【お守りの前に】伊勢神宮はどんな神社?
地元の人から親しみを込めて「お伊勢さん」と呼ばれる神社、伊勢神宮。
天皇皇后両陛下をはじめ、多くの著名人も参拝に訪れる由緒正しい日本の神社のひとつです。
その歴史は古く、江戸時代の頃には「人生で一度はお伊勢参りがしたい」と言われるほど、昔から人気の絶えない参拝地です。
伊勢神宮は、正式には「神宮」と言い、神社の中でも最も格式の高いところだとされています。
神宮は「内宮」と「外宮」に分かれており、それぞれ別の神様を祀っています。
内宮では、日本神話にも登場する天照大御神をおまつりしており、現在も全国各地から参拝客が訪れることでも有名。
内宮は2000年以上の歴史を持っていると言われ、伊勢の素晴らしさを感じた天照大御神が自ら鎮座することにした、と伝えられています。
一方、外宮は1500年以上の歴史を持ち、天照大御神のお食事を司ると言われている豊受大御神を祀っている場所です。
この神様は、衣食住を司る産業の神様でもあるため、会社の経営に携わる多くの人が参拝に訪れます。
この外宮ができて以降、毎日朝夕に天照大御神をはじめとする神様にお食事をお供えされているとのこと。
また、伊勢神宮では、神嘗祭(かんなめさい)をはじめ、国の繁栄と人々の幸せを願うためのお祭りも開催。
祭典の期間は参拝客も多く訪れるため、スケジュールを確認してから参拝すると良いでしょう。
伊勢神宮は、神社としての人気だけでなく、境内の美しさも魅力のひとつ。
春は梅や桜、秋は紅葉など、一年を通して美しい景観が眺められます。
特に、内宮への入り口である宇治橋からは四季折々の景色が楽しめ、絶好の写真スポットにもなっています。
参拝する際には、伊勢神宮の自然を感じながら、ぜひゆっくりと境内を歩いてみてください。
伊勢神宮
住所:三重県伊勢市宇治館町1
電話番号: 0596-24-1111(8:30~16:30)
参拝時間:10~12月5:00~17:00、1~4月・9月5:00~18:00、5~8月5:00~19:00
定休日:無休
URL:伊勢神宮
【お守りの前に】伊勢神宮でのお参りの仕方や注意点
伊勢神宮での祭りごとは「外宮先祭」と言われ、参拝者もまずは外宮からお参りするのが基本。
必ず外宮の神様に手を合わせてから、内宮へと進みましょう。
また、外宮は左側通行、内宮は右側通行と進行方向が決まっているのも注意が必要。
道の真ん中は神様が通ると言われているので、通らないように気をつけましょう。
鳥居をくぐるときには一礼をすると、よりベストな作法となります。
外宮・内宮それぞれには、手と口を清められる手水舎が用意されているので、必ず清めてから参拝しましょう。
手水のマナーは以下の通りです。
- 右手でひしゃくを持ち、たっぷりとくんだ水で左手を清めます。
- 左手にひしゃくを持ちかえ、右手を清めます。
- また右手にひしゃくを持ち、左手に水を入れて口をすすぎます。
- もう一度左手を清めます。
- 残っている水でひしゃくの持ち手を清めて戻します。
すくった水は戻さず、最後にすべて使い切るようにしましょう。
また、ひしゃくには直接口をつけないように注意。
手と口を清めたら、いよいよ神様に参拝しましょう。
参拝は他の神社と同じく「二礼、二拍手、一礼」が作法。
正しい作法は以下の通りです。
- 神前に進んだら、姿勢を正して深くゆっくりと2回お辞儀をします。
- 胸の位置で両手を合わせます。この時、右の指を少しだけ下げましょう。
- ゆっくりと大きく2回拍手をします。
- 手を下ろし、姿勢を正してもう一度深くゆっくりと1回お辞儀をします。
動作はすべてゆっくりと、背筋を伸ばし、心を込めて行いましょう。
他にもさまざまなルールがありますが、これだけは覚えておいてほしいことが3つあります。
まず、神様の前ではタバコは厳禁。
神宮内には喫煙所が設置されているので、必ず決められた場所でタバコを吸うようにしてください。
次に、神前での飲食は基本的に禁止です。
暑い日の水分補給などは、休憩所で行いましょう。
また、ペットが神域に入ることは許されないため、散歩などで誤って入らないように注意。
詳しい参拝マナーは事前に伊勢神宮のホームページなどで確認しておきましょう。
伊勢神宮のお守りの種類と特徴
伊勢神宮では、お守りを「神宮と参拝者を結ぶ大切な絆」と考えており、さまざまな願いに応じたお守りを用意しています。
通常授かれるお守りは全部で9種類。
一般的な学業のお守りや安産のお守りから、可愛くて人気の開運鈴守など、願いによってさまざまなお守りが用意されています。
実は、同じ種類のお守りでも、授かる場所によって形やデザインが異なるのも人気の秘密。
内宮と外宮はそれぞれ祀っている神様が異なることから、それぞれでお守りを授かることで、よりご利益があると言われています。
成人守など期間限定で授かることができるお守りも。
そんな数多くある伊勢神宮のお守りの中でも、特に人気のお守り6選をご紹介していきます!
