【治安の前に】ベトナムってどんな国?
東西に細長いベトナムは、キン族と他53の少数民族から成り立つ国です。
過去にはインドシナ戦争・ベトナム戦争など暗い過去もあったベトナムですが、現在のベトナムは若い力とエネルギーで活気にあふれています。
約9400万もの人口まで増え、日本とさほど変わらない人口まで成長し、経済成長もASEAN域内ではトップクラスと言われるほど。
2019年にはベトナムはボーイングに110機も受注している経済大国と言ってもおかしくありません。
日本はベトナムにとって最大の援助国にもなり、貿易国としてもベトナムはとても大切な国となりました。
実は日本とベトナムは昔から深いかかわりがあります。
16世紀には世界遺産の古都ホイアンで日本人町が栄えました。
当時は約1000人もの日本人がいたそうです。
古都ホイアンは日本人、特に女性に人気の観光地にもなってますよ。
またベトナムは、ビーチリゾートとしても有名。
美しく白い砂浜が何キロにも続き、秘境と言われるビーチリゾートも健在します。
特にダナンやフーコック島は西洋人にも人気のリゾート地で、日本人も多く訪れるようになりました。
そんなベトナムには日本からはハノイ・ホーチミン・ダナンと毎日直行便が飛んでおり、その時間も約5時間ととても行きやすい国。
物価も安く、東洋と西洋が融合した街並みも見ものです。
ベトナムの治安を知る前に外務省が発表する危険レベルをおさらい
海外旅行に行く場合は、外務省が発表している各国の危険レベルの確認を必ずしておきましょう。
ここにはその国の危険情報、また感染情報など渡航に関しての注意事項が載っています。
レベル1/黄色
「十分注意してください」
その国・地域への渡航、滞在に当たって危険を避けていただくため特別な注意が必要です。
渡航するには問題ないが危険性があるかもしれないので、旅慣れしていない人はツアーなどで行かれることをおすすめします。
レベル2/山吹色
「不要不急の渡航は止めてください」
不要不急の渡航は止めてください。渡航する場合には特別な注意を払うとともに、十分な安全対策をとってください。
出張などよっぽどの理由でなければ、渡航は延期した方がいいです。
レベル3/オレンジ色
「渡航は止めてください(渡航中止勧告)」
その国・地域への渡航は、どのような目的であれ止めてください。(場合によっては、現地に滞在している日本人の方々に対して退避の可能性や準備を促すメッセージを含むことがあります。)
危険な地域なので渡航は止めましょう。
治安が良くないことを指しています。
レベル4/赤色
「退避してください。渡航は止めてください(退避勧告)」
その国・地域に滞在している方は滞在地から、安全な国・地域へ退避してください。この状況では、当然のことながら、どのような目的であれ新たな渡航は止めてください。
例えどんな理由であれ、渡航は絶対にしないでください。
大変危険です。
ちなみに、外務省が発表するベトナムの危険レベルは「0」となっています。
安心してベトナムへの渡航が出来る認識で大丈夫ですよ。
ベトナムの治安状況は?
どうしても東南アジアは発展途上国というイメージも強く、治安が悪いイメージの人も多いのではないでしょうか。
でも、ベトナムは外務省の危険レベルを見ても分かるように、東南アジアの中では治安はいい国と言えます。
社会主義国のベトナムですが、治安の良さと経済の発展で本当に社会主義国かと疑ってしまほど。
そのくらいベトナムは豊かな国になりました。
ベトナムの首都 ハノイの治安状況は?
首都ハノイは政治の中心都市です。
街中には、警察が立っており街歩きをしていても危険を感じることはないでしょう。
フランス統治の面影を残し観光客も多い旧市街も、実は治安がいい場所なんです。
大きな被害を受けることはありません。
ただし、首都というだけありバイクだけに限らず交通量も多いです。
ベトナムは特にバイクは信号を守らず走るのが日常茶飯事。
道路を渡る時は、例え信号が青でもバイクの通行には十分気をつけてください。
誰かが通るタイミグで一緒に渡るといいです。
また市の規制でハノイ市内の飲食店は0時で閉店してしまいます。
元々薄暗いベトナムですが、お店が閉まると一気に灯りもなくなり人もいなくなります。
ハノイの夜の楽しみは早めに切り上げた方がいいですよ。
治安のいいハノイでも気をつけた方がいい地域がありますのでご紹介します。
- ロンビエン橋付近(バスターミナル近辺)
- ブクタン(旧市街の東側)
ロンビエン橋付近(バスターミナル付近)
ロンビエン橋付近はスリの多発地域となっています。
大きなバスターミナルもあり人も多い場所なので荷物の管理は徹底しましょう。
ブクタン(旧市街の東側)
おそらく通常の観光ではブクタンに行く可能性は低いと思います。
このブクタンは治安が悪い地域となってます。
よっぼどの理由がない限りは行かない方が無難です。
ベトナム最大の都市 ホーチミンの治安状況は?
