ラオスの言語、公用語はラオス語?
ラオスの言語は「ラオス語」です。
「ラオ語」とか「ラーオ語」と呼ばれることもありますが、いずれもラオスの公用の言語を意味します。
ラオス文字を見たことはありますか?
くるんくるんとした可愛らしい文字、と同時に学ばないと全くもって発音できない、日本人にとっては難解に思える言語です。
ですが、ラオス文字の成り立ちは意外とシンプル。
英語のアルファベットと同様、母音+子音の組み合わせで発音ができるようになっている言語です。
子音は27字、母音は9の音があります。
また中国語やタイ語のように、声調もある言語です。
日本人にとっては苦手意識が出てしまうかも知れませんね。
でも声調にも,ある一定の規則性が存在するため、そのルールを覚えてしまえば発音ができるようになっています。
そのため、一見難解に思えるラオス語ですが、意外にも文字や声調のルールを覚えてしまえば、単語の意味が分からなくても簡単に読めてしまえる言語なんです。
ですが、一週間ほどの旅行のために全部文字を覚えるなんて、気が遠くなりますよね。
英語が通じるなら、それに越したことはないでしょう。
ラオスでは英語は通じるの?
近年欧米で人気が出てきているラオスですが、現在は英語の普及率は低い状態にあります。
ただし、首都ビエンチャンや観光地など外国人を相手に仕事をしている人であれば、ある程度の英語を話すことは可能です。
そのため、ラオスのメジャーな観光スポットに行く予定であれば、英会話ができれば言語は何とかなります!
それでも、すべての人が話せるわけではないので、ラオス語で簡単な日常会話程度を覚えて行くのがおススメです。
また観光スポットではなく、ラオスの田舎に行きたい!地元の人の生活や文化を知りたい!と言う現地寄り添い型の旅行がしたい方。
そんな方はラオス語を学んで行く方が良いでしょう。
ラオスの地方では英語はほぼ通じません。
いずれにせよ、ラオス語をあいさつ程度でも彼らの言語を学んで行くなら、ラオス人はとっても喜びますよ。
また、ラオス人はタイ語を理解できる人が多いです。
この記事で後ほど詳しく書きますが、タイ語とラオス語は親せきのような言語だからです。
そのため、受けが良いか悪いかは別として、ラオスでは英語よりもタイ語を理解できる人の方が圧倒的に多いです。
タイ語が喋れる方に関しては、いざとなればタイ語を使う事も一つの手です。
ラオスでは英語が通じるスポット
レストラン
都市部や観光地のレストランであれば大体英語で意思疎通することは可能です。
お店によってはラオス語のほかに、英語でメニューを書いているお店もあります。
ですからラオス語がもしわからなくても、英語で書かれたメニューを指さして注文できます。
ただし、屋台のようなところで英語が通じるかどうかはピンキリです。
お店のお客さんの層を見てみて、外国人が多そうなお店であれば英語で接客してもらえる可能性は高いです。
ですが、完全に現地の人しか利用していない屋台だと英語は通じないでしょう。
公共交通機関やタクシー
ラオスは発展途上国のため、公共機関があまり整っていません。
電車はタイとラオスをつなぐための線しかないので、国内の移動ではほぼ使いません。
空港であればまずまず英語は通じます。
タクシードライバーについては、まったく喋れない人もいます。
ラオスに到着してすぐは言語面での不安もあるかと思うので、到着ロビーでタクシーを予約するのもおススメです。
英語での表記もあり、行先もカウンターで伝えれば良いのでドライバーとの交渉をしなくては!と言うストレスが軽減されます。
また街中を外人が歩いていると、トゥクトゥク(東南アジアで普及している三輪タクシーをたくさん見かけます。
タクシーのドライバー達は、お客さんの取り合いでグイグイと観光客に声をかけてきます。
その中でも英語でしゃべりかけてくるドライバーもいます。
英語が少しでも通じるドライバーを選び、行きたい場所を伝え、値段交渉に入ると良いでしょう。
陽気なドライバーだと、「後日移動したい時も乗せてあげる!明日はどこいくんだ!」と向こうから誘ってくれることもあります。
