【観光に行く前に】世界最小国「バチカン市国」とは?
バチカン市国ってどんな国?
世界最小の国として知られているバチカン市国ですが、その面積は東京ディズニーランドよりも小さいです。
カトリックの総本山としても知られ、その神聖さは特徴的なものがあり、よくハリウッド映画などにも登場していることから、多くの観光客が訪れています。
世界最小の国と言われていますが、世界的にも貴重な美術品などが数多く収蔵されているため、丸一日を観光に費やしても足りないほど、魅力あふれる国です。
バチカン市国の公用語はイタリア語ですが、観光客が多く訪れるため英語も広く使われています。
バチカン市国ってどこにある?
イタリアの首都はローマですが、そのローマ市内にあるのがバチカン市国です。
バチカン市国の首都はバチカン市国と、一見ややこしいですが、首都がそのまま国となっています。
バチカン市国の歴史
古代より聖地として崇められていたバチカン市国は、イタリア・ローマ北西部の丘の上にあり、「ウァティカヌスの丘(Mons Vaticanus)」と呼ばれていたことからバチカン市国という国名となりました。
殉教した使徒ペトロの墓所に教会堂が建てられたことから、カトリックの総本山となったとされています。
19世紀末にイタリア統一運動などが勃発しイタリア王国が成立した当初はバチカン市国はイタリアの一部でした。
しかし、カトリックの総本山でもあるバチカン市国の教皇はイタリアの領地の一部になることに反対し、数代に渡ってバチカン市国に立て篭もるだけでなく、イタリア政府関係者全員をキリスト教から破門しました。
この非常に強い宗教と国家を巡る争いは50年以上続きましたが、1929年にラテラノ条約が締結され、ローマ教皇(バチカン)を政治利用をしない旨と、バチカンを独立国として認める旨に同意しました。
このラテラノ条約で長い宗教戦争は終止符をうち、現在のバチカン市国が誕生**しました。
バチカン市国観光の魅力や見どころ!
キリスト教の聖地として、修道院や大聖堂がその狭い国土の中に堂々と建設されています。
ミケランジェロの建設した建物や彫刻など、美術品が多くあり、観光客を魅了しています。
特質すべき特徴としては、バチカン市国の国土全域がユネスコの世界文化遺産として1984年に登録されました。
かつては、カトリック教徒の方が聖地として礼拝のために訪れることが中心でしたが、今では巡礼にくる人だけでなく非カトリックの人も観光のために多く訪れるようになりました。
キリスト教ではなくても、その多くの美術品や建造物にに魅了されること間違いありません。
特にサン・ピエトロ大聖堂はイタリアを訪れたなら必ず抑えたい観光名所です。
バチカン市国観光への行き方
バチカン市国の周囲には多数のバス停もありますが、電車でのアクセスが一番便利です。
ローマ市内から地下鉄A線のオッタビアーノ・サンピエトロ(Ottaviano-S.Pietro)駅で降車すると、バチカン市国に到着します。
地下鉄を降車後およそ15分通り沿いを進むと、バチカン市国のサン・ピエトロ広場に出ます。
サン・ピエトロ広場に向かう通りにはお土産屋さんが多くあるので、これから訪れるバチカン市国への期待が高まります。
観光客向けのお土産には、バチカン市国の旗や歴代の教皇をモチーフにしたグッズなどがあり、バチカン市国という国の特別さと崇高の高さに驚くこと間違いありません。
バチカン市国のおすすめ観光スポット10選!
