大好き派と大嫌い派で評価が分かれる!マーマイトとはどんな食べ物?
皆さんは、マーマイトをご存知でしょうか?
マーマイトはイギリスで作られた発酵食品で、外見は黒に近い茶色、強い臭いと、何とも言えない衝撃的な味で、現地の人でも大好き派と大嫌い派に綺麗に分かれる食品です。
日本でいうなら、納豆のような立ち位置の食べ物と言えるでしょう。
日本国内ではなかなかお目にかかれませんが、イギリスを始め、旧イギリス領のオーストラリア、ニュージーランドでは、よく食べられています。
イギリス、オーストラリア、ニュージーランドなどの国の食料品店では、どんなに小さいお店だとしても、マーマイトの取り扱いが必ずあるほどの一般的な食べ物です。
今回は、マーマイトについて、栄養面、販売店、レシピなど、いろんな角度から詳しくご紹介していきましょう。
マーマイトは栄養抜群!栄養がありすぎて輸入禁止になったことも!
実は、マーマイトはものすごく栄養が豊富な食品です。
マーマイトの材料は、ビールを作る際にでたビールの粕を使います。
これらを酵母とし、使られた発酵食品です。
ヨーグルトしかり、納豆しかり、発酵食品は独特な見た目、臭いをしていますが、どれも健康食品としてあげられる程、栄養満点のものばかりです。
マーマイトにどれくらいの栄養が含まれているかというと、5 g舐めれば1日に必要な栄養素の結構な部分を取ることができると言われるほどです。
特にビタミンB群が豊富で、B1,B2,B3がとても多く含まれています。
これらのビタミンから得られる嬉しい効果は、糖質の分解を助けてくれるので、血糖値を下げてくれたり、細胞の再生を促し、その結果、髪の色艶が良くなったり、体の成長を助けてくれます。
マーマイトには、他にも葉酸や、鉄分も多く含まれているので、妊婦さんには本当にオススメしたい食品なのです。
そんなスーパー食品のマーマイトですが、あまりの栄養価の高さに、デンマークでは一時輸入禁止にもなったことがあります。
理由は、栄養価が高すぎて、逆に体に害をなすのでは?ということでした。
その後、デンマーク国内での調査の結果、マーマイトを食べることによって、過剰に栄養素を取ったとしても、健康面で害をなすことはないという結果が出たので、現在では輸入を再開したそうです。
マーマイトが品薄でパニックに?ニュージーランドで起きた事件!
マーマイトをこよなく愛すニュージーランドで、マーマイトにまつわる大きな事件がありました。
ニュージーランドの大地震について、皆さんは覚えておられるでしょうか?
2011年に、歴史に残るほどの大地震が、ニュージーランドを襲いました。
その大地震で、ニュージーランドの主要都市の一つの、クライストチャーチという街が崩壊してしまったのです。
そこにはマーマイトの製造工場があったのですが、地震の影響で、工場が使えなくなり、マーマイトが品薄になってしまいました。
普段品切れになどなるはずもないほど、並べられているマーマイトが、食料品棚から消えてしまったのです。
これにはニュージーランドの国民は大混乱。
彼らにとって、マーマイトは日常に欠かすことの出来ない食品だったからです。
ニュージーランドの人達は、なんとかしてマーマイトを手に入れたいと、そこら中を探し回りました。
ですが、大手スーパーマーケットを始め、食料品店ではもうほとんど見つけることができません。
そこで、オンラインショップや、オークションに手を出し始めました。
その時に売られていたマーマイトの値段は、普段の30倍以上にも跳ね上がっていたのです。マーマイト工場が再び動き出すまで、マーマイトの高価売買は行われ続けました。
この事件からも、どれだけニュージーランド人がマーマイトを愛しているかということが現れていますね。
あなたは好き?嫌い?イギリスのマーマイト遺伝子プロジェクト!
