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2019/06/07

合掌造りが見られるスポット7選!【白川郷/五箇山】

世界遺産に登録され注目を浴びている岐阜県・富山県の観光名所「白川郷・五箇山の合掌造り集落」。
美しい風景を見るために、日本だけでなく世界中から観光客が殺到しています。

メディアにも取り上げられることが多い白川郷ですが、見ておきたいのが合掌造りです。
今回は、合掌造りの特徴やおすすめスポットを紹介していきます。

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合掌造りとは?【建設方法や内部の構造】

合掌造りとは、日本独自の民家の建築様式の1つ
外側から見た形が手の平を合わせたように見えることから「合掌」造りと呼ばれています。

特に白川郷の合掌造りは「切妻(きりづま)造り」と言う、屋根を棟から両側へふきおろして、その両端を棟と直角に切り開いた形です。
切妻造りは世界各地に見られる基本形式で、屋根が急斜面になっており、積雪の多い地域に適した構造になっています。

合掌造りの屋根は南北に面して建てられていて、風の抵抗を最小限にし、屋根に当たる日照量を調節できる構造です。
これによって合掌造り内部は、夏は涼しく、冬は暖かくなります

茅葺き屋根は、以前はは50~80年ほど耐久していましたが、現在は環境の変化が激しいこともあり30年前後で葺き替えが必要です。

合掌造りの屋根裏には広いスペースがあり、屋根裏を2~4の階層に分け、養蚕の作業場として活用していました
江戸時代末期から昭和時代初期にかけては、白川郷周辺は養蚕業が生活の基盤でした。

合掌造りは火災に弱いことが最大の欠点で、集落では火気の取り扱いが非常に厳しいです。
毎年11月上旬には、火災に備えた一斉放水の訓練を実施しています

<下に続く>

合掌造りの集落:岐阜県 白川郷

白川郷は、岐阜県大野郡白川村萩町地区にある、大小あわせて100棟近くの合掌造りが残っている集落です。
合掌造りは現在でも住居として使用されており、人々の生活が営まれている原風景を見ることができます。

昭和51(1976)年、合掌造りの美しい景観が評価され「重要伝統的建造物群保存地区」に認定されました。
さらに、平成7(1995)年には、ユネスコの「世界文化遺産」に登録。

白川郷は世界的にも知名度が上がり、観光客に人気の名所になりました。
また、白川郷は「結(ゆい)」の心を大切にしています

結とは、住民同士の相互扶助のこと。
白川郷では、昔から住民が個々の家を助け合いながらコミュニティを形成してきました。

茅葺き屋根の葺き替えや冬の豪雪時には、村のみなが協力し合って作業に取りかかります。
この風習は現代にも根強く残っており、次世代にも継承していきたいものです。

白川郷のコミュニティから、「助け合うことの大切さ」や「人のつながりの重要性」を学ぶことができます。
白川郷の「結」は、希薄になってきた現代の人々に必要なことかもしれません。

女性/30代

2015年冬に訪れました。
白川郷と言ったら合掌造りの家!
雪景色と一緒に見てみたかったので行ってみました。
物凄く雪深い所です!
そして、美しい所でした。
受付をすませるとそこで長靴を貸し出してもらえます。
逆に長靴がないと歩けません。
また、お土産屋さんや飲食店もあります。
どぶろくが有名で、どぶろく祭りというのも毎年開催されているそうなので、いつか行ってみたいと思っています。

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合掌造りの集落:富山県 五箇山

五箇山は、富山県南砺市にある、相倉・菅沼の約40棟が集まる小さな集落です。
合掌造りは、白川郷と五箇山合わせて最大1800棟以上ありましたが、戦後の高度経済成長ともに数が減少し、現在は200棟ほどしか残っていません。

白川郷は大規模な集落ですが、相倉集落は中規模、菅沼集落は小規模です。
かつては養蚕が非常に盛んでしたが、現在は水田や畑が広がる美しい農村景観になっています。

合掌造りの構造は基本的には同じですが、いくつかの相違点があります。
例えば、土間の取り方や入口の位置に違いがみられることです。

五箇山は、昭和45(1970)年、人が居住するものとしては珍しく「国指定史跡」に指定。
さらに、平成6(1994)年には「重要伝統的建造物群保存地区」に認定、平成7(1995)年には白川郷とともに「世界文化遺産」に選定されました。

<下に続く>

集落だけじゃない!合掌造りの建物が見られるスポット7選!

