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2019/04/26

豪徳寺は招き猫の発祥地!行き方や見どころは?ご利益や値段、豆知識

東京都世田谷区の豪徳寺――、境内には大小たくさんの招き猫が並び、招き猫発祥地ともいわれます。
そこには、豪徳寺と彦根藩主井伊直孝の、あるエピソードが関係しています。

ここでは、豪徳寺と招き猫の伝説に加え、招き猫のご利益や値段、豆知識についてご紹介します。
また、豪徳寺までの行き方や境内の見どころの案内もしています。

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豪徳寺は招き猫発祥の地!井伊直孝の伝説とは?

東京都世田谷区の曹洞宗のお寺、「大谿山(だいけいざん)豪徳寺」。
現在では、招き猫のお寺として知られ、国内外から観光客が訪れます。

境内には、招き猫を奉納する拝殿があり、ずらりと一面に大小さまざまの招き猫が並ぶさまはまさに壮観。
でも、なぜここにこんなにたくさんの招き猫がいるのでしょうか。

実は、それは、豪徳寺が招き猫発祥の地(諸説あり)とされることに由来します。
ときは江戸時代初期、現在の世田谷一帯を所領地にしていた彦根藩第2代藩主・井伊直孝が家臣を連れて鷹狩りをしていたときのこと。

ある小さな寺の前を通りかかると、猫がしきりに手招きします。
不思議に思って寄ってみると、奥から和尚が現れ、寺でしばらく休憩させてもらうことに。

直孝一行がお堂に入った途端に、空はにわかに曇り、雷雨が降り始めました。
これも猫のおかげか、といぶかる直孝に、和尚は三世因果の仏教の教えを説いて聞かせ、直孝らは、仏縁に深く感謝したのでした――。

お話はこれだけでは終わりません。
その後、井伊直孝は、このお寺を井伊家の菩提寺とすることに決め、伽藍を寄進し、寺は大きく発展したのです。

寺号の「豪徳寺」も、直孝の戒名である「久昌院殿豪徳天英居士」から取られるなど、豪徳寺は、井伊家にとってたいへんかかわりの深いお寺になっていきます。
直孝を手招きした猫は、和尚の愛猫で「たま」と言いましたが、たまが亡くなると、和尚はたまの墓を建て、たまを祀った「招猫堂」というお堂を創りました。

お堂には、たまに似せた「招福猫児(まねぎねこ)」が飾られるようになり、それがやがて現代の招き猫になったといわれています。
和尚の愛猫たまは、井伊直孝ばかりでなく、豪徳寺や和尚にも、福をもたらしてくれたのですね。

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招き猫が生まれた豪徳寺はどこにあるの?行き方は?

豪徳寺の最寄り駅は、

  • 小田急小田原線「豪徳寺駅」
  • 世田谷線「宮の坂駅」

の2駅です。
小田急小田原線「豪徳寺駅」からは徒歩10分、世田谷線「宮の坂駅」からは徒歩5分で、狛犬が出迎える豪徳寺総門前に着きます。

総門を入ると、松林の間に参道があり、山門をくぐれば、そこはもう立派な伽藍と三重塔が見える豪徳寺の境内です。
また、小田急小田原線「豪徳寺駅」で降りると、駅には、大きな招き猫のキャラクターがいて、豪徳寺に向かう途中の「豪徳寺商店街」でも、イメージキャラクター「たまにゃん」が、看板や案内板など随所でお出迎えしてくれますよ。

豪徳寺
住所:〒154-0021 東京都世田谷区豪徳寺2丁目24−7
電話番号:03-3426-1437
営業時間:拝観時間:6:00~18:00 ※寺務所受付は9:00~16:30
入場料や利用料:境内自由
URL:なし

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招猫殿や三重塔!豪徳寺の見どころは?

豪徳寺の見どころ①:仏殿

山門を入ると、まず見えてくるのが「仏殿」。
もとは、延宝5年(1677年)、井伊直孝の娘である掃雲院が父の菩提を弔うために建立したものです。

釈迦如来坐像、阿弥陀如来坐像、弥勒菩薩坐像のなど多くの仏像が安置されます。
豪徳寺は、曹洞宗(もとは臨済宗)のお寺ですが、仏殿は、黄檗宗(おうばくしゅう)の寺院の影響を受けており、どこか中国や朝鮮半島のような異国情緒が。

