兵庫の方言の特徴は?兵庫弁以外にも種類がある?
兵庫の方言(兵庫弁)の特徴
南北に長い兵庫県ですが、そこで使われている兵庫弁の特徴として、地域によって方言が異なるところがあります。
兵庫弁のイントネーションには種類があり、「京阪式」と呼ばれる大阪弁に近い喋り方をする地域と「東京式」と呼ばれる標準語に近い地域です。
そして、どちらにも属さない地域もあるという、兵庫弁には変わった区分が敷かれているのです。
アクセントも地域によって全然違います。
それぞれの地域色がとても濃く、同じ兵庫県民でも分からないことがあるのが兵庫弁なのです。
兵庫の方言(兵庫弁)の種類
①:神戸弁
主に神戸市周辺の地域が使っている兵庫弁の一種です。
神戸弁の特徴として、「何しとぉ?」など「〜とぉ」が語尾につくことが多いです。
②:播州弁
播州弁は主に姫路市周辺で使われています。
以前、夜の人気番組でも取り上げられ、面白い方言として一躍有名になりました。
播州弁の特徴として、「なんどいや」など独特の言い回しと口調があります。
口調は少しきつめなところがあり、怒ってると思われがちですが、決して怒っている訳ではありません。
③:摂津弁
こちらは西宮市や尼崎市周辺などの阪神地区で使われているのが摂津弁です。
兵庫弁の一種ですが、大阪でも一部で使われてる方言です。
なので、大阪弁とも言われています。
特徴として、大阪弁や神戸弁が混じったような方言が使われており、三田市では「テヤ敬語」と呼ばれている独特な方言があります。
④:但馬弁
兵庫県北部で主に使われているのが但馬弁です。
兵庫弁ですが、但馬弁に関しては、鳥取弁などと同じ中国方言の流れであり、喋り方は標準語に近いです。
⑤:丹波弁
丹波・篠山地域で話されているのが丹波弁です。
特徴として、京都府と隣接しているため、京言葉が混じっており、全体的に温かみのある喋り方をします。
実は「うつくしい」という言葉は丹波が発祥と言われているのです。
⑥:淡路弁
最後に淡路島で使われている兵庫弁が淡路弁です。
淡路弁の特徴として、近接する和歌山や徳島などの方言が入り混じっています。
淡路島の南部に行くと、ほぼ徳島と同じ喋り方をしています。
南北に長い淡路島は南部と北部で若干方言が変わっているのも特徴の一つです。
兵庫県民がよく使う兵庫弁の定番フレーズ15選
①:「〜とぉ?」
神戸弁で使われている語尾につく有名な方言です。
神戸弁は「〜とぉ」がつき、基本的に語尾が伸びがちです。
それが神戸弁の最大の特徴で、のんびりした感じの口調がかわいいですね。
ちなみに、現在進行形の時は「〜しよぉ」になります。
例文
「もうご飯できとぉ?」(もうご飯できてる?」
「何しよぉ?」(何しているの?)
②:「あかん」
兵庫県全域で使われているのが「あかん」という言葉です。
標準語で「だめ」という意味があります。
テレビでもよく関西出身の芸能人の口から聞いたこともあるのではないでしょうか。
兵庫県だけでなく、関西弁を使う地域では日常的に使われている言葉です。
関西にいると必ずと言っていいほど聞ける方言です。
例文
「勝手に触ったらあかんやん」(勝手に触っちゃだめでしょ)
「それ言うたらあかんし」(それ言ったらだめだよ)
③:「せやな」
標準語で「そうでしょ」という意味の兵庫弁です。
主に神戸弁や摂津弁など大阪に近い地域の方言の人が使用しています。
「せやな」という方言はとても便利なもので、言い方によって少しニュアンスが変わります。
例えば、肯定の意味で「せやな」と使う時もあれば、「せやなぁ」と伸ばす感じで言うと、悩んでいる、ちょっと否定しているようなニュアンスで使える時もあります。
例文
「せやなぁ。どうやろ。」(そうだねぇ。どうでしょう。)
「せやな、それやな。」(そうでしょ。それでしょ。)
④:「なんどいや」
播州弁の言葉として有名であり、定着している兵庫弁です。
夜の有名テレビ番組でも取り上げられていました。
意味は「なんですか」という意味です。
「なんど」と使う人もいます。
元々、口調がきついという播州弁の特徴もあり、この方言は言い方から特に怒っていると勘違いされがちです。
例文
「突然なんどいや。どうしてん」
(突然なんですか。どうしたの)
「なんど?その態度は」
(なんですか?その態度は。)
⑤:「めぐ(めげる)」
「壊す(壊れる)」という意味がある方言です。
物が壊れてしまった時に使われています。
兵庫弁を使う播州地域を中心に老若男女が日常的に使っている方言です。
例文
