巻海老天ぷらは非常に特徴的です。
衣は天ぷらの上方に集中しており、下方は素揚げされた海老といった感じに仕上がっています。
そのため衣は厚く、サクサク感を満喫することができます。
もちろん海老は身がしっかりしており、歯ごたえがあるために、衣との相性は抜群です。
天ぷらはつゆ、もしくは大根おろしを付けて食べることができます。
もちろん両方試すことも可能ですので、異なる味を楽しみたいという場合はつゆと大根おろしを使用することができます。
おすすめのそばメニュー④：豆腐そば
「玉笑」では手作り豆腐をサイドメニューとして提供しており、これは多くの人が注文する人気メニューとなっています。
そしてこの豆腐を使用したそばメニューが、「豆腐そば」です。
器に盛られたそばの上に豆腐がのせられ、その上に刻んだネギと鰹節がかけられた、シンプルな見た目です。
それでもそばと豆腐はどちらも繊細な味を持ち合わせている食材で、ネギの辛みと鰹節の出汁が、このメニューの良さを引き立てています。
もちろんそばと豆腐のコンビネーションも抜群です。
「玉笑」の豆腐は舌触りがよく、甘みがあります。
この豆腐をそばと一緒に食べることで、それぞれの食材が持っている良さをお互いが引き立てているのです。
「豆腐そば」もヘルシーなメニューであるために、健康志向の人たちから高い人気を得ています。
おすすめのそばメニュー⑤：玉子とじそば
どちらかというと冷たいそばメニューが有名な「玉笑」ですが、温かいそばメニューも存在します。
そのうちの1つは「「玉子とじそば」です。
このメニューは鰹のきいた関東風の出汁を使った温かい「かけそば」に、玉子を入れたものです。
玉子は半煮えの状態で器を覆っており、見た目は親子丼のような感じです。
玉子がそばと絡み合うことで、「かけそば」とは異なるまろやかな風味を味わうことができます。
また体も温まるために、寒い冬などに食べると最高です。
そばだけじゃない！玉笑のおすすめメニュー5選！
つぎに「玉笑」のそばメニュー以外の料理に注目してみましょう。
おすすめのメニュー①：自家製湯葉のせ豆腐
上記の「豆腐そば」の項でも紹介しましたが、「玉笑」では豆腐を作っています。
そして「自家製湯葉のせ豆腐」というメニューをお客さんにサイドメニューとして提供しています。
実のとこころ、このメニューは店主である浦川さんの実家のそば屋で、賄いとして食べられていたものです。
それが今では「玉笑」の人気メニューとなっているのです。
よく「賄い飯は美味しい」と言われますが、ここ「玉笑」でもこの現象が生じたというわけです。
豆腐の甘味と香りを楽しむことができる「自家製湯葉のせ豆腐」は、そばの味にこだわる「玉笑」だからこそ、実現できるメニューです。
おすすめのメニュー②：出汁巻玉子焼き
そば屋や寿司屋で提供される玉子焼きは、非常に美しい見た目をしています。
そして「玉笑」で提供される「出汁玉子卵焼き」も、非常にきれいに仕上げられています。
名前が示す通り、この玉子焼きの味付けは出汁によるものです。
そして出来上がった玉子焼きを箸で割ると出汁があふれ出、食欲をそそります。
また外側はフワフワ、そして中身はトロトロの理想的な玉子焼きで、食べると出汁の旨味が口いっぱいに広がります。
このメニューが人気の理由は使用している玉子や出汁の美味しさだけではなく、職人の焼き加減が絶妙であることも関係しています。
おすすめのメニュー③：海老の味噌漬け焼き
「海老の味噌漬け焼き」はちょっと豪華なサイドメニューです。
一匹の海老がお皿にのせられて運ばれてくるために、「おおっ」と思わず声を挙げたくなります。
名前が示す通り、味付けは味噌によってなされています。
使用されているのは西京味噌で、その中に才巻えびを三日間漬け込んだものが焼かれて提供されます。
しかしただ焼くだけではなく、その前に一度素揚げされるために、外側はパリパリで中身はフワフワの食感を楽しむことができます。
