【治安の前に】オーストラリアってどんな国?
オーストラリアは、南半球のオセアニア地域に位置しており、シドニーはオセアニア地域で最大の都市になります。
南半球は日本とは四季が異なり、日本の夏の時期はオーストラリアでは冬の時期にあたります。
広い面積のオーストラリアでは、各地域により多少異なりますが、冬でもあまり寒くない時期が多く、雪が降ったり、マイナスの気温になることはほとんどありません。
日本と比較して、冬は暮らしやすく、逆に夏は紫外線がきつく、パースなど場所によっては最高気温が40度近くまで上がることもあります。
そのためサングラス、日焼け止めなどの紫外線対策は一年中必要です。
国内全体として治安が比較的良いとされており、住みやすい国、安全な国ランキングにも毎年のように選ばれています。
大阪や東京の国際空港から、ケアンズ、シドニーなど日本から毎日のように直行便もあります。
ジェットスターなどのLCC(格安航空)を利用して比較的安く行ける海外旅行先でもあり、若者に人気の海外旅行先です。
日本から最も近い、オーストラリアのケアンズには飛行機で約7時間程で着きます。
シドニーやメルボルンは都会的雰囲気があり、ショッピングモール、カフェ、レストランなどが多くあります。
観光、仕事、留学などで世界中からたくさんの人が訪れており、国際色豊かな国として、様々な人種の人が一緒に暮らしています。
一方で都市部から少し離れると、住宅地、綺麗な海などの自然が広がっています。
コアラ、カンガルーなどのかわいらしい動物とふれあえる動物園や、エアーズロックなどの大自然は日本人観光客にも大人気のスポットです。
また英語圏でもあるオーストラリアでは、イギリス英語が基本になっています。
イギリス、アメリカなどの同じ英語圏と比べて、治安も比較的よく、物価も安いことから留学の場所としても有名です。
一年を通して日本、中国、韓国などのアジア圏、ヨーロッパ圏からの留学生も多く、シドニーやメルボルン、ブリスベンには留学生向けの語学学校がたくさんあります。
さらにワーキングホリデーとして、日本人の若者に大人気の外国でもあります。
牧場、フルーツピッキング、日本食レストラン、お土産店、現地のカフェ、レストランなど、一時的なビザの外国人でも比較的働ける場所が多く、毎年多くの若者が1〜2年程、仕事、語学、国内旅行などしながら長期滞在しています。
オーストラリアの治安を知る前に外務省が発表する危険レベルをおさらい
外務省のホームページでは各国ごとに、危険レベルの表示や、治安が比較的良いといわれている国においても、気を付けるべきポイントなどが記載されています。
国や期間を問わず、外国への渡航前は参考に外務省のホームページを拝見してみてください。
また仕事、留学、永住など海外に3ヵ月以上滞在する日本人は、在留届の提出が義務付けられています。
これはインターネット上でも簡単に登録でき、滞在国で大きな事件、テロ、大地震などの自然災害があったときに連絡を取る手段としても使われています。
登録しておくと、治安情報や気を付けるべきポイントについて時々メールも送られてきます。
レベル1/黄色 「十分に注意してください」
その国・地域への渡航,滞在に当たって危険を避けていただくため特別な注意が必要です。
外国では自分の身は自分で守るべきともいわれています。
レベル1でも、外務省から危険レベルが発表されている以上、日本人が危険な目に遭う可能性は極めて高いと思った方が良いでしょう。
観光客が多い街中や、ホテルの室内などであっても、十分に注意する必要があります。
レベル2/山吹色 「不要不急の渡航はやめてください」
その国・地域への不要不急の渡航は止めてください。渡航する場合には特別な注意を払うとともに,各自十分な安全対策をとってください。
仕事などやむ負えない事情で渡航する場合には、信頼できるガイドやボディガードを付けるなど、自分の身を守るために、より安全な対策が必要です。
レベル3/オレンジ色 「渡航禁止勧告」
その国・地域への渡航は,どのような目的であれ止めてください。(場合によっては,現地に滞在している日本人の方々に対して退避の可能性や準備を促すメッセージを含むことがあります。)
これは観光はもちろん、やむ負えない事情での渡航も禁止という意味合いです。
レベル4/赤色 「退避勧告」
その国・地域に滞在している方は滞在地から,安全な国・地域へ退避してください。この状況では,当然のことながら,どのような目的であれ新たな渡航は止めてください。
これは、自分自身の命の危険を表す勧告です。
オーストラリアの治安状況は?
