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2018/12/21

経済破綻のナウル共和国。国が消息不明?難民受け入れや中国との関係

皆さんは、ナウル共和国という国を知っていますか?ほとんどの人が初めて聞く国の名前でしょう。
どこにあるかも、どんな国かも、馴染みがたいためイメージすらしにくい国です。

他の外国と大きく異なり、観光ガイドブックもなければ、インターネットでもあまり情報を得ることができない未知の国です。

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ナウル共和国ってどんな国?

最初に、ナウル共和国という国について解説します。
英語名では、Republic of Nauruというように呼ばれています。首都はヤレンとされていますが、完全な首都という考え方ではありません。政府の機関などが集まっていることから首都というふうにいわれています。

ナウル共和国は日本より2時間早く、サマータイムはありません。年間を通してあまり気温の変化がなく、年間の平均気温は約27度です。

ナウル共和国政府のホームページ(英語)

ナウル共和国の地理

ナウル共和国は太平洋南西部に位置しているとても小さな国です。元はサンゴ礁だった場所にできた島とされています。
太平洋周辺の島からも離れており、完全に孤立した状態です。

国の大きさは、約21㎢です。バチカン市国やモナコ共和国に次いで世界でも最も小さな国のひとつに入っています。
そのため数時間もあればレンタカーなどで島内を一周できます。

太平洋の島国のため、海がとても綺麗な国です。ビルなどの大きな建物もないため、日本では見ることができないような自然に囲まれた景色を見ることができます。

ナウル共和国の人口

ナウル共和国の人口は約1.4万人です。2万人に満たない人口は、世界でも極めて人口が低い国です。
国の経済事態が破綻しているため、正確な人口は把握できていません。
ミクロネシア系の民族が多く、キリスト教が主な国の宗教です。

人口が少ない国ですが小学校など、地元の子どもたちが通える学校もあります。

ナウル共和国の国旗

この青い国旗がナウル共和国の国旗です。
この国旗初めて見たという人も多いでしょう。

この青色の国旗は太平洋に囲まれた国、黄色は赤道を意味しています。ナウル共和国は赤道から近い国でもあります。

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リン鉱石で栄えたナウル共和国はベーシックインカムを導入

ナウル共和国は古くは、農業や、漁業など島国ならではの職業で生計を立てる人が目立っていました。
しかし、1900年頃からリン鉱石の採掘や他国への輸出が盛んになり、それまで島国ならではの生活をしていた国民の生活自体も一気に変わりました。

リン鉱石の採掘や輸出に成功したことで、国の経済は一気に豊かになりました。
中国や周辺のミクロネシア諸国から出稼ぎにきた労働者も最盛期は多く、その周辺諸国や他の外国と比べも、最も経済的に反映した国のトップに君臨していました。

リン鉱石で繁栄した国は、税金は無料で、病院や学校なども無料で国民に提供していました。
それだけではなく、ベーシックインンカムを導入し、リン鉱石で得た膨大な国の収入の一部を元にお年寄りだけではなく、年代を問わず全ての国民へ、日常生活ができるお金を国から支給していました。

そのベーシックインカム導入により、国民は外国人出稼ぎ者に労働を任せ、多くの国民は働くことなく、ベーシックインカム制度で得た収入を頼りに生活をしていました。

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リン鉱石が枯渇した後のナウル共和国。国が消息不明?失業率は?

しかしこのような豊かな生活も長くは続きませんでした。1990年頃から徐々にリン鉱石は衰退し、国民の生活も一気に変わりました。
それまでリン鉱石ひとつに頼っていた国は、他の産業もほとんどなく国の経済や財政が破綻した危機的状況に陥りました。

国の財政が破綻したことにより、日常生活に欠かせない食料や電気、水道など全て不足に陥り、以降そして現在もオーストラリアやニュージーランド、日本などから食料や経済の援助を受けています。

失業率は90%以上と言われるほど、働いていない人も多く、それまでベーシックインカム制度で働いていなくても収入を得ていた国民たちは働くことの意欲や意味を知らない人も多くいます。
小さい島国では働けるような会社やお店もほとんどなく、政府の機関を除いては民間の会社もほとんどありません。一時はホテルや不動産などでリン鉱石以外での産業を模索した時期もありますが、どれも成功しませんでした。

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ナウル共和国には難民が多い?肥満も多いって本当?

