ハルビン観光の基本情報
ハルビン(哈爾浜)市は中国の北東部、黒竜江省にある人口約1,098万人の都市です。
黒竜江省人民政府の所在地でもありますので、政治や経済、文化などの中心でもあります。
ロシアへとつながる鉄道が建設されたことをきっかけに、ロシア人の流入が過去にありました。
19世紀末に帝政ロシアによって建設された都市なので、東方正教の寺院やロシア風の異国を感じさせる建物も市内に多く残っています。
ロシア風の建物や街並みが保存されていますので、東洋のモスクワや東洋の小パリとも呼ばれています。
特に冬の寒さは厳しく-30度にもなりますが、その気候を利用して冬に「氷まつり」などが開催され、たくさんの観光客が毎年訪れています。
地名 | ハルビン市 |
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ハルビン市の基本情報 | |
時差 | -1時間 |
フライト時間 | 約3時間 |
言語 | 北京語 |
通貨 | 人民元(人民元・CNY) |
ベストシーズン | ハルビンでは夏と冬がベストシーズン。 |
気候 | 夏は長く温暖で、冬は短く極寒になります。温かい季節は5月~9月頃まで。最低気温18度~最高気温27度程度。寒い季節は11月~ 2月頃まで。最低気温-24度~最高気温-13度程度。 |
ハルビンの人気おすすめ観光スポット10選
ではハルビンの観光スポットをみみましょう!
ハルビンには以下の人気観光スポットがあります。
- 聖ソフィア大聖堂
- ハルビン氷雪大世界
- 中央大街
- 太陽島
- 極楽寺
- 防洪記念塔
- 文廟
- 東北烈士紀念館
- 龍塔
- 黒龍江省博物館
続いて、それぞれの「スポット」について詳しくみていきます。
聖ソフィア大聖堂
ハルビンの中心地に位置する「聖ソフィア大聖堂」は、ハルビンのロシア風建築物を代表する建物の1つです。
ハルビンはロシアとの国境からも近く、20世紀初め頃には帝政ロシアに統治されていました。
その頃の1907年に聖ソフィア大教堂は建築され、ロシア正教の教会として使われていました。
現在は教会として使用されていませんが、ハルビンの歴史を写した写真の展示など、ハルビンの観光名所となっています。
商業施設や繁華街の中に建つこの教会は、周りと比べると異質な存在を際立たせていますが、ハルビンのランドマークとも言える建築物です。
また異国情緒漂う荘厳な教会ですので、地元では結婚式の記念撮影地としても人気のスポットとなっています。
夜はライトアップされていて、昼間とは違った幻想的な雰囲気を楽しめます。
ぜひ昼だけではなく、夜のライトアップされた聖ソフィア大聖堂も観てみましょう。
また聖ソフィア大聖堂はハルビンのランドマーク的存在ですので、いつ行っても観光客で賑わっています。
ハルビン観光名所の1つである「中央大街」からも近く、一緒に観光することも可能です。
この建物だけ見ていると、中国とは思えない異国情緒を楽しめますので、ハルビンを観光の際にはぜひ立ち寄ってみてください。
聖ソフィア大教堂
住所:中国ハルビン道里区透笼街88号
電話番号:+86 451 8468 6904
https://goo.gl/maps/ai1QbfZfvfJftFbi7
ハルビン氷雪大世界
冬のハルビン観光の目玉は、世界3大雪祭りの1つである「ハルビン氷まつり」です。
毎年1月5日頃から2月末頃の、-30度の寒さになることもある最も寒い時期に開催されています。
この氷まつりはとにかく規模が大きく、まるでディズニーシーランドで雪まつりが開催されているような規模に驚かされます。
