横須賀米軍基地ってどんなところ？
神奈川県横須賀市にある横須賀米軍基地は、アメリカ海軍が使用する基地です。
正式名称は「横須賀海軍施設」で、「横須賀米軍基地」や「横須賀基地」は、いわゆる呼び名に値します。
ちなみに横須賀市の地元の人たちからは「ベース」、そしてアメリカ軍関係者などからは「横須賀ベース」という名前で呼ばれています。
アメリカ海軍の母港はアメリカ本国に存在しますが、実質的な拠点は横須賀米軍基地となっています。
艦艇が停泊しているのはもちろんのこと、基地内には大型艦船用ドックがあり、艦艇のメンテナンスや修理が行われています。
ここで働いているのは優秀な整備士のみで、多くの日本人整備士もいます。
横須賀米軍基地はいつからあるの？
アメリカ軍が横須賀米軍基地を使用するようになったのは、第二次世界大戦後の1945年からです。
しかしこの場所に船に関わる施設が建設されたのは、これよりも前になります。
江戸幕府は1865年に「横須賀製鉄所」を設立します。
そして1871年にはここを「横須賀造船所」として機能させます。
それから約30年後の1903年、横須賀造船所は大日本帝国海軍によって「横須賀海軍工廠」として利用されるようになります。
その後、「横須賀海軍航海砲術学校」、「横須賀海兵団」、「海軍工機学校」、「海軍病院」、「横須賀鎮守府」、「鎮守府文庫」、そして「海軍軍法会議所」などが施設されます。
こうして発展を見せていった「横須賀海軍工廠」ですが、日本の敗戦後にアメリカに占領され、現在に至るわけです。
横須賀米軍基地にはどんな施設があるの？日本未出店のお店も？
横須賀米軍基地には様々な施設が存在します。
こではアメリカ兵が生活しているわけですから、彼らが必要とするものを設置する必要がありるわけです。
たとえば生活施設としては将兵用住宅として高層集合住宅、そして低層集合住宅や戸建て住宅などがあります。
そして病院や動物病院も存在し、商業施設としては銀行、郵便局、スーパーマーケット、美容院や床屋、自動車ディーラーや修理工場、ガソリンスタンド、フードコート、図書館、映画館、そして運動施設などがあります。
また基地内には日本未出店のお店もたくさんあります。
たとえば「チリズ」は、アメリカ全土に存在する人気ファミリーレストランです。
ハワイにもあるために、日本人にとっては馴染みのあるレストランです。
また「A＆W」ではハンバーガーやルートビアといった、アメリカらしいファストフードを楽しむことができます。
その他にも1980年代に一度日本に上陸した「ロングジョンシルバー」があります。
ここはシーフードフライを提供するチェーン店です。
ある年代の人たちにとっては、非常に懐かしいお店に感じられることでしょう。
横須賀米軍基地を見学できるイベントがある！開放日はいつ？
横須賀米軍基地は毎年数回に渡り、開放日を設けています。
これらの日は一般の人たちも基地内に入ることができるために、大変盛り上がります。
開放日は横須賀市や横須賀米軍基地で行われるイベントに合わせて設けられます。
一般的には3月下旬の「日米親善よこすかスプリングフェスタ」、8月上旬の「よこすかフレンドシップデー」、10月下旬の「よこすかみこしパレード」、そして「日米親善ベース歴史ツアー」の際に解放されます。
しかしイベントの予定は変更されることもあるために、時期や開放日の回数の増減も生じ得ます。
そして「日米親善ベース歴史ツアー」は、毎年4回行われます。
しかしこのツアーに参加する人は、日本国籍を取得していなければならないという決まりがあります。
そのため日本在住の外国人は、横須賀米軍基地に入れる機会が必然的に少なくなります。
横須賀米軍基地のイベントはどんな内容？
では横須賀米軍基地で行われる、イベントの様子について見てくことにしましょう。
主なイベントは以下の通りです。
- 日米親善ベース歴史ツアー
- スプリングフェスタ
- フレンドシップデー
- よこすかみこしパレード
- ドライドック見学ツアー
ではそれぞれのイベントについて、詳しくお伝えしたいと思います。
日米親善ベース歴史ツアー
「日米親善ベースツアー」は、横須賀米軍基地内で通常見ることができない、歴史スポットを見学するツアーです。
食事は基地内のフードコートで取ることとなり、ここでアメリカの味を満喫できるのも、ツアーの目玉となっています。
ちなみにフードコートではアメリカドルだけでなく、日本円も使用できますので、ツアーに伴って両替をする必要はありません。
このツアーも、事前に応募して抽選があり、当選した人のみが参加できます。
開催は年に4回あり、当選者はツアー当日に保険料と資料代を支払わなければなりません。
これらの料金は100円となっています。
もちろんツアー内容などが変更されることがありますので、ホームページでのチェックは必須です。
スプリングフェスタ
「スプリングフェスタ」は横須賀米軍基地内でアメリカン屋台やステージイショーなどを楽しむことのできるイベントです。
