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2019/09/27

除夜の鐘とは?自分でも鐘をつけるおすすめのお寺20選【関東/関西】

除夜の鐘は1年の最後の日・大晦日の恒例行事で、108回打ち鳴らすことで、旧年あった出来事や思いを取り除き、新しい気持ちで新年を迎えることができます。
除夜の鐘とは一体何なのでしょうか?

除夜の鐘の意味や歴史、また108回打ち鳴らすことと煩悩との関係性、自分で鐘をついて貴重な体験ができるお寺についてこの記事では紹介しています。

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除夜の鐘とは?歴史や回数の意味は?

「除夜の鐘」とは12月31日の大晦日の夜にお寺などでつく百八つの鐘のことで、「除」という文字は「除く、押しのける」という意味で、「除夜」は「古いものを捨て、新しいものを迎える夜」のことです。
除夜にお寺の鐘を鳴らすことで、旧年にあった できことや想い を取り除き、新しい気持ちで新年を迎えることができます。

この鐘は「梵鐘(ぼんしょう)」と称し、梵鐘自体は、法要の開始の合図や朝夕の時報として鳴らしていますが、梵鐘の音には「苦しみや悩みを取り除く力」があると受け継がれています。

では「除夜の鐘」の行事は、いつから催されるようになったのでしょうか?
そして、なぜ108回つくのか 確認していきましょう。

除夜の鐘の歴史

中国の宋で始まった鬼払いの文化で、煩悩のすきまから鬼が入らないよう、年が移り変わる大晦日の年が変わる時刻に、寺院の梵鐘を打ち鳴らす「除夜の鐘」が始まったのです。

鎌倉時代に中国で宋が元に滅ぼされた頃、中国の禅僧が日本に渡ってきたのがきっかけで、この「鬼払いに鐘をつく」という文化が禅宗と共に日本へ伝わったのが始まりです。

室町時代に入ると梵鐘を鳴らす風習は徐々に広まっていき、江戸時代には現代と同じように多くの寺院で「除夜の鐘」をつくようになりました。
仏教では先祖を祀る儀式が年2回・正月とお盆にあり、それが時代と共にお盆は先祖の供養、正月は新年の初詣という形に変わり、大晦日に除夜の鐘をつくイベントとして 継承されています。

除夜の鐘の回数の意味は?

除夜の鐘をつく回数は「108回」ですが、その意味には次のような説があります。

・人間の煩悩の数
よく知られているのは、人間の108個の苦しみや怒り、欲望などの煩悩を取り除く

・1年を表す数
月の数(12)と1年を24の季節に等分した二十四節気、1年を72の季節に分ける七十二候のすべてを合計した108という説。

・四苦八苦を表す数:
仏教用語の四苦八苦とは、生きる・老い・病・死・愛する人や物と別れる苦しみなど「避けることのできない苦しみ」という意味に基づき、四苦(4×9)+八苦(8×9)で36+72=108という説。

・中国宋の時代のやり方
宋の時代には、強くつくこと18回、弱くつくこと18回、それを3回繰りかえす(2×18×3=108回)。

煩悩とは?

煩悩とは仏教で言う、「人を悩ませる心の動き」を現し、単純に欲望ともとらえることもありますが、本来は幅広い「様々な心の動き」を現しています。
具体的には「憎しみ」や「妬み」と言った心の動き、「執着」する心などが煩悩の典型としてあげられます。

仏教で言う「苦しみ」は「思い通りにいかない」ことを現し、人生の苦しい時期は誰もが経験することです。
人生では、病気や事故という予測不可能なことや、自分の力が足りずうまくいかなかったこと、不運としか考えられない状況に落ち込むことなどがあります。

つまり、思い通りにしたいと考えているため、そうならなかった際に執着心が強い程大きな苦しみを感じてしまうこともあります。
全ての苦しみは「様々な心の動き」・煩悩が原因ということです。

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除夜の鐘をつく時間は?

