フランスの通貨は€(ユーロ)
フランスの通貨はユーロです。
2018年11月現在、1ユーロ約129円です。
ユーロの紙幣は
- 5ユーロ
- 10ユーロ
- 20ユーロ
- 50ユーロ
- 100ユーロ
- 200ユーロ
- 500ユーロ
の7種類になります。
ユーロの硬貨は
- 1サンチーム
- 2サンチーム
- 5サンチーム
- 10サンチーム
- 20サンチーム
- 1ユーロ
- 2ユーロ
の8種類になります。
硬貨はユーロ(euro)の他、セント(cent)にあたるサンチーム(centime)があります。
キャッシュレスが進んでいるフランスですが、駅や観光地などの公共トイレは有料のところが多く、小銭がないと利用できません。
いざという時のために、硬貨は必ず持っておくことをお勧めします。
フランスの物価は日本に比べて高い?安い?
フランス、特にパリに旅行をしたことがある方は、物価が日本に比べて高いという印象を持たれた方も多いでしょう。
実際に日本よりもかなり割高な物もありますが、全てではありません。
後ほど詳しくご説明しますが、フランスは付加価値税という税によって、日本に比べて割高な物と割安な物がハッキリ別れます。
食料品や交通など生活をするために必要な項目は税率が低く抑えられているため、自炊中心の長期滞在と観光目的の短期間の滞在では、物価の高い・安いの感じ方も違ってくるでしょう。
フランスの物価が高い理由
日本で買い物をすると消費税がかかりますが、同じようにフランスにでも、付加価値税という税金が設けられています。
この付加価値税は品目やサービス内容によって4段階の税率に分けられています。
ほとんどの商品には、日本の消費税よりも高い標準税率20%が課せられており、それが、フランスの物価が高いという印象を持たれる原因かもしれません。
特に「フランスは外食すると高い!」という声を耳にします。
これは先の付加価値税20%の他にチップとして、サービス料を10〜20%上乗せしているためです。
しかし、食料品や医薬品などの生活必需品は軽減税率が適用されるため(5.5〜2.1%)全てにおいて物価が高い、というわけではありません。
食料品に関しては日本と変わらないか、むしろ安いと感じるでしょう。
物価が高いフランスの中でもパリの物価は特に高い
パリは世界中から観光や出張で訪れる短期滞在者が集るので、どうしても他の都市に比べ高めの価格になります。
観光客に需要のある高級ブランドやレストラン、外資系ファストフード店が集中していることもありますが、特にホテルや飲食店の割高感は否めません。
同じパリ市でも中心部よりも、観光客の少ない郊外の方が若干物価が安くなります。
フランスの物価を日本の物価と比較
では実際に、フランスの物価が日本と比べて、どのような違いがあるのか、項目別に見ていきましょう!
フランスの物価を日本の物価と比較:交通費
電車
鉄道が発達しているフランスでは、鉄道の運賃も比較的安く抑えられています。
フランスの国鉄(SNCF)には大きく分けて座席指定が必要な高速鉄道TGVと座席指定の必要がない普通/快速列車のTERがあります。
例えば、パリから日帰り出来る人気の観光地、モネの睡蓮の池があるジヴェルニーの最寄駅までは、往復3,000円弱(大人2等料金)です。
尚、SNCFの鉄道チケットは早割があり、公式サイトなどからネット予約が可能です。
3ヶ月前から予約可能で半額以上安くなる場合もあるため、フランスの連休やバカンスシーズンになると早々に予約枠が埋まっていきます。
タクシー
タクシーは日本に比べるとリーズナブルな運賃設定になっています。
パリ市内の初乗り運賃は2.6ユーロで、それ以降は曜日や時間帯によって変動します。
また2016年の春から、パリの空港とパリ市内間の運賃が一律となりました。
- シャルルドゴール空港〜パリ市内(右岸)→50ユーロ
- シャルルドゴール空港〜パリ市内(左岸)→55ユーロ
- オルリー空港〜パリ市内(右岸)→35ユーロ
- オルリー空港〜パリ市内(左岸)→30ユーロ
利用時間帯も関係がないので、早朝や深夜に到着してしまった場合でも同じ料金で利用可能です。
バス・メトロ(地下鉄)・トラム(路面電車)
パリ市内のバス・メトロ(地下鉄)・トラム(路面電車)は一律料金で共通のチケットが利用出来ます。
