岐阜県の名物、やなって知ってる?
やなは鮎の自然漁
「やな」とうのは、岐阜県で昔から行われている自然漁のことです。
川に杭や石を置き、竹で作るすのこのようなもので流れを堰止め魚を仕掛けにおびき寄せるというもの。
岐阜のやなといえば鮎が有名ですが、鮎以外の魚にも使用されます。
鮎が川を上ってくる時に仕掛けるのが「上りやな」、川を下る時に仕掛けるのが「下りやな」となります。
鮎の場合は産卵のために川を下るので、下りやなが一般的です。
やなは昔から行われており、以前は常時やなを設置しているところも多かったのですが、現在は鮎漁ができる時期が限られるため、禁漁期間はやなを行えません。
そのため解禁と同時に、やなを始めるのが現在のスタイルとなっています。
解禁日は地域による違いなどもありますが、岐阜県では毎年5月中旬~6月初旬に解禁となるので解禁日以降ならやなを楽しめます。
岐阜県でやながある川は?
やなは川で行うので、見学やつかみ取り体験をしたい場合は、やなをしている川まで出かけましょう。
岐阜県内の川というと、長良川や揖斐川などが有名ですね。
有名な川ではほとんど、やなを行っているので近くまで行けば見つけやすいでしょう。
他にも郡上市や関市、中津川市や飛騨市などにもやなを行っているスポットがあります。
後ほどやながある川やスポットを詳しく紹介しますので、近くまで行く機会があったら少し足を伸ばして、やなを体験してみてはいかがでしょうか。
岐阜県の郡上鮎が川魚初のブランド認定
郡上市はやなが盛んなことでも知られる、県内有数のやなスポットです。
川沿いにやなを仕掛けるところが多いので、スポットも見つけやすいでしょう。
郡上市でのやなは、9月~10月にピークを迎えます。
この時期は川が増水することもあり、鮎の数も増え数万匹の鮎が川を下ることも珍しくありません。
さらには1匹300gオーバーのビッグサイズも多いので、郡上市の鮎を郡上鮎として商標登録し、日本初の鮎ブランドに認定されています。
郡上鮎は正真正銘、郡上でとれた鮎のみに与えられる称号です。
岐阜県のやなのシーズンは?
場所による多少の違いはあるものの、岐阜県のやなのシーズンは5月中旬から10 月中旬です。
これは鮎漁の解禁とも関係しているので、解禁日より早まることはありません。
岐阜では5月中旬から順次鮎漁が解禁されるので、それに合わせて各地でやながスタートするのです。
シーズン中は平均的に鮎を楽しめますが、時期による違いなどもあります。
6月~7月は若鮎、7月~8月は成魚、8月~10月は落鮎や子持ち鮎となっています。
若鮎と成魚は塩焼きは一番美味しいとされ、落ち鮎や子持ち鮎は煮浸しや魚田が美味しいので、食べ方の違いも覚えておくといいでしょう。
やなの営業は自然に左右されるので、状況を事前確認してから行こう
やなは自然漁故に、自然に左右されることが大きいのも特徴です。
解禁日以降はバンバン鮎がとれるように思われがちですが、その年によって鮎の量は異なるので数万匹に達することもあれば、全くとれずにやなを休業せざるを得ない場合もあります。
休日や夏休みにやなを見に行こうとしても、場所によっては休業中ということもあるので、出かける前にホームページで情報を確認したり、直接問合わせて状況を確認しておくことをおすすめします。
岐阜県のやなでつかみ取り体験
やなを楽しむ方法の一つに、つかみ取り体験があります。
場所による違いもありますが、つかみ取り体験に年齢制限を設けているところや、大人も参加出来るが有料というところもあるので、事前にルールをよく確認しておきましょう。
場所によっては、つかみ取り体験は小学生以下と決まっているところもあります。
やなを行っているところではほとんどが、とれたての鮎を塩焼きや刺身など料理して食べられるレストランを併設しています。
コース料理を予約していると、小学生以下は無料でつかみ取り体験が出来るなど特典もあります。
年齢を問わずつかみ取り体験出来るところでは、有料で1人何匹までとルールがある場合はルールに従うことが大切です。
