岐阜名物「栗きんとん」を食べに行こう!
岐阜の栗きんとんの特徴
一般的に栗きんとんというと、おせちの中に入っている甘い栗を粘り気の強いさつまいもの餡でまとった甘い料理のことを指します。
しかし岐阜県のものはこれとは異なります。
岐阜では炊いた栗の実に砂糖を和え、茶巾で絞って栗の形に整えたお菓子のことを栗きんとんと呼びます。
岐阜県には恵那栗という名物があり、その栗を使った秋定番の和菓子です。
栗をそのままほおばっているようなホクホクとした食感が人気です。
岐阜の各店舗による栗きんとんの違い
違いは主に3つのポイントに出ます。
まず1つ目は食感です。
栗を砂糖と和える際の粒の大きさが異なるので、それによってホクホクの触感かしっとりした食感か…など食感に差が出ます。
2つ目は甘さです。
栗に砂糖を和えるので、その砂糖の量によって甘さが異なります。
抹茶のお茶うけに合うような甘いものから栗の渋みを活かしたものまで様々です。
3つ目は使用する栗です。
基本的には岐阜県では栗が名産品であることから広まった栗きんとんですが、岐阜の栗は数も多くないため大抵のお店では他県からの栗を使用しています。
そのためその栗の種類によって甘さや食感、見た目の色などに変化が出ます。
岐阜のおすすめ栗きんとん店ランキング【すや/松葉/松月堂/にぎわい特産館】
岐阜のおすすめ栗きんとん店①:すや
「栗は栗の味で」「きんとんは栗の形に戻す」という伝統を守り続けている岐阜でも有名な老舗です。
岐阜の栗きんとんと言えば、すや!という人も多く、リピーターも多い人気店です。
すやのものは栗の素朴な味を活かした、ほろほろした食感が特徴です。
粒も完全に潰してしまうのではなく、残っているので歯ごたえもあり、食感を楽しむこともできます。
使用する砂糖も少量のため栗本来の甘みと味が際立った一品です。
毎年栗のシーズンの9月から1月のみの販売となっています。
その他にも栗を使用した和菓子が多数販売されていて、イートインが可能な店もあるので、美味しい和菓子を楽しみたい方は一度訪れてみてください。
岐阜のおすすめ栗きんとん店②:松葉
9月から3月のみの販売のこちらの店舗では、ほとんど水を使用しないで作られていて砂糖も控えめ。
栗の甘みをそのまま活かしたほろほろの食感が特徴です。
岐阜に行かなくてもインターネットでも購入できるのが魅力の一つです。
しかし岐阜の店舗に行って購入すると運が良ければ栗きんとんのおごげというのをもらうことができます。
パリパリした食感のなかにも栗の甘さがしっかりと残っていてこれはこれで絶品と人気です。
食感はほろほろしているのに、食べている間に崩れにくいようにしっかりと形成されているので食べやすいところも人気の理由です。
岐阜のおすすめ栗きんとん店③:松月堂
岐阜の店舗だけでなく名古屋駅などでも購入ができる松月堂のものは、お土産としても人気の一品です。
通常のものとは別に、葛で包んだ栗包みなども見た目にも可愛らしく人気です。
松月堂のものは多店舗より少し甘めに作られています。
大窯で炊き上げ、窯の中にお焦げができるという昔ながらの製法にこだわって作ったため、やわらかくほっくりした食感が特徴です。
111年も続く老舗中の老舗の看板商品の和菓子です。
岐阜の栗の旬を重視し、9月から2月の限定販売なので是非その期間に一度試してみてください。
岐阜のおすすめ栗きんとん店④:にぎわい特産館
こちらは岐阜県中津川周辺の特産物を1000点以上取り扱っている施設で、地酒や木工品、採れたての新鮮な野菜なども販売されています。
そんな中こちらでは秋に15店舗の栗きんとんが販売されるので、この店舗に行くだけで名店の食べ比べができます。
その中で一番人気の商品が14店舗の製品を7店舗ずつ1つの箱に詰め合わせた商品です。
風流と呼ばれるセットでは松葉、仁太郎、川上屋、美濃屋、七福、しん、ヤマツ食品。
ささゆりと呼ばれるセットでは柿の木、満天星一休、梅園、恵那福堂、松月堂、新杵堂、信玄堂の商品が一箱に納められています。
食べ比べにはもちろん、贈答品としても人気が高いです。
岐阜のおすすめ栗きんとん店⑤:菊水堂
岐阜県東濃地方の栗を農家から直接買い取り、一つ一つ丁寧に手作業で身をほぐして作る昔ながらの製法にこだわった和菓子屋です。
期間限定で作る商品ですが、栗の旬の時期によって岐阜で採れる栗の種類を使い分けるこだわりようが人気の秘訣でもあります。