マーマイトは、開発元のイギリス国内でも、好き嫌いがはっきり分かれる食品です。
本当にはっきりと、大好きと大嫌いに分かれます。
これがないと生きていけない!/毎日食べてる!/無くならないように、買い置きをしている。という大好き派に対し、大嫌い派は、意味がわからない/何がいいのか理解できない/臭いも見た目も強烈で、気持ち悪いなどの完全否定的な意見が目立ちます。
これらの人々の反応から、マーマイト社は、誰もが思いつかないような、面白い実験をしました。
スタンフォード大学と共同で実験したのは、マーマイトの好き嫌いは遺伝子で決まるのか?ということです。
人々の唾液のサンプルを分析・調査した結果、
- マーマイトの好き嫌いは、遺伝子で決まる。
- マーマイトの好き嫌いは遺伝せず、マーマイトを嫌いな親から、マーマイトが好きな子供が生まれる可能性もある
ということだそうです。
要するに、マーマイトが好きな人は、遺伝子レベルで好きになるし、嫌いな人は細胞の一つ一つがマーマイトを受け入れない。
ということになりますね。
この実験に使われた検査キットは、イギリス国内で購入できるそうです。
興味のある方は、購入してみてはいかがでしょうか?
まずいと噂のマーマイト。実際はどんな味?
一部の人々には絶大な人気を誇り、また、一部の人々には、あれは食べ物ではないと言わせるマーマイトとは、どんな味なのでしょうか?
色は黒に限りなく近い茶色で、臭いはなんとも言い表せない臭いだそうです。
そして、気になる味は・・・
- 塩辛い
- なんかよくわからない
- 喩え難い味
など言われています。
原材料もビールの粕ですから、ハマる人はハマるけれど、ハマらない人はハマらないというのも、なんとなく理解できます。
とても癖のある食べ物のようです。
日本のもので表すならば、マーマイトのポジションは、納豆が当てはまるのではないでしょうか?
納豆も好き嫌いがはっきりしますしね。
マーマイトはどんな食べ方をするの?
マーマイトの生みの親、イギリスをはじめ、オーストラリア、ニュージーランドなどでは、毎日のように、マーマイトが食べられています。
マーマイトはペースト状のもので、マーガリンと同じように、パンにマーマイトを塗って食べるのが一般的なようです。
マーマイトだけを塗って食べると味が強すぎるので、先にバターをたっぷり塗ってから、うすーくマーマイトを塗ると食べやすいんだとか。
無糖のピーナッツバターも、相性がいいのだそうです。
彼らにとって、マーマイトトーストは、私たちにとってのご飯に梅干しのようなもので、朝食としてよく食べられています。
また、クラッカーやチーズにマーマイトを塗って食べたり、お肉の煮込み料理の隠し味にマーマイトを入れたりします。
直接舐めるのはお勧めしません。
マーマイトの癖のある味は、ダイレクトに味わうには強すぎます。
本場の人でも、直接舐めるのはなかなかつらいらしいですよ。
マーマイトを使った料理も!簡単レシピを紹介!
とても栄養価が高いマーマイト。
味は好きじゃないけど、栄養は取りたいから、なんとか美味しく食べる方法はないかと、マーマイトの食べ方について、レシピを研究している人は多いようです。
ここからは、マーマイトを美味しく食べるためのレシピを1つ紹介しましょう。こちらはマーマイトのホームページに載っているレシピです。
MARMITE BREAKFAST POPOVERS
まず材料はこちらの6つです。
- 小麦粉 大さじ1
- 卵 1個
- カッテージチーズ 大さじ2
- マーマイト
- スライスハム
- マッシュルーム
*スライスハムとマッシュルームは、細かく刻んでおく
そして作り方は以下のようになります。
- ボールに小麦粉、卵、カッテージチーズ、マーマイトを入れ、泡立て器で混ぜる。
- ハムとマッシュルームを入れる。
- 少しオイルを入れたフライパンを、中火くらいの火にかけ温める。
- 均等に5枚分に分けて焼く。
- 黄金色になるまで待つ。
- サクサク感が出たら、楊枝で記事を刺し、抜いた時に生地がつかなければ、焼けている証拠。焼けたらお皿にあげて出来上がり。
マーマイトは成城石井やカルディでも買える!
