【観光の前に】三条ってどんなエリア?
三条市は新潟県の中央に位置する工業都市です。
西隣にある燕市とセットで「燕三条」と呼ばれ、東京の大田区や大阪の東大阪市と並んで世界的なモノ作りの技術を持っている中小企業が密集しています。
金属加工の集積地としての歴史は江戸時代の和釘づくりから始まりました。
水害の多い燕三条地域での新田開発をあきらめた江戸幕府の方針だったそうで、伊勢神宮の遷宮にも使われるほどの良質な和釘は、信濃川の水運を利用して、6日程度で江戸に到着しました。
明治以降に洋釘が入ると、和釘は苦戦を強いられましたが、職人たちは伝統技術を利用して農工具や生活用具の金物製造を行います。
その中でも「煙管」は大正時代に最盛期を迎えましたが、戦後に衰退しました。
しかし、職人達の技術は新たなものに移行し、グローバル化が進んだ現在でもその加工技術の高さが世界的に評価され、観光でも注目を集めています。
ちなみに三条の名前の由来は諸説あり、はっきりとは分かっていません。
【三条観光】鍛冶道場で伝統の刃物制作を体験してみよう!
江戸時代の和釘づくり以来の歴史のある三条市には、鍛冶の技術を観光客でも気軽に体験できる場所として「三条鍛冶道場」があります。
観光客向けの常設講座は3つあり「五寸釘によるペーパーナイフ造り体験」「包丁磨き体験」「和釘づくり体験」があります。
いずれも毎日数回開催されており、随時受け付けていますが、対象は小学校高学年以上なので注意しましょう。
三条の伝統産業を守り抜き、次世代に伝える活動を推進している「越後三条鍛冶集団」の職人たちが伝統の技術を余すことなく観光客に伝えてくれます。
職人の指導により完成した工芸の数々は、観光客にとってまたとない思い出になるでしょう。
他にも包丁づくり体験など年に1度の特別コースがあり、こちらは事前予約制です。
三条鍛冶道場
住所:新潟県三条市元町11-53
電話番号:0256-34-8080
営業時間:9:00-17:00
定休日:月曜日
入場料や利用料:300円から1000円
URL:http://kajidojo.com/
【三条観光】工場見学できる工業施設5選!
では、三条で観光客が工場見学できるスポットをみていきましょう。
三条には、以下の観光可能な工場施設があります。
- 株式会社玉川堂
- サミット工業株式会社
- 株式会社タダフサ
- 株式会社角利製作所
- 越後味噌醸造株式会社
続いて、三条の観光可能な工場施設を、それぞれ詳しくみていきます。
三条の観光可能な工場施設①:株式会社玉川堂
玉川堂は、1枚の銅板を槌(つち)で裏から叩いて作る銅器「鎚起銅器(ついきどうき)」の技術を日本で唯一継承している企業で、200年近くの歴史があります。
この非常に貴重な技術の様子を観光で見学でき、時間は午前2回と午後3回あらかじめ決められた時間のみ行えます。
5名以上は事前予約(最大15名)が必要なので注意しましょう。
見学は、専属のガイドが案内する形式となっています。
ガイドの許可をとれば写真撮影も可能ですが、動画及びフラッシュ撮影はお控えください。
株式会社玉川堂
住所:新潟県燕市中央通り2-2-21
電話番号:0256-62-2015
営業時間:8:30-17:30
定休日:日曜日・祝日
入場料や利用料:無料
URL:http://www.gyokusendo.com/
三条の観光可能な工場施設②:サミット工業株式会社
サミット工業は、大正時代に創業した鉄なべの製造を専門とした金属加工の会社です。
丁寧に作られた鉄なべを使ったおいしい料理のレシピをWeb上で紹介しているので、購入後のサポートも安心でしょう。
観光向け工場見学は、1週間前までの事前予約制です。
見学時間は30分ほどで、1度に5名まで見学可能なので注意しましょう。
見学内容は、製品や会社の紹介の後、実際の鉄なべの製造工程を見学します。
担当の許可があれば、写真撮影が可能です。
但し、観光客以外の同業者の見学はお控えください。
工場見学者の特典としてオリジナル製品が特別価格になります。
サミット工業株式会社
住所:新潟県燕市松橋123-1
電話番号:0256-63-2138
営業時間:9:30ー12:00、13:30ー16:00
定休日:市の産業カレンダーに準ずる
入場料や利用料:
URL:https://tetsunaberyu.jp/
三条の観光可能な工場施設③:株式会社タダフサ
株式会社タダフサは、業務用・家庭用の包丁を手作りで製造しています。
鍛冶職人の心意気が伝わるこちらの工場でも観光客が工場見学できます。
直営店の「庖丁工房タダフサ ファクトリーショップ」で見学可能ですが、当日いきなり来ても見学できないことがありますので、事前連絡しましょう。
工場見学の際には担当者の指示に従い、許可を得れば写真撮影可能(フラッシュは不可)です。