現在オーストラリアにおいて、外務省より危険レベルの発表は出されていません。
しかし治安が良いからといって安心せず、どんな場合でも外国である以上、日本との習慣、文化の違いを理解する必要があります。
個人での旅行、長期の留学など1人で行動する場面が多い時にはより、注意が必要です。
オーストラリアでは000の番号が緊急番号で、日本でいう110、119に当たります。
いざという時にこの緊急番号や、自分が住んでいる地域のどこに日本の領事館があるか、ある程度の場所を知っておくと役立ちます。
首都シドニーの治安状況は?
オーストラリアの首都シドニー周辺はオペラハウス、博物館、大学、語学学校、ショッピングモール、ホテル、カフェ、レストランなどがたくさんあります。
全体として比較的治安が良い風に見えますが、危険といわれているエリアもあり、都市部で日本人観光客も多くいるからといって決して安心とは限りません。
シドニーの中でも危険といわれているエリアをまとめています。
旅行、留学時の参考にしてください。
では、シドニーで注意する場所をみていきましょう。
シドニーには、以下の注意すべきエリアがあります。
- シドニー国際空港
- シドニーセントラル駅周辺
- オックスフォードストリート周辺
- ジョージストリート周辺
- ダーリングハースト周辺
- ダーリングハーバー周辺
- ボンダイビーチ
続いて、それぞれのエリアを詳しく見ていきます。
シドニー国際空港
シドニー国際空港には、毎日多くの人が行き来しています。
国際線や国内線の飛行機が多く到着する時間帯は常に混雑しており、両替時、トイレ、バス、タクシーを待っているときなどは特に注意が必要です。
また1人旅の人に多いのですが、トイレの外にスーツケースを置いたまま行く人が時々います。
ほんの数分でもこれは危険で、形が似ているスーツケースは間違って持って行かれる可能性もあります。
シドニーセントラル駅周辺
外国人観光客も多く、人通りも多いため、逆にスリが多発しています。
朝夕のラッシュ時、週末の混雑時は特に注意が必要です。
オックスフォードストリート周辺
ナイトクラブ、同性愛者向けのお店がたくさんあるエリアです。
そのため、昼と夜とでは雰囲気が変わります。
留学生などナイトクラブへ行った帰りは、タクシーで帰宅するなど酔っ払いや、関係のない喧嘩に巻き込まれないように気をつけてください。
ジョージストリート周辺
観光スポットとしても周辺は有名ですが、観光客をわざと狙ったスリも多発しており、オーストラリア現地の警察もマークしているほどスリが多い場所でもあります。
ダーリングハースト周辺
バーなどの飲み屋が多く、お酒が好きな観光客にも人気のエリアです。
しかし酔っ払いや薬物にも注意する必要があります。
このエリアも夜遅く帰宅するときは、タクシーを使うのをおすすめします。
ダーリングハーバー周辺
観光客も多く昼間は人通りも多いですが、夜は危険なエリアです。
周辺には観光客向けのホテルもたくさんありますが、お店が閉まった後は一通りも少なく、女性の一人歩きは要注意です。
ボンダイビーチ
ボンダイビーチは観光ガイドブックなどでも綺麗なビーチとして紹介されています。
ビーチ周辺にはおしゃれなカフェ、レストランもたくさんあります。
シドニーの都市部からアクセスもよく、日本人にも観光スポットとして人気です。
しかしスリも多く発生しているため、貴重品は身に着けておく、泳ぐ場合には少しの間でも交代で荷物を見ておくなどの対策が必要です。
治安のいいオーストラリアでも気をつけるべき犯罪5選
気をつけるべき犯罪①:スリ
お金持ちのイメージがある日本人は、特にスリに気を付ける必要があります。
財布以外にも、スマートフォン、ノートパソコンなどのスリも多く発生しています。
シドニーなどの都市部以外でも発生しており、都会、郊外など場所を問わず、パスポート、スマートフォン、財布など貴重品の管理は慎重に行う必要があります。
気をつけるべき犯罪②:性犯罪
日本人女性は外国人男性からモテる!とよくいわれています。
実際に海外旅行や留学をきっかけに、現地の男性と出会い結婚している日本人女性も多くいます。
しかし逆に、日本人女性やアジア人女性を狙った性犯罪も起きています。
ランゲージエクスチェンジやグループでの交際をきっかけに、わざと特定の女性に好意を持ったかのように近づき、無理やり細道や自宅に連れていかれた例も発生しています。
もちろんこういった犯罪は一部ですが、女性である以上十分気を付ける必要はあります。
また必要以上の派手な格好や、肌身を露出しすぎる服装にも注意が必要です。
気をつけるべき犯罪③:車上荒らし
