シンガポールのタクシー事情
日本に比べ、東南アジア諸国ではタクシーが使いやすくなっています。
物価の高いシンガポールでもこれは例外ではなく、運賃は格安です。
スマホアプリでのタクシー利用も一般的になっており、利用の難易度はかなり低め。
また、東南アジアでは日本人旅行客のタクシーぼったくりが散見されますが、シンガポールではこういった被害も起きにくいのです。
海外のタクシーには怖いイメージを持ちがちですが、シンガポールのタクシーは確実に安全になっています。
ドライバーによって、現地の言語しか話すことができないというのも東南アジアではよくあることですが、シンガポールではすべての運転手が英語力を備えていると言って間違いありません。
簡単な会話を楽しむこともできるでしょう。
タクシーを主な交通手段にしたい観光客にとって、シンガポールはとても暮らし安い国となっています。
シンガポールのタクシーの料金
シンガポールのタクシー料金について確認していきます。
タクシー会社によって運賃は異なりますが、大まかな料金プランは共通です。
ここでは例として、大手タクシー会社の「SMART CORPORATION」の各運賃を見ていきます。
初乗り
SMRT CORPORATIONでは、トヨタプリウス、サンヨン(韓国の自動車)、ロンドンの3つの車種があり、それぞれの運賃が公表されています。
各ステータスでの運賃を確認していきましょう。
価格はシンガポールドルでの記載です。
基本料金 | トヨタプリウス | サンヨン | ロンドン |
---|---|---|---|
初乗り | $3.90 | $3.90 | $3.90 |
400m毎(10km以内) | $0.22 | $0.33 | $0.33 |
350m毎(10km以上) | $0.22 | $0.33 | $0.33 |
待機時間45秒毎 | $0.22 | $0.33 | $0.33 |
現時点では、全車種で同じ料金設定となっています。
深夜料金などの追加・割増料金
続いて、SMART CORPORATIONの各追加料金等を見ていきます。
特に、曜日と時間帯によって追加料金が加算されるので、事前の確認が必要ですね。
ステータス | 追加料金 |
---|---|
大人4人以上の乗車 | 1人につき$3 |
深夜0:00~5:59の乗車 | 基本料金から50%増し |
6:00~9:29(月〜金)の乗車 | 基本料金から25%増し |
18:00~23:59(月〜日)の乗車 | 基本料金から25%増し |
17:00~23:59(月〜金)の市内での乗車 | $3 |
また、特定の乗車エリアでも運賃が加算されます。
乗車場所および時間帯 | 追加料金 |
---|---|
チャンギ空港・チャンギ航空貨物センター | $3 |
チャンギ空港・チャンギ航空貨物センター(金曜〜日曜の17:00~23:59) | $5 |
マリーナベイ・サンズ(日曜・祝日の6:00~16:59) | $3 |
リゾート・ワールド・セントーサ | $3 |
セレター空港 | $3 |
シンガポール・エクスポ | $2 |
マリーナベイ・クルーズセンター | $3 |
マリーナベイ・クルーズセンター(7:00~10:59) | $5 |
ガーデンズ・バイ・ザ・ベイ | $3 |
タナ・メラ・フェリターミナル | $3 |
注意点
シンガポールでは、後部座席でのシートベルト着用が義務付けられています。
これをしないと法律違反となり、$120の罰金が課されてしまいます。
ドライバーが着用を指摘してくれないことも多いので、シンガポールでの乗車時には、シートベルト着用がマストになることを忘れないでください。
シンガポールのタクシーの乗り方
では、シンガポールでのタクシーの乗り方について確認していきましょう。
日本のタクシーとはいくつか異なる点もあるので、現地到着前にぜひおさえておいてください。
タクシー乗り場を利用する
日本では、道路を走るタクシーに手をあげて道端で乗車...というのが常識となっていますね。
しかし、シンガポールでは途中で一時停止できない道路が多く、この方法でタクシーを捕まえることが難しくなっています。
シンガポールでは、道端での乗車が禁止されているので、タクシー利用時には、タクシー乗り場まで行くようにしてください。
走行中のタクシーを探すのではなく、タクシー乗り場を探す習慣をつける必要があります。
タクシー乗り場が見当たらない場合のタクシーの捕まえ方
どうしてもタクシー乗り場が見当たらない...という場合は、自分でタクシーとの待ち合わせ場所を指定してしまいましょう。
これは、タクシー配車アプリを使って、Grab Taxi等の乗車予約を入れる方法です。
アプリを使ったタクシーの利用方法については、後ほど詳しく解説していきます。
乗る前に行き先を伝える
無事タクシーを捕まえた後には、まずハッキリと行き先を伝えましょう。
簡単な英語で伝えるだけで、シンガポールのドライバーは理解してくれます。
こちらの行き先を相手が理解してくれた後に乗車するのがベストです。
乗車して車が発進してから、相手に行き先が伝わっていないとなると、面倒なことになりかねないので。
また、目的地によっては、高速道路を経由するルートを選べることもあるかと思います。
この際にも、別途料金を払って高速道路を使いたいのか、それとも時間がかかってもいいから通常の道路での走行をお願いしたいのかをハッキリ意思表示しておきましょう。
なるべく費用をおさえたかったのに、後から高速道路代を請求された...ということは避けたいですよね。
支払いはなるべく現金で!使えないクレジットカードがある!