伊勢神宮のお守り①開運の鈴のお守り
伊勢神宮のお守りの中でも、デザインの可愛さが抜群の「開運鈴守」。
開運を祈願したお守りで、勾玉型のものと、きんちゃく型の2種類があります。
色も豊富で、白やピンク、紫などから選択可能。
鈴の清らかね音を鳴らすことで、運が開かれるとされています。
伊勢神宮のお守り②厄払いのお守り
厄年の方にもおすすめなのが、こちらの「厄除御守」です。
災難や良くないことが続いているなど、厄払いをしたいと考えている人にぴったりのお守り。
こちらも形が2種類あり、色も青や朱色、ピンクなどから選べます。
伊勢神宮のお守り③学業御守
学業に専念したい学生さんにも人気の「学業御守」。
進学や就職などの際にこちらのお守りを買っていく人も多いそうです。
きんちゃくのように紐で絞った形のものや、一般的な形のもの、丸みを帯びた可愛らしいものなどあり、お守りを持つ人に合わせてお好きな形を選びましょう。
また、色も赤、ピンク、水色、紺色などから選べます。
伊勢神宮のお守り④交通安全
お子さんのいるご両親や祖父母の方にも人気なのが、「交通安全御守」です。
新学期に買い求める方も多く、一人で登校するようになる小学生に渡す方も多いそう。
交通安全だけでなく、渡航安全も祈願しているお守りとあって、海外旅行や転勤などで遠くに行く人への贈り物としても人気です。
交通安全御守はビニールの袋に入っているので、外へ持っていっても汚れにくい仕様。
また、大小2種類の大きさがあり、男性には大きい方を、お子さんや女性の方には小さい方など、お好みで選ぶことも可能です。
形も色も数種類あるので、家族やパートナーとそれぞれ気になった色を選んで、お揃いにしても良いかもしれませんね。
伊勢神宮のお守り⑤健康と幸福を祈願
持つ人の健康と幸せを願うお守りは、「御守」という名前で用意されています。
一般的なお守りですが、贈り物としても最適です。
ご両親やパートナーなど、大切な人の幸せを願って買っていく方も多いのだとか。
御守の形は、稲のデザインが施された丸みのあるものと、神宮の紋が入ったシンプルなものの2種類です。
色は黄色、ピンク、紫、朱色、緑と紺、の4種類あり、男性女性問わず持つことができます。
伊勢神宮のお守り⑥安産お守り
妊娠五か月を過ぎた戌の日に授かる方も多い「安産御守」。
伊勢神宮の宮内には、安産祈願のお参りにも人気の子安神社があることから、安産御守も大人気です。
子安神社は安産や子育ての信仰深い神社なので、ぜひ参拝してからお守りを購入することをおすすめします。
事前に申し込みをすれば、安産祈願の祈祷も受けられますよ。
安産御守は、白と朱色の2種類あり。
伊勢神宮の「伊勢 鈴」はお守り?