砂糖が控えめで栗の本来の甘さを感じることができます。
また餡のように粘り気のあるしっとりとした食感が特徴です。
栗の粒も細かいため、全体的になめらかで食べ応えのある一品にまとまっています。
大正時代から3代に渡って受け継がれてきた変わらない伝統の味を是非試してみてください。
岐阜のおすすめ栗きんとん店⑥:大木菓子舗
大正15年にせんべい屋として始まった店舗は昭和30年の代替わりをきっかけに和菓子屋さんになった老舗の和菓子店です。
昔からの製法にこだわり、毎日少量ずつ手作りで作っていくために新鮮な風味のままに店頭に並ぶことが魅力です。
こちらの店舗では9月の上旬から1月までの期間限定販売されています。
ひとつひとつ栗から手作業で竹べらで身をくり抜き、機械を使わずに作った丁寧な一品です。
地元の特産の恵那栗を使用していて、ほのかに甘く栗の風味が口いっぱいに広がります。
岐阜のおすすめ栗きんとん店⑦:信玄堂
こちらのお店では9月から1月限定で販売されています。
信玄堂の特徴は砂糖が多めで甘味が強く、栗の渋みも隠さず入れている所です。
それにより、栗きんとんを口に入れた時に少しの苦みと甘みが同時に広がる大人の味に仕上がっています。
色は他の店より栗色に近い茶色を帯びていて、食感はやわらかくしっとりとした食感です。
しかしその中でも栗の実の粒がほろほろと残っていて食べ応えがある一品になっています。
その他にも栗きんとんが入った干し柿など、珍しい種類の和菓子がそろっています。
岐阜のおすすめ栗きんとん店⑧:七福
おいしい栗で栗きんとんを作りたい、という思いの元、2011年から自身で岐阜で栗農園を始めてしまったという社長さんのいるお店です。
朝5時に栗の収穫をし、せいろで蒸し、粒の食感が残る程度に炊き上げます。
粘り気のないホクホクした食感が特徴の新鮮な和菓子です。
保存料などは一切入っていないために日持ちはしませんが、その分栗の風味は強く残る一品です。
他農家さんの力を借りて栗の栽培方法を研究しつつ美味しい栗と栗きんとんを追求し続けるまじめな会社の名物。
美味しくないわけがないですよね。
岐阜のおすすめ栗きんとん店⑨:恵那寿や
こちらのお店は先ほど紹介した岐阜の老舗「すや」から暖簾分けされた店舗です。
系列店と言うわけではありませんが、本店の名前を引き継いでいます。
もともと本店の職人だった方が開いたお店ということで、その味を引き継いでいる所もあり、しっとりとした食感となめらかな舌触りはよく似ています。
異なるのは栗の粒感。
こちらのお店は本店よりも小粒で、栗のゴロゴロした食感はあまりありません。
その分ねっとりとした栗の風味が口の中に広がりやすいです。
甘さもこちらのお店のものの方が強いので是非食べ比べてみてください。
岐阜のおすすめ栗きんとん店⑩:恵那川上屋
岐阜県では有名な恵那栗というブランドを日本一のブランドにするということを目標に、岐阜で栗の農園を自社で経営し、味の追求と栗の普及に努めているという郷土愛あふれる恵那川上屋。
そんなお店では特別な冷凍技術を駆使して一年中美味しい栗を楽しむことができるようにしています。
この技術のおかげで多店舗が栗の季節のみの販売にも関わらず、こちらの店舗では一年中味わうことができます。
さらにこちらでは栗きんとんに四季の味わいを持たせ、春には桜、冬には柿といったように季節ごとに限定の味の商品を販売しています。
上質な栗とこだわりの黒糖を使用した美味しい仕上がりの一品です。
岐阜のおすすめ栗きんとん店⑪:菓舗ひとつばたご
ひとつばたごの花のように清らかで見る人を魅了するような和菓子を作りたいという思いから付けられた店名に、お店のこだわりと思いを感じます。
こちらでは9月から3月の半年間限定販売で栗きんとんを扱っています。
通常の材料に加えトレハロースを使用することで、甘ったるくなくすっきりとした味わいの仕上がりとなっています。
あっさりとした味なので何個でも食べてしまうという感想も多い一品です。
栗の粒もあまりすりつぶされることなく、ゴロゴロとした食感を楽しむことができます。
岐阜の恵那駅の前にお店があるのでアクセスが便利であることからも、食べ比べにお客さんが集まる人気店の一つです。
岐阜のおすすめ栗きんとん店⑫:恵那栗工房良平堂
オーソドックスな栗きんとんの他に、干し柿と組み合わさったものなど、新しい形を提供しているお店です。