パリ郊外はゾーンで区切られており、同じゾーン内であればRERやSNCFとも連携しています。
チケットは回数券やフリーパスなど何種類かあります。
滞在日数によって上手に利用すれば、パリ観光をお得に楽しめます。
- 「Ticket t+」チケット1枚 1.9ユーロ
- 「Carnet Ticket t+」カルネチケット10枚 14.9ユーロ
- 「Mobilis」(ZONE 1-2) 1日フリーパス 7.5ユーロ
- 「Paris Visite」(ZONE 1-3) 1日フリーパス 12ユーロ
- 「Paris Visite」(ZONE 1-3) 2日フリーパス 19.5ユーロ
- 「Paris Visite」(ZONE 1-3) 3日フリーパス 26.65ユーロ
- 「Paris Visite」(ZONE 1-3) 5日フリーパス 38.85ユーロ
※パリ市内のみの移動であれば「ZONE 1-2」で大丈夫です。
フランスの物価を日本の物価と比較:通信費
基本的にフランスの携帯の通信料金が約20ユーロ〜と、とても安いです。
日本の格安スマホと同等くらいの金額といったところでしょうか。
フランスでも日本と同じく、カフェやホテル、空港や駅などの公共の場所では無料でWifiに繋がります。
ちなみにフランスでは「Wifi(ウィーフィー)」と読みます。
フランスの物価を日本の物価と比較:コンビニ
フランスには24時間営業のコンビニのようなお店はありません。
そればかりか、以前は夜間や日曜はスーパーなどの多くが休みでした。
しかし、最近では大手スーパーが経営する「モノップ(monop')」「フランプリ(marché franprix)」「カルフールエクスプレス(Carrefour express)」など、日曜や深夜まで営業しているコンビニ的なスーパーもあります。
また、フランスではお買い物袋は基本的につけてくれませんので、お買い物の際にはエコバッグなど持参することをお忘れなく!
お水
フランスの水道水は日本と違って硬水ですが、飲んでも問題はありません。
それでも味が気になるという方は、ミネラルウォーターを買うことをお勧めします。
スーパーなどで販売している、2Lのミネラルウォーターは約0.5〜1ユーロと大変手頃な値段で購入が出来ます。
駅の売店や自動販売機などで販売している、500mLのペットボトルになると1.5〜2ユーロと割高になります。
お酒
フランスと言えばワイン!
スーパーでもワインセラーのようにワインボトルが所狭しと並んでいます。
安いワインだと1ユーロくらいから見つけることができます。
安くて美味しいワインとなると、5ユーロ〜10ユーロくらいを狙うと失敗が少ないようです。
ちなみにフランスでは16歳からお酒の購入ができます。
タバコ
日本でもタバコの価格は以前に比べ高くなっていますが、フランスでは800〜900円と2倍近くにもなります。
それだけ高いと喫煙者が少ないか?というと、そうでもありません。
路上喫煙や歩きタバコをする人も多く見られ、カフェでも屋外のテラス席であれば喫煙可能の場合が多いです。
喫煙の習慣がフランスのカフェ文化と密接に関わっていることもあり、喫煙者に対して寛容なお国柄とも言えます。
フランスの物価を日本の物価と比較:レストラン
フランスのレストランは日本に比べて、やや高めです。
高級レストランは仕方がないとしても、より大衆的なビストロやブラッスリーでも、ランチのセットメニューで1500〜2000円以上かかります。
店によってはテイクアウトが出来る店もあり、その場合は店内で食べるよりも割安の設定になります。
時にはフランス人のように、近くの公園などでピクニック気分で食事するのも楽しいかもしれませんね。
フランスの物価を日本の物価と比較:ローカルフード
観光地で名物料理を食べようと思ったら、むしろパリより割高な場合もあります。
中には、フランス語がよくわからない外国人観光客を相手に、法外な値段を請求する店もあるので注意が必要です。
とはいえ、せっかく足を伸ばしたのなら、是非その地方の名物料理を味わってみたいですよね。
今ではクチコミなどで、価格帯や満足度などを事前に知る方法があるので上手に利用して、懐の深いフランスの食文化に触れてみてください!