横須賀米軍基地は日本国内にありながらも、アメリカの雰囲気を漂わせている場所です。
そのためこのようなイベントで基地内に入るなら、アメリカの雰囲気を味わうことができます。
名前が示すように、「スプリングフェスタ」は春の時期に行われます。
一般的には4月頃が開放日となり、開催時間は9時から16時頃となります。
しかし入場時間は閉会の1時間前までとなりますので、この点は注意すべきです。
また入退場口は三笠公園内ゲートとなります。
横須賀米軍基地の全てではないものの、その一部を見て楽しめるとあり、人気のイベントの1つです。
フレンドシップデー
「フレンドシップデー」は、「よこすか開国祭」に合わせたイベントで、夏の時期に行われます。
一般的な開放時間は10時から20時ですが、変更されることもあるために、事前のチェックは必須です。
イベント中はステージ上での第7艦隊音楽隊のショーや、無料の映画の上映会が行われます。
またカーディースプレーなどもあるために、大人から子どもに至るまで、楽しむことができます。
加えてアメリカン屋台やフードコートが開放され、本場アメリカのステーキやピザなどを食べることもできます。
またイベント当日には開国花火大会があり、基地の中から花火を楽しむこともできます。
よこすかみこしパレード
横須賀市内のお祭りに、「よこすかみこしパレード」というものがあります。
これは横須賀市内の各所から神輿や山車が集結し、中央通りを練り歩くというものです。
そして何と神輿はゲートを越えて横須賀米軍基地内に入り、その中を通過するのです。
当然のことながら神輿見学客はその様子を目にしたいために、この日は横須賀米軍基地の開放日となります。
これは基地のある横須賀ならではのイベントで、日本の伝統的行事とアメリカの雰囲気が同時に味わえる、貴重な日ともなるのです。
このイベントも一般的には秋の時期（10月）に行われます。
神輿が通過するのは横須賀中央通りと横須賀米軍基地内クレメント通りで、基地の入退場は「三笠ゲート」から行われます。
神輿が通過する時間帯だけではなく、その後もしばらくの間、横須賀米軍基地は解放されます。
ドライドック見学ツアー
「ドライドック見学ツアー」は、横須賀基地の前身である、「横須賀製鉄所」の歴史を振り返るツアーです。
実のところ、横須賀米軍基地内にあるドライドックは、日本遺産構成文化財です。
そこを歩いて見学できるというのは、非常に興味深いものです。
このツアーが開催される時期は毎年秋の時期で、11月頃です。
時間帯は9時30分から16時頃となります。
ツアーの日時、そして時間などは、ホームページで確認することができます。
このツアーの参加資格ですが、日本国籍を持つ小学生以上で、保険料としての100円を支払える人でなければなりません。
ちなみにこのツアーへの参加は抽選となることもあり、希望者すべてが参加できるとは限りません。
横須賀米軍基地に行ってみよう！アクセス方法は？
では次に横須賀米軍基地へのアクセスについて見ていくことにしましょう。
主な交通手段は以下の3つです。
- 電車
- バス
- 車
電車で行こう！
「京浜急行線」を利用した場合、最寄り駅は「汐入駅」になります。
京浜急行線は「品川駅」から出ています。
この場合、「三崎口」行きに乗り、汐入駅で下車します。
品川駅からは乗り換える必要はなく、非常に楽です。
所要時間は約1時間で、下車した後は横須賀米軍基地までは徒歩約5分で到着します。
ちなみに品川駅から「京急久里浜」行きに乗り、「横須賀中央駅」で下車すると、横須賀米軍基地まで徒歩約8分で到着することができます。
この場合、電車に乗っている時間は約55分です。
そして「JR横須賀線」を利用した場合、最寄り駅は「横須賀駅」です。
JR横須賀線は「東京駅」から乗ることができます。
この場合、「久里浜」行きに乗り、約1時間20分で横須賀駅に到着します。下車した後は徒歩約8分で、横須賀米軍基地に到着します。
バスで行こう！
電車を使って最寄りの駅に到着した後、「バス」を利用して横須賀米軍基地に行くことができます。
下車するバス停は、「三笠公園」です。
三笠公園まで行くのは、京浜急行バス「横須賀中央・三笠循環バス」です。
そしてバス乗り場は「横須賀中央駅」からの場合、1番・2番乗り口、「横須賀駅」からは3番乗り口、そして「汐入駅」からは4番乗り口となります。
所要時間はそれぞれ4分程です。
車で行こう！
「首都高速」を利用して横須賀へアクセスする方法があります。
東京方面からのった場合、「並木IC」へと進みます。
そして並木ICから「横須賀IC」へと進むと、横須賀に到着します。
また首都高速「新保土ヶ谷IC」から「狩場IC」へと進み、そこから「横浜横須賀道路」を経由して横須賀ICに行く方法もあります。
また「東名高速」を利用した場合、まずは「横浜町田IC」へと進みます。
そこから「保土ヶ谷バイパス」で新保土ヶ谷ICへ行きます。
その後の進路は上記と同じです。
横須賀米軍基地の見学は身分証明書が必要！
