パスポートの申請は、戸籍謄本でも戸籍抄本でもどちらでもOK
パスポートの切替申請の場合、戸籍謄本・戸籍抄本は不要
いま持っているパスポートが有効期間中の場合、切替の申請に戸籍謄本・戸籍抄本は基本的には必要ありません。
パスポートの切替申請は残っている有効期間が1年未満になった段階で可能になります。
住民票がある都道府県ではなく、現在住んでいる住所の都道府県で切替申請する場合は、住民票の写しの提出が必要です。
有効期限が切れてしまっている場合は戸籍謄本・戸籍抄本が必要になります。
パスポートを紛失した場合、戸籍謄本・戸籍抄本は必要
うっかり紛失してしまったり、盗難にあってしまった場合の手続きには戸籍謄本・戸籍抄本が必要です。
普段あまり使わないパスポート、うっかり家の中で失くしてしまっている場合もありますよね。
そんな時はすぐに再発行の手続きを始めましょう。
パスポートを失くしてしまって再発行する場合は、パスポートセンター窓口で紛失届を提出します。
紛失届に必要なものは以下のものです。
- 紛失一般旅券等届出書
- 紛失・焼失を証明する書類(警察からもらう遺失届証明書など)
- パスポート用写真
- 本人確認書類(免許証等)
パスポートセンターで紛失届けを出す前には警察へ届け出をしてから行きましょう。
その後、再発行手続きとなりますが、その際には戸籍謄本、または戸籍抄本の提出が必要です。
再発行に必要なものは以下ものです。
- 一般旅券発給申請書
- 戸籍謄本または戸籍抄本
- パスポート用写真
それぞれ1通・1枚ずつ用意しましょう。
紛失届提出から新しいパスポートを受け取れるまでにかかる日数は、平日のみのカウントで約10日前後。
土日祝日、年末年始(12/29~1/3)はカウントされませんのでお気をつけて!
パスポート期限切れは、更新ではなく新規申請。再発行は?紛失に注意!パスポートの期限が切れたら、更新ではなく新規申請になる パスポートの有効期限が切れた場合には...
パスポートの記載内容が変更になった場合、戸籍謄本・戸籍抄本は必要
パスポートが有効期限内であっても、本籍地や氏名の変更がある場合は戸籍謄本または戸籍抄本が必要です。
結婚などで苗字が変わった後に申請する時は必要ということです。
ちなみに、結婚してすぐの新婚旅行、旧姓のパスポートのままで行けるかどうかが気になりますよね。
航空券とパスポートの氏名が同じであれば、旧姓のパスポートで問題ありません。
パスポートの申請に必要な戸籍謄本と戸籍抄本の違いは?
戸籍謄本と戸籍抄本の違いとは。
それはざっくり言うと「全体」か「一部」かの違いです。
「戸籍」とは一体なんの書類かというと、本籍地の筆頭者氏名など、戸籍に関わることが記載された書類です。
そして戸籍謄本も戸籍抄本も、戸籍原本の写しです。
私たちが請求できるのは常にこの「写し」ということになります。
では、戸籍原本はどうなっているのか言うと、
本籍地のある役所で管理されています。
戸籍謄本は「こせきとうほん」、戸籍抄本は「こせきしょうほん」と読みます。
「謄本」は戸籍全体、「抄本」は戸籍の一部ということを意味しています。
つまり、「戸籍謄本」とはその戸籍に入っている全員分の写し、「戸籍抄本」とは戸籍に入っている一部の人についての写し、ということになります。
そのため、役所では戸籍謄本のことを「全部事項証明書」、戸籍抄本のことを「個人事項証明書」という名称で扱っています。
紙ベースの時は「戸籍謄本」「戸籍抄本」と称されていましたが、戸籍がデータ化されてからは「全部事項証明書」「個人事項証明書」という名称に変わっています。
ではパスポートの申請の時はどちらを提出すればいいのか、悩むかもしれませんよね。
パスポートの申請の際にはどちらでもOK。
プライバシーや個人情報が気になる方は、自分の情報だけが記載されている「抄本」がいいでしょう。
パスポートの申請に必要な戸籍謄本・戸籍抄本はどこで取れる?
