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2019/10/22

和歌山のおすすめ有名神社20選!人気パワースポットや世界遺産も!

「紀伊山地の霊場と参詣道」が世界文化遺産に登録されたのは2004年。
一部に奈良県、三重県を含むものの大部分は和歌山県内にあります。

日本では山は霊力を持つ場所として、また神様が降り立つ場所として大切にされてきました。
和歌山の山岳地も、古代より信仰の対象となっていたのです。

そんな和歌山県は現在ではパワースポットが多数集まるスピリチュアルな県として人気を集めています。

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和歌山の有名神社20選!

では、和歌山県でパワースポットとしても人気を集める有名な神社を見ていきましょう。
和歌山県には以下の神社があります。

  1. 熊野速玉大社
  2. 熊野本宮大社
  3. 熊野那智大社
  4. 飛瀧神社
  5. 丹生都比賣神社
  6. 丹生官省符神社
  7. 歌山県護国神社
  8. 紀州東照宮
  9. 白蛇弁天
  10. 淡嶋神社
  11. 熊野三所神社
  12. 和歌浦天満神社
  13. 日前宮
  14. 竈山神社
  15. 伊太祁曽神社
  16. 阿須賀神社
  17. 藤白神社
  18. 刺田比古神社
  19. 玉津島神社
  20. 大國主神社

熊野本宮大社【和歌山県のパワースポットの中心】

「熊野神社」の分社は日本全国におよそ三千あるといわれます。
その総本社となる神社が熊野本宮大社、熊野速玉大社、熊野那智大社よりなる「熊野三山」です。

熊野三山はまた世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」にも含まれています。
三山は山が3つあるということではなく、寺に「○○山」とつける仏教の影響を受けています。

熊野本宮大社は、全国の熊野神社の総本社の熊野三山の中のさらに中心。
いわば和歌山県のパワースポットの中心です。

熊野本宮大社の主祭神は家津美御子(けつみみこ)。
聞き慣れない神名と思うかもしれませんが、スサノオノミコトのこと。

スサノオノミコトのご利益は非常に多いですが、その代表的なものは厄払い。
京都の祇園祭は熊野神社と同様スサノオノミコトを祀る八坂神社の祭礼で、スサノオノミコトの霊力により疫病を払う祈願として始まりました。

また、ヤマタノオロチを倒してクシナダヒメと結ばれたことから、縁結びのご利益もあるとされます。

熊野本宮大社

熊野速玉大社【最古の熊野神社】

熊野速玉大社は熊野本宮大社とともに世界遺産に登録されている神社の一社です。
神社としては本来熊野本宮大社とは別に創建されました。

熊野速玉大社の創建年は、神社の社殿では景行天皇の58年(西暦128年:推定)です。
そこまで古いかどうかはともかく、8世紀半ば(奈良時代)に孝謙天皇より日本第一大霊験所の称号を賜っており、相当な古さの神社であることが確かです。

主祭神はイザナギノミコトだとされる熊野速玉大神、イザナミノミコトとされる熊野夫須美大神。
ご利益は、富貴隆昌(家が富み栄えること)、縁結び、厄災消除など。

熊野速玉大神はまた、日本の神様は仏教の仏菩薩の化身であるとする本地垂迹説では薬師如来であるとされています。
そこから、病気平癒、前世の救済などのご利益もあるといわれます。

神社の境内には推定樹齢1000年を超えるという天然記念物「熊野速玉神社のナギ」がご神木としてそびえます。

熊野速玉大社

熊野那智大社【人と人の和を結ぶ神社「結宮」】

熊野三山の一つである熊野那智大社は、もともとは境内にある「那智御瀧」の信仰から生まれた神社であり、後に神社として社殿が設けられました。
古代には神社ではなく修験場と認識されていたこともあるようです。

主祭神は大己貴神(おおなむちのかみ)別名オオクニヌシノミコト。
出雲大社の主祭神でもあり、神話の故事から病気平癒や夫婦和合などのご利益があります。。

また、祭神の一柱・熊野夫須美大神のご利益から和歌山では古くより「結宮(むすびのみや)」とも呼ばれ、結婚だけではなく人の縁を結ぶ神様のご利益が強いとされます。

熊野那智大社にはまた那智の樟を始めとした5つの和歌山県指定天然記念物があり、神社所有の那智原始林は国の天然記念物に指定されています。

熊野那智大社

飛瀧神社【熊野那智大社の別宮にして原点の神社】

熊野那智大社は、境内にある「那智御瀧」への信仰に端を発します。
社伝によれば、神武天皇東征の折、那智御瀧を発見した神武天皇の前に大己貴神が顕現し大己貴神を祀ったのが始まりだといいます。