「除夜の鐘」は大晦日の深夜からつき始めて、年内に107回、最後の鐘は年が明けた際の新年に鳴らすことが一般的な決まりで、多くの寺院では22時過ぎから23時頃からつき始めます。
寺によって異なりますが、22時半頃から鳴らし始めるところもあれば、23時45分と日が変わる寸前で始まるところもあるようです。

ただし、「除夜の鐘」の回数や時間はお寺によって異なり、108回以上の回数をつくお寺もあれば、大晦日に「除夜の鐘」をつき終えるお寺もあります。
「除夜の鐘」を参拝客の先着順で限定数の鐘を鳴らすことができるところや、人数に関係なく時間内に来た人は皆、鐘を鳴らすことができるお寺もあります。

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除夜の鐘をつく場所は?神社でもつける?

お寺は中国・インドから伝わった仏教で、仏様を祀り・仏像を安置して・僧が仏法をおさめるために存在しています。

日本固有の宗教である神道はありとあらゆる自然の中に神様がいると信仰してきましたが、神社は神々を祀る宗教施設であり、伊勢神宮や明治神宮といった「神宮」の称号の神社は特に格式の高い神社です。

江戸時代から維新をかけた明治時代となった時、明治政府は神道を国教にしました。
天皇を神と崇め、神様が祀られる神社だけが崇拝される神仏分離活動が起こり、元々仏教を行っていた寺院は外観を神社風にして危機を免れたそうです。

元来「除夜の鐘」をつく場所はお寺でしたが、大きな神社にはお寺もあるところがあり、神社でもいろいろで「除夜の鐘」をつくことができるところもあります

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除夜の鐘を自分でついてみよう!作法は

厳しい修行をしていない一般人でも、「除夜の鐘」は煩悩をはらう力があるといわれており、澄んだ美しい鐘の音の響きは、今年一年間の苦しみや悩みを取り去り、新しい年へのエネルギーと希望を与えてくれます。

「除夜の鐘」に についての作法は意外と簡単で、「除夜の鐘」をつきに行く場合は作法を覚えておきましょう。
①まずは鐘をつく前に鐘に向かって合掌し、②その後、撞木(鐘をつく棒)に付けられた繩を引っ張って鐘を1回つき、③ついた後は鐘に向かい合掌し、次の人に交代します。

一般的には上記の方法がとられていますが、独自の作法があるお寺もあります。
なお大体のお寺では列に並んで無料で鐘をつくことができますが、人気のあるお寺では整理券を配布するところもあり、有料の場合は破魔矢などがもらえることもあります。

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除夜の鐘がつけるおすすめのお寺10選【関東/東京/千葉/神奈川】

\除夜の鐘がつけるおすすめのお寺10選【関東】のマップ/

  1. 築地本願寺
  2. 堀之内妙法寺
  3. 品川寺
  4. 妙光山 観福寺
  5. 小湊山誕生寺
  6. 東慶寺
  7. 増上寺
  8. 新井薬師梅照院
  9. 池上本門寺
  10. 西新井大師

除夜の鐘がつけるおすすめのお寺の詳細は次の通りです。

築地本願寺【エキゾチックな古代インド様式の概観】

「築地本願寺」は浄土真宗本願寺派のお寺で、浄土真宗はお守りやお札・御朱印・おみくじなどが全くない宗派ですが、記念スタンプだけはあります。
東京帝国大学工学部教授・伊東忠太が古代インド様式を題材に考案したもので、外観はどこかエキゾチックで目を引き、お寺としては珍しいプロジェクションマッピングやライトアップのイベントも開催されます。

「築地本願寺」では「除夜の鐘」をつく整理券を22時から、ひとりにつき1枚で350枚(1枚につき1打)を無料で配布しており、23時からの除夜会の後で、「除夜の鐘」をつけます

例年、350人全員が「除夜の鐘」をつき終わった後に、境内にある特設の「平和の鐘」は予約・整理券なしでつくことができます

\築地本願寺への行き方/

築地本願寺

堀之内妙法寺【霊験あらたかなお祖師さまが奉安】

東京都杉並区にある堀之内妙法寺はもとは真言宗の尼寺で、覚仙院日逕上人は老母の冥福を祈って日蓮宗に改宗し、老母を創始者として日逕上人は宗派の開祖となられました。

日蓮の祖師像が厄除けにご利益があるということで、全国各地から多くの参拝者が訪れて、霊験あらたかな日蓮が祖師堂に安置されているので、妙法寺の境内に入るだけで除厄けになると言われています。