クレジットカード使用の可否も、乗車前に確認しておきたいポイントになります。
カード支払いをするつもりだったのに、自分の所持していたカードが使えず、さらに十分な現金も持ち合わせていなかった...ということになれば惨事です。
また、シンガポールのタクシーでは使えないカードが多いことに加え、手数料も10%などの高額となる場合が多いので、基本的には現金払いでの乗車がおすすめになります。
カード払いのつもりでも、最低限その乗車に必要な分の現金は所持しておくようにしましょう。
シンガポールのタクシーでは乗車拒否もある
シンガポールでタクシーを利用すると、日本とは異なる常識に直面することがあります。
よくあるパターンが、目的地によってドライバーから乗車拒否を受けるこことです。
実際に拒否をされると面喰らうものですが、海外ではまずドライバー自身の意見が優先されることが多いので、ここはスッパリと諦めて次のタクシーを探しましょう。
シンガポールのチャンギ国際空港からタクシーに乗るには
シンガポールのチャンギ国際空港から市内へと向かうには、タクシーの利用がおすすめです。
空港直結の電車を利用する手もありますが、大きな荷物を持参している場合には、タクシーに乗車するのが一番効率的でしょう。
タクシーで空港から市内ホテルまで向かうと、通常で1600円〜2400円程度、所要時間は約30分となります。
前述の通り、時間帯によって追加料金が発生するので、時計を確認しつつ電車とタクシーで使い分けるのも一つの手です。
チャンギ空港には4つのターミナルがありますが、各所においてタクシー乗り場はわかりやすく案内されています。
飛行機の到着口から近い場所に配置されているため、タクシー乗り場探しに苦戦することはないはず。
空港スタッフさんが、タクシー待ちの人々を乗り場近くで整備してくれているので、安心して乗車することができます。
シンガポールで便利なおすすめタクシー配車アプリ
シンガポールでは、乗り場でタクシーを待つスタイルの他にも、スマホのアプリでのタクシー配車システムが充実しています。
東南アジアでは、すでに多くのエリアで普及している方法ですね。
シンガポールで配車アプリを使用できるタクシーは以下の3つです。
- Grab Taxi
- Comfort Del Gro
- Uber
以上の配車アプリを順に見ていきます。
シンガポールタクシー配車アプリ①:Grab Taxi
まず一つ目が、Grabと呼ばれるタクシーです。
東南アジアでは、もっとも一般的なタクシー配車アプリとなっています。
このGrabを使えば、ドライバーに会う前の時点で、オンライン上にて行き先と支払い(カード払いの場合)を済ませることができます。
そして、自分の現在地をGPSで認識し、その場所に合わせて乗り場を指定することもできるので、直接タクシーを捕まえる手間も省けます。
もちろん、滞在している宿の前までタクシーを呼ぶことも可能。
使いこなせば、自分の足代わりとなる貴重なツールです。
利用の度にアプリ内でポイントが貯まり、次回の乗車割引等の得点をゲットできます。
シンガポールタクシー配車アプリ②:Comfort Del Gro
Comfort Del Groは、世界で2番目に大きい交通会社です。
こちらでも、配車アプリを使ってタクシーを利用できます。
本部をシンガポールとしており、国内では年間約2000万人が利用中。
シンガポールタクシー配車アプリ③:Uber
日本でも聞き馴染みのあるUberは、シンガポールでも利用可能です。
中々日本では一般的なタクシーツールとはなりませんが、シンガポールではよく利用されるタクシー配車アプリとなっています。
シンガポールのタクシー利用の注意点
最後に、シンガポールタクシーを利用する際の注意点をまとめていきます。
シンガポールのタクシー利用の注意点としては、主に以下のものが挙げられます。
- シートベルトの着用はマスト
- 乗車拒否されることもある
- チップを渡す必要はない
では、順番に確認していきましょう。
シンガポールタクシーの注意点①:シートベルトの着用はマスト
前述の通り、後部座席でもシートベルトの着用は必須になります。
シートベルトをせずに乗車してしまった場合、$120の罰金対象になるので気をつけてください。
シンガポールタクシーの注意点②:乗車拒否されることもある
日本ではまずありえないことですが、ドライバーにとって都合の悪い行き先を指定した時には、乗車を拒否されることがあります。
「自分の家と遠いからダメ」という理由で受け入れてもらえないことすらも。
タクシー配車アプリで行き先指定を行っておけば、乗車可能なタクシーしか予約されないため、無駄な時間を省くことができます。
シンガポールタクシーの注意点③:チップを渡す必要はない
日本でのタクシー利用時と同じで、ドライバーにチップを渡す必要はありません。
目的地に到着したら、本来の料金を支払うだけでOKです。
気を使い、無駄な出費をしないようにしましょう。
タクシーを使いこなし、快適なシンガポールライフを
シンガポールでは、どれだけタクシーを使いこなせるかが、観光を楽しむ上での一つのポイントとなります。
格安で利用できるので、シンガポールに旅行に行く際は、ぜひ自分の足代わりに使ってみてください。
日本では一般的でないタクシー配車アプリも、一度利用してみればその便利さに気づけるはずです。
タクシーを使いこなし、シンガポールでの生活を満喫してください!