フィリピンで話されている言語はフィリピン語と英語
フィリピンの公用語はフィリピン語(タガログ語)と英語です。
小学校で「国語」として教えているのはフィリピン語で、メディアなどでもフィリピン語が中心です。
また、英語も公用語として認められているため、フィリピンでは早くて中学校、多くの高等学校やほぼ全ての大学では英語で授業が行われます。
フィリピンの地図を見て分かるように、フィリピンは多数の島々からなる国です。
したがって、島によって独自の言語が発達し、フィリピン国内には100以上もの言語が話されています。
以下で主要8言語を説明します。
言語の名前 | 詳細 |
---|---|
タガログ語 | フィリピンの公用語の1つ。首都マニラを含む、ルソン島南部で主に話されています。 |
セブアノ語 | フィリピンのセブ州、ボホール州、ネグロス・オリエンタル州、レイテ州西部、さらにミンダナオ島西北部などで広く話されており、他にもごくわずかにサマール島に話者が存在します。 |
イロカノ語 | イロカノ語を母語とする人々、イロカノ人(イロコス人)は本来ルソン島北西部の南シナ海に面するイロコス・ノルテ、イロコス・スール州を故郷とする人々です。 |
イロンゴ語 | イロイロ州、西ネグロス州に集中して話者がいます。 |
ビコール語 | ルソン島南東部のビコル半島の大部分の地域、および、カタンドアネス州で話されています。 |
ワライ語 | レイテ島、サマール島、ビリラン島で話されています。 |
カパンパガン語 | ルソン島中部のパンパンガ州およびタルラック州を中心に話されています。 |
パンガシナン語 | ルソン島中部のパンガシナン州、ラ・ウニョン州 およびバギオで話されています。 |
こう見ても分かりますが、フィリピンにはありとあらゆる言語があり、多文化とも言えますね。
なぜフィリピンでは英語が通じるの?
上記でも書きましたが、フィリピンでは英語が通じます。
通じるどころか、フィリピンは「アメリカ」、「イギリス」に続いて、世界で3番目に英語話者人工が多い国とされています。
では一体それはなぜでしょうか。
これは歴史的背景、いわゆる西洋の植民地政策からくるものです。
・1568年〜1898年 スペインの植民地
・1898年〜1942年 アメリカの植民地
・1942年〜1945年 日本の植民地
・1946年 独立&フィリピン共和国建国
このようにフィリピンは長い間、植民地であったという歴史があります。
中でもアメリカの植民地時代には、アメリカが多くの英語講師をフィリピンに派遣して、徹底して英語を教えました。
第二次世界大戦後も引き続きアメリカ文化の影響を強く受け、現在でも多くのフィリピン人の方が国内でアメリカ企業に雇われていたり(コールセンターなど)、移民や就労目的でアメリカに渡っています。
したがって、世界でも有数の「親米国家」ということが言えます。
フィリピン語の基礎になったタガログ語って何?
タガログ語とはつまりフィリピン語、フィリピンの公用語です。
上記にも書いたように、数多の植民地支配を経験したフィリピンでしたが、「国家を統一する」というナショナリズム的な目的も含め、タガログ語をフィリピン語とし、国家の公用語にしました。
つまり、他民族からなるフィリピンでは、多数の言語が存在し「同じフィリピン人なのにコミュニケーションがとれない」という場合に英語ではなく、独自の言語である「タガログ語」を使用しようということですね。
ということで今では世界に7000万人以上の話者がいると言われています。
マニラ
フィリピンの首都であるマニラではタガログ語が基本的に話されています。
しかし、ほとんどの場合で英語も通じます。
駅やレストランなどの表示はタガログ語と英語の両方で記載されていることがほとんどです。
したがって、英語かタガログ語のどちらかがわかればマニラでの生活は困ることはないと言えます。
また、たくさんの方が日本語も話します。
マニラには日本食料理のお店や、日本人向けのサービスをしているお店が本当に多いです。
そしてフィリピンの方はなぜか日本人男性のことを「シャチョー」と呼んできます。
セブ
では最近、観光に大人気のセブ島はどうでしょうか。
セブ島では「セブアノ語」というのが一般的に話されています。
しかし、そんなセブ島もテレビでは公用語であるタガログ語で放送しているので、ほとんどの方がタガログ語を話せます。
基本的な日常会話での言語はセブアノ語ですが、街の至るところではタガログ語と英語表記でも説明がされている場合がほとんどです。
フィリピンの言語教育事情
フィリピンの学校の国語では「フィリピン語(タガログ語)」を教えています。
前述したように、独自の統一された言語があれば便利だからですね。
しかし、中学校や高校、大学まで行くと授業は全て英語でやります。
「タガログ語でいいじゃん!」
と思うかも知れませんが、フィリピン独自の言語であるタガログ語はボキャブラリーの数が乏しいんです。
つまり学術的な単語がタガログ語には存在しないんですね。
ということで、フィリピンの方はタガログ語を話す際も「英語なしでは会話ができない」んです。
つまり日本語で言うと外来語(カタカナ)の数が多すぎるわけです。
「それなら全部英語にして授業をやろう」
ということで、高等教育では英語で教えています。
日常会話で使えるフィリピン語の数字の数え方
次にフィリピン語の数字の数え方を見ていきましょう。
数字 | タガログ語表記 | 読み方 |
---|---|---|
0 | wala | ワラ |
1 | isa | イサ |
2 | dalawa | ダラワ |
3 | tatlo | タトロ |
4 | apat | アパッ |
5 | lima | リマ |
6 | anim | アニム |
7 | pito | ピト |
8 | walo | ワロ |
9 | siyam | シャーム |
10 | sampu | サンプ |
100 | isang daan | イサンダアン |
1,000 | isang libo | イサンリーボ |
10,000 | sampunlibo | サンプンリーボ |
フィリピンの日常会話で使う便利な挨拶10選!
