料金の前に。コインロッカーの種類
駅やバスターミナルなど人が多く集まる場所に設置されているコインロッカー。
観光客が大きなキャリーケースなどを預けるのはもちろん、普段の買い物で一時的に預けるのにも便利なコインロッカーには2種類があります。
カギタイプ
2種類のコインロッカーの内、従来からなじみ深いのがカギを使ったロッカーです。
カギタイプは、名前の通りコインを直接使うシステムになっています。
カギタイプはカギが、あらかじめセッティングされており、利用する人が空いているスペースに荷物を入れて、硬貨を入れ自分でカギをかけるシステムです。
自分で料金を入れてカギをかけるため、預けた後は自分でカギを持ち歩く必要があります。
従来から主流なのがこのカギタイプになり、全国の多くの割合を占めているタイプです。
自分で荷物を預けて、出す際にはカギを使って開けるだけのシンプルな操作なので誰でも使いこなせるタイプになります。
キーレスタイプ
カギタイプ以外のタイプが、キーレスタイプです。
名前の通り、キー(カギ)をレス(なくした)タイプのコインロッカーになっています。
カギタイプがカギを自分でかけて持ち歩く必要があるのに対して、キーレスはカギがないため便利です。
カギはアナログですが、キーレスはICカードなどを使うことが可能で、駅構内などに多く設置されています。
キーレスは荷物を入れた後に、タッチパネルなどを利用して荷物を管理するシステムになっており、預け入れ後は取り出す際に必要なチケットが発券されるものもあります。
支払は現金の他、SuicaなどIC決済も可能なタイプも多く、ICカードでロックを解除して取り出すことも可能です。
料金の前に。それぞれのコインロッカーの使い方
カギタイプとキーレスタイプそれぞれの使い方をご紹介します。
カギタイプの使い方
従来のオーソドックスなカギは、非常にシンプルなシステムです。
シンプルでアナログなシステムのため、機械が苦手な人でも簡単に利用できる魅力があります。
荷物を預けるとき
カギタイプに荷物を預ける時には、基本的に100円コインを使う必要があります。
多くのケースで1000円や1万円など紙幣は使えないことが多く、100円しか使えないということも少なくないのです。
カギタイプに荷物を預ける時には、カギがある場所を探して、荷物をボックスの中に入れてドアを閉めます。
料金を投入口から入れ、ドアを閉めてドアを押さえた状態のままカギを回して抜き取るだけです。
荷物を取り出すとき
外出してから帰った後は、預けたロッカーに戻ります。
戻ってから荷物を出すときには特別なことはなく、誰でも簡単に取り出し可能です。
荷物を出すときには、自分が利用したボックスを探します。
自分の入れたロッカーにカギを差し込み、ドアを押さえた状態でカギを回すとドアが開くので、あとは荷物を出すだけです。
基本料金超過後の荷物の取り出し方
料金システムは、設置されている場所によって異なりますが、一定時間が経った際は、プラスの料金が発生することも多いです。
一定の時間をオーバーした場合に荷物を出すには、料金を支払う必要があります。
基本料金オーバーで荷物を出すには、自分のロッカーの奥までカギを差し込み、表示された料金の100円を投入します。
ドアを押さえてカギを回すとドアが開き、荷物を出すことが可能です。
キーレスタイプ
キーレスは、カギがなくSuicaなどのICカードやキーナンバーで管理可能になります。
カギの紛失もなく、安心して利用できるのがキーレスタイプです。
荷物を預けるとき
このタイプでの操作はタッチパネルでの操作が必要となります。
料金の支払いは現金もしくは、SuicaなどのICカードから選択可能です。
画面表示の預け入れをタッチすると、空のボックスが画面に出るため、空いている場所に荷物を入れます。
ドアを閉めるとロックがかかるため、支払い方法を選び、現金は料金を投入するとキーナンバー記載のレシートが発行され、ICカードはタッチして発行が完了です。
荷物を取り出すとき
帰った後は、取り出しに預けたスポットに戻ります。
画面の取り出しを選んで、預け入れる時に選んだ方法を選択します。
現金の場合は現金を押して、レシート記載のキーナンバーを入力して、ICカードの場合はICカードを押して、ICカードを読み取り部分にタッチすれば読み取りが完了です。
読み取り後は入れたボックスが開くため、荷物を受け取るだになります。
基本料金超過後の荷物の取り出し方