大みそかの「除夜の鐘」は祖師堂の境内にある鐘楼で行われ、12月31日は16時30分に一旦閉門して、23時30分に再び開門します。
誰でもつくことができる「除夜の鐘」は午前0時から始められますが、午前2時頃終了になるので早めに並ぶ必要があります。

\妙法寺への行き方/

妙法寺

品川寺【洋行帰りの梵鐘】

「品川寺」は、大同年間(806~10)に創建され、品川で最も古い寺で、「除夜の鐘」をつく前に、大晦日の12月31日23時より、境内で「おたきあげ」の行事が催されています。
これは、護摩の火の中に、古いお守やお札、一年間お世話になったお箸などの生活道具を入れて一年間の感謝と新しい年の幸せを祈願するものです。

大晦日23時よりお焚き上げが行われ、その後に「除夜の鐘」を1月1日0時から1時30分頃まで、僧侶の読経の中で数人グループで鐘をつくことができます。
回数は108回と決まっているので、全員がつけるように人数調整を行っています。

この大梵鐘は「洋行帰りの梵鐘」として知られ、慶応年間に海外に持ちだされたものが幸運にもスイスのジュネーブ市で見つかり、昭和5年に返却されました。

\品川寺への行き方/

品川寺

妙光山 観福寺【日本三大厄除弘法大師の一つ】

「妙光山 観福寺」は平将門の守護仏である聖観世音菩薩を本尊に祀っており、川崎、西新井とともに日本三大厄除弘法大師の一つである北総の名刹です。
寺宝の中には重要文化財の薬師如来・釈迦如来・十一面観世音菩薩・地蔵菩薩の金銅製懸仏四体があり、実測日本地図をわが国最初に作った「伊能忠敬」の墓地もあることで知られています。

「妙光山 観福寺」には鐘楼があり、大晦日当日に申込みをした先着108名の参拝者が「除夜の鐘」をつくことができます
「除夜の鐘」をつくための1000円を納めると、お守りや絵馬など縁起の品をいただくことができます

境内ではかがり火がたかれ温かく照らし、極寒の中を訪れた参拝者に福汁粉が配られ体が温まります。
一年の終わりに「除夜の鐘」をつきにいきましょう!

\観福寺への行き方/

観福寺

小湊山誕生寺【初詣は例年約15万人の人出・人気スポット】

「誕生寺」は、千葉県鴨川市小湊にある日蓮聖人の直弟子だった日家上人が1276年に日蓮聖人の生家跡にお堂を建立し、高光山・日蓮誕生寺としたのが始まりと言われています。

誕生堂、日蓮聖人御幼像、誕生水井戸などがあり、水戸黄門として有名な徳川光圀公が献上した、十界本尊木像が安置されて日蓮宗の大本山として全国信徒の参拝の地とし、多くの人が訪れている外房エリアの観光、パワースポットとして人気のお寺です。

誕生寺の初詣は例年約15万人の人出がある人気のスポットで、大晦日にはたくさんの出店も出て、とても賑わっています、
「除夜の鐘」は一般参加も可能で人の数は制限もなく、12月31日23時30分頃から整理券(1枚500円)が配布され、23時45分から「除夜の鐘」をつくことができます

\誕生寺への行き方/

誕生寺
  • 住所
  • アクセス
    車で、館山道君津ICから房総スカイライン・鴨川有料道路経由40km1時間10分
    JR外房線「安房小湊駅」から徒歩20分、タクシーで6分
  • 電話番号
  • 営業時間
    開始:24:00~終了まで
  • 公式サイト

東慶寺【江戸時代から縁切寺として有名】

「東慶寺」は、北条時宗の妻・覚山尼(かくさんに)が弘安8年(1285)に創建した臨済宗の寺で、もとは尼寺で山号は松岡山(しょうこうざん)といい、江戸時代には幕府から承認された縁切寺、駆け込み寺としても知られていました。
梅、桜、花菖蒲、紫陽花、岩たばこ、岩がらみ、秋明菊など四季折々が美しいところです。