工場内は高温の機械もあり、危険なので絶対手で触れてはいけません。
また、高校生以下は保護者同伴(小学生未満は見学不可)で、酒気帯びの方はお控えください。
株式会社タダフサ
住所:新潟県三条市東本成寺27-16
電話番号:0256-32-2184
営業時間:9:00-16:00
定休日:日曜日・祝日
入場料や利用料:記載なし
URL:http://www.tadafusa.com/
三条の観光可能な工場施設④:株式会社角利製作所
角利製作所は、DIYのための道具を製造しています。
世界中の木工職人も納得の刃物を伝統の職人技術で作り上げています。
観光客向けの工場見学は、1度に10名程度の受け入れ画家可能で1週間前までに予約して下さい。
30分程度の見学時間で、洋のみと鉋(かんな)の説明と実際の加工工程の見学を行います。
一つ一つの作品を受注で生産するので、残念ながら見学の後に製品の購入ができません。
角利製作所
住所:新潟県三条市西本成寺2丁目3-53
電話番号:0256-35-1115
営業時間:9:00-12:00
定休日:土日祝
入場料や利用料:記載なし
URL:http://www.kakuri.co.jp/
三条の観光可能な工場施設⑤:越後味噌醸造株式会社
観光客向けの工場見学は金属加工だけではありません。
味噌作りを行っている「越後味噌醸造」も観光客向けに工場見学を行っています。
「発酵テーマパーク」と銘打っており、事前予約制で味噌蔵工場見学を無料で行っております。
100年以上の木桶を使って、伝統的な味噌を仕込んでいる状況を見ることができるでしょう。
他にも味噌仕込体験も可能で、直売所もあるので観光ではぜひ立ち寄りたい工場です。
越後味噌醸造
住所:新潟県燕市吉田中町5-10
電話番号:0256-93-2002
営業時間:9:00-18:00
定休日:日曜日
入場料や利用料:無料
URL:https://www.echigomiso.co.jp/echigomiso/
【三条観光】おすすめの人気スポット7選【金山神社/歴史民俗産業資料館】
では、三条の観光スポットをみていきましょう。
三条には、以下の観光スポットがあります。
- 金山神社
- 歴史民俗産業資料館
- 三条駅
- 本成寺
- 観測日食碑
- 八木ヶ鼻
- 道の駅 燕三条地場センター
続いて、三条の観光スポットを、それぞれ詳しくみていきます。
三条の観光スポット①:金山神社
金山神社は、三条観光では外せないパワースポットといえます。
実は三条の伝統工芸である金属加工の職人たちの侵攻対象は、金山講と呼ばれるもので、金山神を信仰していました。
神社の創建は大正時代と比較的新しいものですが、祭神はいずれも金属にゆかりのある神様です。
2015年には創建90年を祝って、伝統的な衣装に身を包んだ職人たちが古式にのっとった鍛冶の実演を披露しました。
三条に観光に来たなら金属加工の鍛冶職人たちが大切にしているパワースポットにぜひ参拝してください。
境内には三条八幡宮や厳島神社・稲荷大神も祀られています。
金山神社
住所: 新潟県三条市八幡町12-18
電話番号:0256-32-2721
営業時間:24時間
定休日:無休
入場料や利用料:無料
URL:なし
三条の観光スポット②:歴史民俗産業資料館
歴史民俗産業資料館は、三条市に観光に来たならぜひ立ち寄りましょう。
ここには三条市に関する資料が集まっていて、元々武徳殿として建てられた建物を再利用して1989年に開館しました。
建物は、登録有形文化財に登録されています。
無料で公開されている館内には、三条市の郷土の歴史や産業、民俗・自然に関数資料が展示されており、縄文時代や古墳時代の遺跡の出土品が展示されています。
他にも近代文学として、夏目漱石と吉川栄治のコーナー、産業展示コーナーとして金物産業についても触れられており、日食観測のコーナーもあるので、観光での見ごたえは十分すぎるでしょう。
歴史民俗産業資料館
住所:新潟県三条市本町3丁目1-4
電話番号:0256-33-4446
営業時間:9:00-17:00
定休日:月曜日
入場料や利用料:
URL:https://niigata-kankou.or.jp/spot/5731
三条の観光スポット③:三条駅
三条観光のの玄関口である駅は、新幹線駅でもある燕三条駅と三条の新市街にある東三条駅がメインです。
東三条の西にある三条駅は1898に設置された、三条の旧市街の南側にある比較的小さな駅です。
しかし木造建築の駅舎で趣があるので、観光で時間があれば立ち寄ってみましょう。
駅の一番ホームの新津方面側にも歴史のある建物が残っています。
これはランプ小屋で、1912年に作られたものです。
1世紀以上前のくすんだレンガ建築物を見つめながら、ここで三条の歴史を感じてみるのも良いでしょう。
