ドイツは温泉は男女混浴のサウナがある
ドイツは温泉大国?
ドイツは言わずと知れた温泉大国です。国の指定する温泉保養地となっている源泉は約260にのぼります。
歴史的に見ると、西洋で温泉の流行を牽引したのはベルギーのスパや、イギリスのバースなどで、それらと比べるとドイツの温泉の歴史は浅いです。ところが、近年温泉医学の発展や、温泉保養地バーデンバーデンの開発などを通じ、温泉王国として知られるところとなりました。
ドイツ語で「浴場」を意味する「bad」がつく地域には温泉が湧き、「温泉施設」を意味する「therme」と名のつく施設も各地に数多く存在します。先述のバーデンバーデン(Baden-Baden)もこれにあたります。
ちなみに、バーデンバーデンはブラームスやシューマンが訪れた保養地としても知られています。バーデンバーデンの他にも、ヴィースバーデン(Wiesbaden)といった温泉地もあります。
ドイツの温泉には大きく分けて「テルメ」「スパ」「クアハウス」の3種類があります。「テルメ」ドイツ各地に存在し、いわば総合娯楽施設です。
「スパ」とは、美と健康の維持・回復・増進を目的としとした施設です。もう一つの「クアハウス」は、温泉やスパ施設に加え、敷地内にレストランやカジノなどがある施設を指します。
ドイツの温泉は男女混浴のサウナがある?
ドイツのサウナは男女混浴が基本です。日本では、男女別の浴場に男女別のサウナが併設されている場合がほとんどなので、ハードルが高く感じてしまうかもしれません。
水着は着用せず、基本的にみんな裸で入ります。少し気恥ずかしい気もしますが、そもそもドイツの人々はサウナで裸でいることを気にしないので自然な雰囲気で楽しみます。
最近では、観光客への考慮から、曜日に応じて女性専用の日を設けている温泉施設も増えてきているようなので、気になる方は要チェックです。女性専用のサウナを楽しめる施設もこの記事ではご紹介しています。
ドイツの男女混浴サウナについて
着替え室から男女混合?
結論からいうと、着替え室から男女混合の場合がほとんどです。ドイツのサウナは、老若男女さまざまな人が共用の更衣室を利用します。
最初は恥ずかしいですが、あっけらかんとサウナを楽しむ地元の人たちに混じっていると、次第に慣れてきます。恥ずかすがっている方がむしろ不自然なくらいです。
誰も裸を意識しないため、セクシュアルな雰囲気はなく、健康的な雰囲気です。
ドイツのサウナはタオルNG?
ドイツのサウナでは、バスタオルの持ち込みは禁止されていませんが、日本とは使用方法が異なります。日本の温泉などではタオルは体に巻いて使用しますが、ドイツでは、床に敷いて使用します。
その他にも、複数のサウナ間の移動の際に身体を覆うためにバスタオルを使用します。サウナの外やサウナ間の移動の際には、バスローブやタオルで身体を覆って熱が逃げないようにしている人が多く見られます。
本を持ち込んでバスローブのままサウナの外のリクライニングチェアでリラックスするなどして過ごします。
サウナスペースはどんなところ?
施設によってさまざまですが、スペース自体は日本のサウナとほとんど変わりません。料金は、時間制で設定しているところが多く、数時間単位や1日券を発行しているところもあります。
時間に関しては、入浴時間だけでなく着替えなどの時間も含まれている場合がほとんどであるという点は要注意です。時間券を購入する際は確認するようにしましょう。
また、施設のコンセプトや利用客の客層によっても多少異なりますが、ドイツのサウナ内では静かに過ごすのが一般的です。ドイツの人々にとってサウナは、日々の疲れを癒しリラックスするための場所であるため、つい友人とはしゃいでしまうと注意されることもあります。
基本的にドイツのサウナは当たり前のように裸で利用しますが、だからと言って人のことをジロジロと見るのはマナー違反です。皆が気分良くサウナを利用できるように最低限の配慮はしましょう。
ドイツの男女混浴サウナのマナーは?
ドイツのサウナでは、板に汗をつけてはならないという暗黙のルールがあります。衛生面を考慮し、特にこのルールは徹底して守られています。
また、同じく衛生の観点で、入浴の前後には必ずシャワーを浴びることも必要です。これらのマナーを守ることは、観光客であっても求められます。
荷物管理に関するルールも意外と厳しいです。手荷物やサンダルなどは決められた場所に置くことが求められているため、事前に確認が必要です。
万が一、これらが守れていない場合は厳しく注意されてしまいます。この他にもその施設ならではのルールが存在する場合もあるため、チケットを購入時にスタッフから説明を受ける際はしっかりと聞くようにしましょう。
ドイツの男女混浴サウナの様々なサービスとは?
