【記入例の前に】ESTAについて
ESTAの記入の前に、まずはESTAが何なのか、なぜ必要なのかをご紹介します。
ESTA(= 電子渡航認証システム)
海外へ行く場合、通常ビザ(査証)が必要となりますが、観光など短期滞在の場合には「2週間以内」、「30日間以内」、「3ヵ月以内」のように滞在可能な期間を設定し、ビザを免除している国が多々あります。
アメリカでは、そのビザ免除期間が「90日以内」と決められていますが、ビザとは別に取得しなければいけないのが、ESTA(= 電子渡航認証システム)です。
ESTAは、アメリカに入国する適格性があるか、渡航が法や安全を脅かす危険性がないかを事前に審査するための自動システムで、2009年1月より取得が義務付けられました。
ESTAは必ず日本を出発する前に、事前に取得しておく必要があり、申請後72時間以内に審査結果が出ます。
すぐに取得できるわけではありませんので、渡航が決まったら、早めにESTAを申請しましょう。
どのような人が対象?
ESTAの取得が必要なのは、観光や商用などで、ビザを取得せず、アメリカに90日間以下の渡航を予定している方です。
ニューヨークやロサンゼルスなどのアメリカ本土だけでなく、日本人に人気のハワイに行く際もESTAは必要です。
年齢や家族関係などにも関係なく、渡航する方は1人ずつESTAを取得する必要があります。
また、米国での乗り継ぎがある方もESTAが必要となりますのでご注意ください。
必要なものは?
ESTA申請の前に、以下の6点を準備しておくと、スムーズに申請できます。
- クレジットカード
- パスポート(顔写真のページ)
- 個人情報(国籍、生年月日、住所、メールアドレス、電話番号など)※英語
- アメリカでの滞在先住所と電話番号(ホテルや友人の自宅など)※英語
- 現在または最後の勤務先の情報(日本での勤務先など) ※英語
- メモ用のペンとノート、またはプリンター(印刷用)
ESTA申請は公式ウェブサイトで
ESTAは、簡単にウェブサイトから申請ができます。
日本語へ表示を変更できますので、英語が苦手な人でも安心して記入できます。
ESTAの申請ができるサイトはいくつかありますが、公式ウェブサイト以外のサイトを利用すると、うまく取得できなかったり、多額の手数料が追加されたりとトラブルも多いので、下記のESTA公式ウェブサイトがおすすめです。
●ESTAの公式ウェブサイト●
https://esta.cbp.dhs.gov/esta/application.html?execution=e2s1
ESTAの申請費用と支払い方法
■申請費用
14ドル (2019年6月現在)
※料金改定などがなく、14ドル以外の費用が表示された場合は、公式ウェブサイトかどうか再度、確認してみてください。
■支払方法
クレジットカード
※現金や振込での支払いはできませんのでご注意ください。
ESTAの有効期限
有効期限:「2年」
一度ESTAを取得すれば、期限内は何度でもアメリカへ入国することが可能です。
しかし、その2年の間にパスポートの期限が切れる場合はESTAも同時に失効します。
また、パスポートを新規に取得した場合や名前、性別、国籍などを変更した場合、ESTA申請時に記入した回答に変更がある場合なども再申請が必要となります。
【記入例でチェック】ESTAの申請ステップ①:新規の申請
ESTAの公式申請サイトへ
まずは、ウェブサイト(ESTA公式ウェブサイト)へアクセスします。
その際に、上記の必要なもの6点を用意しておきましょう。
一定時間操作されなかったり、記入に時間がかかってしまうとタイムアウトとなり、もう一度最初から記入が必要になる場合もございますので、ご注意ください。
個人による申請
「個人による申請」とは1人で1つの申請を行い、支払いも1人分となります。
グループによる申請
ご家族や団体での渡航の場合、「グループ申請」も可能です。
最大50件まで、まとめて申請ができますし、申請者全員分を一括で支払うこともできます。
※グループ申請したメンバーが、全員一緒に渡航する必要はありませんのでご安心ください。
同意事項【セキュリティ/免責事項】
申請ボタンをクリックすると「セキュリティに関する通告」が出ます。
読んだら「確認&続行」をクリックします。
次に、「免責事項」と「Travel Promotion Act (TPA) of 2009」のページへ移ります。
ESTAに関する注意事項や説明などが記載されていますので、しっかり読んで、理解しておきましょう。
読んだあとは、それぞれの「はい、私は上記の説明を読み、内容を理解し、これらの条件に合意します。」にチェックをし、「次へ」をクリックします。
【記入例でチェック】ESTAの申請ステップ②:旅券をアップロード
次にESTA申請者の情報を記入する画面になります。