駅の外には昔ながらの丸い郵便ポストも残っています。
三条駅の口コミ
三条駅
住所:新潟県三条市南新保15
電話番号:記載なし
営業時間:列車運行状況による
定休日:無休
入場料や利用料:記載なし
URL:https://www.jreast-timetable.jp/timetable/list0766.html
三条の観光スポット④:本成寺
本成寺(ほんじょうじ)は、三条に観光に来たら立寄りたいスポットの一つです。
日蓮宗の僧日陣が起こした一派「法華宗陣門流」の総本山です。
創建は日陣の師の師にあたる日印で、越後に道場を立てるのが目的でした。
ひときわ立派な赤門をくぐって、寺の境内に入るとその面積は6000坪もあり、広々としています。
本堂をはじめとする揃っている伽藍は見ごたえがります。
幕末の彫刻師で「日本のミケランジェロ」との異名を持つ石川雲蝶が晩年に多くの作品をこの寺院に残しました。
春の桜、秋の紅葉の時期が綺麗なので観光には特におすすめです。
本成寺の口コミ
本成寺
住所:新潟県三条市西本成寺1丁目1-20
電話番号:0256-32-0008
営業時間:24時間
定休日:無休
入場料や利用料:無料(宝物殿は有料)
URL:https://www.city.sanjo.niigata.jp/sanjonavi/seedo/historyculture/2284.html
三条の観光スポット⑤:観測日食碑
観測日食碑(かんそくにっしょくひ)は、三条観光の中でも穴場スポットです。
ここは1887年8月19日に新潟から茨城にかけて観測できた皆既日食を記念した碑です。
当時の明治政府は一般の市民にも皆既日食の観測を奨励しており、千葉の銚子、栃木の黒磯、福島の白川、新潟の三条で専門家による観測を行ったところ、他県では天候が悪く観測できません。
唯一新潟の三条・永明寺山でのみ皆既日食の観測ができ、日食中のコロナの写真の撮影に成功しました。
これが日本で初めて皆既日食の観測ということで、その地点を史跡として残しました。
天文学に興味のある人は観光に足を運んでみてください。
観測日食碑
住所:新潟県三条市東大崎
電話番号:なし
営業時間:24時間
定休日:無休
入場料や利用料:無料
URL:なし
三条の観光スポット⑥:八木ヶ鼻
八木ヶ鼻(やぎがはな)は、三条の観光でおすすめの景勝地です。
三条市内にも流れる五十嵐川の上流に高さ200mをこえる巨大な石英粗面岩の壁がそそり立っています。
その様相は岩が川を眺めているようで、そのインパクトに最初は圧倒されるでしょう。
秋の紅葉の季節になると多くの人が紅葉を愛でに来ます。
その他の季節もそれぞれ違う表情をを見ることができます。
ここは、ハヤブサの繁殖地でもあり、新潟県の天然記念物や景勝100選に指定されています。
目の前に「いい湯らてい」と呼ばれる入浴施設があるので、三条に来たなら時間を作って、観光で立ち寄りましょう。
露天風呂に入りながら八木ヶ鼻を眺める絶景は最高です。
八木ヶ鼻の口コミ
八木ヶ鼻/いい湯らてい
住所: 新潟県三条市南五百川16-1
電話番号:0256-41-3011
営業時間:10:00-22:00
定休日:無休
入場料や利用料:850円
URL:http://www.iiyuratei.com/
三条の観光スポット⑦:道の駅 燕三条地場センター
道の駅燕三条地場産センターは三条観光の終盤に立ち寄りたいスポットです。
道の駅には物産館があって、三条の刃物、燕の洋食器が展示され、その場で販売も行っていています。
他にも新潟のコシヒカリや地酒、銘菓類も販売していますので三条観光のお土産をここで購入しましょう。
その他にもレストランや休憩スペース、24時間利用可能のトイレ、レンタサイクルなど燕三条観光の発信基地として、近くに来たら一度は立ち寄りたい場所です。
道の駅 燕三条地場センター
住所:新潟県三条市須頃1丁目17番地
電話番号:0256-32-2311
営業時間:9:30-17:30
定休日:定休日
入場料や利用料:無料
URL:https://www.tsjiba.or.jp/
ものづくりの町三条の観光は見学と体験そしてお土産
新潟の三条は隣の燕とセットで日本が誇るモノづくりの町です。
三条は江戸時代からの金属加工の集積地として、伝統的な職人による最高の技術が見学できます。
見学だけでなく、体験をすることもできるので、観光旅行の良き思い出になるでしょう。
そして、最後にお土産として伝統工芸を購入すれば、三条の想い出が消えることはありません。
"三条市出身です。(この駅が最寄り駅です)
三条駅近辺に観光できることろはほとんどありません。
駅のホームに昔使われていたレンガのランプ小屋が残されており、
中学校の社会科の授業で見学に来たのを覚えています。"