首都ハノイよりも人口の多いホーチミンも、治安はいいですが軽犯罪は多発しています。
ホーチミンの中で治安が良くないとされている地域はこちらです。
- 5区(中華街)
- 7区
- 8区
- ファングーラオ(バックパッカー街)
5区(中華街)
ホーチミン市の5区は貧富の差が激しい地域と言われています。
寺院など観光スポットもあるため、もし行かれる時は日中など明るい時間に行くことをおすすめします。
7区、8区
7国は高級住宅街があるのでその近辺は治安がいいです。
ただしそれ以外と8区は、ベトナム人でも危険と言われている地域になっています。
なるべくこのエリアには行かない方がいいでしょう。
ファングーラオ(バックパッカー街)
バックパッカーの人が多く利用する格安の宿泊施設があるエリアになります。
昼間は治安の悪さは感じません。
夜は酔っ払いも多くなりケンカも多発しています。
さらに薬物犯罪が多いのもこの地域。
宿泊される場合は夜遅く出歩かない、またそうでない方も夜の訪問は避けた方がいいでえす。
中部の都市ダナンの治安状況は?
ベトナムの中でも中部は一番治安のいい場所と言えます。
大都市のハノイやホーチミンと違い、比較的穏やかな雰囲気なのも治安の良さを作っているのかもしれません。
ただし、近年はリゾート化に力を入れており観光客が多く目立つようになりました。
ぼったくりなどの被害も合わないとは言えないので注意は必要です。
またダナンとセットで行かれることも多い世界遺産ホイアンも、夜はかなり薄暗くなるので、夜遅くの街歩きは避けましょう。
ホイアンでは夜のスリの確率が多くなっています。
治安のいいベトナムでも気をつけるべき犯罪5選
ベトナムは治安はいいですが、近年観光客が多く訪れるようになり軽犯罪は右肩上がりの傾向。
次に挙げる5点は最も観光客が狙われやすい犯罪です。
街歩きをしていると危険な雰囲気がしないベトナムでも、十分に注意するべき点と言えます。
気をつけるべき犯罪①:スリ
ベトナム国内で最も多い犯罪です。
特に狙われやすい場所といえば、人混みの多い通り・ショッピングセンター・長距離バス乗り場など、観光客がいる場所が多いのが特徴。
またベトナムでのスリは集団で行い、ターゲットの目をあざむいて盗むという手口を使っていることもあります。
高級品は持たない、カバンは取られにくい持ち方をするなど工夫しましょう。
特にハノイとホーチミンは、スリが多発しています。
人だかりになる場所や、通りを歩く時は壁側を歩いたり荷物も壁側で持つなどで対策を取ってください。
気をつけるべき犯罪②:置き引き
日本では席取りに荷物を置いて、カフェなど注文を取りに行く人も多いですよね。
でもこれは日本だから安心してそのような行動が取れるだけです。
諸外国も置き引きの犯罪は多いですが、ベトナムも同じことが言えます。
カフェはレストランなど、写真を撮る時は特に注意が必要!
さらにホテルチェックイン時も、スーツケースの上の荷物を置いて目を離したりしてませんか?