では、バチカン市国のおすすめ観光スポットをみていきましょう。
バチカン市国のおすすめ観光スポットには、以下があります。
- バチカン市国のおすすめ観光スポット① サン・ピエトロ大聖堂
- バチカン市国のおすすめ観光スポット② サン・ピエトロ広場
- バチカン市国のおすすめ観光スポット③ バチカン博物館
- バチカン市国のおすすめ観光スポット④ システィーナ礼拝堂
- バチカン市国のおすすめ観光スポット⑤ サンタンジェロ城
- バチカン市国のおすすめ観光スポット⑥ バチカン宮殿
- バチカン市国のおすすめ観光スポット⑦ バチカン庭園
- バチカン市国のおすすめ観光スポット⑧ バチカン秘密文書館
- バチカン市国のおすすめ観光スポット⑨ マーテル・エクレジエ修道院
- バチカン市国のおすすめ観光スポット⑩ ジェラテリア オールドブリッジ
続いて、バチカン市国のおすすめ観光スポットを、それぞれ詳しくみていきます。
バチカン市国のおすすめ観光スポット① サン・ピエトロ大聖堂
言わずともしれたバチカン市国のメイン観光地である、サン・ピエトロ大聖堂は、1626年11月18日に建設されました。
ミケランジェロをはじめとする建築家が手がけたルネサンス後期の教会で、カトリックの総本山として知られています。
寺院内は歴史的、美術芸術的、宗教的に見応えのあるものが多く、じっくりと鑑賞するには1日でも足りないほどです。
中でも有名な美術品として、ベルニーニ作 ブロンズの大天蓋であるバルダッキーノ、聖ヴェロニカの像や聖ペトロ像などがあります。
バチカン市国の中でも特に多くの観光客が訪れる場所ですが、神聖な場所なため、静粛に秩序を保って見学をしましょう。
サン・ピエトロ大聖堂の口コミ
サン・ピエトロ大聖堂
住所:Piazza San Pietro, 00120 Città del Vaticano, ローマ教皇庁 (バチカン)
電話番号: +39 06 6982
営業時間:8時30分〜16時45分
定休日:日曜日のミサ、宗教行事日
URL:http://www.vatican.va/
バチカン市国のおすすめ観光スポット② サン・ピエトロ広場
サン・ピエトロ大聖堂の正面にある楕円形の広場が、サン・ピエトロ広場です。
列柱廊と140体の歴代教皇と聖人像に囲まれた広場の中央にオベリスクが立っていて、その広大さと雄大さはバチカン市国の中でも特に多くの観光客を魅了し続けています。
非常に大きな広場ですが、完成までに11年もの年月が費やされています。
ベルニーニポイントと呼ばれる、噴水とオベリスクの間の石畳に埋め込まれている石の上に立つと、4列の柱廊が一列に重なって見えます。
この計算し尽くされた設計は「ベルニーニミステリー」とも呼ばれていて、映画「天使と悪魔」でも出てきています。
サン・ピエトロ広場
住所:VA Piazza San Pietro, 00120 Città del Vaticano, ローマ教皇庁 (バチカン)
営業時間:7時00分~21時00分
定休日:不定休
URL:http://www.vaticanstate.va/
バチカン市国のおすすめ観光スポット③ バチカン博物館
バチカン博物館には、歴代ローマ教皇の収集品、古典主義やルネサンス時代の最高傑作が展示されている、世界最大級の美術館です。
館内にはシスティーナ礼拝堂もあり、観光客が多く訪れます。
ラファエロの「キリストの変容」「聖母の載冠」「フォリーニョの聖母」などやの絵画だけでなく、サン・ピエトロ大聖堂にあるミケランジェロの「ピエタ像」のレプリカなどの彫刻などが収蔵展示されていて、多くの観光客を引きつけています。
博物館自体が美術品といっても過言ではないほど、柱廊の両側の彫刻や天井画など非常に見応えがあります。
バチカン博物館
住所:Viale Vaticano, 00165 Roma RM, イタリア
電話番号:
営業時間:9時00分~16時00分
定休日:不定休
URL:http://www.museivaticani.va/
バチカン市国のおすすめ観光スポット④ システィーナ礼拝堂
バチカン市国にあるシスティーナ礼拝堂は、バチカン美術館内にある有名な礼拝堂です。
礼拝堂というだけあり、非常に神聖な場所なので、静かに鑑賞しましょう。
バチカン市国のシスティーナ礼拝堂は、コンクラーベと呼ばれるローマ・カトリックの頂点である教皇を選任する会合が開かれる場所であり、カトリック教徒の方にとっては非常に重要な場所です。
そのシスティーナ礼拝堂の中でも一番観光客を魅了しているのは、ミケランジェロが 16 世紀に描いた天井画「最後の審判」です。