岐阜県のやなで楽しめる鮎料理
やなの楽しみの一つに、鮎料理が食べられることがあります。
とったばかりの鮎をいろいろな調理法で食べられるので、ぜひ鮎料理を堪能してください。
鮎料理は主に次の調理法があります。
- 塩焼き
- 刺身
- 甘露煮
- 干物
- 唐揚げ
- フライ
時期によっても調理法は変わるので、その時に一番美味しい方法で食べるのがおすすめです。
コース料理などでは様々な調理方法で鮎を堪能できます。
塩焼き
刺身(鮎の背切り)
甘露煮
干物
唐揚げ
フライ
コース料理などがない場合でも、塩焼きは定番となっているのでとれたてを食べて帰るといいでしょう。
料理して食べさせてくれるレストランがあるなら、塩焼き以外では、甘露煮やフライ、唐揚げに鮎雑炊などもおすすめです。
岐阜県で人気のやな、おすすめ10選
では、岐阜県で人気のやなをみていきましょう。
岐阜県で人気のやなには、以下のところがあります。
- 美山観光やな 岐阜県山県市
- 川口やな 岐阜県揖斐郡揖斐川町
- ローマンやな場 岐阜県中津川市
- 藪川やな 岐阜県揖斐郡大野町
- 白鳥観光ヤナ 岐阜県郡上市白鳥町
- 郡上八幡観光ヤナ 岐阜県郡上市八幡町
- 杉ケ瀬ヤナ 岐阜県郡上市大和町
- 洞戸観光ヤナ 岐阜県関市
- 飛騨はぎわら観光ヤナ 下呂市萩原町上村
- 飛騨古川観光ヤナ 岐阜県飛騨市古川町
続いて、岐阜県で人気のやなのお店を、それぞれ詳しくみていきます。
美山観光やな 岐阜県山県市
6月の第4土曜日から、10月の体育の日まで営業する、岐阜県内でも有名なやなスポットです。
併設のレストランでは、とれたての鮎を調理したコース料理やお手頃価格の鮎ランチを堪能できます。
清流を眺めながら食べる鮎料理は格別です。
美山観光やな
住所:岐阜県山県市青波966
電話番号:0581-52-3087
営業時間:10時30分~20時00分
定休日:なし
URL:美山観光やな
川口やな 岐阜県揖斐郡揖斐川町
清流揖斐川でやなを行い、とれた鮎を炭火焼で提供しています。
戦後まもなころから営業している老舗の独自レシピで作る鮎雑炊は絶品!
7月中旬から10月中旬までの営業となります。
営業期間内は土日限定で、鮎の押し寿司や鮎の肝付なども食べられますよ。
川口やな
住所:岐阜県揖斐郡揖斐川町北方川口
電話番号:0585-22-0579
営業時間:11時00分~17時00分
定休日:なし
URL:川口やな
ローマンやな場 岐阜県中津川市
6月1日のオープンです。
天然鮎が人気のやな場では、鮎のつかみ取り体験も人気となっています。
天然鮎をリーズナブルな価格で食べられるのもポイント。
5名以上の場合は事前に予約が必要となるので注意してください。
ローマンやな場
住所:岐阜県中津川市福岡1710
電話番号:0573-72-5700
営業時間:11時~17時
定休日:なし
URL:川の駅 おか多
藪川やな 岐阜県揖斐郡大野町
やなの営業期間は7月から9月まで、その他は川の駅おか多として営業しています。
藪川やなは、鮎料理が豊富なのがポイント!
コース料理から期間限定の若鮎コース、炭火で焼いた3匹の鮎を3通りの食べ方でたのしむあゆまぶしなどが人気です。
美味しい鮎料理が食べたい人は行ってみてください。
藪川やな
住所:岐阜県揖斐郡大野町相羽1066-2
電話番号:0585-32-0566
営業時間:11時00分~20時00分
定休日:なし
URL:藪川やな
白鳥観光ヤナ 岐阜県郡上市白鳥町
ログコテージやグランピングが出来る、和み舎せせらぎで鮎漁が解禁になると、シーズン中はやなを楽しめます。
藪川やなでは郡上鮎を堪能出来るので、営業を心待ちにしているファンもたくさんいます。
シーズン以外でもバーベキューを楽しめるので、ファミリーにもおすすめ!
白鳥観光ヤナ
住所:岐阜県郡上市白鳥町大島字中井694-2
電話番号:0575-82-21-21
URL:和み舎せせらぎ
郡上八幡観光ヤナ 岐阜県郡上市八幡町
天然郡上鮎100%なのがポイント!
