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2019/01/16

沖縄パナリ(新城)島とは?行き方や観光におすすめのオプショナルツアー

ツアーでないと上陸できないパナリ島って知ってますか?
周辺の海はいくつもの珊瑚礁にたくさんの熱帯魚たちが群がる、美ら海のなかでも群を抜いた海の生き物の宝庫なのです。

パナリ島では昔ながらのしきたりを守って静かに暮らしている住人が数える程しか住んでいません。
それでも夏に行われる豊年祭には数百人もの島出身者が集まる、と言われています。

そんな神秘に満ちたパナリ島の行き方や観光、おすすめのツアーをご紹介!

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定期船がないパナリ島(新城島)ってどんなところ?

定期船がないパナリ島は沖縄県八重山諸島の西表島と黒島の間に位置し、シーカヤックでも渡れるほどの距離です。
下地島(しもぢじま)と上地島 (かみぢじま)という、小さな二つの島のことを総称してパナリ、といいます。正式名称は新城島(あらぐすくじま)。

地元では「離れ」を意味する「パナリ」と呼ばれることが多いようです。
渡航するには西表島からの郵便船に乗せてもらうか、ツアーに参加するしか方法がありません

宿泊施設は上地島にあるゲストハウスのみ。
上地島、下地島二つの島を合わせても住民は数えられる程の人数しかいません。

しかも現在では集落があるのは上地島だけで、下地島には牧場しかなく、そこの管理人しか住んでいません。
でもそれが返って「無人島のようで綺麗なビーチと海を独り占めしている気分に浸れる」と沖縄好きな観光客に好評。

知る人ぞ知る綺麗な白いサンゴの浜と透き通る海が満喫できる島なのです。

<下に続く>

パナリ島の歴史は?

パナリ島にいつから人が住むようになったのかは定かではありません。
15世紀の文献『朝鮮漂流民の八重山見聞録』にパナリのことと思われる記述があり、その頃には集落が存在していたようです。

薩摩藩支配下だった17世紀パナリ島民は人頭税の代わりに特別にジュゴンの捕獲を許されジュゴンの肉を納めていたとか。
また18世紀頃にはまだ未開墾地だった西表島へ船で通って開墾をしていたそうです。

1771年、八重山地震が発生。
のちに明和の大津波と呼ばれる津波がパナリ島も襲い、島民の多くが犠牲になりました。

その後も度々疫病の発生や強制移住に見舞われますが、明治時代になるとカツオ漁などで生活も安定してくるからか人口が増加しました。

現在では上地島にしか集落が残っていませんが昔は下地島にある新城という名の村が一番大きな集落だったそうです。
今では島の正式名称となっている新城(あらぐすく)は、この集落からつけられました。

パナリ島は竹富島などと同様、石灰岩でできた島のため真水の確保には水道が引かれる1970年代まで苦労していました。
農作物もが育ちにくい環境だったこともあり、戦後は自ら暮らしやすい西表島や石垣島へ移住する人が増加。新城島の人口は激減し現在に至ります。

<下に続く>

パナリ島は人魚の島

パナリ島より南にある波照間島にも人魚と津波にまつわる民話が残っていることからも想像できますが、かつて八重山諸島にはジュゴンが多数生息していました。
ジュゴンが泳いでいる様子が遠目で見ると人のように見えたのでしょう。

薩摩藩支配下だった江戸時代中期には作物の育たないパナリ島では、特別にジュゴンの漁が許されジュゴンの肉を人頭税とともに納めていました。
当時パナリ島周辺の海にはジュゴンが多く生息していたと思われます。これが人魚の島、と言われるゆえんです。

戦後、食糧難の時代に乱獲され残念ながらジュゴンは八重山諸島では絶滅した、と言われています。
現在では沖縄本島の辺野古付近でしか生息が確認されていません。

<下に続く>

立ち入り禁止のパナリ島の御嶽とは?

御嶽(うたき)とは神様を祀っている場所のこと。
パナリ島ではジュゴンを祀っている御嶽が存在します。

上地島の東方にある通称人魚神社と呼ばれている東御嶽(あーりうたき)、下地島の牧場敷地内にある七問御嶽(ななぞううたき)です。
パナリ島民はジュゴンによって救われてきた歴史があります。

長らくジュゴンの肉が薩摩藩などに献上品として納めることができたからこそ自分達が暮らしてこれた、と謙虚に受け止めていたのでしょう。
七問御嶽には献上された100頭ものジュゴンの骨が収められています。

パナリ島では島民も少なかったことから昔からの風習が守られ、今でも厳格なルールに従っています。
神様にまつわる御嶽などにむやみに立ち入ったり写真撮影することは神聖な場所を穢す行為。

拝観する際はきちんとルールを守りましょう。

<下に続く>

パナリ島の奇祭アカマタクロマタとは?