短距離移動にはもってこいのトゥクトゥク移動。
滞在中に英語ができるドライバーと知り合っておくと、何かと良いですよ。
ホテルやレストラン、ショップ
ホテルの宿泊費用と英語が喋れるかどうかは比例しません。
ラオスにしては高めの料金設定のホテルなのに、英語が通じない…と言うことも。
逆に普通の料金なのに、英語が通じることもあります。
事前にホテルの対応言語を確認してから予約を入れることをおススメします。
可愛らしいアジアン雑貨の並ぶナイトマーケットなど、とっても魅力的ですよね。
こちらも観光客の多いスポットのお店なら英語が通じるでしょう。
観光スポット
観光客が多く訪れるスポットであれば、英語を話せる人が多いです。
田舎の観光地では、お土産屋さんなどでも英語を理解できない人がいますのでご注意を。
ラオスの言語教育事情
冒頭でラオスの公用言語はラオス語と書きました。
しかし、実際のところラオスにはラオス語以外の言語も数多く存在します。
と言うのも、ラオスはその領土の多くが山岳地帯で占められており、山間部には50程の山岳民族が存在します。
そして彼らはラオス語ではなく、各々の部族語を話すのです。
こういった背景もあり、ラオスの言語教育事情は複雑なものになっています。
学校教育は基本的にラオス語で行われます。
ですが、山岳民族の子供たちがそれまで話していた言語は部族の言語。
学校に入った途端、教科書や授業の話は突然ラオス語になってしまうのです。
そのため、英語どころかラオス語にさえついていけなくなってしまう子供たちがいます。
貧困ゆえ学校環境の改善も手薄く、中等教育になると中退していく子供たちも多いようです。
ですが2005年からは初等教育3年生で、英語の授業を取り入れるようになりました。
以前に比べれば、はるかに英語を理解できる人が多くなったはずです。
ラオス語とタイ語の関係
途中でも書きましたが、タイ語とラオス語は親せきのような言語です。
全く一緒の言語ではありませんが、数字や色の名称など、発音はほぼ同じです。
断片的に単語が同じため、部分的に理解できる程度の関係です。
ですがタイ語よりも、もっとラオス語に似ている言語があります。
それはタイ東北地方(イサーン地方)で話されていイサーン語と言うタイの方言です。
タイ東北部はラオスと隣接しており、昔はラオスの領土でもありました。
そのため、言語的にもラオスの影響が残っている訳です。
イサーン語はラオス語とほぼ同じだと言われています。
実際、標準のタイ語を話す人がイサーン語を聞いても、半分くらいしか理解できないと言っていました。
そのためタイ語を話す人は、ところどころラオス語を理解できても、完全には言語を理解できません。
その反対にラオス人がタイ語を理解できるのはなぜでしょうか。
ラオスの人たちはテレビをよくタイ語で見ます。
そのため、ラオス人はタイ語を聞いて理解できるのです。
ただしこれまでの歴史的な背景ゆえに、タイに対してあまりよくない感情を持っているラオス人もいます。
ですから、仮にタイ語が喋れたとしてもラオスでタイ語を話すことはあまり歓迎されないのです。
日常会話で使えるラオス語の数字の数え方
日本語にはない発音の仕方が多いので、アルファベットを交えて読み方を表記しています。
アルファベットで書かれている最後の子音はほぼ発音しません。でも、発音すると思って口の形を作ってみてください。
数字 | ラオス語の数字表記 | 読み方 |
---|---|---|
1 | ໑ | ヌン |
2 | ໒ | ソン |
3 | ໓ | サーム(m) |
4 | ໔ | シー |
5 | ໕ | ハー |
6 | ໖ | ホック(k) |
7 | ໗ | ジェット(t) |
8 | ໘ | ペーット(t) |
9 | ໙ | ガーオ |
10 | ໑໐ | シップ(p) |
100 | ໑໐໐ | ローイ |
1,000 | ໑໐໐໐ | パン |
10,000 | ໑໐໐໐໐ | シップ(p)パン |
ラオスの日常会話で使う便利な挨拶10選!