戸籍謄本・戸籍抄本を取る方場合、本籍地が分かっていないといけません。
本籍地がわからない場合
戸籍謄本も戸籍抄本も本籍地がわからないと請求することができません。
本籍地がわからない時には、まずは確認をしましょう。
本籍地を確認できる方法はいくつかあります。
- 住民票を請求
- 運転免許証で確認
- 家族に聞いてみる
住民票は本籍地を記載したものを交付してもらい、確認しましょう。
運転免許証にはICチップが内蔵されていて、そこに本籍地の情報も入っています。
警察署、運転免許試験場、免許更新センターに内容を確認できる端末「IC免許証記載内容確認装置」がありますので、それを使って確認可能です。
端末操作には免許証交付の際に設定した暗証番号が必要なので、覚えていない場合は窓口で確認しましょう。
あるいは古い免許証を捨てずにお持ちの方は、本籍地が記載されているので、その時点から変更がない場合はそれを見ることでも確認ができます。
または、両親や兄弟など家族に聞いてみるというのも手取り早い方法ですね。
パスポートの申請に必要な戸籍謄本・戸籍抄本を、本籍地の窓口で取得する場合
戸籍謄本・戸籍抄本を本籍地のある役所の窓口で請求する場合に必要となるものは以下になります。
- 戸籍証明等交付請求書
- 本人確認書類
- 代理人の場合は委任状
戸籍謄本・戸籍抄本は基本的に本人、または戸籍に記載された人物だけが請求できる書類です。
特別な事情で本人ではなく代理人に依頼する場合は委任状が必要となります。
パスポートの申請に必要な戸籍謄本・戸籍抄本の発行手数料
戸籍謄本・戸籍抄本等の証明書を発行する際には手数料がかかります。
以下が、各種証明書を窓口で請求する場合にかかる手数料です。
(郵送の際にも同じ手数料がかかります)
各種証明書 | 手数料(1通分) |
---|---|
戸籍の全部事項証明書(戸籍謄本) | 450円 |
戸籍の個人事項証明書(戸籍抄本) | 450円 |
除籍の全部事項証明書(除籍謄本) | 750円 |
除籍の個人事項証明書(除籍抄本) | 750円 |
改製原戸籍謄本 | 750円 |
改製原戸籍抄本 | 750円 |
パスポートの申請に必要な戸籍謄本・戸籍抄本の発行受付時間
基本的には役所の開いている時間帯、つまり平日の朝8時半から午後5時までの時間帯に戸籍謄本や戸籍抄本の受け取りが窓口で可能です。
土日祝日・年末年始は窓口はお休みになっています。
役所によっては平日の中で午後5時以降の窓口延長時間のある曜日などが設けられていて、その時間帯に戸籍謄本や戸籍抄本の受け取りが可能な場所もあります。
もし自分が行くべき役所で窓口延長時間があって書類の受け取りに対応してくれていれば、日中に行けなくても、窓口延長がされている日を選んで受け取りに行くことも可能ですね。
戸籍謄本や戸籍抄本を受け取りに行く際は、慌てないように、前もって各役所のホームページなどで窓口が開いている時間と対応の内容を確認しておきましょう。
パスポートの申請に必要な戸籍謄本・戸籍抄本を、郵送で取得する場合
本籍地のある役所が遠方にある場合、郵送での請求も可能です。
その場合に必要なものは以下になります。
戸籍謄抄本郵送請求書
各市区町村に書式があります。
役所のHPからダウンロードができるところもありますので、該当する役所のページを調べてみましょう。
また便箋に以下の内容を書いたものでもOKなところもあります。
- 本籍と筆頭者(戸籍の最初に書かれている方)氏名
- 請求する戸籍の種類(全部記載事項・個人事項/個人事項の場合は、必要な人の氏名)
- 必要な数 (例) 戸籍個人事項証明(戸籍抄本)1通(必要な人の氏名を明記)
- 使用用途(わかりやすく具体的に)
- 筆頭者から見た請求者との続柄
- 請求者の住所、氏名、連絡先(日中対応可能な電話番号) ※もし不明点などがあった場合、役所から連絡が入る可能性があるので、日中でも連絡が取れる電話番号を記載しておくのが無難です。
返信用封筒
切手貼付けが必要です。
交付手数料
郵便局の定額小為替、または普通為替(指定受取人欄は無記載で構わない)
役所によっては現金書留でもOKなところもあります。
本人確認書類のコピー
運転免許証、健康保険証、マイナンバーカードなど。
住所が確認できるもの。
上記のものを本籍地のある役所の担当部署宛に郵送します。
1週間〜10日程度は日数を見て請求しましょう。
パスポートの申請に必要な戸籍謄本・戸籍抄本を、コンビニ交付で取得する場合
なんと、コンビニでも戸籍謄本や戸籍抄本が受け取れる場合があるってご存知ですか?