岐阜の店舗だけでなくインターネット通販での取り寄せも手広く行っているので、全国的にファンが多くメディアにもよく取り上げられます。
栗きんとん自体は甘みを抑えて自然の甘さで食べる素朴な味です。
上品な味付けで食後でもお茶うけとしても合うということで人気です。
干し柿との組み合わせは干し柿自体が都会では珍しく、更に栗きんとんとのセットということで興味をそそられて購入する人が多いようです。
興味本位で食べてみると、栗のほろほろの食感と干し柿の甘みがマッチしてとても美味しいとリピーターも多いです。
岐阜のおすすめ栗きんとん店⑬:亀喜総本家
上質な栗の産地である気象条件や土壌条件を満たした岐阜県加茂郡八百津町で地元の栗を使用して作っているお店です。
他店と比べてしっとりとした食感なのが特徴です。
この和菓子はは砂糖と栗と二種類の材料のみでできているため、他の栗を使用したお菓子よりも、より栗そのものの味がでるお菓子です。
そのためどんな栗を使用しているかということが味や品質の要となります。
こちらのお店はそこにこだわり、地元の栗の中でも質のいいものだけを長年の経験で見抜き、使用しているので、上品な栗きんとんの味を長年変わらず維持し続けることができています。
美しい自然に囲まれた恵まれた土地で作られたこだわりの一品です。
岐阜のおすすめ栗きんとん店⑭:くり屋南陽軒
創業して百余年、変わらずの製法で手作りの和菓子を作っている和菓子屋です。
自然に囲まれた静かな土地で、地元で栽培された栗だけを農協から仕入れて使用しています。
一つ一つ丁寧に作られた栗きんとんは大きめの粒が残ったゴロゴロとした栗の食感が楽しめます。
砂糖の甘さも控えめで、恵那栗の本来の甘さを引き立てます。
インターネットでの販売も積極的に行われているために、全国的にもファンが多いです。
手軽に購入できるため、敬老の日などの贈り物に選ばれることも多く、多くの人に喜ばれています。
岐阜のおすすめ栗きんとん店⑮:緑屋老舗
今や恵那地方を代表する和菓子となっている栗きんとんですが、この地方で最初にこれを作りだした元祖の店がこちらの緑屋老舗の三代目だと言われています。
その時代から変わらず、地元の契約農家からおろした恵那栗だけを使用して栗きんとんを作っています。
また使用する水にもこだわりがあり、水の町である岐阜県八百津の美しい地下水をくみ上げて使用しています。
毎日何回にも分けて丁寧に炊き上げた栗と美味しい地下水は雑味のない新鮮な甘さの栗きんとんを作り上げます。
こちらの栗きんとんは8月下旬から4月上旬ごろまで販売されているので多店舗より期間が長いことが特徴の一つです。
岐阜のおすすめ栗きんとん店⑯:仁太郎
完全にすり下ろされず細かな粒が残っている食感が楽しめる仁太郎の栗きんとんは、少量の砂糖がほのかな甘さを残しつつ栗の味を邪魔しないという絶妙なバランスです。
栗は熊本産の日之影栗を使用しています。
栗きんとんを作った時に鍋の底にできる栗お焦げとともに一番人気の商品です。
店舗自体は少し山の中にあり車でのアクセスが便利な立地です。
少し足を延ばさなければなりませんが、その価値はある美味しい和菓子を味わうことができます。
こちらの栗きんとんは特産館でも購入できるのでそちらの方に行ってみるのも便利かもしれません。
岐阜のおすすめ栗きんとん店⑰:満天星一休
満天星(どうだん)一休は岐阜県中津川市のふるさと納税の返礼品にも名を連ねる、岐阜を代表するお店です。
こちらの栗きんとんは上質な宮崎県産の栗を使用しています。
砂糖を少量におさえた分、栗の本来の渋みを控えめにしてあるので、本来の実の甘みで子どもでも食べやすい味付けになっています。
シーズン中は行列ができるほどの人気です。
また栗きんとんは栗と砂糖のみでできているため乾燥に弱いです。
それをカバーするために葛で周りを包んだ森の水鏡という商品が栗きんとんより食べやすいという人もいます。
見た目にも美しいのも人気の理由です。
それぞれ食感や味が異なるのでどちらも一度食べ比べをしてみたいですね。
岐阜の栗きんとんのまとめ
岐阜県の栗きんとんは、栗の甘さを存分に生かした素朴な味の和菓子です。
一つ一つのサイズも大きくはないために一度に何種類か食べ比べをできることも魅力の一つです。
是非シーズン中に岐阜を訪れて実際の店舗でそれぞれの味を楽しんで、食べ比べてみてください。
きっと岐阜の自分のお気に入りのお店が見つかるはずですよ。