バルってどんなお店?意味は?
近年人気のバル。
◯◯バルってよく聞くけど、どこの言葉でそもそもどういう意味なのでしょうか?
バルはスペイン式飲食店
スペインのバルは、バーと食堂が一体化したものです。
コーヒーや軽食、お酒やタパスなども提供されています。
朝はコーヒーとチュロスを食べに、昼はランチを食べに、午後はコーヒーで一服、夜はお酒とタパスを食べに行く、というように、朝から晩まで時間帯問わず、スペイン人老若男女多くの人に利用されています。
バルの意味は?
バルはスペイン語でBarと表記します。
英語と同じスペルですが、発音は「バル」となります。
バルの意味は、英語のバーと同じ表記ではありますが、お酒だけを飲む場所というわけではありません。
バルは、スペイン人にとって、なくてはならない存在です。
朝は仕事前にコーヒー、昼はランチ、夜は軽く一杯飲むなど、一日の間に何回も利用する場所であり、地域のコミュニケーションの場という側面もあります。
バーとの違いは?
バーのイメージといえば、洋酒の瓶がカウンターにずらっと並び、バーテンダーさんがシャカシャカカクテルを作ってくれて、おしゃれなカクテルやビールを細いグラスで出してくれる、そんなイメージをお持ちの方が多いのではないでしょうか。
もともとバーは、アメリカの植民地時代に、労働者階級がお酒を飲みながらほっと一息つけるとても大切な場所だったと言われています。
当時、イギリスでは、そのような場所をパブと呼び、ほかにもサロンやタベルナと呼ばれる場所も存在し、それらの場所は、庶民にとって憩いの場所となっていたそうです。
対して、バルはお酒だけではありません。
喫茶店でもあり、食事もでき、売店を併設している場合もあり、バルに設置されているスロットマシーンで暇つぶししている人もいます。
日本人にとってまるでコンビニのような、バルはスペイン人にとって日常生活にはかかせない場所となっています。
スペイン人はどんな時にバルに行くの?
スペイン人にとってはバルは非常に身近な存在です。
朝はコーヒーから昼のランチ、夜は軽く一杯と、家族や友人と集まり、そこでコミュニケーションを交わす場所になっています。
スペイン人の習慣として、週末は老若男女問わず、友達や家族と外出します。
バルはテーブルについてゆっくりお酒を楽しむようなところではなく、基本的には立ち飲みで、バルをはしごしながらお酒やタパスを楽しみます。
それぞれのバルでは、そのバル独特のメニューや思考を凝らした小皿料理があるので、ビールやワインと一緒に楽しむのがスペイン人流の楽しみ方です。
日本には色々な種類があるバル!それぞれの意味や役割は?
スペインでは、バルは1種類しかありません。
朝から夜までコーヒーからお酒までバルで楽しむことができますが、日本ではお店の形態によってバルの種類が分かれています。
ここでは、スペインと日本のバルの違いや、日本でよく見かけるバルの種類を解説していきます。
スペインと日本のバルはちょっと違う!
スペインのバルは、朝から晩まで利用され、老若男女問わずスペイン人にとって憩いの場となっています。
日本では、お酒と一緒にスペイン料理を楽しむ場所として認知されていますよね。
その他にも、スペインと日本のバルには大きな違いがあります。
スペインのバルに行ったらぜひ床を見てみてください。
きっと驚く光景が目に入ってくるでしょう。
それは、紙くずなどのゴミで散らかった床です。
スペインでは、飲食中に使ったナプキンを床にそのまま捨てる習慣があります。
ナプキンなどゴミを捨てることで、掃除を効率的に行える(床を一気に掃除するだけで済む)というような理由でこのような習慣があるようです。
このゴミが多ければ多いほど、繁盛していると認識され、美味しいバルである目印にもなっているので、スペインでバルに行くときには、床に捨ててあるゴミの量をチェックしてみてくださいね。
リストランテバル
料理を楽しむことに重点を置いたバルです。
リストランテとは、イタリア語で高級レストランを意味していますが、比較的高級なお料理を気軽な雰囲気のバルで提供する、それがこのリストランテバルです。
カフェバル/コーヒーバル
コーヒーをメニューのメインに置いているカフェバル。
おしゃれなカフェで、コーヒーのほかにも、タパスやお酒を楽しむことができるバルです。
ジェラテリアバル
アイスクリームが看板メニューのジェラテリアバル。
ジェラテリアとは、イタリア語でジェラート屋さんという意味です。
ジェラテリアバルでは、ジェラートを始め、スイーツメニューが充実しています。
肉バル/ワインバル
その名のとおり、肉料理やワインを売りにしたバルです。
日本の焼肉屋とはまた少し違った雰囲気で、肉料理を味わえたり、またワインバルでは、様々な産地のワインを気軽に楽しめて、ワインにあったおつまみも同時に味わうことができます。
フランスのビストロはどんな意味?スペインのバルとの違いは?