天然鮎の販売も行っているので、他ではお目にかかれないビッグサイズの鮎を自分で料理して食べたい人にもおすすめです。
7月7日から11月末まで営業しています。
バーベキュー場を併設しているので皆でワイワイ美味しく食べられます。
郡上八幡観光ヤナ 岐阜県郡上市八幡町
住所:岐阜県郡上市八幡町稲成3-6
電話番号:0575-65-3495
営業時間:11時00分~15時00分
定休日:火曜日
URL:郡上八幡やな
杉ケ瀬ヤナ 岐阜県郡上市大和町
8月下旬から10月末までと、営業期間は少し短めです。
天然鮎のみのため、予約が必要となるので注意してください。
様々な鮎料理を楽しめるセットメニューが人気となっています。
お土産には、鮎一夜干しもがすすめです。
杉ケ瀬ヤナ
住所:岐阜県郡上市大和町島5338
電話番号:0575-88-3375
営業時間:11時00分~18時30分
定休日:なし
URL:杉ケ瀬ヤナ
洞戸観光ヤナ 岐阜県関市
板取川では、唯一となるやな場として知られています。
釣り堀や魚のつかみ取りは子供に大人気、とれたての鮎はコース料理でいただきます。
解禁日が8月1日となるので、他よりは遅めです。
座敷席では川を眺めながら美味しい鮎料理を堪能できます。
洞戸観光ヤナ
住所:岐阜県関市洞戸小坂薬師前
電話番号:0581-58-2217
営業時間:10時00分~19時00分
定休日:なし
URL:洞戸観光ヤナ
飛騨はぎわら観光ヤナ 下呂市萩原町上村
清流飛騨川に仕掛けるやなで、鮎のつかみ取りができます。
近くに下呂温泉があるので、やなを楽しんだ後に温泉でのんびりするのもおすすめです。
8月上旬から10月下旬の営業となりますが、お食事処は7月から利用できます。
周辺には釣り場が多いので、釣り好きに人気となっています。
飛騨はぎわら観光ヤナ
住所:下呂市萩原町上村
電話番号:0576-52-3755
営業時間:10時00分~17時00分
定休日:なし
飛騨古川観光ヤナ 岐阜県飛騨市古川町
オープンがお盆の頃となるので、夏休みに出かけるのにちょうどいいやな場です。
江戸時代より同じ場所でやなを行っている、老舗のやな場としても有名。
11月中旬まで営業しているので、他が終わってもまだ間に合います。
200人収容出来る大広間で、鮎料理を堪能できますよ。
飛騨古川ヤナ
住所:下呂市萩原町上村
電話番号:0576-52-3755
営業時間:10:00~21:30
定休日:なし
URL:飛騨古川ヤナ
岐阜県のやな番外編。清流長良川あゆパークで漁業体験
漁業体験などで自然にふれあいながら、様々なことを学べるスポットです。
様々な体験メニューがあり、:鮎のつかみ取りやクラフト体験*などもできます。
魚つかみ取り広場では1匹400円でつかみ取りした魚を買い取り、魚をさばいで焼いて食べる体験ができます。
全てセルフになるので、なかなかできない貴重な体験が可能です。
クラフト体験は、釣り竿作り、竹を削って作る竹串作り、風鈴作りやオリジナルの鳥の鳴き声を作るバードコールキットなどがあります。
釣り堀での釣り体験も同じく400円で体験できて、釣った魚は買い取り式で、同じくセルフで捌いた焼いて食べるまでが体験です。
体験によって料金は異なりますが、どれもリーズナブルなので気軽に参加できます。
岐阜県で「やな」って何?絶品アユ料理やつかみ取り体験を楽しもう!のまとめ
岐阜県では昔から、5月~10月にかけて「やな」が行われます。
場所によっても時期は異なるので、早いところでは4月下旬、遅いところでも6月下旬にはやなが登場します。
やなを行っている場所に行くと鮎のつかみ取り体験ができますし、とったばかりの新鮮な鮎を塩焼きにしたり刺身で食べたりできるのも魅力!
子供から大人まで幅広く楽しめるので、ファミリーにも人気があります。
岐阜県に行く機会があったら、ぜひ「やな」を体験してみてくださいね!