一定時間が経過した場合には、追加料金が必要となります。
一定時間が経過した場合は、基本料金超過後の料金を支払うシステムです。
基本料金超過後では、現金の場合は暗証番号入力後に表示される料金を投入します。
ICカードを利用した場合には、追加で現金を払う必要はなく、カードをタッチした際に自動的に料金が引かれるシステムです。
コインロッカーのサイズと料金の目安
サイズ | 目安 | 料金 |
---|---|---|
小型 | 高さ200㎜~400㎜×横340mm×奥行き570mm | 300円 |
中型 | 高さ550mm×横340mm×奥行き570mm | 400円 |
大型 | 高さ840mm×横340mm×奥行き570mm | 500円 |
特大 | 高さ1030mm×横340mm×奥行き570mm | 600円 |
コインロッカーのサイズは種類や設置場所によっても異なりますが、基本的なサイズの違いは表のようなサイズです。
基本的にサイズは4つのパターンがあり、入れるものによって使い分けることができ、料金に関しても設置場所などで違いがあります。
コインロッカーの小型サイズ
小型サイズは最も小さいサイズになり、大きなサイズの荷物を入れることは不可能です。
小型サイズはコンパクトなサイズの荷物を預けるのに向いています。
高さ200㎜~400㎜×横340mm×奥行き570mmほどの小型サイズは、小さなお土産物や手回り品サイズで料金は300円ほどです。
手持ち出来るサイズのカバン、平均的なサイズのリュックサックなどを預けることができます。
コインロッカーの中型サイズ
小型サイズの次に大きなサイズが中型サイズになり、全体のほぼ中間的なサイズです。
中型サイズは利用しやすいサイズで、様々な物の預け入れに適している汎用性の高い便利サイズになります。
中型は平均的に高さ550mm×横340mm×奥行き570mmサイズになり、小型サイズよりもやや大きめで料金は400円ほどです。
小型サイズの場合は入らないことも多い、小さめのキャリーケースであれば入り、縦が60cmオーバーでは難しいサイズになります。
コインロッカーの大型サイズ
全部で2番目に大きなのが大型サイズになり、全体の中でも割合が少なく人気です。
大型サイズは500円を超えることも多く、設置場所も小型や中型に比べると多くはありません。
大型は高さ840mm×横340mm×奥行き570mmサイズになり、中型と比べるとかなり大きなサイズで料金は500円ほどです。
大型は縦が60cmオーバーの大きな荷物でも余裕で入れることが可能で、海外旅行用のタイプも預け入れ可能なサイズになります。
コインロッカーの特大サイズ
最も大きなサイズの特大サイズは、他と比べるとかなり大きいです。
大きい分、占める割合も大きいため設置数も少なく人気があります。
特大サイズは高さ1030mm×横340mm×奥行き570mmサイズになり、大きな大型サイズと比較しても高さにかなりゆとりがあり、料金は600円ほどになります。
最も大きな特大サイズは、キャリーケース2つやスーツケース1つに小さめのバッグなどを収納可能で、使う人に応じた使い方が可能です。
コインロッカーの料金、課金方法
コインロッカーを使用するには料金を払う必要があります。
料金システムには、タイプによって違いが生じるため注意が必要です。
一定の時間になると追加料金が発生するタイプ
料金システムには大きく分けると2タイプ存在しています。
その1つが一定時間が経過すると追加で料金が発生するもので、多くの場合がこちらの料金システムです。
この料金システムは、どんなタイミングで荷物を預け入れても決められた一定の時間を経過でプラスで課金されます。
一般的に最初に払った金額を1日ごとに支払う料金システムです。
例として最初に400円入れて利用した場合には、一定時間を過ぎると再度400円が課金されます。
追加料金が発生するため、荷物を受け取るには400円が必要です。
一定の時間ごとに追加料金が発生するタイプ
コインロッカーの料金システムの1つが、一定の時間ごとに追加料金が発生するタイプです。
もう1つのコインロッカーの料金タイプが一定の時間ですが、こちらは一定の時間ごとになります。
一定の時間ごとに追加料金が発生するタイプは、3時間や5時間など決められた時間ごとに追加料金が必要です。
例として3時間300円のロッカーに6時間預けた場合には、600円が必要ということになります。
結局どっちがお得?