那智御瀧には神社としての社殿を持たない神社で、滝そのものが御神体の神社です。
熊野那智大社は那智御瀧の信仰から生まれた神社で、現在那智御瀧は飛瀧神社として熊野那智大社の別宮になっていますが、本来は飛瀧神社のほうが信仰の原点です。

133mあるという那智御瀧は非常に壮麗で迫力があり、古代の人が神と崇めたのもわかります。
もちろん現在は滝に近づくことはできませんが、かつては滝修行の場ともされていたようです。

那智御瀧の水には延命長寿の霊験があると言われています。

熊野那智大社

丹生都比賣神社(にふつひめじんじゃ)【四棟の社殿が並ぶ美しい神社】

丹生都比賣神社も世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の中に入る和歌山県の神社です。
丹生都比賣神社は、和歌山県内では仏教側の最大の霊場・高野山近くの盆地にあります。

和歌山県にのこされた伝説では、高野山金剛峯寺は丹生都比賣神社から神領を譲られたとも言われています。
明治以前は神仏習合でしたから、一時期は丹生都比賣神社は高野山に属する神社でもありました。

丹生都比賣神社の本殿には4棟の社殿が並ぶ珍しい様式。
横に広がる美しい社殿それぞれに祀られる4柱の神様を主祭神とします。

第一殿は、天照大御神の妹君という丹生都比売大神(にうつひめのおおかみ)。
日本に農耕と織物を伝えた神様で農不老長寿のご利益があります。

第二殿は高野御子大神(たかのみこのおおかみ)。
丹生都比売大神のお子様で、弘法大師はその化身であるともされます。

第三殿は大食都比売大神(おおげつひめのおおかみ)。
ご神名のとおり食べ物の神様です。

第四殿は市杵島比売大神(いちきしまひめのおおかみ)。
弁財天と同体の神様で、芸能の守り神といわれています。

丹生都比賣神社

丹生官省符神社(にうかんしょうぶじんじゃ)【和歌山県最強パワースポットへの入り口の神社】

丹生官省符神社は和歌山最大の密教霊場・高野山への上り口にある神社です。
神社によれば、創建は816年(平安時代)に弘法大師によって建てられたとのこと。

密教の修行場を探していた弘法大師は現在の和歌山県のこの地である神様と出会い、高野山が天下無双の霊地、現代風に言えば最強のパワースポットだと教えられます。
弘法大師は金剛峯寺を開いた折、そのふもとに丹生官省符神社を建てて神様をお祀りしました。

主祭神は丹生都比売大神、高野御子大神、天照大御神。
高野御子大神こそが弘法大師を導いた神様であるとされます。

本殿は室町時代の1517年に再建されたもので、国の重要文化財。
鼎や獅子頭など、和歌山県の指定文化財も所蔵されています。

丹生官省符神社

和歌山県護国神社【和歌山県の戦没者を祀る鎮魂の神社】

和歌山県護国神社の前身は和歌山県内の戦没者の方をお祀りする招魂社でした。
招魂社とは、もともとは戊辰戦争での戦没者の魂をお慰めする施設で、靖国神社がその中心となります。

和歌山県では明治時代より和歌山県の神社の神主さんが、靖国神社に祀られた魂の招魂祭を執り行っていました。
そして昭和12年に和歌山城公園内に和歌山県招魂社が建設されています。

昭和14年に全国の招魂社が護国神社とされ、内務大臣指定神社になりました。
戦後は靖国神社と護国神社は神社本庁に属され、和歌山県護国神社は和歌山県神社庁所属の神社になっています。

護国神社は神様からのご利益を期待するというよりは、この平和な世の中の礎となられた戦没者の方々へ感謝と鎮魂の意を示す神社です。

和歌山県護国神社

紀州東照宮【徳川家康と徳川頼宣を祀る和歌山県鎮護の神社】

徳川家康は死後に徳川の世を盤石にする守り神として「東照大権現」という神様になりました。
神様となった家康を祀る神社が東照宮です。

現在の和歌山県一帯は、徳川家康の十男・徳川頼宣を藩祖とする紀州藩が治めていました。
頼宣は家康の没した5年後の1621年、南海道の総鎮護、つまり霊的な防衛拠点として紀州東照宮を創建し、父の神霊を祀っています。