主要な会場は3つあり「太陽島公園」「兆麟公園」「氷雪大世界」になります。
この中で最も大きな会場は「氷雪大世界」ですので、他の会場を回り切れなければ、この会場だけでもハルビン観光を堪能できます。
主な会場の他、期間中はハルビンの市内いたる所でも氷像を見ることもできますので、主要会場と合わせてたっぷりハルビン観光を楽しめます。
氷像には蛍光灯やLEDでライトアップされるので、特に夜はその華やかさに圧倒されます。
氷雪大世界の会場で使われる氷は、市内を流れる松花河の凍った天然氷を使用しています。
雪像や氷像の他にも、アイスショーなどもあり、見どころがたくさんあるのが嬉しい悩みどころですね。
しかしやはり極寒の季節のため防寒対策を怠ると、寒くて雪まつりをゆっくり見られませんので注意して下さい。
ハルビン氷雪大世界
住所:中国ハルビン道里区森林街37号兆麟公园
電話番号:+86 451 8465 8236
入場料や利用料:330元
URL:http://www.hrbicesnow.com/public/enter2019/
中央大街
ハルビン観光で外せないのが、アジア最大の石畳でできている目抜き通りの「中央大街」です。
石畳と言えばヨーロッパをイメージしますが、アジア地域にはあまりありませんので、その街並みを含めてハルビン観光を楽しみましょう。
この中央大街には石畳を挟み、ロシア統治時代の欧風建築物が立ち並んで、その街並みは「東方のヨーロッパ」と呼ばれています。
全長は約1.5kmなので、散歩がてら歩いて観光するにも最適な場所です。
石畳の両側にショップやレストランなどの様々な店舗が立ち並び、ハルビンの中でも最も賑わっているショッピング街としても有名な場所です。
日中の観光もいいですが、夜はライトアップされていますので、また違った街並みを見られるでしょう。
建築様式にはルネサンス式、バロック式、折衷式などあり、建築物に詳しくなくても、見ているだけで異国情緒を感じられる街並みです。
石畳はほぼ平らに整備されていますが、どうしても多少は凸凹していますので、歩きやすいスニーカーなどの靴で散策した方が快適です。
ショッピングやレストランに寄りながらの気ままな散策は、ハルビン観光の醍醐味ですね。
年間通して様々なイベントも開催されていて、いつ訪れても飽きない魅力がある観光地です。
中央大街
住所: 中国ハルビン道里区区内
太陽島
太陽島は市内に流れる川「松花江」の中の島で、総面積は88平方キロメートル(ディズニーランド約18個分)あり、ちょっとした町ほどの大きさがあります。
中国でも都市の中にある湿地帯として最大で、その中には総合公園も整備され、冬には氷まつりの会場の1つとなる場所です。
景観が良く、ハルビンの観光地としてだけではなく、市民の憩いの場としても親しまれています。
この太陽島は市内でも避暑地として優れている場所なので、ロシア統治時代は別荘地として使われていました。
公園内には様々な彫像や湖や橋、庭園や氷雪美術館まであり、美しい景観を楽しんだ後は、氷雪を使った作品を見て涼んでみてはいかがでしょうか。
ハルビンは新潟市と友好都市の関係なので、日本庭園や日本式で建築された「日中友好的記念館」もあります。
アクセスには車やバス、タクシー、フェリーなどありますが、ロープウェーでも島に渡ることもできます。
太陽島は松花江に囲まれているため冬には川が凍り、驚くことに徒歩や車でも上陸できるようになります。
冬の時期にハルビンへ行くならば、機会があればぜひ挑戦してみましょう!