コインロッカーの料金システムには、一定の時間になると追加料金が発生するタイプ、一定の時間ごとに追加料金が発生するタイプの2タイプがあります。
一見どちらのコインロッカーの料金システムがお得なのか分かりませんが、お得に使う場合には利用時間に注意が必要です。
長時間預ける場合には、一定の時間で料金が追加されるタイプが圧倒的にお得になります。
反対に一時的に短時間預ける場合には、一定の時間ごとの方がお得になりますが、預けたままにしておくと料金が莫大になることもあり注意が必要です。
料金の仕組みが分かったら。コインロッカーを利用する際の注意点
料金の仕組みを理解すれば基本的には安心ですが、注意しなければならないポイントもあります。
利用で注意したいことをご紹介します。
コインロッカー利用の注意点①:コインロッカーに預けるべきではないもの
注意点の1つが、預けるものについてです。
コインロッカーはボックスに入るサイズであれば、基本的に何でも預け入れ可能なイメージがありますが、預けるべきではない物もあります。
コインロッカーに預けるべきではない物は、現金、貴金属、クレジットカード、電子機器などの貴重品、生き物、爆発物や毒物などの危険物は禁止です。
また、法令によって保持するのが禁止される物、犯罪によって得た物、不衛生な物や悪臭を出す物は預けるべきではありません。
コインロッカー利用の注意点②:1日〇円は24時間ではなく、日付が変わるまで
注意点の1つが、料金システムの注意点です。
コインロッカーの料金システムの表示は、勘違いしてしまうややこしい表記があります。
1日○円と記載しているロッカーの場合、1日は24時間という一般常識から多くの人が24時間○円という料金システムを想定するのです。
しかしコインロッカーのシステムは、24時間ではく日付が変わるまでが1日になります。
仮に21:00に荷物を預けた場合は、翌日の早朝に荷物を受け取って24時間経過していなくても2日分の料金が必要です。
このようなシステムは勘違いすると莫大な金額を支払わなければならないこともあります。
コインロッカー利用の注意点③:最大利用期間は通常3日間。それ以降は撤収
注意点の1つが、最大利用期間です。
コインロッカーは、自分のためだけにあるのではなく、他人とシェアする物で所定の料金を支払えば、いつまでも置いておいていいという物でありません。
コインロッカーの利用期間は設置場所などによっても異なりますが、多くの場合は最大利用期間は3日間です。
期間を過ぎた場合には、管理会社によって荷物が撤収されます。
荷物を受け取るには、預けた日数分の料金、保管していた期間の料金の2つの料金を支払います。
また、カギの交換費が必要となることもあるため注意が必要です。
コインロッカー利用の注意点④:カギをなくしたらどうなるの?
注意点の1つが、カギを紛失した際に起こるトラブルです。
コインロッカーに預ける時には、カギを施錠して自分で持っていますが、落とすなど紛失場合には自費で交換費を支払います。
紛失した場合は、書類を記入してから引き取りです。
引き取りは何もせずにできるのではなく、カギの交換費用、超過した場合には追加料金の自己負担が必要となります。
コインロッカー利用の注意点⑤:営業時間
注意点の1つが、営業時間に関してです。
屋外にあり、24時間出し入れできるタイプは問題ありませんが、施設内にある場合は注意が必要となります。
駅など施設内にあるケースでは、施設がクローズした後はオープンするまで荷物を取り出すことが不可能です。
翌日オープン後に取りだすと2日分の料金が追加されるため、営業時間には注意が必要となります。
コインロッカー利用の注意点⑥:場所を忘れないようにする
注意点の1つが、場所を記憶しておく必要があるというポイントです。
駅などコインロッカーがある所には、よく似たビジュアルのコインロッカーが多くあるため、自分の使ったエリアを暗記する必要があります。
コインロッカーの場所を覚えていないと、預けた荷物を受け取れません。
場所を最悪忘れてしまっても、カギやレシートで場所が分かりますが、不安という方は忘れないように周囲の景色を写真で記録しておくことがおすすめです。
コインロッカー利用の注意点⑦:両替の必要があることも
注意点の1つが、料金の両替が必要なことです。
ご紹介しているように基本的にコインロッカーの料金の支払いは、100円硬貨のみとなっています。
現在大半のコインロッカーの周辺には、料金用の両替機が設置されていますが、ないコインロッカーもあるのです。
基本的に料金は100円硬貨しか使えないため、そのような場所の場合は事前に100円を用意する必要があります。
料金の仕組みが分かったら。コインロッカーがたくさんある便利なエリアは?
