ロンドン地下鉄(TUBE)の概要
それでは、初めにロンドンの地下鉄の概要からお伝え致します。
ロンドン地下鉄の概要
アメリカでは地下鉄は「Subway(サブウェイ)」と呼ばれていますが、ロンドンでは地下鉄の事を「Tube(チューブ)」もしくは「Underground(アンダーグランド)」と呼んでいます。
路線図、TUBEのマーク
ロンドンのTubeのマークは有名なので皆さんご存知でしょう。
地下鉄なのでもちろん目印として地上にも標識があります。
人混みの中でも目立つので問題なく見つけられるでしょう。
路線図は基本的にどの駅にも紙媒体のものがあり、無料で配っています。
もちろんネット上でも路線図はありますので調べてみましょう。
24時間運行?
ロンドンでは2016年の夏から、一部の路線で週末(金曜・土曜の深夜から早朝)の24時間運行が開始されました。
対象路線は以下の通りです。
<全区間で運行>
- Victoria line(ヴィクトリアライン)
- Jubilee line (ジュビリーライン)
<一部区間で運行>
- Central line(セントラルライン)
- Northern line(ノーザンライン)
- Piccadilly line (ピカデリーライン)
深夜に乗車する際は路線によって運行範囲が異なるので事前に確認しましょう。
ロンドン地下鉄の治安は?
アメリカの地下鉄は治安が悪いと言われていますが、ロンドンの地下鉄の治安は悪くありません。
もちろん夜間は利用者が少ないので普段より気を付ける必要はありますが、基本的には日本の地下鉄と同じと思っていただいて大丈夫です。(外国なので最低限の注意は必要)
またロンドンでも出勤時間と帰宅時間のラッシュがあります。
とはいっても日本の満員電車ほどではないのでご安心ください。
ロンドン地下鉄の料金の仕組みは?
さて、ロンドンの地下鉄の料金ですが、日本と異なりゾーン(中心からの距離)によって料金が変わります。
そして毎年料金改定があり年々料金が上がっているのが現状です。
ゾーン制
料金は駅ごとではなくゾーンごとに異なっています。
中心がゾーン1となっていて、外側に行くにつれてゾーン2,3,4となっていきます。
また使用する切符、ICカードによって値段が異なっていて、切符が一番割高です。
切符(片道) | |
---|---|
1のみ | £4.90 |
1~2 | £4.90 |
1~3 | £4.90 |
1~4 | £5.90 |
1~5 | £5.90 |
1~6 | £5.90 |
1~7 | £7.40 |
1~8 | £8.50 |
1~9 | £8.50 |
1~ Watford Junction | £10.50 |
オイスターカード
世界一物価が高いといわれているロンドンで生活するにはオイスターカードが必須です。
日本のICカード(スイカやイコカ)と同じと考えて頂いて問題ありません。
料金も日本と同様で通常の切符よりも安くなっています。
オイスターカード利用時は初回購入時に5£のデポジットが必要ですが、2回以上使う場合は断然お勧めです。
また、オイスターカードの場合、ピーク時とオフピーク時によっても料金が異なります。
- ピーク時:月~金/6:30~9:30
- オフピーク時:ピーク時以外の時間帯と土日祝日
オイスターカード(片道) | ||
---|---|---|
- | ピーク | オフピーク |
1のみ | £2.40 | £2.40 |
1~2 | £2.90 | £2.40 |
1~3 | £3.30 | £2.80 |
1~4 | £3.90 | £2.80 |
1~5 | £4.70 | £3.10 |
1~6 | £4.70 | £3.10 |
1~7 | £5.60 | £4.00 |
1~8 | £6.90 | £4.00 |
1~9 | £7.00 | £4.10 |
1~ Watford Junction | £10.20 | £7.40 |
トラベルカード
更に細かく分けると1日使い放題のトラベルカードもあります。
こちらは主に旅行者向けです。
トラベルカード | ||
---|---|---|
エニータイム | オフピーク | |
区間 | (平日9:30前に利用の場合) | (平日9:30以降もしくは週末利用の場合) |
1のみ | £13.10 | £13.10 |
1~2 | £13.10 | £13.10 |
1~3 | £13.10 | £13.10 |
1~4 | £13.10 | £13.10 |
1~5 | £18.60 | £13.10 |
1~6 | £18.60 | £13.10 |
1~7 | £23.50 | £13.90 |
1~8 | £23.50 | £13.90 |
1~9 | £23.50 | £13.90 |
1~Watford Junction | £24.60 | £18.40 |
ロンドン地下鉄料金の支払い方法は?