では次にフィリピンで使える便利な挨拶をまとめました。
日常生活で使える挨拶表現は以下になります。
- おはよう
- こんにちは
- ありがとう 4.ばいばい/さようなら
- OK
- 私は◯◯です。
- 私の名前は◯◯です。
- あなたの名前は何ですか?
- すいません
- ごめんなさい
おはよう
Magandang umaga
読み方:マガンダン ウマーガ
こんにちは
Magandang araw
読み方:マガンダン アラウ
ありがとう
Salamat
読み方:サラーマット
さようなら
Paalam na
読み方:パアラム ナ
OK!
Okay
読み方:オーケー
私は◯◯です。
Ako ay 〇〇
読み方:アコー アイ 〇〇
私の名前は◯◯です。
Ako ay si 〇〇
読み方:アコー アイシー 〇〇
あなたの名前は何ですか?
Ano ang pangalan mo?
読み方:アノ- アン パンガラン モ
すいません
Paumanhin po
読み方:パウマンヒン ポ
ごめんなさい
Pasensya ka na
パセンシャ カ ナ
フィリピン語の日常会話でよく使う便利な言葉10選
では次にフィリピン旅行で重宝するであろう便利なフレーズを見ていきましょう。
フィリピン語のフレーズには以下のようなものがあります。
- ◯◯をください。
- これはいくらですか?
- お会計をしてください。
- クレジットカードは使えますか?
- 写真を撮ってもいいですか?
- ◯◯に行きたいです。
- 旅行の目的を尋ねられて/観光です。
- 滞在日数を尋ねられて/◯日です。
- おすすめの料理はなんですか?
- おいしいです!
◯◯をください。
Gusto kong〇〇
読み方:グスト コン〇〇
これはいくらですか?
Magkano ba ito?
読み方:マグカーノ バ イト
お会計をしてください。
Bill nga
読み方:ビル ンガ
クレジットカードは使えますか?
Puwede ko bang gamitin ang card?
読み方:プウェデ コ バン ガミーティン アン カード
写真を撮ってもいいですか?
Puwede bang kumuha ng litrato?
読み方:プエデ バン クムハ ナン リトラト
◯◯に行きたいです。
Gust kong pumunta sa 〇〇
読み方:グストコン プムンタ サ 〇〇
旅行の目的を尋ねられて/◯◯です。
turismo ay (観光です)
読み方:トゥリスモ アイ
滞在日数を尋ねられて/◯日です。
◯ay isang araw
読み方:アイ イサン アラウ
おすすめの料理はなんですか?
Anong iyong rekomendasyon ?
読み方:アノンイヨンレコメンダーション?
おいしいです!
Masarap
読み方:マサラップ
フィリピン語or英語を覚えておけば問題なしです!
冒頭で「フィリピンには100以上もの言語が存在する」ということを書きましたが、フィリピンのどこに行っても公用語であるフィリピン語と英語はほとんどの方に話されているためこの2言語のどちらかを話せればフィリピン旅行は問題ありません!
しかし、やはり英語はもともと外国の言語ですので、国語であるフィリピン語を話せると現地の人とも一気に仲良くなれますので、頑張って少しでも覚えておくといいかもしれませんね。