ナウル共和国の難民問題はオーストラリアと深い関係があります。
アフガニスタンなどのオーストラリアの難民を受け入れることで、経済的援助を受けていました。難民はナウルで日常生活の制限や虐待など、現在も問題視されています。

またナウル共和国自体を、オーストラリアにある小さい島や太平洋周辺の島へ全住民を移住しようという、計画も一時はありました。しかし地元住民の反対や職業、習慣の違いなどから、そう簡単にはいかず、どの案も移住とまでは行きませんでした。

一方で、ナウル共和国は肥満が多い国としても知れてています。
その理由としては、ほとんどの物資をオーストラリアやニュージーランドからの輸入のため、脂っこいものやインスタント食品も日常的に多く食べています。食事そのものにおいて欧米化が進んでおり、高い失業率のため一日の大半を家で過ごすという人も多く、それも肥満のひとつの原因といえます。

日本では細くスラっとした体型の人が多いですが、ポリネシア系民族は肥満も多く、太っていることが富を象徴するともいわれています。しかし、この肥満は単なる肥満だけではなく、糖尿病など肥満から来る病気も大きな問題になっています。

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ナウル共和国は中国や台湾との関係が複雑

ナウル共和国は中国や台湾との関係が複雑で過去に複数回に渡って国交を断絶してきました。
中国に至ってはリン鉱石最盛期時代に外国人労働者として中国人を働かせ、多くの国民は働かず昼間から飲食店で外食などしていました。
台湾と外交を断絶し、中国と外交をすることによって資金援助を得たかと思えばその数年後には、中国と断絶し再び台湾と外交を再開し、台湾からも資金援助を受けていました。

また2003年頃には突然全ての国と連絡を絶ち国自体の消息が不明になった時期もあります。これは世界でも大きなニュースになりましたが、後で電話などの通信機器の問題だったことが分かりました。

このことからも分かるように、ナウル共和国は現在他外国からの無償資金援助なしに国として成り立たない状態です。
リン鉱石の採掘に没頭したあまり、農業など国自体で食料を生産できる環境は著しく整っていません。

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ナウル共和国への行き方は?日本からの直行便はある?

リン鉱石最盛期時代には日本の鹿児島間とナウル共和国の間で定期便が一時ありましたが、現在、日本からナウル共和国への直行便はありません

主な行き方はオーストラリアのブリスベンから飛行機が出ています。
飛行機はNauru Airlineという航空会社のみ乗り入れています。

nauru airlineへのリンク

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ナウル共和国の通貨は?英語は通じる?

ナウル共和国の公用語は、

  • 英語
  • ナウル語

の2つです。

普段の日常生活ではナウル語が用いられていますが、空港やホテルなど公共施設や外国人が集まる場所では英語も多く使われています。
英語を話せるという人も多く、数日間の旅行では英語がある程度話せれれば、コミュニケーションに困ることはほとんどありません。

ナウル共和国の通貨は

  • オーストラリアドル

を用いています。

自国の通貨はなく、オーストラリアドルを用いています。

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ナウル共和国の観光はできる?ホテルや食事は?

ナウル共和国の観光自体は可能です。少しですが年間を通して、観光客もいます。観光客は主にテレビなどの取材や、未知の国、ナウルに興味を持ち世界中から訪れるバックパッカーなどです。

日本人がナウル共和国へ訪れる場合、ビザが必要です。
ビザは、事前にナウル共和国の政府へ連絡をし、到着後ビザの手続きを行います。ビザ申請料はオーストラリアドルで100ドルで、飛行機でナウル空港へ到着後いったんパスポートを預けて翌日取りに行く形になります。

また、旅行客が泊まれるようなホテルも数件あります。ほとんどが事前に予約が必要です。
写真などで見るとホテルは比較的綺麗に清掃されています。
食事は、市内にショッピングセンターが集まったところがあります。地元の人も利用する場所です。フードコートやスーパーマーケットもあります。

外国から訪れる多くの観光客は、宿泊先からレンタカーやバイク、徒歩で観光しています。
物価は高くホテル一泊100ドルくらいします。国内に両替できるところはないため、オーストラリアドルを現金で持っていく必要があります。クレジットカードはほとんんど使えません。

一方で国家機能がほとんど機能していないにも関わらず、大きな暴動などはあまり起こっておらず、街を歩いて観光するなどの治安面ではあまり問題はありません。
バスも無料バスが走っていますが、時間等は定かではありません。

<下に続く>

まとめ ナウル共和国の未来は?

ナウル共和国は、先進国と比べて、この現代において極端に産業や、インフラ、病院などの施設が整っておらず、生活水準が極めて低い国です。

その一方で国を挙げて、難民や貧困問題の解決にも取り組んでおり、近年またリン鉱石の採掘を始めたという噂もあります。今後の動きによってはさらに外交や観光客が増えるという見方もあります。

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