旧暦の6月(7〜8月)に八重山地方で行われる豊年祭は各地で独自な祭りとして発展した奇祭。
ニライカナイ(海上他界)から二ロー神(来訪神)のアカマタクロマタがやってきて豊穣や幸福をもたらしてくれる祭りです。

アカマタクロマタの語源は赤面(=女神)を意味するアカウムティ、黒面(=男神)を意味するクロウムティから来ています。
パナリ島では女神と男神に2人の子どもが加わり4神の二ロー神がやってきます

パナリ島の上地島に残る集落とナハ御嶽(神社)が祭事場所。
3日間行われる豊年祭は、2日目にアカマタクロマタの4神が集落の家々を訪ねて回り、最終日に翌年の豊作祈願を御嶽にて執り行います。

秘祭と言われていますが、パナリ島に限ったことではなく「よそ者は参加も口外もできない」という慣習は他の地区でもあるようです。
とりわけパナリ島の豊年祭が奇祭として語られるのはパナリ島住民が数人にも関わらず、祭りになるとパナリ島出身者が小さな島に数百人も帰島することが印象的なのかもしれません。

<下に続く>

パナリブルーで釣りやダイビング!パナリ島のおすすめの観光5選!

パナリ島おすすめ観光

では、パナリ島の観光地をみていきましょう。
パナリ島には、以下の観光地があります。

  1. 新城島マイビシ海域公園地区
  2. 恋路ヶ浜、 北の浜(上地島)
  3. クイヌパナ(上地島)
  4. タカニク遺跡(上地島)
  5. パナリ牧場(下地島)

続いて、パナリ島の観光地を、それぞれ詳しくみていきます。
尚、パナリ島には立ち入りや撮影が禁止の場所が多くあります。

当然のことながら私有地への侵入も御法度。
静かに暮らすことを望んでいる住民の方々に配慮して島内ツアーではガイドさんの指示に従いマナーを守りましょう。

おすすめの観光地①新城島マイビシ海域公園地区

西表石垣国立公園に指定されている海域にパナリ島は位置しています。
中でも新城島北西部に当たる海域はマイビシ海域公園地区に指定されていて沖縄でも指折りのシュノーケリングスポット。

シュノーケルでも見られる赤いサンゴや大きなテーブルサンゴ、色とりどりの熱帯魚たちと出会えます。
この周辺はシュノーケルでも多くのサンゴが見られる水深です。

パナリ島の自然を満喫するなら初心者向けのダイビングツアーに参加してみてもいいかもしれません。
沖縄でも屈指の透明度を誇る海中で魚が見られるなんて感動ものです。

この海域での釣り体験ができるツアーもあります。

新城島マイビシ海域公園地区
住所:沖縄県八重山郡竹富町新城
入場料や利用料:ツアー参加費のみ
URL:竹富町ホームページ

おすすめの観光地②恋路ヶ浜、北の浜(上地島)

パナリ島にある砂浜はどこも美しい白砂のビーチですが、中でもおすすめなのは上地島にある恋路ヶ浜と北の浜。
どちらも港にほど近く歩いても10分もかからない場所にあります。

恋路ヶ浜は岩場の合間に開けた入江にサンゴでできた白砂のビーチが広がっている景色が絶好の写真スポットです。
周囲を岩に囲まれているような地形なので、その名の通りかつて恋人たちが過ごしていたかもしれない、と思わせる雰囲気のある砂浜。

恋路ヶ浜から港を挟んで反対側に位置するのが北の浜。
こちらは恋路ヶ浜と打って変わって広けた長い海岸線にサンゴの白い砂浜が続いています。

ここへはウミガメも産卵に訪れるんだとか。
そのくらい自然が保たれていて青く透き通った海はシュノーケリングや水遊びに最適

恋路ヶ浜、北の浜(上地島)
住所:沖縄県八重山郡竹富町新城
入場料や利用料:ツアー参加費のみ
URL:竹富町公式ホームページ
*島内散策には島民の同伴が必要なため島民主催のツアーへの参加が必至。

おすすめの観光地③クイヌパナ(上地島)

上地島の桟橋からすぐの高台に位置するクイヌパナ。
現地の言葉で「クイ」は地名、「パナ」は「先端」という意味だそうです。

正面には西表島が眺められ、波で浸食された岩が点在する景色は一見の価値あり

クイヌパナ(上地島)
住所:沖縄県八重山郡竹富町新城
入場料や利用料:ツアー参加費のみ
URL:竹富町公式ホームページ
*島内散策には島民の同伴が必要なため島民主催のツアーへの参加が必至。

おすすめの観光地④タカニク遺跡(上地島)

琉球王国が統治していた17世紀、琉球各地に作られた先島諸島火番盛と呼ばれる遠見台跡。
国の指定史跡になっています。

それほど高さはありませんが、ほぼ平地の島であること、大きな建物はないことからサンゴが見える透き通った海が一望できる絶景ポイント

尚、下地島にも波照間ムリという先島諸島火番盛の遺跡が残っています。
ですが島内のほぼ中央、パナリ牧場敷地内であること、案内表示板など何もない上に遠見台が崩れかけていることから発見することは難しいでしょう。

タカニク遺跡(上地島)
住所:沖縄県八重山郡竹富町新城
入場料や利用料:ツアー参加費のみ
URL:竹富町公式ホームページ
*島内散策には島民の同伴が必要なため島民主催のツアーへの参加が必至。

おすすめの観光地⑤パナリ牧場(下地島)

かつては上地島よりも人口の多かった下地島も今ではほぼ全域が牧場となっています。
遠見台跡(波照間ムリ)があるのもこの牧場の敷地内。

この牧場近くには七問御嶽がありますが、他の御嶽と同様、立ち入りや撮影は禁止です。

パナリ牧場(下地島)
住所:沖縄県八重山郡竹富町新城

入場料や利用料:ツアー参加費のみ
URL:竹富町公式ホームページ
*島内散策には許可されたツアーへの参加が必至。

<下に続く>

ツアーに参加してパナリ島へ行こう!おすすめのツアー5選!