東慶寺の梵鐘(口径77.1cm、総高143cm)は観応元年(1350年)に鋳造され、材木座の補陀洛寺から移動したものです。
また、鐘楼の天井には、東慶寺の元住職による龍が描かれています。

申し込みは不要ですが、大晦日23時30分から「除夜の鐘」をつき始めて108回目でお経をあげ、それ以後は鐘つき料(100円)は必要ですが、「あかつきの鐘」として一人でつくこともでき、梵鐘の横ではお神酒がふるまわれます。

\東慶寺への行き方/

東慶寺

増上寺【東京タワーの朱の色とマッチしたインスタ映えスポット】

浄土宗七大本山のひとつ増上寺は酉誉聖聰上人によって念仏道場(寺 院の初期形態)として創建されたお寺で、その後徳川家の菩提寺として栄えて、その敷地規模は都内でも有数の寺院です。

入り口の荘厳さを感じる三解脱門や大殿の朱塗りと東京タワーの朱の色がよくマッチし、多くの内外観光客がインスタ映えスポットとして訪れています。

「除夜の鐘」は高さ3m余りある関東最大級の大梵鐘で、大晦日の23時より遺品を供養するためのお焚き上げが始まります。
日付が変わる元日午前0時の年明けと共に大僧正により1番鐘が鳴らされ、続いて4人1組で合計108つの「除夜の鐘」を参拝者がついていきます

増上寺の鐘はかなり大きく撞木も重いため、一般参加4名以外に僧侶2名が加わります。
一般参加者の申し込みは、12月1日午前9時より会館2階寺務所にて受付ており、冥加料は記念品付で2,000円です。

\増上寺への行き方/

増上寺
  • 住所
  • アクセス
    地下鉄三田線「御成門駅」・「芝公園」より徒歩3分、または地下鉄都営浅草線・大江戸線「大門駅」より徒歩5分、JR山手線「浜松町駅」より徒歩10分
  • 電話番号
  • 営業時間
    法要は23:45から、鐘つきは元旦0時~
  • 公式サイト

新井薬師梅照院【病気治癒などで著名な寺院】

「新井薬師梅照院」は真言宗のお寺で、高尾山薬王院、峰の薬師、日向薬師とともに武相四大薬師に数え上げられています。
ここ新井薬師も霊験あらたかな如来様で、特に「子や目の薬師」として、病気治癒などでテレビで度々紹介される都内でも有名な寺院です。

真言密教の草庵(草ぶきの小さな家)だったものを、徳川時代に庭の梅古木が光って薬師如来が現れ出たことから、お堂を建てたのが始まりです。

初詣祭事として「暁護摩祈願法要」が午前0時から始まり、その時に一般参拝者も「除夜の鐘」をつくことができます

並べば全員「除夜の鐘」をつけますが、108回までは有料でお守りや御神酒のふるまいも付きます。
その後109回以降からは無料(浄財箱あり)になり、行列締切は1時半頃で「除夜の鐘」つきは午前2時に終了します。

\新井薬師梅照院への行き方/

新井薬師梅照院

池上本門寺【木造日蓮聖人坐像・五重塔・多宝塔は必見】

「池上本門寺」は、日蓮宗の大本山で、日蓮聖人が1282年に臨終を迎えた神聖な地で、その際に大檀家の池上氏が地所を寄贈して寺の基礎ができました。

文化財になっている加藤清正が寄進した96段の石段を登ると壮麗な仁王門が現れ、また石段脇には、やはり重要文化財の「木造日蓮聖人坐像」や五重塔、多宝塔は存在感があり必見のものです。

大晦日は23時から、鐘楼堂の前で「除夜の鐘」の整理券の配布が始まり、他の寺院と異なり先着600名と定員が多く、全員がつけるように引き綱を何本も付けて1回を数人でつきます
1時間程度早く並ぶと、かなり早い順番の番号がもらえます。

「除夜の鐘」の定員が多く、「除夜の鐘」をつける確率が高いお寺です。

池上本門寺

西新井大師

「西新井大師」は弘法大師の手により826年に創建された寺で、川崎大師、観福寺大師堂とともに「関東三大師」として知られています。
弘法大師の祈願によりお堂の西側の井戸より湧いた水が病を平癒したことから「西新井」という地名になり、ここにある延命水洗地蔵には、特に寿命の功徳があるとされ、また厄除け祈願のご利益があり、特に女性の厄除け祈願寺としてのパワースポットにもなっています。