また、この仏殿は、世田谷区に現存する最も古い建築物であることから、世田谷区指定有形文化財となっています。

豪徳寺の見どころ②:三重塔

仏殿の隣りにあって、境内でもひときわ目を引く高さ22.5メートルの「三重塔」。
2006(平成18)年に完成した新しい三重塔ですが、中には、仏舎利、釈迦如来像、迦葉尊者像、阿難尊者像に加えて、「招福猫児(まねぎねこ)観音像」を安置します。

「招福猫児(まねぎねこ)」は、彦根藩主・井伊直孝と豪徳寺を引き合わせ、寺の隆盛を招いてくれた猫・たまがモデルになったもの。
この三重塔からも、そんなお寺の歴史がうかがえますね。

また、三重塔で、ぜひ注目してほしいのが、精巧に彫り上げられた十二支の彫刻です。
子丑寅卯……と、三重塔のまわりに順番に十二支が並んでいるのですが、よく見ると、ねずみのところに、ねずみよりも目立って、しろい招き猫がいます。

二匹のねずみの真ん中で、なんとなくつんと澄ましているような表情をしていて、笑いを誘います。

豪徳寺の見どころ③:招猫殿

さて、それでは、いよいよ「招猫殿」です。
ここには招福観音菩薩立像が安置されていますが、ここは、「招福猫児(まねぎねこ)」の由来になった猫・たまを祀ったお堂で、いわば招き猫のお寺である豪徳寺の原点と言えるでしょう。

隣接する奉納所にはたくさんの招き猫たちが並び、心願成就を願って絵馬が奉納されます。
小さなお堂ですが、ぜひ忘れずにお参りしてくださいね。

豪徳寺の見どころ④:招き猫奉納所

「招猫殿」に隣接する「招き猫奉納所」。
ここには、思わずびっくりするほどたくさんの招き猫が並んでいますが、実は、どの招き猫にも共通点が――それは、どの招き猫たちも、持ち主が心願成就をかなえて、また豪徳寺に納めに来たものだということ。

大小さまざまな大きさのたくさんの招き猫たちですが、それだけたくさんの人の願いがかなったということなんですね。
これだけ多くの招き猫が野外に並ぶさまは珍しく、フォトジェニックなスポットでもあるので、多くの観光客が写真撮影を楽しんでいます。

豪徳寺の見どころ⑤:法堂

山門からいちばん奥まったところに豪徳寺の「法堂」があります。
観音菩薩立像、文殊菩薩坐像、普賢菩薩坐像、地蔵菩薩立像が安置され、寺宝の「井伊直弼肖像画」が飾られているのもこちらです。

井伊直弼は、周囲の反対を押し切って日米修好通商条約を締結した幕末の大老で、安政の大獄で恐怖政治を行ったことや、江戸城桜田門外で暗殺されたことが知られますが、茶道や能に通じた文化人でもありました。
豪徳寺境内には、「彦根藩主井伊家墓所」があり、井伊直弼もここに眠ります。

また、広い境内には、四季折々の木が植えられており、特に、秋の紅葉の季節は壮麗です。

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豪徳寺で招き猫を買おう!サイズや値段は?通販で買える?

豪徳寺で販売されている招き猫のサイズと価格は、以下のとおりです。

サイズ 価格
約2センチの豆サイズ(ケースなし) 300円
約2センチの豆サイズ(ケースあり) 500円
約6センチの2号サイズ 500円
約9センチの3号サイズ 800円
約12センチの5号サイズ 1000円
約15センチの6号サイズ 1800円
約18センチの7号サイズ 2300円
約25センチの8号サイズ 3500円
約30センチの尺サイズ 5000円

招き猫は、豪徳寺の寺務所で購入することができます。
残念ながら、通販での取り扱いはないので、豪徳寺に出向いて購入しましょう。

サイズは全9種類、持ち歩けるようなごく小さいものから、30センチもあるとても大きなものもあります。
招き猫は購入したら、その場で奉納するのではなく、心願成就を願って持ち帰ります。

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豪徳寺の招き猫のご利益は?願望成就のあとに返すといいことが!

豪徳寺の招き猫は、「崇め祈れば吉運、立ちどころに来る家内安全、営業繁盛、心願成就」とされ、家内安全、商売繁盛、心願成就にご利益があるとされています。

招き猫は、豪徳寺寺務所で購入したら、自宅などへ持ち帰りますが、無事に願いがかなえば、そのあとは、また、豪徳寺へ参拝し、感謝を込めて招き猫を納めます。
招き猫の奉納所は、先述のとおり、招猫殿のすぐ脇にあり、大小たくさんの招き猫が所せましと並んでいるところです。

心願成就した招き猫を奉納すると、さらにご利益があるといわれ、だからこそ、願いをかなえた人が招き猫を返納しに来るよう。
ぜひ願いをかなえて、招き猫をまた豪徳寺に納めに来たいですね。

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ひこにゃんのモデル?豪徳寺の招き猫の豆知識!