ではパナリ島に行けるおすすめのツアーを見てみましょう。

  1. シュノーケリング&島内散策
  2. シュノーケル&体験ダイビング
  3. シュノーケル&釣り体験
  4. シーカヤックでパナリ島へ
  5. 船をチャーター

おすすめのパナリ島ツアー①:シュノーケリング&島内散策

パナリ島は立ち入り禁止の区域がいくつもあるので島民主催のツアーでないと島内の散策はできません。
今では住民が数人と数える程しかいない、パナリ島出身のガイドさんが案内

ガイドさんの家だった場所に休憩所もありシャワー、トイレも完備されているので安心です。

おすすめのパナリ島ツアー②:シュノーケル&体験ダイビング

がっつりパナリ島の海を満喫したい、というアクティブな人には、シュノーケルとダイビングができるプランもあります。
実はパナリ島周辺は水深も深くないため、ダイビング初心者やお子さんには最適なポイントなんです。

初体験のダイビングで沖縄屈指の透き通るサンゴの海を体験できたら一生の思い出になります。

おすすめのパナリ島ツアー③:シュノーケル&釣り体験

パナリ島周辺は魚の宝庫。
シュノーケルで楽しんだ後は釣り体験するのもおすすめ。

初心者でも結構な大きさの魚が釣れることもあるパナリ島周辺では見るだけでなく釣ってみては。

おすすめのパナリ島ツアー④:シーカヤックでパナリ島へ

パナリ島の近くにある西表島からシーカヤックで渡る、冒険心がくすぐられるツアーもあります。
6〜7kmほど離れているのでなかなかハードなようですが、体力に自信のある人は挑戦してみてはどうでしょう。

おすすめのパナリ島ツアー⑤:船をチャーター

大人数で行くのなら、船のチャーターもおすすめですよ。
チャーター料金は高いですが人数で割れば実はそんなに高くもなかった、ということも。

チャーターなら何をして遊ぶか自由に決められますから、思う存分パナリの海で遊びたい人は一度検討してみる価値はあります。

<下に続く>

【番外編】パナリ島の他にもバラス島や浜島など絶景がいっぱい!

バラス島

西表島北部にある鳩間島との間に位置するバラス島は、なんと死んだサンゴだけでできた島なんです。
サンゴだけでできているにもかかわらず満潮時にも海中には沈まないという「奇跡の島」とも呼ばれています。

石垣島から10分程で着くので石垣島を拠点にして離島巡りを計画しているならぜひ来島を検討してほしい島。
パナリ島と同様、島のすぐ近くが熱帯魚が群がる、さまざまな珊瑚礁がシュノーケルで見られるとっても貴重な場所なのです。

《交通手段》
個人での渡航は不可能。ツアーへの参加が必要。

浜島

パナリ島番外 浜島

通称「幻の島」。
こちらはバラス島と違い、潮の満ち引きで顔を出す限られた時間だけ上陸できる島です。

浜島もパナリ島と同様サンゴの死骸でできているので、アクアシューズは必須です。
近くには岩礁もあり潮が引いているうちなら2歳くらいのお子さんでも海の生き物の観察ができるポイント。

潮の満ち引きも体感できて、ご家族連れには楽しい思い出が作れる島です。

《交通手段》
石垣島、竹富島などからのツアーに参加が必要。

鳩間島

西表島の北部にある小さな島バラス島とも近い位置にあります。
2005年に日本テレビで放送された『瑠璃の島』の舞台になった島なので知っている方も多いかもしれません。

鳩間島はまさに『瑠璃の島』。
周囲の海は瑠璃色に輝く珊瑚や魚が生息している豊かな海なのです。

鳩間島は小さな島だけにあまり宿はありませんが、のんびり島時間を味わいたい人にはうってつけの島です。
石垣島やすぐ隣の西表島からも定期便で気軽に来れるので、ツアーなどに参加せずとも日帰りで鳩間島へ遊びに行くこともできます。

《交通手段》
西表島、石垣島から定期便あり。ツアーもある。

<下に続く>

沖縄の海を極めるならパナリ島へ行こう

かつてパナリ島に700名余りの住民が住んでいた頃に思いを馳せると現在の島の状況は物悲しくもあります。
皮肉にも人口が減少したことで稀に見る美しい海が残された、ともいえるのかもしれません。

島に訪れる際は節度を守って神秘の島を堪能しましょう!

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