この場合もターゲットになりやすいので、貴重品の入ったカバンは必ず肌身離さず持っておきましょう。
気をつけるべき犯罪③:ひったくり
ベトナムのひったくり手口は、ベトナムならではのやり方です。
バイク大国のベトナムは、尋常じゃないほどのバイクが縦横無尽に走っています。
彼らは乗りなれている分、本当に運転が上手いです。
その運転技術を使って、通行人の荷物をひったくる巧みな手口。
歩く時は、カバンやスマホは歩道側で持つ、またカバンも斜め掛けにするなど取られにくい方法を取ってください。
気をつけるべき犯罪④:強盗
徐々に増えつつある犯罪が強盗。
グループ犯行が多い傾向にあります。
話しかけられた隙に、別の犯人から荷物を盗まれる犯罪は大都市に多く見られます。
話しかけられるとどうしてもその人に集中しがちですが、一旦周りを見渡して雰囲気を察知することも必要かもしれません。
気をつけるべき犯罪⑤:交通事故
犯罪の数で言えば他の4つに比べ少ないですが、観光客が一番巻き込まれる可能性の多いものとなります。
どの都市に行ってもバイクの量は半端ないです。
さらに大都市になればなるほど車の量も多くなります。
一番気をつけないといけないのがバイク。
ベトナムの人はは信号があっても信号無視したり見切り発車する人が多く、私たちの感覚で「青だから安心」ということはベトナムでは一切通用しません。
例え、歩道が青であっても親切に止まってくれるバイクはほんの一握り。
また信号のない通りも多く、現地の人もバイクや車が来ていても堂々と横切ります。
通りを通る時は、例えバイクが来ていても止まってはいけません。
左右確認しながら進むようにしてください。
治安のいいベトナムでも注意するポイント10選
ベトナムで犯罪に合わないためにはどうしたらいいのでしょう。
ご自身の注意で回避出来る点はたくさんあります。
こちらを読んで、あらかじめ予習しておくと急なトラブルにも対処出来ますよ。
注意するポイント①:タクシーのぼったくり
ベトナムのタクシーは日本と同じメーター制になっています。
まずタクシーに乗る時は、メーターが動いているか必ず確認してください。
メーターを動かさず、タクシー代をぼったくるドライバーが後を絶ちません。
万が一メーターを動かしていない場合はすぐに降りるようにしましょう。
ベトナム国内で比較的安心なタクシーもご紹介しておきます。
- VINASUN TAXI(ビナサンタクシー)
- MAILINE TAXI(マイリンタクシー)
2つのタクシー会社の特徴はこちらです。
VINASUN TAXI(ビナサンタクシー)
白い車体に赤い横線が入っているタクシーです。
ベトナム全土に渡って走っており、その数も多いのですぐに分かります。
なお、後部座席には親切に日本語でベトナムのメーターの味方と支払い方法が貼ってあります。
初心者にも安心のタクシーですよ。
MAILINE TAXI(マイリンタクシー)
綺麗な緑一色のタクシーです。
こちらもぼったくりもなく親切なドライバーが多いのが特徴。
黄緑色の車体のタクシーもありますが、こちらはおすすめ出来ません。
必ず車体に「MAIKINE」と書いてあることは確認しておきましょう。
注意するポイント②:スリ多発
犯罪の所でもご紹介したように、スリには十分注意してください。
ちょっと目を離したスキに被害に合います。
カバンや斜め掛けがおすすめ。
極力両手が自由になるようなスタイルを心がけてください。
注意するポイント③:高価なブランド物やアクセサリー
ベトナムは豊かになってきているとはいえ、まだ貧富の差が激しい地域もあります。
ベトナムを旅行する時は、ブランド品や高価なアクセサリーは日本に置いていきましょう。
注意するポイント④:バイクタクシーはGrabを使う
バイク大国だけあって、バイクタクシーはベトナム人の足ともいうべき交通手段です。
ただ、私たちのように現地を知り尽くしていない人にはハードルが高め。
さらに観光客だと分かるとしきりに「乗らないか?」と声をかけてきて料金がぼったくられる可能性があります。
ベトナムにはGrab(配車サービス)がとても普及していますので、アプリをダウンロードしてGrabバイクに乗るようにしましょう。
料金もあらかめじアプリ内に表示され、支払いもクレジットカード決済が可能。
現金トラブルも回避され旅行者の強い味方です。
注意するポイント⑤:市場のぼったくり
東南アジアのお楽しみの1つといえば市場巡りも外せません。
その土地土地の雰囲気や品物を見ると、人々の生活がよく見えてきます。
ベトナムにもたくさんの市場がありいつも地元の人や観光客で賑わっていますが、市場の難点は値段が分からないこと。
値札は付いておらず、その都度店員に確認するようになります。
市場での購入は値切りが当たり前ですが、観光客と分かれば最初から高い言い値で言ってくる場合もあります。
そしてお釣りもぼったくられる可能性が!