西新井大師の梵鐘は名鐘の一つですが、大戦時に所在不明となりましが、後にアメリカで見つかり送還されました。
「除夜の鐘」は0時になると住職につかれた後で、参拝客が並んだ順に1度ずつつくことができ、人数制限がないため、全員「除夜の鐘」をつくことができ、自分でついた鐘の音で新年を迎えたい人は、西新井大師にいきましょう。

\西新井大師への行き方/

西新井大師
<下に続く>

除夜の鐘がつけるおすすめのお寺10選【関西/京都/奈良/大阪】

\除夜の鐘がつけるおすすめのお寺10選【関西】のマップ/

  1. 天龍寺
  2. 毘沙門堂
  3. 比叡山延暦寺
  4. 太融寺
  5. 方広寺
  6. 東大寺
  7. 四天王寺
  8. 興福寺
  9. 清水寺
  10. 太山寺

除夜の鐘がつけるおすすめのお寺の詳細は次の通りです。

天龍寺【京都が誇る見どころ豊富な人気のお寺】 

世界文化遺産の「天龍寺」は、足利尊氏が後醍醐天皇の菩提を弔うために暦応2年(1339)に建立した京都五山第1位の寺です。

嵐山や亀山を借景とした人気の池泉回遊式庭園や四季折々の風景が楽しめる庭、竹林があります。

「除夜の鐘」は23時45分から始まり、番号札は23時30分より先着108組に配布(鐘つき料:無料)されますが、最初と最後の鐘つきは僧侶によって行います。
組制なので、4人家族で訪れたら4人1組で「除夜の鐘」を1つき、1人で参拝すれば1人1つきとなります。

東山区は京都の「除夜の鐘」の一般参加で混雑しますが、他の場所と比較すると、まだ混雑具合はそれほどでもありませんが、世界遺産に登録されているお寺で、少し贅沢な気分になれる「除夜の鐘」をつきにいきましょう!

\天龍寺への行き方/

天龍寺

毘沙門堂【高い寺格と鄙びた山寺】

大宝三年(703)に文武天皇の勅命による祈願で僧行基により開かれた「毘沙門堂」は天台宗五箇室門跡のひとつで、高い寺格と鄙びた山寺の風情のある古刹です。

近世の門跡寺院特有の景観を伝える境内の諸堂の多くが京都市の有形文化財に指定され、春の桜、秋の紅葉は京の名所にもなっています。

23時15分からの法要の後、甘酒のふるまいが23時30分からあり、23時45分から「除夜の鐘」が始まり、人数制限がないため108回以上つかれ、例年1月1日の2時頃まで続きます。
ここの鐘は直接鐘をつかずに、お堂の下に入って紐を下に引いて鐘を鳴らします。

鐘つき料金は志納制で自分の気持ち次第で、除夜の鐘を撞きたい方は、事前予約も整理券も必要なく、開始時間前に毘沙門堂へ訪れて下さい。

\毘沙門堂への行き方/

毘沙門堂

比叡山延暦寺【世界文化遺産・人気の天台宗の総本山】

古都京都の文化財の一部として世界文化遺産に登録された天台宗の総本山・「比叡山延暦寺」は、大晦日の20:30頃から修正式を始めとして、鬼追式や「除夜の鐘」・大般若転読会・初日の出など様々な行事が催されます。

国宝根本中堂で行われる「修正会」と「護摩供法要」が行われ、ゆく年の厄をはらい、新年の栄えを祈願する法要です。
続いて、根本中堂前広場で行われるのが「鬼追式」では、人の悪い心を表す四匹の鬼が境内を暴れまわり僧侶の法力によってその鬼を改心させ、よい心が芽生えさせて仏教に帰依する儀式です。

「除夜の鐘」の整理券は幸先矢/1000円(除夜の鐘/整理券付)購入した人に、21時30分から配布はされて、除夜の鐘は23時45分よりスタートし、整理券を受けた順に5人1組で「除夜の鐘」をつき、甘酒や大根炊きの無料接待もあります。