横須賀米軍基地は、厳重な警備が敷かれている場所です。
そのため開放日に怪しい人が入り込まないよう、パスポートなどの身分証明書の提示が求められています。
先にも少し触れたように、アメリカ、そして日本国籍を所有していない人は、開放日に基地内に入ることが許されていないことがあります。
そのため自分の国籍をはっきりと知らせるという意味も込めて、身分証明書の提示は必須となっています。
ちなみに提示を拒否した場合、基地内に入ることはできません。
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横須賀米軍基地で買い物はできる？
これまで見てきたように、横須賀米軍基地では開放日が設けられています。
これらの日には基地内に入ることができ、そこに存在するお店で買い物することも可能です。
販売されているのはアメリカの商品です。
このようなものは日本では割高で販売されていますが、横須賀米軍基地内では、アメリカでの販売価格が適用されています。
そのため非常にお買い得なのです。
また本場のアメリカの商品や食べ物を購入できるとあり、基地内での買い物は非常にエキサイティングです。
基地内は広く、尚且つたくさんのお店があるために、事前に目ぼしいお店をチェックしておくことをおすすめします。
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横須賀米軍基地で働くことってできるの？求人情報は？
横須賀米軍基地で日本人が働くことは可能です。
船の整備士など、重要な役割を果たす仕事に関しては簡単に就くことができませんが、基地内のお店などでは日本人のアルバイトも雇っています。
たとえば基地内にあるマクドナルドは、従業員を募集しています。
そしてこのような募集は、一般求人誌や求人サイトなどを通して行われています。
つまり横須賀米軍基地内で働くことは、それほどハードルの高いものではないのです。
事実、横須賀市内で生活する人の多くは、基地内での仕事を行っています。
横須賀は米軍基地以外もイベントいろいろ！おすすめのイベント3選！
横須賀市は米軍基地の見学以外にも、様々なイベントで盛り上がっています。
代表的なイベントは下記の通りです。
- よこすかシーサイドマラソン
- よこすかキッズフェスティバル
- 衣笠さくら祭
ではこれらのイベントについて、見ていきましょう。
よこすかシーサイドマラソン
1976年から始まり、毎年11月下旬に開催される横須賀の有名イベントの1つが、「よこすかシーサイドマラソン」です。
2005年の第30回大会までは20キロでしたが、2006年の第31回大会からはハーフマラソンに変更されました。
ちなみにその他にも10キロ、3キロ、そして1.8キロといった種目があります。
よこすかシーサイドマラソンで走るハーフマラソンコースは、日本陸連公認コースとなっています。
こうした状況も関係し、毎年多くの人が参加します。
よこすかシーサイドマラソン
住所： 神奈川県横須賀市稲岡町82
電話番号：046-824-1061
URL：よこすかシーサイドマラソン
よこすかキッズフェスティバル
「よこすかキッズフェスティバル」は名前が示す通り、子ども向けのイベントです。
しかしこのイベントも横須賀市ならではのものです。
なぜなら内容は日本と外国の子どもたちが集まり、ゲームや仮装コンテストなどを行うというものだからです。
横須賀市にはたくさんの外国人が住んでいるために、こうしたイベントを通して国際交流を深めようというのが目的です。
ちなみに参加は抽選となっており、申し込みを行っても参加できないこともあります。
よこすかキッズフェスティバル
住所：神奈川県横須賀市日の出町1-5
電話番号：046-822-0202
URL：よこすかキッズフェスティバル
衣笠さくら祭
「衣笠さくら祭」は、毎年たくさんの人で賑わう有名行事です。
「衣笠山公園」は、「日本さくら名所100選」にも選ばれるほど、きれいな桜が咲くスポットです。
もちろん昼間の桜もきれいですが、祭り期間中は18時から20時の間、ライトアップされます。
この夜桜を見に来る人も大勢います。
ちなみに衣笠さくら祭の期間中は、公園の駐車場が利用できなくなります。
そのため公共の乗り物を使って訪れる必要があります。
衣笠さくら祭
住所：神奈川県横須賀市小矢部4-922
電話番号：046-853-1611
URL：衣笠さきら祭
横須賀米軍基地のフレンドシップデーや開放イベントはいつ？買い物できる？のまとめ
「米軍基地」と聞くと、何となく怖い印象や、謎に包まれているといった印象を受けてしまうという人もおられることでしょう。
しかし横須賀米軍基地の開放日に基地内を訪れる人の多くは、その美しさに驚きます。
またここは日本にいながらアメリカを体験できる場所でもあるのです。
日本国籍を有してれば、誰でも開放日に基地内に入ることができますので、興味のある人は是非ともこの機会をご利用なさってください。
