ペットボトルの機内持ち込みは国際線と国内線によって異なる
国際線のペットボトルの機内持ち込み規定
過去に飲料に見せかけて飛行機内にペットボトルに入れた爆発物が持ち込みされたことがあることから、国際線の場合は特にテロの防止目的でペットボトルの持ち込みの制限が厳しくなりました。これは、日本のみではなく国際的な飛行機のルールです。
具体的には、液体物は100ml以下の容器に入れ、それを1L以下のジッパー付のビニール袋に入れる必要があります。ジッパーのついた袋に指定や制限はありませんが、1人1つまでしか持ち込めませんので注意が必要です。
ペットボトルに限らず、全ての液体物に対して適応されるルールのため、コンタクトレンズの保存液や化粧水にも注意が必要です。さらに、ハンドクリームやファンデーションなどのクリーム状の物も「液体物」とみなされるため、手荷物として機内に持ち込む際はジッパー付のビニール袋に入れる必要があります。
国内線のペットボトルの機内持ち込み規定
国内線の場合は、お酒などのアルコールが入っていないお茶やお水などのペットボトルや容器であれば、持ち込みに関して制限はありません。アルコールの入っているペットボトルの場合は、5L以下又はアルコール度数が70度以下であれば持ち込み可能です。
ただし、アルコール度数が低い物を機内に持ち込むこと自体ができた場合でも、エアラインによっては持ち込んだアルコール飲料を飲むことを制限している場合もありますので注意が必要です。また、ガソリンなどの危険物とみなされる場合は、ペットボトルに入っていても持ち込みできません。
ペットボトルの機内持ち込みをする場合、保安検査場でチェックを受ける
飛行機に乗る前に、危険物(爆発物やナイフなど)を持っていないか確認するために、手荷物の検査をします。その検査をする場所を保安検査場といいます。機内に持ち込む全ての手荷物をX線で確認するのですが、ペットボトルを機内持ち込みの場合には、保安検査場でのチェックにおいて注意点があります。
飛行機の搭乗前に、機内持ち込み手荷物をX線での検査にかけるのですが、その際にペットボトルや液体物などはバックの中から取り出して機械に通す必要があります。X線の検査で持ち込み禁止物に見える物があった場合やX線では確認ができなかったものに関しては、金属探知機などの専用機械でより細かく確認をされたり、バッグの中から取り出してから再度X線の検査をされたりします。
ペットボトルなどを機内に持ち込む際には、事前にペットボトルをバックなどから取り出しておくとスムーズに検査場を通過することができます。
ペットボトルの機内持ち込みをする場合の制限は?
国内線でペットボトルを機内持ち込みする場合は、アルコール飲料でなければ持ち込み可能で、特に制限はありません。アルコール飲料の場合も一定の条件を満たすことで機内へ持ち込むことが可能です。まず、アルコールの入ったボトルは5L以下である必要があります。お土産用のお酒を機内に持ち込む場合などは注意が必要です。
さらに、アルコール度数が70度以下のものでないと持ち込みはできません。ペットボトルの持ち込みを制限している理由は、機内に発火・引火しやすいものを持ち込ませないようにし、犯罪や事故を抑制したり防止するためであるため、可燃性の高いアルコールにおいては制限があります。
制限区域内で買ったペットボトルは機内持ち込みできる?
国内線の場合だけでなく、国際線の場合でも、検査場を通過後に購入したペットボトルは機内に持ち込むことが可能です。特に国際線の場合は100ml以下の液体物しか持ち込むことができませんので、制限区域内で飲み物を買うことが推奨されます。
国内線や格安航空の場合は、機内サービスとして飲み物の提供がない可能性があります。事前に確認をしておくのも良いですが、飛行機の中は乾燥して喉が乾きやすいため、機内サービスがある場合も自分の飲み物を持っていると、いつでも好きなタイミングで喉を潤すことができます。
成田空港などの大きい空港の場合は、スターバックスなどのコーヒーショップも検査場通過後にあることが多いので、時間に余裕を持って早めに検査場を通過し、飛行機を見ながらカフェでのんびりすることもできます。
ペットボトルを持っていると保安検査場で時間がかかる可能性があります。そのため、手荷物検査の後にある売店や自動販売機で自分の好みの飲料を購入し、飛行機での旅に備えましょう。
ペッボトルだけでなく、ビンや水筒も機内持ち込み可能?