このメニューはそばと一緒に食べることもできますし、お酒のつまみとして食べることもできます。
おすすめのメニュー④：板わさ
そばのお供やお酒のつまみとして人気なのが「板わさ」です。
このメニューは紀州田辺の名産蒲鉾で、新鮮なエソをすり身にし、南蛮渡来の製法で作られている「なんば焼」です。
そのため「玉笑」オリジナルのメニューとは異なります。
それでも添えられているわさびと一緒に食べる「板わさ」は絶品です。
そばや豆腐といった素材の味を活かしたメニューが多い「玉笑」にあって、塩気のある「板わさ」はアクセントとなります。
爽やかなデザインの食器に乗せられて提供されるために、見た目も美しい一品となっています。
おすすめのメニュー⑤：焼き味噌
「焼き味噌」も「板わさ」同様、塩気のあるサイドメニューです。
こちらはどちらかというとお酒を注文する人たちから高い人気を得ており、そばと一緒に食べるというよりは「お酒のお供」といった感じです。
もちろんお酒を飲まなくても注文することができますので、ご心配なく。
名前が示す通り、このメニューは味噌を焼いたものです。
両面がこんがり焼かれており、香ばしさと味噌の風味を楽しむことができます。
もしかすると「味噌を焼いたものなんて、しょっぱくて食べられないのでは？」と思われるかもしれません。
この料理に使われている味噌には甘味があり、尚且つほんのりと海老の香りがします。
もちろん十分な塩気があるために、一気にたくさん食べることはできません。
しかしちびちびと、お酒と一緒に食べるには最高のメニューです。
玉笑はそば湯や飲み物にもこだわりが！
「玉笑」に来たらそばやサイドメニューでお腹を満たすだけでなく、「そば湯」を注文すべきです。
「そば湯」は無料で飲むことができますが、「本当に無料？」と思ってしまうほどの美味しさです。
それもそのはず、「玉笑」の「そば湯」はそばを茹でたお湯にそばの打ち粉を溶いたものなのです。
そのためそばの旨味が染み出ており、深みのある「そば湯」に仕上がっています。
ちなみにお代わりは自由に行えますが、その都度湯のみごと新しいものに取り換えてくれます。
また「玉笑」で提供されるお酒も注目に値します。
なぜなら店主である浦川さんがそばの味を引き立てるお酒をチョイスし、お店に置いているからです。
日本酒、焼酎、梅酒、そしてビールと種類は豊富ですが、その中でも人気なのが日本酒の「白隠正宗」です。
このお酒は地下150mから汲み上げた地下水を使って作られたお酒で、そばをはじめとする和食にマッチします。
玉笑店内の雰囲気や食器も楽しもう！
「玉笑」を出て少し歩くと、そこはもう賑やかな「渋谷駅前」になります。
しかしそんな賑やかな地域にいることを忘れてしまうほど、「玉笑」の店内は落ち着いています。
まず、何とも言えないおしゃれな入り口を入ると、シンプルな白い暖簾がかかっているのを目にします。
この暖簾の左端には小さな文字で「玉笑」と縦書きされています。
和モダンがデザインのベースとなる店内には、光沢のある木製のテーブルセットがあり、料理はおしゃれな食器に盛られて提供されます。
もちろん料理は全て絶品ですが、このような雰囲気で美味しいものを食べられるというのも、このお店が人気の理由の1つです。
冒頭でも述べたように、テーブル席の他にもカウンター席が設けられているために、1人でも気軽に立ち寄ることができます。
玉笑は名実ともに一流のそば屋
賑やかな渋谷であることを忘れさせてくれる落ち着いた店内、そして素材を活かしたそばメニューやサイドメニューなど、「玉笑」は全ての面でお客さんを満足させてくれるお店です。
最近ではガイドブックやスマホを片手にここを訪れる外国人観光客の姿も多く見られます。
このように「玉笑」は海外からも注目される、名実ともに一流のそば屋なのです。