豪徳寺の招き猫の豆知識①:右手しか上げない!

一般的な招き猫は、右手は金運を招き、左手は人(お客)を招くとされます。
招き猫が並んだお店に行くと、右手を上げた猫、左手を上げた猫、どちらにも出会いますよね。

けれど、豪徳寺に並ぶ招き猫たちをよく見ると、こんなにたくさんいるのに、左手を上げた猫は一匹もいません――すべて、右手を上げた招き猫です。
後述する「豆知識②」から考えると、おそらく招き猫の右手は、金運を意味するのではなく――豪徳寺の和尚の猫・たまが手招きで井伊直孝を寺に誘い、福をもたらしたように――手を上げる動作で福を招く、福を引き寄せること自体を表わしているのではないかと思われます。

しかし、上げる手がなぜ右手なのかについては、詳しいところはわからないようです。

豪徳寺の招き猫の豆知識②:小判は持たない!

もう一つ、豪徳寺の招き猫を見ていると気付くことがないでしょうか。
それは、一般の招き猫は、差し上げないもう片方の手で小判を抱えているものですが、豪徳寺の招き猫は、小判を持っていないということです。

これには、「招き猫は、福(小判)を手に入れるチャンスは与えてくれるが、福そのものは与えてくれない、福を手に入れるたけには、本人が努力しなくてはいけない」という教えが込められているそう。
いかにも武家の菩提寺らしいお話ですね。

豪徳寺の招き猫の豆知識③:ひこにゃんとたまにゃんのモデル

2007年(平成19年)、滋賀県の彦根城築城400年記念イベントで、イメージキャラクターとして誕生し、瞬く間に、全国の人気者になった「ひこにゃん」。
現在は、彦根城のマスコットキャラクターを務めますが、この「ひこにゃん」、実は、豪徳寺の猫・たまをモデルにしています。

頭にかぶる赤い兜は、「井伊の赤備え」伝来品。
(赤備えとは、武具を赤で整えた兵の一団で、特に、井伊の部隊は、武勇に秀でた精鋭として知られました。)

「ひこにゃん」は、彦根藩主・井伊直孝にゆかりのある豪徳寺の猫と、井伊家の兜を組み合わせて生まれたキャラクターなんですね。
また、「たまにゃん」は、豪徳寺商店街のイメージキャラクターです。

白い猫のキャラクターで、毎年5月に行われる「たまにゃん祭り」では、着ぐるみ(?)の「たまにゃん」とふれあうこともできます。

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豪徳寺ならではの招き猫御朱印帳やお札も!

豪徳寺には、豪徳寺ならではの「招き猫御朱印帳」もあります。
右手を上げたしろい猫の後ろに観音さまが描かれたデザインで、平成30年6月より販売されているもの――境内に奉納されている絵馬と同じデザインです。

ほかに、平成29年12月から販売されている「豪徳寺オリジナル御朱印帳」があり、こちらは表紙は一見武家の着物の柄のようでシックですが、よく見ると、裏表紙に猫の足跡が、そして御朱印帳の中に招き猫の絵があります。
なお、豪徳寺の御朱印帳にはもうひとつ、過去に、後述する2017年の東急電鉄「幸福の招き猫電車」運行を記念して、「招き猫電車 記念御朱印帳」があったそう。

どれも招き猫のお寺らしいデザインですね。
御朱印帳は、寺務所で購入することができます。

寺務所の前には、招き猫の大きな看板があるので、目印にしてください。
寺務所では、御朱印を授かることもできます(300円、受付8時~16時30分)。

豪徳寺は、猫のお寺として日本のみならず海外でもよく知られていて、外国人観光客も多くやって来ますが、飾られている絵馬を少しのぞいてみると、日本語ばかりでなく、英語やタイ語など、外国語で願い事がかかれた絵馬もたくさんあります。
絵馬(800円)には、猫と観音さまの絵が描かれていますが、こちらも寺務所で販売されています。

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豪徳寺にちなんだ招き猫電車が走ることも!