島内にはお土産物屋やビヤホールなどのレストランもありますので、1日ゆっくり楽しめるハルビンの観光地です。
太陽島
住所:中国ハルビン松北区警备路3号哈尔滨市松北区
営業時間:8:00 - 17:00
極楽寺
様々な歴史的建造物を観光できるハルビンの中で、中国の伝統的な仏教寺院を見たいならば極楽寺がおすすめです。
極楽寺は東北三省の中で、4大古刹(由緒ある寺院)の1つとしても数えられています。
境内は綺麗に整備されていて居るので観光客も多く、熱心な信者の方もお参りに普通に訪れています。
文化大革命の時には多くの寺院や教会が破壊されましたが、極楽寺は破壊を免れています。
境内には五百羅漢、木製の塔、地獄絵図、そして見事な黄金の大仏が立ち並んでいます。
縁日や祭りになると、多くの信者や観光客で賑わいをみせます。
興味深いのは、敷地内には観光客も利用できる信者用のレストランもあり、素食(菜食)を食べられる貴重な経験ができます。
日本の仏教寺院と異なるので、建築物を見るだけでも興味深く観光できるお寺です。
地元の人が多く、比較的静かなので、街中の喧騒から離れて落ち着くこともできます。
地元の方のお参りの仕方も日本と違いますので、注意して見てみるると面白いでしょう。
境内にはレストランの他、露店やお土産物屋、お参りに使用するお香なども売っています。
極楽寺の隣には遊園地もありますので、一緒に観光すると時間の節約になります。
極楽寺
住所:中国ハルビン南岗区东大直街9号
電話番号:+86 451 8251 6277
URL:http://hrbjls.net/
防洪記念塔
市内を流れる松花江の南岸にスターリン公園がありますが、防洪記念塔はその中にあります。
この記念塔の由来は、過去にハルビンが大洪水に遭ったにもかかわらず、3度も打ち勝ったことを記念して建てられました。
防洪記念塔は、そのようなハルビンの歴史を代表するシンボル的存在になっています。
中央大街を松花江方向へずっと歩いてくると、ちょうど突き当りにこの公園がありますので、中央大街と一緒に観光すると良いでしょう。
街中の観光に疲れたら、ちょっと松花江を眺めながら静かに休める公園です。
冬は松花江が凍っていて、地元の人がスケートをする姿を見られるので、冬場に訪れるのもおすすめですね。
夜は色とりどりにライトアップされて、地元の人や観光客で賑わっています。
塔には大洪水の時の水位も刻まれていますので、「こんな所まで水があったんだ!」と驚いてしまいます。
防洪記念塔があるスターリン公園は、地元の人々も朝の体操や凧あげ、コンサートや各種イベントなど、年間を通して日常的に使われる場所となっています。
このようにハルビン市民の日常的な姿を垣間見ることもできますので、観光ではなく、ハルビンの普通の生活を感じたい時にもおすすめなスポットです。
防洪記念塔
住所:中国ハルビン道里区中央大街
文廟
ハルビンの地下鉄駅「工程大学」から徒歩で15分程度の場所にあるのが「文廟」です。
文廟とは、儒教の開祖である孔子を祀っている建物で、孔子廟とも言われます。
ハルビンの文廟は1926年に創建され、商人たちの寄付によって建てられました。
パスポートを提示して無料で観覧ができますので、ハルビンの手軽な観光地としても人気のスポットです。
同敷地内には小さな民族博物館も併設されているので、一緒に観光するとより楽しめます。
文廟は綺麗に整備され静かな場所ですので、散歩がてらハルビン市内観光の憩いの場としても最適ですね。
孔子の像が祀られていて、学業や成就にご利益があるとされています。
敷地内には様々な建物があり広さもあるので、時間があればゆっくりのんびり散策できます。
文廟は「三進院落」という北方中国の伝統的家屋建築の作りになっていて、前院・中院・後院の3部分から構成させています。
日本ではあまり見かけない建物の造りなので、異国情緒を感じられる歴史的な建築物です。
ハルビンはロシア風やヨーロッパ風、そして伝統的な中国様式など、様々な建築物が混在している、珍しい都市でもあります。
建築物に興味のある方には日本からも近いですので、おすすめの都市の1つです。
文廟
住所:中国ハルビン南岗区文庙街25号
電話番号:+86 451 8254 0093
東北烈士紀念館
「東北烈士紀念館」は中日戦争の勝利を記念して建築された博物館です。
最初は1928年に図書館として建てられましたが、その1933年には後旧満州国時代の警察庁庁舎となり、1948年に現在の東北烈士紀念館になりました。