オーストラリアの車上荒らしは多く、レンタカーも含めて、海や公園の駐車場、ショッピングモール、都市部など至る所で発生しています。
綺麗に車上荒らしを行う犯人も多く、外からは戻ってきたときには気づかず、しばらくしてから気づくという可能性もあります。
例え数分や人通りの多いところでも、社内には貴重品を一切置かないように注意してください。
気をつけるべき犯罪④:薬物犯罪
オーストラリアではシドニー、メルボルンなどの都市部を中心に薬物犯罪が急増しています。
若者の留学生が多く訪れるナイトクラブでも販売されている場所もあり、比較的安い値段から販売されています。
都市でも少し細道に入ったところや昼間、時間を問わず薬物を販売されている場合もあります。
オーストラリアの国としても薬物犯罪の対策を強化していますが、海外の生活に馴染めずそのストレスから、薬物に手を出してしまう外国人も少なくありません。
対策としては、危険といわれているナイトクラブやバーに行かない、細道には入らないなどが上げられますが、友人同士での薬物の売買もされているため、何か分からないものには触らないといった対策も必要です。
気をつけるべき犯罪⑤:フラット、自宅、ホテルなど室内の犯罪、強盗
ワーキングホリデーなど長期滞在者に人気なのがフラットと呼ばれる滞在方法です。
日本でいうシェアハウスのことで、ひとつの家やアパートを複数の人で共有します。
1人で暮らすより家賃が安い、外国人の友人ができるなどのメリットもあります。
しかしフラットの室内であっても貴重品の管理は日本以上に気を付ける必要があります。
各フラットにより異なるのですが、部屋に鍵が付いている場合は、少しの外出でもしっかりと鍵をかけましょう。
鍵が付いていない場合はスーツケースなどロックできる場所にパスポートやクレジットカードなどの貴重品を入れている人が多いです。
ホテルでも、ドアを開ける前に確認する、分からない場合はチェーンを閉めたまま開けるといった対策も必要です。
またいくら室内であっても、万一のことを考えて多くの現金を置いておくのは危険です。
治安のいいオーストラリアでも注意するポイント10選
注意するポイント①:多くの現金を持ち歩かない
これはあまり海外旅行経験がない人に多いのですが、海外旅行の際、現地での両替の心配をして、日本で多く両替した現金を持ち歩いている人も時々います。
多くの現金を持ち歩くのは、飛行機での機内も含めてこれは非常に危険です。
オーストラリアではクレジットカードやデビットカードでの支払いが多く、コンビニや小さな金額の支払いでも、現金での支払いよりカードでの支払いが多くなっています。
そのため、24時間いつでも引き出しできるATMや、街中では夜遅くまで空いている両替場も多くあります。
万一クレジットカードを盗まれてしまっても、すぐに日本のクレジット会社に電話して止めることはできますが、盗まれてしまった現金は、ほとんどの場合返ってきません。
最低限のお金を両替しておき、後はクレジットや現地で必要な分だけATMで引き出しするのが無難です。
注意するポイント②:知らない人についていかない
当たり前ですが、知らない人にはついていかないようにしましょう。
オーストラリアでは日本人だから、わざと声をかけスリに遭ったり、女性の場合性犯罪など危険な目にあう例もあります。
仮に友人間同士でも事件に巻き込まれる可能性もあるので、ちょっとおかしいな?と思ったら信頼できる人に相談するようにしましょう。
注意するポイント③:リュックサックの持ち方には要注意
旅行の際、両手が開き、たくさん荷物が入るリュックサックを持っていく人が多いですが、後ろにチャックがついているリュックサックは要注意です。
混雑している電車、イベント会場などでは、前にリュックサックを持つようにしましょう。
後ろに持っていると、知らない間に開けられて、財布などを取られても気づかず、気づいたときには遅いということもあります。
注意するポイント④:後ろポケットに財布を入れない
これはあまりバッグを持たない男性に多いのですが、人込みなどで後ろポケットに入れている財布を知らない間に盗られてしまったということはよくあります。
電車以外にも、ナイトクラブ、イベント会場など人が多く集まる場所では後ろのポケットに財布、スマートフォンなどを入れないように気を付けて下さい。
注意するポイント⑤:女性一人で夜道を歩かない
治安が比較的よいといわれていても、夜道を1人で歩くのは都市部、郊外を問わず危険です。
また夜道を歩いているときに、ヘッドフォンやイヤホンで音楽を聴きながら歩いている人もいますが、犯罪面から考えて、これは非常に危険です。
特にヘッドホンの場合、イヤホンよりも周りの音を遮ってしまうので、気づいたときには後ろに危険な人がいた、という場合もあります。
