オーロラが見れるアラスカってどんなところ?
アラスカはアメリカ合衆国の州の一つ。北米大陸のいちばん西の端にあり、カナダをはさんだ飛び地になっています。
アラスカと聞くと思い出すのは以下のようなところでしょうか。
- オーロラ観賞
- 氷河や雄大な山々などの大自然
- グリズリーベアなどの大きな動物
- クジラやアザラシなどの海の生き物
オーロラが見られる場所は、カナダのイエローナイフやフィンランドのラップランドなども有名ですが、アラスカのフェアバンクスは「オーロラの聖地」ともいわれるほど出現率が高いところです。
アラスカ旅行に行きたい人のほとんどは、このオーロラ観賞が目的といってもいいかもしれません。
日本からアラスカへの行き方ですが、通常は直行便がないため、アメリカ・シアトルなどの主要都市で乗り継ぎ14時間~15時間です。
アラスカ観光のハイシーズン、5月から9月の間は旅行会社からチャーター便を使ったツアーが売り出されるので、それを狙うのもありです。直行便ならわずか6~7時間で到着します。
今回はアラスカ観光で大人気のオーロラ観賞をより楽しめるように、ベストシーズンやおすすめのスポット、注意ポイントなどをまとめてお伝えしていきます。
アラスカでオーロラが見れるベストな時期はいつ?
オーロラ観賞は、あくまでも自然相手。「オーロラの聖地」とはいえ、必ずきれいに見ることができるとは限りません。
でも、せっかくアラスカまで足を運ぶのなら、美しい光のカーテンが夜空を彩るところを自分の目で見たいですよね。
そこで、オーロラの出現率が高く、きれいに見える時期についてご紹介します。
オーロラのベストシーズンはいつ?
オーロラ観賞というと冬というイメージ。実際、ベストシーズンは11月から4月頃と言われています。
オーロラが見やすい条件として以下、3つのポイントがあります。
- 晴れている
- 周辺に灯りがない
- オーロラベルトに近い
冬の時期が最適といわれるのは、気温が下がると晴天率が高いこと。日が落ちるのが早く、夜が長いため、夏よりも見れる確率が上がるためです。
そのため、冬のハイシーズンは2月ですが、やや暖かくなってくる3月頃の方が、オーロラ待ちや観賞が楽かもしれません。
夏のシーズンにオーロラを見ることはできる?
実はオーロラ、夏でも見ることができます。北極圏に近い町では5月から8月までが続白夜が続くので、8月後半から9月以降を狙って行きましょう。
旅行会社のチャーター便によるツアーを選ぶなら9月ぎりぎりがおすすめです。美しい紅葉とともにオーロラ観賞を楽しめてお得ですよ。
外でオーロラ待ちをする際も、冬に比べればしのぎやすいので、むしろ快適かもしれません。
もう一つ大事なポイントとしては、新月に近いタイミングを狙うこと。月明かりは大変明るいので、オーロラを見えにくくしてしまいます。
日没後、暗くなったら1時間おきぐらいに空をチェックして、オーロラ出現を逃さないように気長に待ちましょう。
オーロラ予報
オーロラ出現の鍵を握るのは天気。オーロラツアーには、天気予報のチェックは欠かせません。旅行日数に余裕を持ち、できるだけ雲の少ない快晴の日を選びましょう。
国立研究開発法人情報通信研究機構が提供している、オーロラ予報を提供するWebサイト「オーロラアラート」。オーロラベルトでの数時間先までのオーロラの出現予報を10分刻みで提供しています。
こういった予報と天気を組み合わせて、オーロラ観賞に最適な時間や場所を予測するというわけです。こういった情報はもちろんですが、現地ガイドの長年の経験や勘も大事な要素。
旅行日数に限りがある場合、ベテランガイド付きのオーロラハンティングツアーを活用するのがおすすめ。
オーロラが出現しやすい場所を求めて移動しながら、ベストポイントを追いかけてくれますよ。
オーロラの聖地アラスカ州フェアバンクスは外せない!