料金の支払い方法は基本的に日本と同じです。
- 切符
- オイスターカード
- トラベルカード
- モバイルペイ
この4種類のいずれかで支払となります。
まず、切符を買うと高いという事を覚えておきましょう。
現地の方で切符を買っている人はまず見かけません。
また切符を買う場合、片道と往復の料金はほとんど変わらないので、往復の切符を購入しましょう。
料金を考えると断然オイスターカード、トラベルカードを購入する方がお得です。
それでは、それぞれの購入方法をご紹介していきます。
現金
- 切符
- オイスターカード
- トラベルカード
この3種類が券売機での購入が可能です。
券売機によっては機械の上部に「キャッシュオンリー」もしくは「クレジットカードオンリー」と表示があるので購入前に確認しましょう。
クレジットカード
- 切符
- オイスターカード
- トラベルカード
この3種類ともクレジットカードは現金の時と同様に発券機で購入が可能です。
暗証番号を求められることがありますので事前に確認しておきましょう。
モバイルペイ
最近は日本でもモバイルペイ(電子決済サービス)が浸透しつつありますが、ロンドンでは日本ほど浸透はしていません。
しかし、導入自体はしていているので、使いたい方は試してみましょう。
読み取り機にかざしても反応しない事もありますが、これらのアプリでの支払いは可能ですので何度かかざしてみてください。
- Apple pay(アップルペイ)
- Android pay (アンドロイドペイ)
- Samsung pay(サムスンペイ)
ロンドンの地下鉄の乗り方やマナーは?
『郷に入れば郷に従え』と言うことで乗り方・マナーを見ていきましょう。
ロンドン地下鉄の乗り方
ロンドンの地下鉄の乗り方は、日本とさほど変わりません。
改札を抜けると路線毎にホームまでの看板(矢印)があります。
基本的にそのサインに沿って進んでいけばホームにたどり着けます。
マナー【車内、駅構内】
日本でも電車に乗るときのマナーがあるように、ロンドンでもマナーがあります。
エチケットをしっかり頭に入れてから、乗車しましょう。
- 車内では静かにする
- 席を必要としている人には席を譲る
- 飲食はOK、飲酒はNG
- エスカレーターは左側を空ける
- 乗車時は降りる人を優先する
- 車両が混んでいたら無理やり乗らない
基本的には日本と同じですが特に注意したいのが、混雑時に無理やり乗り込むことや、駆け込み乗車です。
日本でも禁止はされていませんが、推奨はしていない様にロンドンでもほかのお客さんの迷惑になるので絶対に止めましょう。
ロンドン地下鉄の路線と主な駅紹介
ロンドン地下鉄の路線
ロンドンの地下鉄の路線は全部で17路線あります。
- Bakerloo Line(ベイカールーライン)
- Central Line(セントラルライン)
- Circle Line(サークルライン)
- District Line(ディストリクトライン)
- Hammersmith&City Line(ハマースミス&シティライン)
- Jubilee Line(ジュビリーライン)
- Metropolitan Line(メトロポリタンライン)
- Northern Line(ノーザンライン)
- Picadilly Line(ピカデリーライン)
- Victoria Line(ヴィクトリアライン)
- Waterloo&City Line(ウォータールーライン)
- DLR Line(ディーエルアールライン)
- Emirates Air Line(エミレーツエアライン)
- London Overground(ロンドンオーバーグラウンド)
- TfL Rail(ティーエフエルレイル)
- London Trams(ロンドントラム)
- District(ディストリクト)※週末とホリデー時のみ
主要駅
ロンドンの主要駅は以下の通りになります。
King's Cross St.Pancras(キングスクロス・セントパンクラス)
地下鉄6路線の乗り入れている為、ロンドン市内で最大の乗り換え駅となっています。
Waterloo (ウォータールー)
複合ターミナル駅となっていてロンドンで1番利用者が多い事で有名です。
Oxford Circus(オックスフォード・サーカス)
ロンドン中心部の2つの大通り(オックスフォードストリートとリージェントストリート)が交差するところにあり、ロンドン地下鉄の中では3番目に乗り換え客の多い駅です。
Liverpool Street(リバプール・ストリート)
イギリス中心部の金融街で有名なシティ・オブ・ロンドンに位置するターミナル駅です。
ロンドン地下鉄と日本の地下鉄の違いは?