また、頼宣自身も死後に南龍大神としてこの神社に祀られています。
親子二代に渡って和歌山県の守護神として祀られる神社が紀州東照宮です。

江戸時代には「和歌の浦には名所がござる、一に権現、二に玉津島、三にさがり松、四にしほがまよ」とうたわれました。
和歌の浦は和歌山県西岸で和歌山湾に面した海岸です。

各所に青を配した社殿は美しく、和歌山の名所と呼ばれるのもわかります。
また、東照大権現は薬師如来の顕現だとも考えられ、病気平癒のご利益があるパワースポットでもあります。

紀州東照宮

白蛇弁天【豊穣と金運を司る海上の神社】

弁天様こと弁財天は、バラモン教・ヒンドゥー教の女神サラスバティーが仏教に取り入れられ日本に伝えられた神様です。
日本に伝わった後、日本の市杵島姫命(いちきしまひめのみこと)と同一神だということになり、神社で祀られるようになりました。

稲荷神の神使(神様の使い)が狐であるように、弁天様の神使は白蛇です。
和歌山県の白蛇弁天は、熊野神社がある和歌山県熊野市の南、和歌山県東岸那智勝浦の海に浮かぶ弁天島そのものが神社とされています。

弁天島にはいかにも神様の依代となりそうな大岩があり、その前に鳥居が配されています。
サラスバティーが豊穣の女神であることから五穀豊穣、そしてそこから転じて財運のご利益があるといいます。

干潮のときしか渡っていけないこの神社には白蛇が潜むと言われ、白蛇を見た人は金運が上がるというパワースポットです。
また、晴れた日には遠く飛瀧神社の那智の御瀧を仰ぎ見ることもでき、二重のご利益があるとも言われています。

白蛇弁天

淡嶋神社【人形供養で有名な女性におすすめの神社】

淡嶋神社は和歌山県西岸、和歌山湾と大阪湾の境目付近にある神社です。
淡嶋神社は、伝説では神功皇后が海上で嵐にあったおり少彦名命と大己貴命が祀られる島にたどり着いて助かり、その孫にあたる仁徳天皇がその島の対岸に建てたとされる非常に古い由緒を持つ神社です。

主祭神は少彦名命と大己貴命、そして息長足姫命(おきながたらしひめのみこと=神功皇后)。
少彦名命が医薬の神様であるため、病気平癒のご利益があります。

また、淡嶋の神様が婦人病にかかってこの地に至り、婦人病を治すという誓いを立てられたことから、特に女性の病気を治し、また安産のご利益もあるといいます。
淡嶋神社はまた女性の幸せを願う人形供養でも有名な神社で、社殿には多くの人形が奉納されています。

和歌山県の神社の中でも、特に女性におすすめのパワースポットです。

淡嶋神社

熊野三所神社【和歌山南西側でも熊野詣でができる神社】

熊野三所神社は熊野とはついているものの、世界遺産熊野三山より西方、和歌山県西岸の南紀白浜にある神社です。
もとは現在の和歌山県の名湯・白浜温泉に湯治のため行幸された斉明天皇(飛鳥路だの女帝)が腰掛けた岩が祀られていました。

そこに、遠い熊野から熊野権現を勧請し、熊野詣でのかわりの神社としたのが始まりです。
以前は村社であったといいますから、村の鎮守の神社でもあったのでしょう。

神社境内には和歌山県指定天然記念物の社叢と、和歌山県史跡の火雨塚古墳があります。
熊野三所神社の周囲は白浜温泉郷となっています。

近くには、ジャイアントパンダの日本最多飼育数を誇るアドベンチャーワールドがあり、和歌山の南西側観光で熊野詣でもできるありがたい神社となっています。

熊野三所神社

和歌浦天満神社(和歌浦天満宮)【和歌山県最高の合格祈願神社】

和歌浦天満神社は一般には和歌浦天満宮と呼ばれ親しまれている神社です。
天満神社は天神さまこと学問の神様菅原道真公をお祭りする神社

和歌浦天満神社は和歌山県西岸の和歌浦にあって、紀州東照宮もその近くに鎮座します。
道真在世の頃、和歌浦を訪れて和歌を詠んだとされ、道真が神になってから和歌を詠んだとされる天神山に神社が建てられて祀られました。

和歌浦天満神社は楼門、本殿、末社の末社多賀神社本殿なども重要文化財に指定されています。
特に長い参道の階段から仰ぎ見る山上にそびえる楼門は勇壮です。

日本最高峰の学問の神様である菅原道真が祀られる天満神社ですから、和歌山県の受験生たちが合格祈願をするパワースポットとして有名な神社です。

和歌浦天満神社

日前宮(にちぜんぐう)【2千6百年(?)の由緒を持つ和歌山県最古の神社】

和歌山県和歌山市には日前神宮(ひのくまじんぐう)と國懸神宮(くにかかすじんぐう)という2つの神社が同じ境内に建っています。
その2つの神社がある場所を総称して日前宮と呼びます。