合掌造りは、集落全体を見渡すのもいいですが、建物一つ一つをしっかり見たいものです。
白川郷や五箇山の合掌造りの建物が見られるスポットをみていきましょう。

合掌造りの建物が見られるスポットには、以下のところがあります。

  1. 合掌造り民家園
  2. 和田家
  3. 明善寺庫裏郷土館
  4. 天守閣展望台
  5. 五箇山民俗館
  6. 村上家
  7. 相倉集落展望台

それぞれどんなスポットなのか、詳しく紹介していきます。

合掌造りの建物が見られるスポット①:合掌造り民家園

都会では感じることのできない、自然に寄り添って生きたむかしの日本人の文化に触れられるのが「合掌造り民家園」。
岐阜県の重要文化財に指定されている9棟を含め、全25棟の合掌造り建造物が公開されています。

重要文化財指定建造物は主屋が4棟、付属建物が5棟。
なかには、火災で焼失して再建されたものもあります。

「旧中野義盛家住宅」は、安政年間(1855年~1860年)に能登の大工が建築したもので、現在の建物は明治42(1909)年の火災焼失後に再建されたものです。
中野義盛家は代々、加須良地区で庄屋(村役人)を勤めていました。

建物内では常設展示として、写真パネルを展示しています。
当時の集落の暮らしの様子などを学べます。

「旧山茂文四郎家馬小屋」は、明治時代中期(1890年頃)に建築されたものと推定されています。
馬は母屋の中で飼われることが多かったため、独立した馬小屋が見られるのは珍しいです。

合掌造りの建物を見学できるほか、わら細工やひで細工などの体験学習、そば打ち体験や売店なども。
お食事処では、合掌造りの中でおいしい手打ちそばを味わえます。

合掌造り民家園
住所:岐阜県大野郡白川村萩町2499
電話番号:05769-6-1231
営業時間:8:40~17:00(3月~11月)、9:00~16:00(12月~2月)
定休日:無休(3月~11月)、木曜日(12月~2月)
入園料:大人600円、小人400円
URL:白川郷野外博物館 合掌造り民家園

合掌造りの建物が見られるスポット②:和田家

和田家は、萩町集落の中では最大規模の合掌造りで、国指定重要文化財に指定されています
合掌造りの建物だけでなく、周囲の庭や水路、田畑などの保存状態もよく、御母衣地区の旧遠山家と並ぶ美しい景観です。

主屋の間口は14間、奥行きは7間で、便所や土蔵もふくめ見どころ満載。
現在も住居として活用されていますが、1階と2階部分は一般公開されており、和田家で代々使用していた民具などが展示されています。

和田家は江戸時代、古文書などの遺物の記録や名主を勤めていました。
村役人をしながら、生糸や煙硝の取り引きを盛んに行い、これは重要な現金収入源でした。

案内人の方が合掌造りや和田家の歴史について説明してくれます。

和田家
住所:岐阜県大野郡白川村荻町997
電話番号:05769-6-1058
営業時間:9:00~17:00
定休日:不定休
入館料:大人300円、小人150円
URL:白川村役場HP 和田家

合掌造りの建物が見られるスポット③:明善寺庫裏郷土館

明善寺は真宗大谷派の寺院で「岐阜県指定重要文化財」に指定されており、本堂、庫裏、鐘楼門が合掌造りである寺院は非常に珍しいです。
本堂は文政10(1827)年、高山の大工の水間宇助により建築されました。