仕事帰りなどでやむ負えず夜道を1人で歩く場合は、なるべく複数で歩く、少しでも人通りや電気が付いている明るい道を歩くなど、日本以上に注意が必要です。
注意するポイント⑥:友人同士でもお金の貸し借りはしない
これは留学生やワーキングホリデーの長期滞在者に多いのですが、お金を貸してその後連絡が取れなくなったという例があります。
仲の良い友人で信頼してお金を貸した、という気持ちも分かるのですが、留学生同士でもお金の貸し借りは危険です。
中には最初から返さないつもりで、わざと借りたという人もいるので、お金のトラブルにも巻き込まれないために自分自身で気を付ける必要があります。
注意するポイント⑦:バックパッカーズ(ホステル)の室内でも貴重品管理は慎重に
バックパッカーズとは、オーストラリアなど多くの外国で、若者に人気の滞在方法です。
複数の人(4人から8人くらい)でひとつの部屋を使います。
ベッドスペースだけが自分のスペースになります。
各バックパッカーズにより異なりますが、貴重品を管理する鍵付きのセキュリティーボックスが1人1つずつ与えられているところもあります。
またそういった貴重品を管理する鍵付きのボックスが全くないところもあります。
この場合、ほんの数分シャワーやトイレに行っている間に財布やスマートフォンを取られてしまったという例もあります。
バックパッカーズはホテルと比較して、値段も安く、世界中から訪れる若者と交流できるのもメリットですが、貴重品の管理は部屋の中でもしっかりと行ってください。
注意するポイント⑧:ヒッチハイク
時々、海外でヒッチハイク旅をしている人がいますが、フレンドリーな国といわれているオーストラリアでも、もちろん全ての人が良い人とは限りません。
ヒッチハイク旅など海外ならではの観光の仕方でもありますが、犯罪面から見るとこれは非常に危険です。
注意するポイント⑨:カフェで席を立つときは要注意
1人でカフェに行き、トイレに立つときにパソコンを席に置いたまま立つ人もいますが、ほんの数分席を立っただけで、パソコンを盗まれてしまったという場合もあります。
カフェ以外でも、公共の図書館でも同じく注意が必要です。
注意するポイント⑩:オーストラリアはチップ習慣がないと知っておく
チップを払う習慣がある国としてはアメリカ、カナダなどが有名です。
オーストラリアにおいて、基本的にどの場面でもチップを払う習慣はありません。
レストラン、カフェでもレジの横にチップ箱を置いてるところが多いですが、これはあくまで感謝の気持ちとして払うものです。
一部の外国人経営のレストランでは、わざと海外旅行にあまり慣れていないような人を狙ってチップを高く貰おうとする人もいます。
治安のいいオーストラリアで、戦争の危険性はある?
現在オーストラリアで戦争、紛争などの危険情報は出ていません。
しかし戦争ほどの大きい紛争ではありませんが、オーストラリアでは民族間の差別、言語や習慣、文化の違いから、それによる事件も発生しています。
オーストラリアは都市部を中心に、海外からの移住者、留学生が多く暮らしています。
一見、表面上においては国籍による差別もなく、親切でフレンドリーな国ともいわれていますが、中には国間の差別もあります。
事件とまではいかなくても、ちょっとした喧嘩、争い、職業での差別などがあります。
治安のいいオーストラリアで、テロの危険性はある?
2014年、オーストラリアシドニーのカフェで、人質立てこもり事件が発生し、2人が亡くなりました。
ここ最近では2018年メルボルン中心部で男性が、通行人3人を刃物で刺し、1人が亡くなり、2人が負傷しました。
また隣の国ニュージーランドでは、2019年3月15日クライストチャーチのモスクでテロがあり、50人近くの人が亡くなっています。
ニュージーランドは海外の中でも比較的安全な国ともいれており、オーストラリアと同様、日本人移住者や留学生、ワーキングホリデーの若者が多く滞在している国でもあります。
これらのことから、治安が比較的良いといわれていても、決してテロが起こるか可能性はゼロとはいい切れません。
オーストラリアの治安はいい?悪い?観光時に注意するべき犯罪や安全点を紹介のまとめ
日本を含めて、どんなに治安が良いといわれている国でも、スリなどの犯罪や小さな争いは頻繁に起こっています。
かといって、必要以上に心配しすぎるとせっかくの旅行や留学も楽しめなくなってしまいます。
貴重品の管理、最低限の自分の身を守る方法を渡航前に知っておき、後はオーストラリアでの観光、留学、現地の人との交流を是非楽しんで下さい。
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