神社側によれば、日前宮は創建から2千6百年以上
神武天皇の御代に建てられたということになっています。

さすがに2千6百年というのは信じがたいにしろ、和歌山県の中で特に古い由緒を持つ神社であることは間違いないようです。
大鳥居を入って左にあるのが、日前大神 (ひのくまのおおかみ)をお祀りする日前神宮、右が國懸大神 (くにかかすのおおかみ)をお祭りする國懸神宮。

日前大神の御神体は日像鏡(ひがたのかがみ)、國懸大神の御神体は日矛鏡(ひぼこのかがみ)。
天の岩屋に入った天照大御神をお慰めするために作られた鏡だとされています。

ご利益は太陽の恩恵による生命力と、そこから得られる縁結び、家内安全などです。

日前宮

竈山神社【子供を守護する名前をいただける神社】

竈山神社は和歌山県南部の「竈山」に鎮座する神社です。
記紀(古事記と日本書紀)では、神武天皇の兄君である五瀬命は神武東征のおりに傷を受け、紀国(今の和歌山県)にたどり着いたものの竈山で逝去され、その地に葬られたとされています。

その彦五瀬命(ひこいつせのみこと)を主祭神とするのが竈山神社です。
竈山神社境内には、五瀬命の墓だと伝えられる竈山墓も存在します。

神話の時代に創建されたのかどうかは問わないにしても、すでに平安時代に竈山神社の記録があり、和歌山県の中でも古い由緒の神社であることは確か。
しかし戦後時代に羽柴秀吉によって焼かれ、江戸時代に入ってから徳川頼宣が再建しています。

和歌山県では古くから神様に名前を頂いて子供の守護とする文化があり、竈山神社では現在でも赤ちゃんの命名を請け負っています。
また、子供の姓名判断もしてもらえるとのことです。

竈山神社

伊太祁曽神社(いたきそじんじゃ)【日本中に木を植えた神様の神社】

伊太祁曽神社は和歌山で山東宮と呼ばれてきた神社です。
平安時代に菅原道真が編纂した『続日本紀』の大宝二年(西暦702年)の記事に記述があり、そこから数えても軽く1300年を超える歴史を持ちます。

主祭神は五十猛命(いたけるのみこと)。
スサノオノミコトの体中の毛から様々な種類の木をつくり、日本中に植えてまわったという神様です。

まさに和歌山県の旧称紀の国=木の国に祀られるのにふさわしい神様だといえます。
五十猛命はその神話から林業の守り神とされてきました。

日本中に木を茂らせたということから転じて、商売繁盛のご利益もあるとされます。
スサノオノミコトとともに海を渡ってきたことから航海や漁業の神様でもあるようです。

この伊太祁曽神社と日前宮、竈山神社は和歌山市内にある神社で、この3つの神社をお参りするのが和歌山の三社参りとなっています。

伊太祁曽神社

阿須賀神社(あすかじんじゃ)【穢れ祓いのパワースポット神社】

阿須賀神社はまた飛鳥神社と表記されることもあったと言われます。
和歌山県は神武東征にゆかりがある地で、阿須賀神社もまた『神武東征』に出てくる場所に建てられた神社です。

神社の伝承では創建は紀元前423年。
境内からは弥生時代の集落跡があり、神社自体はなかったにせよ紀元前からの霊的なパワースポットであった可能性はあります。

主祭神は事解男命(ことさかのおのみこと)。
『日本書紀』に泉津事解之男(よもつことさかのお)として登場する神様です。

事解男命イザナミノミコトに会いに黄泉の国に赴いたイザナギノミコトが現世に逃げ戻った時黄泉の国の穢れを祓ったときに生まれました。
そのことから邪気、悪縁を払う清めのご利益があります。

神社の背後には、蓬莱山と徐福宮があります。
秦の始皇帝のため不死の仙薬をもつ仙人が住む蓬莱山を求め海に出た徐福が日本に到着したという伝説は各地にあり、ここもその一つです。

阿須賀神社

藤白神社【「鈴木さん」発祥は和歌山県のこの神社?】

藤白神社は和歌山県西部の海南市にあり、熊野本宮大社へ向かう熊野古道の始点・藤白坂の登り口に鎮座します。
熊野古道には「九十九王子」と称される神社が点在しており、藤白神社はその中でも特に格式が高い五体王子の一社です。