2019年4月19日、東急電鉄から朗報が飛び込んできました。
それは、豪徳寺の招き猫にちなんだ「幸福の招き猫電車」を5月12日から世田谷線で復活させるということ。

「幸福の招き猫電車」は、前回、2017年の玉電開通110周年記念イベントで登場した電車ですが、今回、その「幸福の招き猫電車」が、車体の”ネコ感”をアップさせて帰って来るというのです。
今回は、より猫らしく、車体前面の猫の顔のうえに、”ネコ耳”をつけて、車内のつり革は招き猫の形、床には猫の足跡――。

東急電鉄の世田谷線50周年記念企画の一環で、運行終了時期は未定ですが、「幸福の招き猫電車」に乗って、猫のお寺・豪徳寺に行けたら、なんとも縁起がいいですね。
詳しくは、東急電鉄のニュースをチェックしてみてください。

東急電鉄、幸福の招き猫電車が復活

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【番外編】豪徳寺以外にも招き猫発祥地が?

今戸神社説

今戸神社が招き猫発祥の地だとする説は、「丸〆猫(まるしめのねこ)」に由来します。
「丸〆猫(まるしめのねこ)」は、今戸焼の招き猫のこと――、以下のようなエピソードが伝わっています。

江戸時代末期に近い嘉永年間、浅草花川戸に貧しいおばあさんが住んでいました。
貧窮のため、やむなく愛猫を手放しましたが、おそらく悲しみに暮れていたのでしょう、あるとき、夢枕にその愛猫が立ち、「自分の姿を作り祀れば福徳自在となる」と告げたのです。

おばあさんが、その猫の姿を今戸焼の土人形にして、浅草神社(*明治以前は、浅草神社と浅草寺は一体でした)の鳥居の横で売り始めると、たちまち大評判になりました――。
「丸〆猫(まるしめのねこ)」は、実際に江戸時代の遺跡から焼き物が出土しており、全国にある招き猫伝説のうちでも、その実在が確かめられる最古の伝説とされます。

今戸神社は、その前身である旧今戸八幡と丸〆猫との関連をうたっていますが、実際には関連が疑わしいという意見も。
ともあれ、本殿には、今戸焼ではありませんが、味のある表情をした大きな招き猫の置物が飾られています。

今戸神社
住所:〒111-0024 東京都台東区今戸1-5-22

電話番号:03-3872-2703
営業時間:9時から 17時まで
入場料や利用料:境内自由
URL:今戸神社説

自性院説 

招き猫の発祥地は、東京都新宿区の自性院とする説もあります。
自性院は別名「猫寺」とも呼ばれる、猫にご縁のあるお寺。

「猫寺」と呼ばれるようになったのは、戦国時代の武将・太田道灌(おおた・どうかん)の伝承に由来します――江古田原(えごたはら)の戦いのとき、道灌は、緒戦に負けて敗走しますが、途中で道を見失ってしまいました。
そこへ一匹の黒猫が現れて、道灌を自性院へと導き、おかげで敵の追っ手を逃れることができたのです。

このお寺で一夜かくまわれたのち、道灌は形勢逆転して大勝利を収めました。
道灌は、勝利は、この黒猫のおかげだと大いに喜び、猫を江戸城に連れて帰って大切に可愛がります。

猫が亡くなると、猫を丁重に弔って、自性院に「猫地蔵」を奉納したのですが、これが自性院に起こった招き猫の始まりだというのです。
また、「猫寺」と呼ばれる自性院には、もう一つ、子供を亡くした豪商が子どもの菩提を弔うために「猫地蔵」を奉納したという話もあり、ここから、招き猫が生まれたといわれることもあります。

自性院
住所:〒161-0031 東京都新宿区西落合1丁目11−23
電話番号:03-3951-4927
入場料や利用料:境内自由(*猫地蔵公開は毎年2月3日のみ)
URL:なし

<下に続く>

豪徳寺は招き猫の発祥地!行き方や見どころは?ご利益や値段、豆知識のまとめ

江戸時代初期の彦根藩主・井伊直孝とのエピソードから、招き猫発祥地といわれる豪徳寺――、境内には、参拝者が奉納した招き猫がたくさんあり、国内外から観光客を集めます。
境内には、ほかに招き猫にまつわる招猫殿や三重塔、井伊家の墓所なども。

大小9種類が販売され、「家内安全、商売繁盛、心願成就」といったご利益があるという豪徳寺の招き猫。
愛らしい招き猫に癒されに、あるいは、ご利益をいただきに、豪徳寺へふらりとお出かけしてみてはいかがでしょう。

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