「あー、めげてもた」(あー、壊れてしまった)
「誰がめんだんや」(誰が壊したんだ)
⑥:「だしけぇ」
「〜だから」という意味です。
理由を表す接続助詞の「しけぇ」の頭に「だ」が付いています。
但馬弁(特に但馬北部)で一番よく使用されている方言です。
例文
「今日は塾だしけぇ、早よ帰らな」
(今日は塾だから、早く帰らないと)
「だしけぇ、言っただら」(だから言ったでしょ)
⑦:「ばんなりました」
こちらも但馬弁でよく使われる兵庫弁です。
あいさつで「こんばんわ」という意味があります。
年配の方がよく使われる方言です。
但馬弁の他にも鳥取などの中国地方の広い範囲であいさつとして使用されています。
例文
「ばんなりましたな」(こんばんわ)
⑧:「〜らん」
主に淡路弁の語尾として使われる方言です。
「できない」という意味があります。
「〜らん」という方言は否定語として使われているのです。
例文
「できらん」(できない)
「知らん」(知らない)
⑨:「あんじょうしとこ」
「調子よく」「快調に」という方言です。
相手の調子をうかがう時に使われる方言となっています。
例文
「病気にならんと、あんじょうやりや」
(病気せずに、調子よくしなさいよ)
⑩:「きばって」
「頑張る」「えらそうにする」という方言です。
淡路を中心に使われている方言で、頑張ると言う意味で使われることが多いです。
例文
「きばっていこ」(頑張っていこう)
「もっときばって仕事しよ」(もっと頑張って仕事しよう)
⑪:「〜へん」
摂津弁での否定語として使われます。
大阪、神戸でも日常会話として使われている方言です。
例文
「このビン、開けれへん」(このビン、開けれない)
「そのことは言われへん」(そのことは言えない)
⑫:「〜ちゃうん」
肯定でも否定でも使われる方言です。
はっきりとは言っていませんが、意見として用いる時に使うことが多いです。
肯定の場合は「肯定の言葉+ちゃう?」
否定の場合は「否定の言葉+ちゃう?」という風に使います。
他にも「チャウチャウちゃうんちゃう」というダジャレがあるように、「ちゃう」という言葉だけで会話が成り立ってしまうこともあります。
例文
「それ、ちゃうんちゃう?」(それ、違うんじゃないの?」
「別に、ええんちゃう?」(それで、いいんじゃない?」
⑬:「〜やん」
兵庫弁や大阪弁でもよく語尾に使われる言葉です。
「〜じゃん」という意味があります。
必ずと言っていいほど兵庫県に来ると聞く鉄板フレーズです。
例文
「ちゃうやん」(違うじゃん)
「ハンカチはポケットの中に入れてるやん」
(ハンカチはポケットの中に入れてるじゃん)
⑭:「えらい」
「しんどい」や「すごく」という意味で丹波を中心に使われている方言です。
例文
「今日はよぉ走ったからえらいわぁ」
(今日はよく走ったからしんどいわ)
「えらい勉強頑張ってるね」
(すごく頑張っているね)
⑮:「さいなら」
こちらも丹波弁を中心に使われている方言です。
意味は「さようなら」という意味があります。
例文「ほな、さいなら」(では、さようなら)
兵庫県民が思わず使っちゃう兵庫弁の面白フレーズ10選!
①:「さら」
お皿ではありません。
「新しい」という意味です。
「さらぴん」と言うこともあります。
例文「この商品のさらってありますか?」
②:「海側と山側」
海と山に挟まれた兵庫県の人たちは方角を指すとき、北を「山側」、南を「海側」と言います。
兵庫県北部に行くと、もちろん言い方は逆になります。
神戸の百貨店でも、看板に「海側」「山側」と書かれているので、ぜひ探してみてください。
例文「海側ロータリー集合な」
③:「なおす」
標準語で「片付ける」と言う意味です。
兵庫弁では修理のことも「なおす」と言います。
それでも通じるのが兵庫に住む兵庫弁を使う人たちなのです。
例文「このファイルなおしといて」
④:「サンライズ」
兵庫県ではメロンパンのことを「サンライズ」と言います。
ちなみに、メロンパンもあります。
しかし、そこには「白あん」が入っているのです。
その名も「ハイカラメロンパン」です。
例文「パン屋さん行ってサンライズ買おか」
⑤:「ほかす」
「捨てる」という意味の兵庫弁です。
決して「放置」ではありません。
ほかすを「放置」と勘違いして帰るともれなく兵庫人は唖然とするでしょう。
例文「このゴミほかしといて」
⑥:「〜しよった」
「こけよった」という言葉があります。
この言葉を聞いて「こけてしまったのね」と思った方もいるでしょう。
しかし、実はこけていません。