フランスの物価を日本の物価と比較:ショッピング
ファッションというと、高級ブランドのイメージが強いフランスですが、意外にもリーズナブルな洋服ブランドが数多くあります。
特に1月と7月のソルド(SOLDES)と呼ばれるセールの時期になると最大で70%オフにまで価格が下がります。
フランスの物価を日本の物価と比較:観光・アクティビティ・テーマパーク
パリ観光の定番といえば、バトームッシュでのセーヌ川クルーズ。
約1時間10分のクルーズで、大人14ユーロ(12歳まで6ユーロ、4歳以下は無料)です。
美術館・博物館の入場料は、パリ市内の主要な美術館でも9〜15ユーロ。
収蔵されている展示品や規模を考えれば、納得のいく価格設定になっています。
また「パリミュージアムパス」というフリーパス(2日券で48ユーロ)もあります。
ルーブル美術館をはじめ主要な美術館や博物館が対象となるので、ミュージアム巡りをしたい方にはお勧めです。
フランスの物価を日本の物価と比較:ホテル
ホテルの場所やランクによって価格差はありますが、日本に比べ、フランスのホテルの宿泊費は全体的にみてやや高めです。
パリ市内の3つ星クラスのホテルで約100〜150ユーロ、郊外まで行けば100ユーロを切りますが、その分交通の不便さはあるでしょう。
パリ市内でも割安のホテルはありますが、治安の良くない地域であることが多いので注意が必要です。
また、最近人気のアパルトマンタイプもお勧めです。
キッチン付きで自炊が出来るので、外食費を安く抑えることが可能です。
フランスの物価を日本の物価と比較:スターバックス
独自のカフェ文化が根付いているフランスですが、今やスターバックスもフランス国内でたくさん見かけるようになりました。
日本との大きな違いは、フランスにはショートサイズがないことです。
フランスではこちらの3サイズになります。
- 日本のトールサイズ → 一番小さい「petit(プチ)」
- 日本のグランデ → 標準サイズの「moyen(モワイヤン)」
- 日本のべンティ → 一番大きい「grande(グランデ)」
気になる価格ですがカフェラテのトールサイズが日本では370円(税抜き)のところ、フランスではおよそ500円と若干高めになっています。
フランスの物価を日本の物価と比較:お土産
リーズナブルでお土産にも喜ばれるフランスらしいお土産が揃うのがスーパーです。
日本でも人気のボンヌママン(Bonne Maman)は、個包装でバラマキ用にも便利なマドレーヌは12個入りで約3ユーロ。
定番のジャムは1.5ユーロ〜と格安で購入できます。
最近、人気のお土産がスーパー「モノプリ(MONOPRIX)」のエコバッグ。
1ユーロ〜という安さ、時期によってデザインが変わる可愛い柄、軽くてかさばらない、とお土産に嬉しい3拍子が揃っています。
フランスで特に物価が高いものと安いものは?
フランスで特に物価が高いもの
再三、お伝えしたようにフランスの外食費は高い税率とサービス料のダブルの上乗せによって、かなり割高です。
フランスに訪れた観光客の多くが「フランスの物価は高い!」と感じるのは、そのせいでしょう。
パリ市内はランチでも2,000円以上することもざらです。
ただ、ボリュームも日本に比べるとかなりあるので、お昼にしっかり食べて夜は軽くテイクアウトで済ませる、などメリハリを付けるのも良いかもしれません。
フランスで特に物価が安いもの
酪農の盛んなフランスでは牛乳やヨーグルトなどの乳製品が日本よりも安く手に入ります。
中でもバターやチーズは種類も豊富で味も良いので、お土産として日本に持ち帰る人も多いです。
日本でも人気のエシレバターは100gで約2ユーロ。
なんと、日本の約4分の1の値段で購入出来ます!
物価の高いフランスまでの渡航費用は?
パリまでは東京(成田/羽田)、大阪(関西空港)から直行便が出ています。
航空チケットの費用はシーズンや直行便か乗り継ぎ便かにもよりますが、直行便(エコノミー)で、往復10万円前後〜が相場です。
また安いパッケージツアーなら、航空券とあまり変わらない値段でホテルまでつくようなお得な商品もあります。
10万円を切る安いパックもありますが、乗り継ぎ回数が多かったり、待ち時間が長いなど注意が必要です。
物価の高いフランスを旅行する予算の目安は?
旅行の目的やシーズン、滞在日数によっても全く変わってきますが、例えば、1泊120ユーロのパリ市内のホテル3日滞在した場合、食費や飛行機代と合わせて、ざっと計算すると約20万円になります。
予算を抑えるコツはいかに食費と宿泊費を上手に節約できるか?です。
既にホテルもセットになっている場合は別として、自分で宿も手配しなければならない場合は、ホテル予約サイトなどで早めに情報収集するのが鍵です。
日にちが迫ってくると、安くて良いホテルからどんどん埋まってしまうからです。
また、キッチン付きの宿であれば、スーパーで買って来た食材で自炊をして、外食する機会を減らすことが出来るので節約になります。
交通費や観光はフリーパスなどを上手に活用するのもポイントです。
高い物価以上の価値が感じられる旅行になりますように!
物価が高いイメージのフランスも、実際は日本より安いものが結構あることが、おわかりいただけたのではないでしょうか?
華やかなイメージのフランス人の暮らしぶりも、実は意外と質素だったりします。
バカンスなどで楽しむべきところにはお金を使い、普段の生活で節約をできるところはしっかり締める。
物価が高くても人生を楽しむ、フランス人のお金の使い方をお手本に、皆さんも是非、楽しいフランスでの楽しい思い出をたくさん作ってくださいね!