フェアバンクスが「オーロラの聖地」と言われているのは、オーロラベルト近郊にあるためです。
オーロラベルトというのは、北緯64度から70度にある地域で、地球の磁場が強い場所のこと。太陽からのフレアが引き寄せられ、あのように幻想的な美しい色合いの光の帯が出現するのです。
アラスカの中でも、フェアバンクス、チナ温泉(フェアバンクスから車で約1時間半程度の街)の2つの町がオーロラ出現率が高いことで知られています。
実はフェアバンクス、晴天率が非常に高く、年間で240日前後オーロラが発生しているとか!冬の気温は平均マイナス13度前後と低いことから、空気が澄んでよりはっきりと見えるというわけです。
夏と冬のハイシーズンには、フェアバンクスに直行する日本からのチャーター便も飛ぶようなので、現地での「オーロラ待ち」時間も長くとれますね。
オーロラを見るなら「チナ温泉」がおすすめ!
フェアバンクスと並んで、オーロラ観賞におすすめなのがチナ温泉。リゾートの周りには人家やお店などがないため、観賞の邪魔になる灯りがないのがメリットです。
また、北米では珍しい源泉かけ流しの露天風呂があるのも、日本人にはうれしいポイント。運がよければ、お湯につかりながら、オーロラが見れることもあるそうですよ。
ちなみに露天風呂は水着着用です。忘れずに持参しましょう。
チナ温泉には、24時間オープンしている待機場所があります。暖かな部屋でお茶を飲んだり、おしゃべりしながらオーロラ出現を待つのもいいですね。
チナ温泉は日帰りもできますが、リゾートに宿泊も可能。氷の彫刻やバーなどがある「オーロラ・アイス・ミュージアム」も人気で、ゆっくり滞在しながら、オーロラ三昧はいかがでしょうか。
アラスカでオーロラを見る時の注意ポイントや服装について
オーロラ観賞は長時間、外で待機することが多いので、どんな服装ででかけたらいいのか心配ですよね。季節ごとに注意するポイントをお伝えします。
夏のオーロラ観賞はどんな服装?
アラスカは北欧などと同じぐらいの緯度にあります。5月から9月が夏といわれていますが、平均気温は13度~16度ぐらい。日本でいえば春や秋ぐらいのイメージでしょうか。
夜になると気温がぐっと下がります。特にフェアバンクスは、温度のアップダウンが激しい内陸性気候なのでご注意を。
オーロラ観賞の時は、防風効果のあるウインドブレーカーや場合によってはフリース、セーターを下に着るなど寒さ対策を万全にしていきましょう。
アラスカにはアウトドアショップもたくさんあるので、現地調達してもいいかもしれません。
冬のオーロラ観賞はどんな服装?
冬は氷点下の日も珍しくないフェアバンクス。時にはマイナス20度という日もあるようです。
肌が直接外気に当たる面積を、できるだけ少なくするのがポイント。帽子、耳あて、フェイスマスク、マフラー、スキー用手袋、スノーブーツでしっかりガードしましょう。
冬山用のアウターやダウンジャケットはもちろんですが、暖かな空気の層を作ってくれるような重ね着テクニックも大切。
風を通さないようなジャケットの下に薄手のダウンを重ね着するなど、工夫してみましょう。
ツアーによっては、防寒具のレンタルを用意しているところもあります。荷物を少なくしたい時は、そういうサービスを活用するのも手です。
アラスカでオーロラの写真を上手に撮るポイント
オーロラを含め、夜景をきれいに撮影するのは至難の業。スローシャッターで撮るのでブレやすくなります。
スマホやコンパクトカメラでも撮影できないことはないですが、できれば一眼レフカメラで。いずれのカメラの場合でも、三脚は必要です。
暗い中で絞りやシャッタースピードなどを、変更しなければならないので、使いなれたものを持って行くのがおすすめです。
また、出現したとしても、あっという間に消えてしまうこともしばしば。出現したらすぐにでもシャッターが切れるよう、準備しておきましょう。
また、フラッシュは必ずオフにするのを忘れずに。
現地ツアーの中には、写真撮影のレクチャー付きのものもあります。プロのアドバイスを受けながら撮れるので安心。オプションでポートレート撮影をしてくれるところもあります。
アラスカでベストなオーロラ観賞をするまとめ
オーロラが見られる国は他にもありますが、年間出現率が240日前後というフェアバンクスがあるアラスカは、やはり驚異的。
出現するまで何日も待機することが多い、オーロラ観賞では嬉しい限りです。
夏でも見られますが、ベストシーズンは夜が長く気温が下がる冬。確実にオーロラを見たいという場合は、防寒対策を万全にして、ハイシーズンといわれる2月や3月を狙ってお出かけください。