写真撮影が可能な端末を使って申請する場合は、「旅券をアップロード」というボタンをクリックし、パスポートの顔写真ページを撮影することで自動で読み込むので、記入の手間が省けます。
また、パスポートの顔写真ページを写真にとって保存している場合は、その写真をアップロードすることができます。
【記入例でチェック】ESTAの申請ステップ③:申請者情報の入力
旅券をアップロードして読み込まない部分や手入力の場合は、「旅券をアップロード」の下の「パスポートの見本:詳細の表示」を確認しながら、間違えないように記入していきましょう。
一般的な回答をもとに記入例をご紹介します。
「※」印のある欄は記入必須事項で、どうしてもわからない部分には「UNKNOWN」と入力してください。
入力は、全て英語です。
ESTA申請者/パスポート情報
姓: 名字 <例> YAMADA
名: 下の名前 <例> TARO
性別: 男性 or 女性 を選択
他の名前または別称を通用していますか?: いいえ を選択
生年月日: 1 / 1月 / 1990年 ※日/月/年の順
出生した市区町村名: 県名ではなく区や市 <例> FUKUOKA-SHI
出生国: JAPAN(JPN) を選択
パスポート番号: アルファベット2文字 + 数字7文字 <例> TK1234567
市民権: JAPAN(JPN) を選択
発行日: 1 / 4月 / 2018年 ※日/月/年の順
発行した国: JAPAN(JPN) を選択
有効期限: 1 / 4月 / 2028年 ※日/月/年の順
どこか他の国から、これまでに渡航用のパスポートまたは国家身分証明書を発給されたことはありますか?: いいえ を選択
別の市民権・国籍
今現在、あなたはどこか他の国の市民あるいは国民ですか?: いいえ を選択
これまでにどこか他の国の市民または国民だったことはありますか?: いいえ を選択
GEメンバーシップ
あなたはCBP Global Entryプログラムのメンバーですか?: いいえ を選択
両親
姓: 名字 <例> YAMADA
名: 下の名前 <例> MASAO
姓: 名字 <例> YAMADA
名: 下の名前 <例> HANAKO
あなたの連絡先情報
英語表記での住所は、日本とは逆の並びになりますのでご注意ください。
ホームアドレスライン1: <例> 1-2-3 HAKATAEKIMAE
ホームアドレスライン2 : <例 > HAKATA-KU
アパートメントの部屋番号: <例> 101
市区町村: <例> FUKUOKA-SHI
州/都道府県/地方: <例> FUKUOKA
国: JAPAN(JPN) を選択
電話のタイプ: 自宅、勤務先、携帯、その他 から選択
国番号+電話: JAPAN(JPN)(+81) を選択 / 最初の「0」は記入しない <例> 9012345678
電子メールアドレス: <例> [email protected]
電子メールアドレスを確認する: <例> [email protected] ※もう1度記入
ソーシャルメディア (オプション)
facebookなどのソーシャルメディアを記入する項目ですが、必須ではないので、記入の必要はありません。
勤務先情報
現在または過去に勤務経験がありますか?: はい を選択
※働いていない方は、いいえ を選択
役職名 : ない場合は入力しなくて良い
雇用主名: <例> ○○ Bank ※英語で記入
ホームアドレスライン1: <例> 1-2-3 HAKATAEKI CHUOGAI
ホームアドレスライン2 : <例> HAKATA-KU
市区町村: <例> FUKUOKA-SHI
州/都道府県/地方: <例> FUKUOKA
国: JAPAN(JPN) を選択
国番号+電話: JAPAN(JPN)(+81) を選択 / 最初の「0」は記入しない <例> 921234567
「次へ」をクリック
【記入例でチェック】ESTAの申請ステップ④:渡航情報
次に「渡航情報」のページになります。
渡航情報入力
米国渡航目的は、他国へ乗り継ぐためですか?: いいえ を選択
乗り継ぎのためにESTAを取得する場合は、「はい」を選択しましょう。
国内の連絡先情報
アメリカでの滞在ホテルや友人宅などを記入しましょう。
氏名: ホテル名や友人の名前など <例> Sheraton waikiki
ホームアドレスライン1 : <例> 2255
ホームアドレスライン2 : <例> Kalakaua Ave
アパートメントの部屋番号:
市区町村 : <例> Honolulu
都道府県: <例> Hawaii
国番号+電話: UNITED STATES(USA)(+1) を選択 <例> 8089224412
米国滞在中の住所
「□上欄の米国内の連絡先と同じ」を選択すると、自動的に上記の情報がコピー&記入されます。