本堂内には、京都の醍醐寺や東寺にもある、浜田泰介の障壁画が飾られています。
鐘楼門が合掌造りなのは稀で、亨和2(1801)年に建てられました。

本堂が建築されたときには、記念樹として鐘楼門の隣にイチイの木が植樹されました。

庫裏は江戸時代末期(1817年頃)、高山の大工の与四郎が建築。
現在は、民具などを展示する郷土館として一般公開しています。

また、庫裏内の囲炉裏は毎日焚いていて、火の香りを体験できます。

明善寺庫裏郷土館
住所:岐阜県大野郡白川村荻町679
電話番号:05769-6-1009
営業時間:8:30~17:00(4月~11月)、9:00~16:00(12月~3月)
定休日:不定休
入館料:大人300円、小人150円
URL:白川村役場HP 明善寺庫裏郷土館

合掌造りの建物が見られるスポット④:天守閣展望台

白川郷の合掌造り集落を一望できるのが天守閣展望台です。
ここにはかつて、萩町城という中世の山城がありました。

室町時代、内ケ島為氏が8代将軍足利義政の命で信州の松代から進出し、家臣の山下氏勝が居城としました。
規模はそれほど大きくなく、小さな居館式のお城です。

断崖絶壁の地形になっており、眼下を見下ろせる展望台として人気のスポットになっています。
また、近くのお食事処「天守閣」や萩町城跡展望台からの景色も最高です。

天守閣展望台
住所:岐阜県大野郡白川村荻町889
営業時間:9:00~16:00
利用料:無料
URL:白川村役場HP 天守閣展望台

お食事処 天守閣
住所:岐阜県大野郡白川村荻町2269-1
電話番号:05769-6-1728
営業時間:8:00~17:00
定休日:不定休
URL:お食事処 天守閣

萩町城跡展望台
住所:岐阜県大野郡白川村荻町
営業時間:24時間
利用料:無料
URL:白川村役場HP 萩町城跡展望台

合掌造りの建物が見られるスポット⑤:五箇山民俗館

五箇山民俗館の合掌造りは、菅沼集落のなかでは最も古い建築です。
1階部分は、農山村で生活した人々の民具を約200点展示。

江戸時代の主要産業だった煙硝の製造方法、カンジキなどの履物、衣類、農具といったものまで、幅広い民俗資料があります。
さらに2階部分では、屋根裏の構造、養蚕の様子や農具を見学できます。

五箇山の菅沼集落の生活を実感できるおすすめのスポットです。

五箇山民俗館
住所:富山県南砺市菅沼436
電話番号:0763-67-3652
営業時間:9:00~16:30(4月~11月)、9:00~16:00(12月~3月)
定休日:無休
入館料:大人210円、小中学生100円
URL:五箇山観光情報サイト 五箇山民俗館

合掌造りの建物が見られるスポット⑥:村上家

村上家は、天正年間(1573年~1592年)に建築されたと言われており、戦国時代の古風な合掌造りが残されているのは、全国的にも例が見られません
五箇山の合掌造りのなかでも規模が大きく、一重4階の構造で、間口は35尺2寸、奥行きは67尺5寸もあります。

村上家の庭には、「五箇山絞り」と名付けられた樹齢300年の雪椿があります。
雪椿は花弁に絞りができるのが特徴で、4月下旬~5月上旬が見頃です。

村上家
住所:富山県南砺市上梨742
電話番号:0763-66-2711
営業時間:8:30~17:00(4月~11月)、9:00~16:00(12月~3月)
定休日:水曜日
入館料:大人300円、小中学生150円
URL:村上家

合掌造りの建物が見られるスポット⑦:相倉集落展望台

相倉集落の合掌造りを一望するには「相倉集落展望台」がおすすめのスポットです。
相倉集落には合わせて23棟の合掌造りがあり、ライトアップされている夜は幻想的な風景になります

展望台は、集落全体を見渡すことができるため、昼夜問わず訪れたいものです。

相倉集落展望台
住所:富山県南砺市相倉710
営業時間:24時間
入場料:無料

<下に続く>

合掌造りには宿泊もできる!おすすめの宿5選!