伊勢神宮の内宮にある休憩所(参集殿)で購入できるのが、「いせ鈴」です。
鈴のついたカラフルで可愛い品物ですが、こちらはお守りではありません。
いせ鈴は、神宮会館が參宮記念品として作ったオリジナル商品で、正確には「根付」という和のアクセサリー。
ストラップのようになっているので、お財布や小物などに付けることもできます。
また、着物を着る際には、帯に付けてアクセントにすることも可能。
見た目の可愛さで女性を中心に大人気の商品で、お守りと一緒に購入する方も多いです。
色は全部で14色あり、朱色やピンク、紫、水色、白などから選べますよ。
いせ鈴の他に、勾玉のような形の「まがたま鈴」も販売。
こちらもお守りではなく根付なので、お守りを購入したい方はお間違いのないようにしましょう。
伊勢神宮の人気のお守りは?
伊勢神宮のお守りの中でも、大人気なのがやはり「開運鈴守」です。
可愛いきんちゃく型とコロンとした勾玉の形は、女性を中心にインスタでも話題に。
内宮ではきんちゃく型、外宮では勾玉型のお守りが購入できます。
外苑には勾玉池という勾玉のような形の池もあるので、お守りを購入しがてら池の周りも散歩してみるのもおすすめです。
お守りは内宮・外宮のどちらか1つでもOKですが、せっかくなら2つ一緒に持つのがベスト!
女子旅でお揃いの開運鈴守を購入していく方も多いそうです。
良い運気を呼び寄せたい方にもおすすめのお守りです。
伊勢神宮でお守りを授与できる場所【内宮/外宮】
伊勢神宮のお守りは、内宮と外宮それぞれで授かることができます。
外宮と内宮は少し離れているので、後で戻ることなどないように、事前に公式ホームページで欲しいお守りを確認しておきましょう。
お守りは内宮と外宮の神楽殿で授与が可能。
こちらでは、お守りとともにお札の授与も可能で、そのほかにも祈祷の受付や御朱印などの受付も行っています。
お守りの授与時間は、朝6時から参拝終了時刻まで。
月によって参拝終了時間が異なるので、確認しておきましょう。
伊勢神宮のお守りに「縁結び」や「合格祈願」がない理由
伊勢神宮では、縁結びなどの恋愛に関するお守りや、合格祈願のお守りがありません。
なぜかというと、神宮は本来、国や国民の幸せを願う場所であり、神様に感謝するところであるから。
そのため、恋愛や合格など、個人的なお願いごとをするお守りは置いていないのだそう。
同じ理由で、さい銭箱や絵馬なども置いていません。
ですが、伊勢神宮のお守りはご利益があるとされており、お守りで願いがかなった際には、その報告にお伊勢参りをするという人が多いのです。
また、伊勢神宮には神社ではよくある「おみくじ」もないのをご存知でしょうか。
おみくじは本来、毎日のようにお参りできる身近な神社で引くもの。
そのため、「一生に一度でも憧れるお伊勢参り」をする伊勢神宮には、参拝するだけで大吉なので必要ないとされているのです。
伊勢神宮のお守りの返納の仕方
伊勢神宮で授かったお守りに限り、神宮に返納することが可能。
返納場所は古札納所で、内宮・外宮ともに設けられています。
内宮の古札納所は、火除橋の手前。
外宮は、表参道の手水舎の向かい側にあります。
繰り返しになりますが、伊勢神宮で授かったお守りやお札しか返納できないため、他の神社やお寺で授かったものは絶対に持っていかないように気をつけましょう。
伊勢神宮のお守りでパワーをいただこう!
さまざまな伊勢神宮のお守りは、見ているだけでもパワーがもらえそうです。
そのご利益はもちろん、形やデザインも豊富。
可愛らしいものが多く、普段持ち歩くことの多いお財布やバッグなどに付けても違和感がありません。
ぜひ願いを込めて、毎日肌身離さず持ち歩いてみてください。
また、大切な人への贈りものとしてもおすすめですよ。
贈る方の幸せや健康を願って、数あるお守りの中からぴったりのものを選んでみてくださいね。