ビストロは、フランス語で「bistro」と表記します。
「小さな料理店、居酒屋」という意味で、フランス料理を居酒屋感覚でカジュアルに楽しむことができることが特徴です。
バルとビストロでは、フランス料理かスペイン料理かという点で異なってきます。
その他にも、バルは基本的には立ち飲みスタイルで、バルでグラス一杯とタパスを数品楽しんだら、次々とはしごをしていくスタイルが一般的です。
ビストロではテーブルについて食事をするので、ゆっくり食事を楽しむという点で、バルでの食事スタイルと違ってきますね。
バルでよく使われる言葉と意味は?
バルではよく使われる言葉がいくつかあります。
これらの言葉の意味を理解した上で注文すればあなたもバル通!
タパス
タパスとは、小皿料理のことです。
「タパ」とは、スペイン語で「蓋」を意味します。
由来は諸説ありますが、狭いカウンター上でお酒の入ったグラスの上に皿を載せ、その上におつまみを載せていたことから、タパスと呼ばれるようになったようです。
タパスは、スペイン風オムレツ、オリーブや生ハム、マリネやフライなど私達にとって身近な料理を多く目にします。
ちなみに、本場スペインのバルでは、飲み物をグラス一杯注文すると、タパスを無料でつけてくれる太っ腹なバルがあります。
無料というだけでもうれしいのですが、どんなタパスが来るのかワクワクしてとても楽しいです。
ピンチョス
「ピンチョ」とは、スペイン語で楊枝を意味します。
よって、ピンチョスは、串や楊枝が刺さったものを指します。
一般的に、ピンチョスは、バゲットの上に様々な具材が載せられていて、それら具材が落ちないよう串や楊枝で固定されています。
具材は、肉系から魚系までバラエティ豊か。
バルをはしごして、バル独自の趣向を凝らした創作ピンチョスを食べ渡るのが通の楽しみ方です。
アヒージョ
アヒージョは、スペイン語で「小さなにんにく」という意味があります。
アヒージョは、熱々のオリーブ油に切り刻んだにんにくとエビやきのこなどの具材を煮込んだ料理で、タパスの一種がアヒージョとなります。
アヒージョはパンと出てくることが多いため、具材のみならず、出汁が出たオリーブ油にパンを浸して食べるのをお忘れなく!
意味が分かったら行ってみよう!おすすめのバル5選!
では、全国おすすめバルをみていきましょう。
- Tio Danjo(ティオ・ダンジョウ)
- パイス バスコ
- Txiki Plaka
- 月島スペインクラブ
- 恵比寿18番
続いて、おすすめバルを、それぞれ詳しくみていきます。
Tio Danjo(ティオ・ダンジョウ)
スペインバル人気の火付け役といえばここ、Tio Danjoです。
ちなみに、Tioとはスペイン語で「おじさん」という意味がありますが、英語でMr.のように男性に対する呼びかけとして使います。
このTio Danjoは、調布駅から徒歩数分のこじんまりとした店内は、連日賑わいを見せています。
日本中のバルの定番メニューである「マッシュルームの鉄板焼き」は、スペイン・マドリードの有名バルであるメソン・デル・チャンピニオンの名物で、なんとここのシェフである壇上氏が日本へ最初に持ち帰り、今や日本中に広まった逸品なのです。
もちろん、ここTio Danjoのマストオーダーの一品でもあるマッシュルームは、肉厚でジューシー。
ぜひ本場の味をお楽しみあれ!