創建は神社の伝承では西暦100年前後の景行天皇の御世。
熊野詣でが広まるにつれ、その入口にある藤白神社の地位も高まって行きました。

主祭神は饒速日命(にぎはやひのみこと)。
神武東征における強敵ナガスネヒコを討った神様です。

異伝では日本に水田耕作を伝えた神様とされています。
そこから五穀豊穣のご利益があると言われています。

藤白神社の神職は饒速日命の子孫を称する藤白鈴木氏。
日本全国の「鈴木」姓は藤白鈴木氏を祖先とすると言われ、つまり和歌山県が鈴木さん発祥の地でもあるということになります。

藤白神社

刺田比古神社(さすたひこじんじゃ)【コスプレもできるよ!暴れん坊将軍が拾われた神社】

刺田比古神社は和歌山県和歌山市の神社です。
古墳時代に仲哀天皇に仕えた豪族・大伴武以が祖先を祀るために創建した神社だといいます。

この神社は江戸時代に発行された『紀伊国名所図会』にも紹介されるほどの名所。
しかし残念ながら社殿は戦時中に消失して、現在のものは戦後に再建されたものです。

主祭神は大伴家の始祖・道臣命 (みちおみのみこと) と、その10代後の子孫・大伴佐?比古命 (おおとものさでひこのみこと) 。
どちらも武神であり、出世開運のご利益があります。

かつて武家には一度捨てられた子が拾われると丈夫に育つという迷信があり、豊臣秀頼などもわざと捨ててから拾うという儀式が行われています。
刺田比古神社は徳川吉宗が一度捨てる場所に選ばれた神社であるため「吉宗公拾い親の神社」とも称しています。

そうした古い由緒がありながらも、近年ではコスプレイベントを開催するなど現代にマッチした活動も行なっています。

刺田比古神社

玉津島神社【和歌山県の和歌の聖地】

玉津島神社は和歌山県和歌山市の和歌浦、和歌山県の中心を流れる和歌川の河口付近に鎮座しています。
創建は和歌山県の他の多くの神社と同じく神代の代であるとされています。

玉津島神社が建つ場所はかつて玉津島という島であったらしく、『万葉集』に山部赤人が「清き渚に風吹けば白波騒ぎ、潮干れば玉藻刈りつつ神代より然ぞ貴き玉津島」と歌っています。
とはいえその時代に神社があったかどうかは不明です。

主祭神は稚日女尊(わかひるめのみこと)。
天照大御神の妹君であり、丹生都比売大神とも呼ばれます。

玉津島では、山部赤人が歌を詠んだことから端を発し、代々の権力者が歌合わせを開催したことから和歌の聖地となっていきました。
紀州藩の藩祖・徳川頼宣は玉津島神社に歌仙殿を建て、三十六歌仙の絵を奉納しています。

時代は大きく飛んで2008年には、玉津島神社の境内が和歌山県指定文化財になりました。
さらにその周辺が国の指定名勝にもなっています。

玉津島神社

大國主神社【奇祭大飯盛物祭が開かれる神社】

大國主神社は和歌山市の東隣になる紀の川市にある神社です。
由緒は神話の時代にまでさかのぼり、大國主が兄弟神の八十神たちの迫害から逃れ、この地の大屋毘古ノ神を頼ってきたことから後に神社が建てられたといいます。

本殿は古風を残す檜皮葺き屋根。
境内にある高床式の神楽殿は紀の川市の文化財に指定されています。

地元で「おくにっさん」として親しまれるこの神社には、民俗文化財に指定される「大飯盛物祭」という奇祭があります。
大飯盛物祭は、竹で作った気球のような形のオブジェに竹串に刺した餅を6000個ほども取り付けた「大飯盛物」を山車のように引いて大國主神社に奉納するというもので、平成28年に11年ぶりに開催されています。

大國主神社
<下に続く>

和歌山の有名神社20選のまとめ

和歌山県は神武東征の舞台の一部であり、また奈良にも近く、山がちであることから古代より霊的なパワースポットとして信仰を集めてきました。
そのため、和歌山県には神社のみならず、修験道の修行場や仏教の寺院なども数多くあります。

ここにご紹介した神社も和歌山県内の神社のごく一部です。
神社巡りをテーマに和歌山県を訪れるのもまたおもしろいと思います。

御朱印を集めておられる人も多いと思います。
ここでご紹介した神社のうち、島そのものが神社である白蛇弁天をのぞいた全ての神社で御朱印をいただけます。

御朱印については各神社の社務所を訪ねてください。

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