基本的なロンドンの地下鉄事情がわかってきたところで、日本とロンドンの地下鉄を比較してみましょう。
ストライキ
日本ではあまりなじみがありませんが、海外ではストライキが起こることがよくあります。
ストライキが起こる理由は様々です。
ロンドンでも地下鉄に限らずストライキは頻繁に起こっています。
例えば、
- 賃金形態の抗議
- 人員削減の抵抗
- 会社方針へのに不満
ストライキが起こるのは、労働組合の影響が大きく働く環境を改善し、健全な働き方を保とうとする為です。
- ロンドン:ストライキあり
- 日本:ストライキなし
乗り換え
ロンドンの地下鉄は日本とさほど変わらず、乗り換えは比較的簡単です。
各ホームに停車駅の書かれた看板があるので、自分の降りたい駅で降車しましょう。
すると、路線ごとに行き方の看板があります。
路線が入り組んでいる為、ターミナル駅など大きな駅は日本の東京駅と同じように乗り換えに時間が掛かります。
余裕を持って乗り換えをしましょう。
- ロンドン・日本ともにターミナル駅は乗り換えに時間が掛かる
乗り越し
日本では初めに支払った金額、もしくはICカードの残金が不足した場合に乗り越し精算がありますが、ロンドンではそういったシステムはありません。
到着駅で改札を抜ける際に料金が不足していた場合は、罰則があります。
日本では考えられませんが、ロンドンではこの罰則が厳しい為、必ず出発駅の改札を通る前に、支払う金額もしくはICカードの残金を確認しておきましょう。
- ロンドン:乗越し精算ができない&罰則あり
- 日本:乗越し精算ができる&罰則なし
車両
日本の場合、まず車両数が多く車内も広い為、座席が多いのが特徴です。
ロンドンの場合は日本に比べ車両数は少なく、また車内も狭いため座席が少ないのが特徴です。
また上部が円形になっている為、体感的にも狭く感じます。
- ロンドン:車両数、座席が少なく狭い
- 日本:車両数、座席が多く広い
長期のロンドン滞在なら!ロンドン地下鉄やバス利用に便利なアプリをダウンロードしよう
ロンドンに長期滞在をするなら地下鉄やバスを交通手段として使用するのが主流です。
そこでダウンロード必須のアプリをご紹介します。
日本では『乗車乗り換え』のアプリが主流ですが、ロンドンでも同じように乗車乗り換えが簡単に確認できるアプリがあります。
Citymapper
住所や駅名を入力すると地下鉄やバスを使って、最適ルートを教えてくれます。
またストライキや遅延情報も合わせて知らせてくれます。
家や仕事場の登録ができるので現地の方にもとても人気です。
そして旅行者にお勧めの理由は、オフラインでも路線図が確認できるということです。
Tube Map
地下鉄のリアルタイムの運行情報を確認したい場合はこちらが便利です。
地下鉄の運行情報や乗り換え情報を確認できます。
ロンドンの地下鉄で役立つ英会話
ロンドンの地下鉄を乗りこなすために必要な英語を覚えておきたいところです。
基本的にこれらの英文を覚えておけば旅行では困らないでしょう。
是非覚えて旅行の時に使ってみてください。
Where is ○○ station?
ー○○駅はどこですか?
How can I get to ○○ station?
ー○○駅へはどのように行きますか?
I would like to buy Oyster card.
ーオイスターカードを買いたいです。
When does the next train arrive?
ー次の電車はいつ到着しますか?
Where is ○○ platform?
ー○○のホームはどこですか?
What train is this?
ーこの電車はどこ行ですか?
Is this the right train to ○○ station?
ーこの電車は○○駅行であっていますか?
Where should I change trains?
ーどこで乗り換えれば良いですか?
Is this seat taken?
ーこの座席は使われていますか?
ロンドンの地下鉄乗り方解説!料金やオイスターカード、ゾーン制の仕組みのまとめ
ここまでロンドンの地下鉄の概要から乗り方、便利なアプリまで旅行の際に必要な事を紹介してきました。
海外なので最低限の注意は必要ですが、そこまで不安に感じる必要はないでしょう。
基本的には日本の地下鉄と同じです。
この記事を読んでいただければロンドンの旅行でも地下鉄を乗りこなし、快適に楽しめるはずです。