近くのコンビニで書類が受け取れたら、とっても便利ですよね。
マイナンバーカードがあれば、コンビニを利用して戸籍謄本・戸籍抄本を受け取ることが可能なんです。
コンビニを利用したいという方は、まずはマイナンバーカードを取得しましょう!
マイナンバーカードの申請や取得について知りたい方はこちらも一緒にご覧下さい。
マイナンバー交付申請
コンビニでの受け取りはすべての市区町村・コンビニで対応しているわけではないので、事前に自分の市区町村、どこのコンビニが対応しているかどうかも調べておきましょう。
こちらで対応市区町村・コンビニの一覧が確認できます。
コンビニ交付とは
現在住んでいる場所と本籍地が同じ市区町村ではない人の場合、本籍地への利用登録が必要です。
その際の手続きもこちらでご覧になれますよ!
コンビニでは、マルチコピー機を利用します。
マルチコピー機に表示される「行政サービス」という項目を選び、画面に表示される指示に従って操作していきます。
コンビニでの取得の利用時間は6時30分から23時までです。
幅広い時間帯なので忙しい方にはとっても便利です。
他の証明書も取得できるので、この際に利用できるようにしておくのもあとあと良さそうですね。
戸籍謄本・戸籍抄本以外にパスポートの申請に必要な書類
パスポートの申請に必要な書類:一般旅券発給申請書(1通)
こちらの書類はパスポート申請の窓口にあります。
また、ダウンロードして事前に入手することも可能です。
事前に入手できると窓口での記入の時間と手間が省けて便利ですね。
パスポートの申請に必要な書類:住民票の写し(1通)
申請日の6ヶ月以内に作成されているもの
パスポートの申請に必要な書類:パスポート用写真(1枚)
縦45mm×横35mm 縁なし無背景(無地/淡色) 申請日前6カ月以内に撮影
パスポートの申請に必要な書類:本人確認書類(A)1点提出でいい書類
マイナンバーカード(個人番号カード:通知カードはNG)、運転免許証など
パスポートの申請に必要な書類:本人確認書(B)2点必要な書類
上記(A)の書類がない場合は以下の1,2の中からそれぞれ1点ずつ、または1から2点提出します。
国民健康保険証、共済組合員証、国民年金証書、厚生年金証書、共済年金証書、印鑑登録証明書(登録した印鑑も必要)等
写真が貼ってあるもの
学生証、会社の身分証明書、公的機関発行の資格証明書等
パスポート更新手続きにかかる時間は?必要な書類と受取期間を確認パスポートの更新手続きはいつから可能? パスポートの有効期限が少なくなると、事前に更新手続き...
パスポートの申請が初めての時や、特別な事情がなければ戸籍謄本・戸籍抄本は不要
パスポートの切替は5年に一回、または10年に一回なので、戸籍謄本や戸籍抄本が必要なのかどうか、忘れてしまいがちですね。
でも紛失や本籍地の変更、期限切れ、氏名の変更等、特別な事情がなければ必要ありません。
めったに使わない人でも期限切れにならないよう、そして紛失を防ぐためにも、時々パスポートの保管場所と有効期限を確認してみるといいですね!