ここまで読んでいただいて、マーマイトは一体どんな味なのか、興味を持たれた方もいるのではないでしょうか?
食べてみたいけど海外に行って買ってくるのは無理!そんな方も大丈夫です。
ちゃんと日本に居ながらマーマイトを手にいれることはできます。
日本にはたくさんの輸入食品の専門店があります。
代表的なのはカルディですね。
今やだいたいどこの県でも、店舗を見つけることができる、大きな輸入食品店です。
カルディでは、大体の700円ちょいくらいの価格で、そこまで高いというわけではありません。
また、オンラインショップもありますので、カルディの店舗が近くにないという方は、ネットで購入可能です。
他にも、成城石井にも取り扱いがあるようです。
ご自宅の近くの輸入食品専門店に行ったら、マーマイトを見つけられる確率は、十分にあります。
大体は、パン用のペーストが置いてあるブースにあるようです。
見た目がチョコレートペーストに似ているので、間違って買ってしまう人もいるかもしれませんね。
また、アマゾンや楽天などのオンラインショップでも販売してますので、出かけなくてもぽちっとクリックするだけで簡単に買うことができます。
意外と簡単にマーマイトは手に入るようです。
【番外編】マーマイトには似た商品もいっぱい!
ここまで紹介してきたマーマイトですが、実は似たような商品が、世界のいろんな地域で販売されています。
一番有名なのは、ベジマイト。
ベジマイトとは、オーストラリアで作られた、マーマイトそっくりのペーストです。
マーマイトは赤色のパッケージなのに対し、ベジマイトは黄色で、パッケージの色以外は見た目もそっくり。
原材料も同じビールの粕で、栄養面はというと、こちらもそんなに変わりません。
味はマーマイトに比べて、少し苦味があるらしい・・・そんな程度の違いです。
中にはベジマイトの方が食べやすいという人もいますが、成分的にはあまり変わらないので、食べやすいと言っても微々たるものでしょう。
次にビタマイトを紹介しましょう。
ビタマイトは、ニュージーランドで作られたマーマイトで、イギリスのマーマイトをモデルに、ニュージーランド人が食べやすいものに変えたものです。
塩味を抑えた味付けになっているので、本家マーマイトに比べ、少しマイルドな味がします。
ニュージランドの食料品店では、マーマイトの近くに並べられることが多いです。
実は、スイスにも似たような食べ物があり、名前をセノヴィと言います。
マーマイトとセノヴィの違いは入れ物です。
セノヴィは瓶ではなくチューブに入って売られているので、ちょっと歯磨き粉のように見えます。
中身はほぼほぼ一緒なのですけどね。
スイス軍の兵士の備品にも加えられているようで、そこからも栄養価の高さが伺えますね。
マーマイトの仲間たちの一部を紹介しました。
どれも対して味の違いはないとのことなので、マーマイトが好きな方は、いろいろ試してみるのも楽しいのではないでしょうか?
逆に、マーマイトが嫌いな人は、食べない方がいいかもしれませんね。
一度は食べてみるべし!マーマイト!
ハマる人はとことんハマってしまうマーマイトは、外国では当たり前に販売されているのに、日本では普通のスーパーには取り置きがありません。
まだ、日本人には広まりきっていない、未知の食べ物なのです。
この記事を読んで、少しでもマーマイトに興味を持たれた方は、是非輸入食品店で、マーマイトを購入してみてください。
もう絶対離れられないと思うか、もう二度と食べたくないと思うかは、あなた次第。
どちら側でも衝撃を受けること間違いなしですよ!