では、ラオスの挨拶で覚えておきたいフレーズをみていきましょう。
ラオスの挨拶で覚えておきたいフレーズには、以下のものがあります。
- おはよう
- こんにちは
- ありがとう 4.ばいばい/さようなら
- OK
- 私は◯◯です。
- 私の名前は◯◯です。
- あなたの名前は何ですか?
- すいません
- ごめんなさい
続いて、ラオスの挨拶で覚えておきたいフレーズを、それぞれ詳しくみていきます。
おはよう
ສະບາຍດີ
読み方:サバーイディー
こんにちは
ສະບາຍດີ
読み方:サバーイディー
ありがとう
ຂອບໃຈ
読み方:コップチャイ
さようなら
ລະກ່ອນ
読み方:ラコーン
OK!
ແມ່ນ
読み方:メーン
(日本語で言う「はい」を意味する言葉です。OKはそのままで通じます。)
私は◯◯です。
ຂ້ອຍ○○
読み方:コイ ○○
私の名前は◯◯です。
ຂ້ອຍ ຊື່ 〇〇
読み方:コイ スー ○○
あなたの名前は何ですか?
ເຈົ້າ ຊື່ ຫຢັງ
読み方:チャオ スー ニャン
すいません
ຂໍ ໂທດ
読み方:コートート
(※英語のExcuse me.のようなニュアンスの言葉はありません。「コートート」はI'm sorry.と言う「許してほしい」と言う謝罪のニュアンスの言葉なので、人に呼び掛ける時には使いません。)
ごめんなさい
ຂໍ ໂທດ
読み方:コートート
ラオス語の日常会話でよく使う便利な言葉10選
では、ラオス語の日常会話で覚えておきたいフレーズをみていきましょう。
ラオス語の日常会話で覚えておきたいフレーズには、以下のものがあります。
- ◯◯をください。
- これはいくらですか?
- お会計をしてください。
- クレジットカードは使えますか?
- 写真を撮ってもいいですか?
- ◯◯に行きたいです。
- 旅行の目的を尋ねられて/観光です。
- 滞在日数を尋ねられて/◯日です。
- おすすめの料理はなんですか?
- おいしいです!
続いて、ラオス語の日常会話で覚えておきたいフレーズを、それぞれ詳しくみていきます。
◯◯をください。
ຢາກໄດ້○○
読み方:ヤークダイ○○
これはいくらですか?
ເທົ່າໃດ້?
読み方: タウダイ
お会計をしてください。
ໄລ່ເງິນເດີ
読み方:ライ グン デー
クレジットカードは使えますか?
ຈ່າຍເງິນບັດເຄຣດິດໄດ້ບໍ?
読み方:チャーイ ペン バット ケット ディット ダイ ボー
◯◯に行きたいです。
ຢາກໄປ○○
読み方:ヤーク パイ○○
旅行の目的を尋ねられて/観光です。
ດປະສົງຂອງທ່ານໃນການຢ້ຽມຢາມແມ່ນຫຍັງ/ມາທ່ຽວ
読み方:ジュッパソン コーン ターン ナイ ガーンイアムヤム メーン ニャン/マーティアオ
滞在日数を尋ねられて/◯日です。
ທ່ານຈະຢູ່ດົນປານໃດ?/ຢູ່〇ມື້
読み方:ターン ジャ ユー ドーン パン ダイ?/ユー〇 ムー
おすすめの料理はなんですか?
ແນະນໍາຫຍັງເດີ
読み方:ネーナム ニャン デー
おいしいです!
ແຊບ
読み方:セープ
文字の可愛いラオス語、この機会にトライしてみて!!
くるくるした可愛らしい形とは裏腹に、文字としての認識はなかなか難しく感じられたかもしれません。
でも、ラオスの人たちは人懐っこい気質の人も多く、彼らの言語に挑戦するなら喜んでくれますよ!
旅行は景色だけではなく、現地の人たちとの交流も一つの醍醐味です。
ぜひ積極的にラオス語使ってみて、現地の人たちと心の交流を楽しんでみてください。