ベトナムの通貨ドンは「0」が多い通貨。
私たちにはすぐに計算することが難しいのです。
そこを狙ってお釣りをごまかしてくる人も後を絶ちません。
支払う前に計算していくらお釣りをもらえるのか確認しておきましょう。
注意するポイント⑥:違法のマッサージ店
ベトナムでは安くマッサージを受けることが出来ます。
男女問わず、ベトナムのマッサージ店は人気。
ただこのマッサージ店も要注意です。
男性は特に注意が必要ですが、売春まがいのマッサージ店も多く、また法外な料金を取られる所もあります。
安いからと気軽に入るのではなく、ネットなどで情報を調べてから利用するようにしましょう。
注意するポイント⑦:偽の案内人(ガイド)
観光スポットに行く時、外から眺めていたりすると案内してあげようか?と声をかけてくる人がいます。
親切に言ってくれているのかと思いがちですが、実は案内後にお金を請求してきたりします。
また自分の行きたい観光スポットではなく、別のスポットに何故か連れていかれ、ここでも請求。
きちんとしたボランティアガイドは必ず目印があります。
何も目印のない人にはついて行かないことが一番。
注意するポイント⓼:ローカルバスの利用
ベトナムの移動はタクシーかGrabをおすすめしますが、ローカルバスも乗ってみたいと思われる方も多いでしょう。
ベトナムのローカルバスはとにかく安いので出費が少なく、また大都市に行くほど本数も多いので便利な乗り物でもあります。
ただ、地元の人が多く利用するとだけあって時間帯によっては満員になることもしばしば。
この時にスリに合いやすいです。
ローカルバスに乗られる時は、カバンは開けたままにしない、自分の前側に抱えるように持つなど対策を取りましょう。
注意するポイント⑨:現金はむやみやたら出さない・数えない
お札が小さいのと「0」が多いのとで、ベトナムドンは数えにくいです。
「今いくらあるかな」と数えたくなる時もありますが、人前では止めておきましょう。
スリや強盗の原因になりかねません。
なるべくお財布の中からお札を出さずに数えるようにしましょう。
ベトナムドンへの両替は必然的に札数が多くなります。
少額ずつ両替をするか、クレジットカードが十分使える国ですのでカード利用をすればスリに合う確率も減ります。
注意するポイント⑩:ベトナム入国時は出国のe-ticketが必須
ベトナム入国する時の最大の注意点といえる出国のe-ticket。
入国審査の時に、このe-ticketを見せないと入国自体拒否されます。
ツアー会社で旅行される方はe-ticketをもらうのでなくさないようにしてください。
問題は個人で航空券を購入される方はe-ticket、LCCを乗る方は予約表をプリントアウトして必ず持っていくようにしましょう。
人により提出しなくても入国出来る場合がありますが、ホーチミンのタンソンニャット空港は最大の利用者数ということもあり、かなり厳しいです。
パスポートだけを当たり前のように提出すると、e-ticketを出すよう促されます。
タンソンニャット空港を利用する時は、必ず用意しておいてください。
治安のいいベトナムで、戦争の危険性はある?
ベトナムは過去に中国・日本・フランスなど様々な国の植民地となり犠牲にもなりました。
ベトナム戦争が終結した後も、1970年代にはカンボジアとの戦争、また中国との紛争もあり、平和な時代になったのはこの40年余りなんです。
現在はアメリカとの国交も回復し、カンボジアとの関係も良好となりました。
ベトナムは戦争が起こる危険性は、極めて少ないでしょう。
ただし、今後の世界情勢によって全く戦争が起こらないという可能性はゼロではないので、外務省や大使館のホームページなど情報収集には怠らないようにしてください。
治安のいいベトナムで、テロの危険性はある?
日本では大きく取り上げられていませんが、テロ組織と言われる事件が過去ベトナムにはありました。
元々はアメリカで設立された臨時ベトナム国家成立という組織。
アメリカ国籍とベトナム人からなる組織で政府転覆活動をされていたとされています。
公安局の倉庫への放火、ベトナム最大のタンソンニャット空港への爆弾の仕掛け、警察署への爆弾投下など多くの事件を起こしていました。
2018年に刑が下されたため現在はこの組織に関しての事件は終結しています。
2016年にはイスラム過激派がハノイで爆発事故を起こしましたが、幸いにも大規模には至りませんでした。
現在、日本としてもテロの可能性は低いとされています。
ベトナム当局も反政府体制には厳しく監視をしていますが、過去の事件のことも考え、最新情報には注意深く確認しましょう。
ベトナムの治安はいい?悪い?観光時に注意するべき犯罪や安全点を紹介まとめ
ベトナムを街歩きしていると、本当に犯罪が起きるのかと思う程治安の良さを感じてしまいます。
こういう時こそターゲットにされやすいので、特に街歩きでは注意して観光を楽しんでください。
親日家も多く、基本的には親切な人がほとんどです。
最低限の注意があれば問題なく過ごすことが出来ますよ。
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