ペットボトルではなく、ビン、缶、マイボトルや水筒などに入った飲料に関しても、ペットボトルと同様に国内線の場合はアルコールでなければ持ち込み可能です。国際線の場合は、ペットボトルと同様に持ち込みができませんので注意が必要です。
国際線の機内持ち込み荷物で特に注意したいのが、出国ギリギリにアウトレットや免税店などで購入した香水やお酒などのお土産です。「ペットボトルの飲料」にばかり着目し、香水やお酒などのお土産をうっかり機内持ち込みにしようとすると、保安検査場で没収されてしまいます。
国際線の場合は、保安検査場で手荷物の検査をしたあとに免税店などが多くあります。手荷物検査後に購入した液体物であれば機内へ問題なく持ち込むことができます。事前に買った液体関係のお土産は預け荷物へ入れるようにすると安心です。
旅行先や出張先でお気に入りの水筒などを使いたい場合は、機内預け荷物の中に入れておくか、中身を空にしておく必要があります。うっかり中身の入った水筒などを持ち込んでしまった場合は、中身をその場で全て飲み干すか捨てれば機内へ持ち込む事が可能です。
LCCはペットボトルを機内持ち込みできる?
LCCの場合も、国内線であればアルコール以外は持ち込みに関する制限はありません。アルコールの場合も一定条件をクリアすれば問題なく機内への持ち込みは可能です。
しかしながら、LCCの場合は、機内サービスとして食べ物や飲み物を販売しているため、外部からの持ち込みは可能でも、持ち込んだものの機内での飲食を原則禁止としているところが多いです。公式ページなどで渡航前に事前に確認をしておくとスムーズです。
LCCの中でも、ジェットスターやバニラエアでは持ち込んだアルコール飲料を機内に持ち込む事はできてもフライト中に飲む事は禁止されています。アルコールに関する制限が厳しくなりつつありますので、持ち込んで飲みたい場合は事前に公式ページなどから確認することを推奨します。
例えばジェットスターの場合は、アルコール飲料を機内で飲むことができないだけでなく、ペットボトルではなく紙コップに入っている場合は持ち込みを拒否されます。
紙コップなどの容器に入った温かいお飲み物は、離陸時にこぼれてお客様の火傷の原因となる恐れがあるため、お持ち込みいただけません(ペットボトルなど、しっかりとふたが閉まる容器に入っているものはお持ち込みいただけます)。お客様がお持ち込みになったアルコール飲料は、機内でお召し上がりいただくことはできません。
機内持ち込みせず、預け荷物にペッボトルを入れても問題ない?
ペットボトルも、ペットボトル以外の缶やビンなどの容器に入った液体物は、預け荷物にすることでスムーズに持ち帰ることができます。お土産用のご当地ワインやビールだけでなく、香水なども預け荷物にすることで持ち帰ることができます。
スーツケースなどに入った預け荷物であれば、液体物の制限などは基本的にはありません。しかし、預け荷物自体に重量制限があるので注意が必要です。預けることができる荷物の重さは、航空会社や渡航先、座席のクラスにより異なりますので、事前に確認が必要です。
液体物は以外と重量があり、入れすぎると他の荷物が入らなくなる可能性があります。さらに、重量オーバーになるとチェックインカウンターで追加料金を請求されます。LCCなどの場合は、追加料金での対応ができず、預け入れ拒否をされる場合もあります。
事前に預け入れ可能な荷物の重量と大きさを確認することが推奨されます。
気圧の関係で破損してしまうことはある?
預け荷物に液体の入った容器を入れた場合に気になるのが、貨物室内の気圧です。気圧によってペットボトルなどの容器から液体が破裂したりすることは殆どありません。
貨物室も、客席とほぼ同様に気圧や温度の調整がされているため、爆発することは少ないですが、容器が未開封でない場合や密封されていない場合、そこから液体物が漏れることがあります。これは、客室においても同様なので、液体物を持ち込んだり預け入れたりする場合は、ジッパー付きのビニール袋に入れておくと容器から万が一液体が漏れた場合も安心です。
さらに、預け荷物の場合は、飛行機への積み下ろしや運搬の際に、衝撃などで容器が破損する可能性もあります。JALやANAなどの日本の航空会社であれば比較的丁寧に荷物を扱っているようですが、それでも多くの荷物が積み重なったり、ベルトコンベアで運ばれたりして衝撃が加わるのは避けられません。
液体物だけでなく衝撃に弱いものを預け荷物にする場合は、タオルや洋服などを利用してうまくスーツケースに入れると、衝撃の緩衝材となります。
ペットボトルの機内持ち込みルールを理解してスムーズな渡航にしよう!
国際線の場合は、ペットボトルに入った液体物は機内持ち込みできません。国内線の場合は、お酒などのアルコールでなければ制限はありません。未開封のペットボトルであればスムーズに手荷物検査を通過することができます。より検査をスムーズに通過するためには、預け荷物とすることが推奨されます。
貨物室も、客席とほぼ同様に気圧・温度調整がされているため、破裂する可能性は少ないですが、積み下ろしや運搬の衝撃などで容器が変形したり破損する可能性もありますので、ビニール袋などにいれてからスーツケースなどに入れておくと安心です。