普段のちょっとした荷物を預けておくことや、観光の邪魔になるキャリーケースなどを預けておくのに便利なコインロッカー。
料金も手ごろでどこにでもあるイメージのコインロッカーですが、たくさんあるエリアというものがあります。
鉄道の駅構内、周辺の地下通路、バスターミナル内
コインロッカーがたくさんあるエリアの1つが、鉄道の駅構内や周辺の地下通路、バスターミナル内です。
これらのエリアは共通して、大きな荷物を持った人が訪れるエリアで需要があるため、コインロッカーが多く設置されています。
これらのスポットは観光客も多く、全国各地に設置されているエリアです。
特に首都圏など都市部は、主要駅やバスターミナルに多く設置されており、サイズのバリエーションも豊富です。
また、駅の構内や地下通路などは施設が閉まってしまうと、荷物を取りだせなくなるため注意しなければなりません。
メジャーな観光スポット
コインロッカーがたくさんあるエリアの1つが、メジャーな観光スポットです。
メジャーな観光スポットには、日本各地や世界中から多くの観光客が訪れます。
観光客の多くはキャリーケース、スーツケースなど大型の荷物を持っています。
観光の邪魔となる大きな荷物を預けるのにコインロッカーは重宝されているのです。
基本的にメジャーなスポットであれば、多くの場所にコインロッカーは設置されており、テーマパーク、博物館など様々なジャンルの観光スポットにたくさんあります。
百貨店
駅や空港、バスターミナルと同様にコインロッカーの設置が多い場所が百貨店です。
大きな荷物を持った人はあまり訪れず、コインロッカーがあるイメージがあまりない百貨店ですが、一部百貨店にもコインロッカーは設置されています。
百貨店のコインロッカーは、買い物をする際に少し邪魔になる荷物を預けることができるほか、購入した冷蔵品を預けられる冷蔵用もあります。
東武百貨店や東急百貨店など様々な百貨店に設置されており便利です。
料金の仕組みが分かったら。webサイト、コインロッカーサーチも利用してみよう
コインロッカーの料金の仕組みが分かれば、実際に預ける時も安心です。
コインロッカーは街中に多く点在していますが、実際に利用したいタイミングで見つからないということも多くあります。
街中でコインロッカーを探す時には、Webサイトでの検索やコインロッカーサーチで探すことがおすすめです。
コインロッカーサーチは、全国の主要駅にあるコインロッカーの、場所や料金、サイズなどが検索できます。
サイトでエリア、路線を選択すると駅名が表示され、探したい駅を選択すると細かい場所、料金、個数、営業時間などが検索可能です。
これらのサービスを駆使することで、街中でも近い場所のコインロッカーを探すのに役立ちます。
コインロッカー料金と共に、主要駅や人気観光エリア周辺の荷物預かり所もチェックしよう
コインロッカーは料金が安く、様々なエリアに設置されており便利です。
従来荷物を預けるのはコインロッカーが主流でしたが、最近は主要駅や人気観光エリア周辺に荷物預り所が多くあります。
ヤマト運輸 手ぶら観光サービス
ヤマト運輸 手ぶら観光サービスは、誰もが知る日本でもトップクラスの知名度を誇る運送会社、ヤマト運輸が提供しているサービスです。
コインロッカーを使わずに、手ぶらでもっと快適な旅をサポートするためのサービスで、便利に利用できます。
このサービスは、手ぶらでの観光をサポートするもので、手荷物は一時的に預けることが可能です。
駅を中心に一部都道府県で利用が可能で、関東では東京駅丸の内北口クロークなどで利用可能となっています。
佐川東京手ぶら観光手荷物預かり処
佐川東京手ぶら観光手荷物預かり処は、佐川急便が快適な観光をサポートするために実施しているサービスです。
2019年5月時点では、東京都内の観光エリア中心に全国の一部観光拠点で実施されています。
年中無休で営業しており、コインロッカーに入れることができない大きな荷物(縦横高さ合計200cm、重量30kg)でも利用が可能です。
料金は大きさに関わらず一律800円で、途中で荷物の取り出しも可能なため、コインロッカーに入りきらない荷物を持つ観光客にもおすすめです。
郵便局手荷物一時預かりサービス
郵便局手荷物一時預かりサービスは、東京都、神奈川エリア、京都エリアで実施されているサービスです。
コインロッカーを探す手間がなく、街に点在する郵便局に預けて気軽に観光が楽しめるほか、日常の荷物も気軽に預けられます。
料金はバッグサイズが300円、スーツケースサイズが600円でコインロッカーと変わりません。
利用には事前にHPから、利用希望の郵便局に予約する必要があり、大きさはバッグサイズが最大辺の長さが45cm未満、スーツケースサイズが最大辺の長さが45cm以上となっています。
ecbo cloak
ecbo cloakは、コインロッカーの代わりに旅行の荷物などを、駅近くのお店の空きスペースに預けられるサービスです。
コインロッカーの空き状況を気にしないで荷物を、スマホ1つで預けられます。
利用は事前にスマホから予約するシステムです。
エリアやチェックイン、チェックアウト、バッグの個数を選択して、画面に表示される場所を選択すると持ち込みできるようになります。
預ける場所は専用の場所ではなく、カラオケ、ホテル、オフィスなど様々です。
バッグサイズは最大辺が45cm未満で料金300円、スーツケースサイズ は45cm以上で料金600円で気軽に利用できます。
コインロッカーの料金はサイズで違う!
全国各地の人が集まる場所を中心に設置されているコインロッカー。
料金が安く気軽に利用できるため、コインロッカーは観光はもちろん、日常の利用にもぴったりです。
基本的に4つのサイズがあり、料金は小さいタイプは安く、大きなタイプは高くなっています。
街中にあるコインロッカーを使って、移動を楽にしましょう。