\比叡山延暦寺への行き方/

比叡山延暦寺
  • 住所
  • アクセス
    電車で、京阪電鉄京津線 坂本駅より 徒歩 10 分 坂本ケーブル乗り換え終点下車
    車で、名神高速道路京都東I.Cより西大津バイパスに入り、近江神宮ランプから下鴨大津線(山中越)で田の谷峠ゲートへ
  • 電話番号
  • 営業時間
    22:00開門、除夜の鐘は23:45~108打で終了
  • 公式サイト

太融寺【大阪北の繁華街梅田から高アクセス】

大阪キタの繁華街梅田から徒歩8分のところにある「太融寺」は、弘法大師により弘仁12年(821)に創建され朝廷や武将から厚い信仰を受けた高野山真言宗の寺院で、一願成就の利益があると多くの人に親しまれています。

ここの「除夜の鐘」は数々の戦火に遭い通り抜けたことにより、「鐘が残る」=「金が残る」として縁起が良いとされて、アクセスも良いことから大晦日には多くの人々で賑わっています。

1月1日0時までに並んでいれば108人を超えても全員「除夜の鐘」をつくことができ、先着108名には何打目をついたかの証明札がもらえます

今年こそは、大晦日の夜、1年の締めくくりに「除夜の鐘」をついてみてはいかがでしょう!
自分で「除夜の鐘」をつくこと自体が素晴らしい経験になり、今年の厄もきれいに払えて、新年が希望に満ちた年になりそうな気がしませんか?

\太融寺への行き方/

太融寺

方広寺【大坂の陣に進展するきっかけを作った鐘】

「方広寺」は京都東山区にある天台宗のお寺で、廬舎那仏があることでも有名な豊臣秀吉が作ったお寺で、重要文化財になっている「国家安康の鐘」です。
方広寺は、豊臣家滅亡の序曲となった鐘銘事件の鐘があり、これは、梵鐘の銘「国家安康」「君臣豊楽」に徳川側が言いがかりをつけ、豊臣家を滅ぼす口実を作った事件です。

そんな大坂の陣へと進展するきっかけを作った「除夜の鐘」をつくことができます。
「方広寺」の鐘(直径2.8m、高さ4.2m、重さ82.7t)は日本三大梵鐘の1つで、三大名鐘の中では最大。

方広寺の「除夜の鐘」は、一般参詣者は誰でもつくことができますが、回数は108回限定で、108組以上は撞けません。
この「除夜の鐘」は、23時50分から撞き始め、最初は住職がつき、その後は参拝者がつけます

\方広寺への行き方/

方広寺

東大寺【奈良の大仏と浅草山の鹿で人気】

聖武天皇が24歳で即位し、待ちのぞんでいた皇太子基親王が誕生しましたが、一歳の誕生日前に早世してしまい、聖武帝はすぐに親王の菩提を追修するため金鍾山寺を728年に建立しました。
智行僧九人を住持させた金鍾山寺は741年に昇格して、これが「東大寺」の前身寺院となりました。

「東大寺」には、梵鐘(直径2.71m、高さ3.86m、重量26.3t)があり、撞木は長さ4.48m、直径30cm、重さ180kgで金具を入れると約200kgもある大きな釣鐘です。
「除夜の鐘」は、先着順に8名の組になって綱を引いて鳴らし、鐘は108回つくので、800人以上の人が参加できます

東大寺では人数分の「除夜の鐘」の記念印刷物(整理券の代わり)を用意しており、22時半頃に配布を始めて配布し終わったところを順番待ちの行列の最後尾として参加を締め切ります。

東大寺

四天王寺【除夜の鐘は午前3時頃まで】

「四天王寺」は、今から1400年以上も前の推古天皇元年(593年)に建立されました。
物部守屋と蘇我馬子の合戦の際に、崇仏派の蘇我氏についた「聖徳太子」が形勢の不利を打開するために、自ら四天王像を彫り、勝利の後に四天王を安置する寺院を造営しました。