外観はギリシャの神殿風で、存在感があって豪壮な建物になっています。
時代に翻弄された建物であり、ハルビンの歴史を反映している建物とも言えます。
展示物には抗日のために戦った烈士(名誉のために殉じる人物)の肖像や資料、日中戦争で反満抗日ゲリラ部隊に加わって活躍した「趙一曼」という女性の肖像などが展示されています。
無料で観覧できますが、入り口でパスポートの提示を求められます。
セキュリティーゲートを通って、カバン等は持ち込み不可なのでロッカーに預け、撮影は可能ですからカメラ(フラッシュ禁止)を持って入場します。
日中戦争関連の展示が中心なので、日本とは見方が違う展示のされ方が学術的に興味をそそられます。
旧満州国時代には、この警察庁で逮捕者に過酷な処遇をした展示もされていますので、考えさせられる展示内容となっています。
展示物もわかりやすく展示されていますので、ハルビン観光の1つとして訪れてみましょう。
東北烈士紀念館
住所:中国ハルビン南岗区一曼街
電話番号:+86 451 5364 3712
営業時間:9:00 - 16:00
定休日:月曜日
入場料や利用料:無料
URL:http://www.jn1948.cn/
龍塔
「龍塔」はハルビンの南崗区にある、国営テレビ局黒龍江電視台の電波塔です。
2000年に完成して高さは336mあり東京タワーより3m高く、展望台もあるのでハルビンを一望できる建物です。
塔内にはレストランやアミューズメント施設も併設されています。
エレベーターでレストランフロアまで昇り、このフロアから歩いてさらに上まで昇れます。
屋外にも出られますので、高所恐怖症でなければ絶景を見てみるのもおすすめです。
また、下の風景が丸見えの透明なガラスの上を有料で歩く体感もできます。
上からハルビンを眺めると、ビルが立ち並ぶ風景が見渡せ、中国でも有数の都市であることが感じられます。
昼の観光も見晴らしがいいですが、夜はハルビンの夜景を一望できるので、夜に昇るのもありですね。
龍塔の周りは公園になっていて、草花が植えられた憩いの場ともなっています。
冬場には氷像が展示され、ハルビンならではの風景を見ることもできる公園です。
入場料が100元を超えるためちょっと割高に感じるかもしれませんが、晴れた日には絶景を眺められるので、天気を選んで昇りましょう。
チケットはセット券もありますので、予算に応じて選んでみて下さい。
龍塔
住所:中国ハルビン南岗区高新技术开发区
黒龍江省博物館
1906年に建築された「黒龍江省博物館」は、元々はロシア式のデパートであった建物を改装した博物館です。
館内展示物は黒龍江の歴史から文化、芸術、動植物など、総合的な視点から展示されている特徴があります。
コンパクトな博物館ですが、所蔵品は13万点以上あるので、見ごたえのある博物館です。
中には古代のマンモスや恐竜の化石、標本などから、近代の歴史や文物が展示されています。
入館は無料ですが、こちらもパスポートの提示が必要になります。
市の中心部にあり、地下鉄の「博物館」駅から近くアクセスもしやすい場所ですのでぜひ訪れてみましょう。
コンパクトにまとまっている博物館ですので、ゆっくり鑑賞しても1時間ほどで周れます。
小規模の博物館なので観る前はあまり期待していなかった人も、充実した展示物を観終わると満足している方が多く評判になっています。
太陽島にも別館が建設中(2019年現在)のため、所蔵品が多いこともあり大変期待ができますね。
この博物館を観てからハルビン観光をすれば、より理解できて興味深く見て回れますので、初めに訪れたい場所です。
タイミングによっては展示物を補修していることもあり、展示が一部になっている場合があります。
黒龍江省博物館
住所:中国ハルビン南岗区红军街50号
電話番号:+86 451 5364 4151
営業時間:8:00 - 16:00
定休日:月曜日
入場料や利用料:無料
URL:http://www.hljmuseum.com/
ハルビンの人気おすすめ観光スポット10選!のまとめ
日本から3時間ほどで行けるハルビンは、夏場だけではなく冬場も楽しめる観光地です。
建築物も中国式はもちろん、ロシア・ヨーロッパ式の建物もあり、市内観光だけでもバラエティー豊かに楽しめるのが特徴ですね。
冬場は極寒ですので、防寒対策をしっかりすれば大変楽しめること間違いなしの都市です。
様々な観光を楽しめるハルビンへ行ってみませんか?