標準語では「こけかけた」です。
つまり、「〜しよった」と使う時は基本的にその行為を行いかけただけで、実際には起こっていないのです。
例文「あぶなっ。こけよったわ」
⑦:「日番」
兵庫弁にしかないと言っても過言ではない方言です。
特に神戸の学校で使われています。
意味は「日直」です。
この言葉を使う人はほぼ兵庫県民だけです。
例文「今日の日番って誰やっけ」
⑧:「めばちこ」
「ものもらい」という意味です。
兵庫弁のみならず、大阪でも使われています。
例文「めばちこできて痛いわ」
⑨:「御座候」
これを使う人もほぼ間違いなく兵庫県民でしょう。
他の地域では「大判焼き」や「回転焼き」と言います。
例文「御座候買って帰ろ」
⑩:「べっちょない」
まず、この言葉を聞いて何を思い浮かべるでしょうか。
正解は「大丈夫」という意味です。
播州弁を使う兵庫県の西側で使われています。
例文「べっちょないでやっとくわ」
【番外編】兵庫弁で言われたい!グッとくる告白フレーズ10選
①:「うちのこと好き?」
「私のこと好き?」という言葉です。
上目づかいでこんな感じに言われるとキュンとくること間違いなしでしょう。
兵庫県をはじめ、関西ではで一人称を「うち」と言う人が、かなりいます。
②:「はよ会いたい」
「早く会いたい」と言う意味です。
寂しさを我慢して待ってくれていると思うと、相手も早く会いたくなるのではないでしょうか。
兵庫弁になると、かわいさが増しますね。
③:「愛しとぉで」
「愛してる」という言葉も兵庫弁になると、なんだか格別な感じになります。
大好きなあの人に兵庫弁で伝えてみたらいかがでしょうか。
いきなりの方言はグッとくること間違いなしです。
④:「ほんま、好きやねんけど」
「本当に好きなんだけど」という意味の兵庫弁です。
あふれ出る気持ちを言葉にすることで、どれだけ愛されているか相手も気づくはずです。
相手が気づいていない時に使うのも有効でしょう。
その人の気持ちを知ってドキッとしそうです。
⑤:「好きやねんけど、付き合ってくれへん?」
「好きなんだけど、付き合ってくれない?」という言葉を男性に方言で言われると女性はグっとくるかもしれません。
方言になると、本気度がさらに伝わってきそうですね。
⑥:「もっと一緒におりたいわ」
もうすぐ帰る時間になった時に使ってみたいフレーズです。
甘えた感じか、しんみりした感じで言ってみると、相手も「じゃあもうちょっといようか」となってくれるかもしれません。
⑦:「ずっとそばにおってや」
大好きな人にずっとそばにいてほしい時に使いたい方言です。
女性がこの方言を使うと、男性はグッとくるだけでなく、微笑ましいと感じるかもしれませんね。
⑧:「あんたのこと好きってことわかっとぉ?」
仲のいい異性に使ってみたい言葉です。
こんな言葉を言われると、相手もドキドキしてしまうのではないでしょうか。
ちょっと強気に言ってみることがポイントです。
⑨:「好きやで」
シンプルイズベストな言葉です。
まっすぐな気持ちを伝えるには、まっすぐな気持ちがベストですね。
微笑みながら、優しく言ってみてください。
それを言われた相手はグッとくるでしょう。
⑩:「好きになったらあかんかな?」
少し照れながら言われると「だめなことはないよ」となるのではないでしょうか。
好きと言う気持ちを素直に言えない時にちょっとした遠回しな感じで伝えてみてはいかがでしょうか。
【番外編】兵庫県出身の芸能人や兵庫で撮影された兵庫弁の映画やドラマ
芸能人
平愛梨
妹とともに女優やタレントで活躍し、現在は一児の母である平愛梨さんは明石市の出身です。
中学校まで過ごしていました。
戸田恵梨香
ハスキーボイスが魅力的で、こちらも女優として活躍している戸田恵梨香さんは神戸市の出身です。
中学校まで神戸市に住んでいました。
神戸には他にも多くの著名人がいます。
ドラマ
べっぴんさん
2016年にNHKの朝ドラマで放送されていた番組です。
神戸の有名子ども用品店を舞台に作られたドラマでした。
「べっぴん」という言葉も兵庫ではよく使われている方言で、意味は「美人」です。
ドラマの中でも方言が使われていました。
兵庫弁のかわいさを伝えてみませんか
兵庫県は地域色が全然違います。
なので、兵庫弁と言っても地域によって変わってくるのです。
なんと、同じ兵庫県民でも通じないことがあります。
でも、それが兵庫県のおもしろい所でもあります。
兵庫県に来た際は、観光がてら、それぞれの地域の兵庫弁を聞いて楽しんでみてください。
きっと、好きになるはずです。