四天王寺は毎年恒例の「除夜の鐘」つきを行ない、境内には太鼓楼・黄鐘楼(北鐘堂)・太子引導鐘堂(南鐘堂)の3ヶ所の吊り鐘堂があり、それぞれに分かれて並べます。
午後11時00分から「除夜の鐘」の整理券配布を始めて、午後11時30分~「除夜の鐘」の鐘つきが開始され1人1回です

108打以降は黄鐘楼(北鐘堂)と太鼓楼で午前3時頃まで鐘つきができます
太子引導鐘堂〈南鐘堂〉は「除夜の鐘」の108打のみで、年を越した時点で終わりとなります。

四天王寺

興福寺【日本の国宝彫刻の1割以上を所蔵】

「興福寺」は、日本の国宝彫刻の1割以上を現在も所蔵し、有名な「五重塔」や「阿修羅像」があります。
京都山科の藤原鎌足の私邸に建立された山階寺が始まりで、飛鳥から平城遷都によって現在地に移った際に「興福寺」と称されるようになりました。

「興福寺」と春日大社は共に藤原氏が創建したもので、藤原氏の氏神である「天児屋根命」を本殿の御祭神として祀っており、神仏習合が進むにつれ、春日大社と興福寺は一体のものとなって、現在では法相宗の大本山のお寺です。

鐘楼は南円堂と菩提院大御堂の2箇所あり、「除夜の鐘」の整理券は23時より配布(先着参拝者各100名、計200名)を行い、23時30分から「除夜の鐘」をつくことができます
そして、東大寺・春日大社などの有名初詣スポットも歩いて行けます。

\興福寺への行き方/

興福寺

清水寺【京都に行ってカップルは祈願を成就しよう!?】

あの「清水寺」の「除夜の鐘」は、一般の参拝者もつくことができますが、事前に無料で配布される整理券を持つことが条件になります。
「除夜の鐘」整理券は「清水寺」寺務所で12月25日午前9時から配布が始まり、1人1枚の配布で、なくなり次第終了となります。

午前9時からの整理券配布に向けて7時すぎ頃から並ぶ人もいますが、整理券は昼前になくなる年もあり、確実に手に入れるには8時にはスタンバイをおすすめします。
整理券は、カップルの場合は必ず誰か2名、家族の場合は家族分の人がいく必要があり、他のお寺のように大晦日の配布はありません。

「除夜の鐘」は12月31日の23時45分から始まり、僧侶に続いて整理券を持つ一般参拝客がつきます
大晦日の清水寺は、18時に一旦閉門して、「除夜の鐘」の整理券を持つ人だけに、23時頃に再び開門します。

除夜の鐘をついたら、縁結びの神として信仰される八坂神社へ初詣に、そのまま徒歩で行って祈願を成就しましょう!

\清水寺への行き方/

清水寺

太山寺【神戸市内で唯一の国宝の建造物】

「太山寺」は、鎌倉時代~室町時代にかけて強大な勢力を誇った天台宗の古刹(古い寺)で、藤原鎌足の長男・定恵和尚が開基、孫の宇合によって716年に建立されたと伝えられていますが、実際の創建は平安時代にさかのぼるとみられます。
神戸市内で唯一の国宝の建造物で、平面は密教本堂式と呼ばれ、入母屋造、銅板葺きの造りになっており、桁行7間、梁間6間の大堂です。

鐘楼は本堂の西にあり、「除夜の鐘」は23時30分から始まりますが、「除夜の鐘」は無料で事前の予約は不要で人数制限もありませんが、先着108人までの参拝者には記念品を準備しています。
「除夜の鐘」は全員つき終って2時に閉門となりますが、初詣は午前7時からとなります。

\太山寺への行き方/

太山寺
<下に続く>

自分で「除夜の鐘」をつくと貴重で感動的な体験になる

「除夜の鐘」とは、大晦日の夜に深夜0時を跨いで108回つくお寺の鐘のことで、鐘の音には人間の苦しみや悩みをふっ切る力があると言われています。
「除夜の鐘」は年内に107回をつき、1月1日の午前0時を回ったところで最後の1回をつくのが一般的です。

自分で「除夜の鐘」をつくこと自体が貴重で感動的な体験になり、旧年の厄や煩悩もきれいに払えて、新年がより希望に満ちた年になりそうな気がしませんか?

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