見どころがたくさんある白川郷や五箇山の合掌造り集落。
合掌造りは、見学や食事をするだけでなく、宿泊することもできるんです

宿泊できる合掌造りの宿には、以下のところがあります。

  1. 十右エ門
  2. 大田屋
  3. かやぶき
  4. 五ヨ門
  5. 庄七

それぞれどんな宿なのか、紹介していきましょう。

十右エ門(じゅうえもん)

十右エ門は、300年以上の歴史を持つ合掌造りの民宿
夕食時には、囲炉裏を囲んみながら女将自慢の郷土料理をいただきます。

飛騨牛や季節ごとの食材を使った絶品で、三味線の美しい演奏を聴きながら夕食を楽しみます。
客室はふすまで仕切られた和室が4室です。

十右エ門
住所:岐阜県大野郡白川村荻町2653
電話番号:05769-6-1053
営業時間:チェックイン15:00~、チェックアウト~9:30
料金:10000円~(1泊2食付)
客室数:4室
URL:民宿 十右エ門

大田屋(おおたや)

大田屋は、城山展望台の真下、谷川のほとりにある、100年以上の歴史がある合掌造りの民宿
和室の客室が5部屋あります。

飛騨牛を飼育しており、山菜や岩魚を中心とした料理を味わえます。
米や野菜は自家生産で、減農薬や化学肥料を極力抑えた有機肥料栽培です。

大田屋
住所:岐阜県大野郡白川村荻町1807
電話番号:05769-6-1425
営業時間:チェックイン15:00~、チェックアウト~10:00
料金:10500円~(1泊2食付)
客室数:5室
URL:合掌民宿 大田屋

かやぶき

かやぶきは、美しい自然を満喫できる田園風景のなかにある蓄200年以上の合掌造りの宿
地元の山菜や川魚の料理は、体に優しい素朴な味わいのものばかりです。

ヒノキ風呂で温まり、心と体をリラックスできます。

かやぶき
住所:岐阜県大野郡白川村飯島319-2
電話番号:05769-6-1054
営業時間:チェックイン15:30~、チェックアウト~9:00
料金:9180円~(1泊2食付)
客室数:5室
URL:合掌造りのお宿 かやぶき

五ヨ門(ごよもん)

五ヨ門は、建物の温かみを感じられる合掌造りの民宿
地元の五箇山豆腐、山菜や岩魚を使った料理を囲炉裏を囲んで堪能できます。

野菜は自家製でとても新鮮です。

五ヨ門
住所:富山県南砺市相倉438
電話番号:0763-66-2154
営業時間:チェックイン14:00~、チェックアウト~11:00
料金:8800円(1泊2食付)
客室数:3室
URL:民宿 五ヨ門

庄七(しょうしち)

庄七は、相倉地区にある、築200年以上の歴史がある合掌造りの民宿
囲炉裏を囲みながら名物の五箇山豆腐や鯉の洗い、女将手作りの漬け物などを味わうことができます。

庄七の2階部分は、加賀藩へ上納していた塩硝や製紙などの作業場でした。
屋根は荒縄やネソなどの自然素材を使って組み上げています。

庄七
住所:富山県南砺市相倉421
電話番号:0763-66-2206
営業時間:チェックイン15:00~、チェックアウト~10:00
料金:15000円(1泊2食付)
客室数:4室
URL:合掌の宿 庄七

<下に続く>

合掌造りが見られるスポット7選のまとめ

合掌造りの建物が見られるおすすめスポット、合掌造りに泊まれるおすすめ宿を紹介してきました。
白川郷や五箇山の合掌造りは、むかしの日本を感じられる落ち着ける場所です

合掌造りは魅力たっぷりな建築物。
白川郷と五箇山をそれぞれ訪れて、集落にさまざまな合掌造りを楽しんでみてはいかがでしょうか。

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