ホームアドレスライン1 : <例> 2255
ホームアドレスライン2 : <例> Kalakaua Ave
アパートメントの部屋番号:
市区町村 : <例> Honolulu
都道府県: <例> Hawaii
米国内および米国以外の緊急連絡先情報
渡航中、日本にいる家族や現地にいる友人などの連絡先を記入しましょう。
姓: 名字 <例> SATO
名(下の名前): 下の名前 <例> HIROSHI
電子メールアドレス: <例> [email protected]
国番号+電話: JAPAN(JPN)(+81) を選択 / 最初の「0」は記入しない <例> 9012345678
「次へ」をクリック
【記入例でチェック】ESTAの申請ステップ⑤:適格性に関する質問
適格性に関する質問は、身体的、精神的な疾患があるか、薬物乱用者や依存症かどうか、逮捕または有罪判決を受けたことがあるかなどの質問が、全9問ありますので、該当するものがなければ全て「いいえ」を選択しましょう。
■権利の放棄
申請内容に関する証明 → チェック
第三者による代理申請の場合 → 代理申請の場合はチェック(本人申請の場合は不要)
【記入例でチェック】ESTAの申請ステップ⑥:申請内容の確認
今まで記入した内容を確認&訂正することができます。
間違いがなければ「確認&続行」をクリックします。
全ての項目を確認し終わると、最後に「検証」の項目が追加されますので、ご自身の「パスポート番号、発行した国、姓、生年月日」を入力しましょう。
【記入例でチェック】ESTAの申請ステップ⑦:支払い
全ての記入が完了しましたら、「氏名、生年月日、申請番号、パスポート番号、現在の申請状況」が表示されます。
ESTAの申請状況を確認する際に必要になりますので、必ず印刷するかメモを取っておきましょう。
支払い前のため、申請状況は「支払いが完了してません」と表示されます。
料金を確認後、免責事項の欄にチェックを入れ、「今すぐ支払う」で支払い手続き画面へいきましょう。
※支払期限が表示されますが、支払わない限り審査が開始されないので、そのまま支払い手続きを進めることをおすすめします。
支払い方法:クレジットカード を選択 ※記入は英語です。
国: JAPAN
請求書送付先住所: <例> 1-2-3 HAKATAEKIMAE
請求書送付先住所: <例 >HAKATA-KU
市区町村: <例> FUKUOKA-SHI
都道府県: <例> FUKUOKA
郵便番号: <例>812-0011
口座名義人: <例> TARO YAMADA
カード番号: <例>1234 5678 9123 4567
有効期限: 01/25
「続行」をクリックして、申請完了です!
【記入例でチェック】ESTAの申請ステップ⑧:申請状況の確認
申請が完了すると、申請確認画面へ移り、「保留中です」と表示されます。
申請後すぐに審査結果が出る「即時審査」は廃止されたため、申請後は一旦「保留」の表示になります。
早い場合は数時間後に審査結果が表示されますが、原則72時間以内に回答されることになっています。
特にメールなどでのお知らせはありませんので、定期的に自分でウェブサイトにアクセスし、確認しましょう。
申請状況の確認方法
①ウェブサイトの「既存の申請内容を確認」を選択する
②「個人申請の状況確認」もしくは「グループ申請の状況確認」をクリックする
- 申請番号をメモ、もしくは印刷している場合 →「私は申請番号がわかっています」 パスポート番号、生年月日、メモまたは印刷しておいた申請番号を記入します。
- メモや印刷を忘れた場合、又は失くしてしまった場合 →「私は申請番号がわかりません」 パスポート番号や市民権(=国籍)、 発行日、 有効期限、生年月日 を記入しましょう。
申請ステータスの見方
申請ステータスは3種類あります。
「許可」
ESTAの承認がおり、ビザ免除プログラムでの渡米が可能です。
特に空港での提示等は必要ありませんが、申請番号や有効期限が記載された画面は印刷し、出発当日は忘れないように持参しましょう。
「保留」
審査中です。
しばらく時間をおいて、再度、確認しましょう。
「拒否」
申請が拒否されました。
このままでは渡航できませんので、最寄の大使館や領事館でビザ(査証)の申請が必要です。
【記入例あり】自分でできるESTA申請・まとめ
アメリカへ行く際に、必ず事前取得が必要な「ESTA」。
初めて申請する方は、ちゃんと取得できるか不安かもしれませんが、そんなに難しいわけではなく、自分で取得することも可能です。
ESTAの申請を忘れたり、出発前ギリギリに申請して、ずっと保留のまま、なかなか許可が出なかったりと、ESTAに関するトラブルもときどき発生してますので、アメリカへ行くことが決まったら、なるべく早く申請しましょう。