Tio Danjo(ティオ・ダンジョウ)
住所:東京都調布市布田2丁目37−7
電話番号:042-444-5903
営業時間:
[火~日]17:00~23:30(L.O)
24:00 CLOSE
定休日:月曜日
URL:https://tabelog.com/tokyo/A1326/A132601/13180094/
パイス バスコ
このお店は、美食家のあなたならぜひ抑えておきたいお店です。
パイス・バスコとは、スペイン語でバスク地方という意味。
その名のとおり、ここではスペインのバスク地方の料理を堪能することができます。
スペイン北部のフランス国境沿いに位置するバスク地方は、「食はバスクにあり」と言われるほど、美食の街として有名です。
バスク地方のリゾート地・サンセバスチャンでは、ミシュランの3つ星を獲得したレストランが人口比、面積比で世界で最も多いというデータがあるほど。
フランス料理とスペイン料理との融合と言われており、新鮮な魚介類を使った魚料理が特に有名で、バルでおなじみのピンチョスやタパスの発祥の地でもある。
1階は、オープンキッチンとカウンター、テラス席などがあるバルスタイルで、カジュアルな集まりにはピッタリです。
一方、テーブル席がある2階と3階は、落ち着いた雰囲気なので、シーンによって使い分けもできます。
こちらでぜひいただきたいのが、微発泡性でアルコール度数が低めの辛口白ワイン、「チャコリ」です。
バスク地方の地酒で、もちろんバスク地方の料理との相性は抜群。
バスク地方は、雨が多く、ワイン造りに適した土地ではありませんが、この地方土着のぶどうで作られたのがこのチャコリ。
少し前まで99%が地元で消費され、ほとんど輸出されることがなかった幻の地ワインなのです。
よって、日本ではとても貴重なものですが、ここパイスバスコでは、数種類のチャコリを楽しむことができます。
チャコリは、グラスへの入れ方も独特です。
高い位置から泡立ててグラスに注ぐことで、まろやかな味わいになります。
日本ではなかなかお目にかかれないこのチャコリを、ぜひ本場のバスク料理と一緒に試してみてください。
パイス バスコ
住所:東京都中央区銀座7丁目3−16
電話番号:050-5868-5707
営業時間:17:30~翌3:00(L.O.翌2:00)
定休日:日曜日
URL:http://www.paisvasco.jp
Txiki Plaka(ティキプラカ)
新橋駅から徒歩5分ほどのところにある隠れ家的バル、ティキプラカは、バスク地方の言葉で、ティキ・プラカ=小さなお皿という意味です。
すでにパイスバスコでご紹介しましたが、バスク地方は、フランス料理とスペイン料理の融合と言われ、美食の街として知られています。
そのバスク地方サンセバスチャンで見てきたタパスなどの再現もされており、他のお店では見かけないオリジナルメニューも多く、目に鮮やかな本場さながらのスペイン料理を堪能できます。
7坪に満たない小さなお店ですが、その小ささが居心地の良さを作り出しています。
Txiki Plaka(ティキプラカ)
住所:東京都港区新橋2-15-13
電話番号:03-6206-1125
営業時間:
[月~金]
18:00~21:00 LO (close22:00)
[土・祝日]
18:00〜20:00 LO(close21:00)
定休日:日曜日
URL:https://txikiplaka.owst.jp
月島スペインクラブ
エンターテイメントに長けるのはここ、月島スペインクラブです。
月島のお店に一歩入ると、そこは陽気なスペインのイメージそのもの。
扉を開けると、倉庫を改装した高い天井が印象的な大型レストランです。
スペインの食材輸入商社を運営しているということもあり、本場スペインの食材やワインなどスペインの味を楽しむことができます。
こちらの名物料理は40人前の大鍋パエリア。
炊きあがると、鐘が店内に鳴り響き、いい香りとともにパエリアが店内のお客さんへ披露されます。
そのほか、情熱的なフラメンコショーも鑑賞できます。
毎週月曜日ディナータイム、そして毎週水曜日に迫力あるステージで盛り上がっています。
スペインさながら、歌って、踊って、食べて、飲んで、お友達やご家族でワイワイ楽しめるスペインバルです。
月島スペインクラブ
住所:東京都中央区月島1-14-7 旭倉庫 1F
電話番号:050-5593-4629
営業時間:
[月~土]
11:30~15:00(L.O.14:00)
17:30~23:00(L.O.22:00)
[日・祝]
11:30~15:00(L.O.14:00)
17:30~22:00(L.O.21:00)
日曜営業
定休日:無休
URL:http://www.spainclub.jp/tsukishima/
恵比寿18番
コスパ最高なスペインバルが、恵比寿にある恵比寿18番です。
タパスは500〜1,000円のものがほとんどで、食材も新鮮で美味しい人気店です。
リーズナブルな価格でお腹一杯楽しめるのはとてもうれしいですよね。
そんな楽しい時間は、なんとここでは朝5時まで提供されています!
2次会、3次会や終電を逃した方でも朝まで楽しく過ごせます。
恵比寿18番
住所:東京都渋谷区恵比寿南2-3-13 山燃ビル 1F
電話番号:03-3794-1894
営業時間:
[月~金] 18:00~翌5:00
[土・日・祝] 17:00~翌5:00
日曜営業
定休日:無休
URL:http://www.18-ban.com
意味がわかればさらに楽しいバル巡り!
専門用語が多々あるバル。
意味をわかっているだけで、かっこよく、そしておしゃれに注文でき、さらにはワインを傾けながら雑学も披露できますね。
美味しいお酒とスペイン料理と素敵な時間を過ごしてくださいね!