90度以上の高温のサウナでは、Aufguss(アウフグース)というドイツ発祥のサービスがあります。
これは、ストーブに水をかけた際に出る蒸気の周りでスタッフがタオルを振り回すことで、利用者に熱風を送るものです。トークや歌とともに行われるエンターテイメント色の強いサービスとなっています。
熱波が勢いよく体を包み、一気に汗が吹き出す爽快感を味わうことができ、地元民にも人気のサービスです。また、蒸気を発生させる際にアロマを使用し、アロマ・リラクゼーションも兼ねる場合もあるので、リラックス効果が見込めるなどの効能もあります。
ドイツのサウナであるといいおすすめの持ち物6選
ドイツのサウナでのおすすめの持ち物①バスタオル
先述のとおり、ドイツのサウナでは板に汗をつけないのがマナーとなっています。サウナ室で板に座るときにはお尻の下に加え、足の裏にもタオルを敷くとよいでしょう。
そのため、体を拭く用とサウナ用に大きめのタオルが2枚あると安心です。施設でチケット購入時に併せてレンタルすることもできますが、あらかじめ行くことが決まっているのであれば持参した方がよいでしょう。
ドイツのサウナでのおすすめの持ち物②サンダル
サウナの中の床は滑りやすくなっているため、サンダルで移動します。ビーチサンダルでもよいです。
特に冬は床が滑りやすくなっているので、気をつけましょう。
ドイツのサウナでのおすすめの持ち物③水
サウナでは大量に汗が出るので、こまめな水分補給は欠かせません。1.5リットルのペットボトルを持参するとよいでしょう。
館内で購入することも可能ですが、少し高いので、事前に購入し持ち込むのがよいです。
ドイツのサウナでのおすすめの持ち物④バスローブ
温泉とサウナが併設されている施設では、浴槽やサウナの外ではバスローブを着て過ごすのが一般的です。サウナや温泉で温まった身体を冷やさないためにも、バスローブは欠かせません。
タオル同様、施設でレンタルできることもありますが、事前に用意できる場合は持っていくことをオススメします。
ドイツのサウナでのおすすめの持ち物⑤ビニール袋
意外と見落としがちなのが、ビニール袋です。施設利用後、濡れたタオルなどをまとめる際に非常に便利です。
念のため、2〜3枚持っていくと安心でしょう。
ドイツのサウナでのおすすめの持ち物⑥シャンプー・ボディソープなど
日本の温泉では、浴場にシャンプーやボディソープなどが備え付けられている場合がほとんどですが、ドイツの浴場にはそれらがなく、自分で持参するのが一般的です。浴場を利用しない場合でも、サウナを利用する前にシャワーを浴びることが必須の施設もあるため、持っておくと安心です。
ドイツで人気のサウナ施設5選
ドイツで人気のサウナ施設①フリードリヒス浴場(Friedrichsbad)
温泉保養地バーデンバーデンで、1877年から現在まで営業している浴場です。お風呂やサウナなど全部で17のステーションがあり、順番に回ると血行促進の効能があります。
バーデンバーデンの温泉水を利用した灌水浴(かんすいよく)や熱蒸気浴などさまざまな入浴方法を楽しむことのできる、世界でも類を見ない温泉施設です。混浴日以外は、男女別に浴槽やサウナを楽しむことができるため、日本人でもチャレンジしやすいでしょう。
基本料金は25ユーロで、最大3時間滞在できます。そのほかに、マッサージなどのオプションサービスを各12ユーロでつけることもできます。
ドイツで人気のサウナ施設②ババリスパ(Vabali Spa)
ババリスパは、ベルリンの主要駅の一つであるベルリン中央駅(Hauptbahnhof)から10分ほど歩いたところにあります。駅からのアクセスもよいため、地元の人はもちろん観光客も気軽に訪れることができます。
料金は、あくまで目安ですが3時間で約23ユーロです。こちらは施設利用料ですので、タオルなどをレンタルした場合はさらに費用はかかります。
アクセスの良さから、時間帯によっては混雑することがあるため、あらかじめ行くことが決まっている場合には午前中など混雑しない時間帯に行くことをおすすめします。
ドイツで人気のサウナ施設③LIQUIDROM
LIQUIDROMは、ベルリン中央部に位置するMöckernbrücke (Berlin U-Bahn)駅という地下鉄の駅から徒歩3分ほどの所にあります。こちらも、アクセスの良さから人気のサウナです。
料金は2時間19.5ユーロと4時間24.5ユーロの2種類があります。サウナの種類は5種類と、他のサウナに比べるとその数は少ないですが、よほど長居する場合でない限り、十分楽しむことができるでしょう。
こちらの施設は、時間を過ぎると超過料金が発生するため、注意が必要ですい。着替えをする時間も利用時間に含まれています。
また、こちらの施設は高濃度塩分のプールがあることでも有名です。「死海プール」とも言われており、地下深くから汲み上げられた塩分濃度24%の温泉は、免疫力向上など健康のよいとされています。
ドイツで人気のサウナ施設④THERMEN BERLIN
THERMEN BERLINは、ベルリン中心部に位置するクーダム地区にあるEUROPA CENTERというショッピングモールの中にあります。最新の施設ではないため、あまり綺麗とはいえませんが、こちらもアクセスが良好で、多くの人に親しまれています。
料金は3時間19.5ユーロです。こちらは施設利用料ですので、バスタオルなどレンタルする際は、都度レンタル料が発生するようになっています。
このサウナの特徴は、女性専用サウナがあることです。シャワーゾーンは男女共用になってしまいますが、日本人女性には非常にありがたいサービスです。
ドイツで人気のサウナ施設⑤カラカラテルメ(Caracalla Therme)
カラカラテルメ(Caracalla Therme)は、温泉保養地バーデンバーデンに位置します。古代ローマ時代のカラカラ工程が実際に湯治に訪れたことにその名前は由来していますが、施設自体は近代的なデザインです。
広大な敷地にサウナや温泉プールが集まり、ドイツの温泉施設の中でもレジャー施設のような存在です。観光客はもちろん、ドイツ人もファミリーで利用するなど幅広い年齢層の人たちに親しまれています。
サウナは全部で8種類あり、前述のアウフグースも1〜2時間ごとに実施されています。
ドイツのサウナは男女混浴!人気の施設やマナー、おすすめの持ち物6選のまとめ
日本とは異なるサウナを楽しむことができるドイツのサウナ。男女混浴など、日本人の私たちにとって少しハードルは高いですが、一度その魅力を知ったら再び訪れずにはいられないでしょう。
マナーとルールを守って、歴史あるサウナ文化を楽しみたいものです。旅行の疲れを癒すのにぴったりなサウナは
この記事が皆さんの旅行のお役に立てれば幸いです。