バチカン博物館のツアーなどで巡ると一番最後にたどり着くのがこの天井画となります。
撮影禁止で私語厳禁のエリアなので、静粛にその神秘さと歴史の深さを感じましょう。
システィーナ礼拝堂
住所:Viale Vaticano, 00165 Roma RM, イタリア
電話番号:
営業時間:9時00分~16時00分
定休日:不定休
URL:http://www.museivaticani.va/
バチカン市国のおすすめ観光スポット⑤ サンタンジェロ城
6世紀に、城の頂上に大天使ミカエルが現れ、当時流行っていた疫病が終焉したとの伝説から、「聖天使城」という意味を持つサンタンジェロ城と呼ばれるようになりました。
サンタンジェロ城の屋上からの、バチカンのサン・ピエトロ大聖堂やローマの町並みが幻想的で多くの観光客が訪れています。
映画「ローマの休日」のロケ地としても有名なサンタンジェロ城は、今もロマンチックな場所として世界中の人に愛されています。
夕日が落ちる頃が綺麗なので、日没の少し前に訪れるのがおすすめです。
サンタンジェロ城
住所:Lungotevere Castello, 50, 00193 Roma RM, イタリア
電話番号:+39 06 681 9111
営業時間:9時00分~19時30分
定休日:不定休
URL:http://castelsantangelo.beniculturali.it/
バチカン市国のおすすめ観光スポット⑥ バチカン宮殿
バチカン宮殿は、ローマ教皇の住居でサン・ピエトロ大聖堂の隣にあります。
どっしりと構えるバチカン宮殿の外観だけでも非常に見応えがあります。
一部はバチカン博物館やシスティーナ礼拝堂として観光客にも公開されています。しかし、その他多くの教皇の住居部分は非公開となっています。
バチカン宮殿
住所:ローマ教皇庁 (バチカン)
電話番号:+39 06 6988 3860
URL:http://www.vaticanstate.va/
バチカン市国のおすすめ観光スポット⑦ バチカン庭園
バチカン庭園は、一般公開はされていませんが、認定された観光代理店などを通してガイド付きツアーなどで観光することができます。
ガイドツアーでは、マイクロバスでバチカン庭園内の美しい噴水、滝、彫像などを眺めることができ、バチカン市国の中でも特に観光客を魅了しています。
バチカン庭園
住所:Viale Vaticano | presso Musei Vaticani, 00120 Vatican City, Italy
電話番号:39 06 6988 4676
URL:http://www.museivaticani.va/
バチカン市国のおすすめ観光スポット⑧ バチカン秘密文書館
バチカン秘密文書館は、古いものでは1000年以上前の文書まで保管されている、非常に大きな書庫となっています。
当時は教皇庁内部のごく限られた人々のみに公開されていましたが、今では手続きを踏めば閲覧をすることができるようになり、主に研究者などの観光客へも公開されるようになりました。
世界史上重要な文書が多く収蔵されています。
例えば、ヒトラーがビウス12世に送った手紙や、英国王ヘンリー8世の離婚の文書などの文書7万5000冊以上、書籍110万冊以上が収蔵されています。
バチカン秘密文書館
住所:ローマ教皇庁 (バチカン) 〒00120 バチカン
電話番号:+39 0734 9615
営業時間:8時30分~17時00分
定休日:土曜日・日曜日
URL:http://www.archiviosegretovaticano.va/
バチカン市国のおすすめ観光スポット⑨ マーテル・エクレジエ修道院
教会の母という意味をもつマーテル・エクレジエ修道院は、ヨハネ・パウロ2世によって1990年にバチカン市国に設立されました。
修道院のため、一般の観光客は修道院内に入るこはできませんが、ピエトロ大聖堂の上から見ることができます。
2013年に高齢を理由にベネディクト16世が教皇職から辞任したことは世界的に非常に大きなニュースとなりました。
そのベネディクト16世は、教皇の辞任後はマーテル・エクレジエ修道院で祈りを捧げる生活をしています。
マーテル・エクレジエ修道院
住所:ローマ教皇庁 (バチカン) 〒00120 バチカン
URL:http://www.vaticanstate.va/
バチカン市国のおすすめ観光スポット⑩ ジェラテリア オールドブリッジ
こちらは歴史的建造物とは少し異なりますが、おいしいイタリアンジェラートの店として観光客に人気です。
ジェラートは、果肉入りの濃厚なフルーツ味のジェラートからシャーベット状のさっぱりとした味まで、30種類ほどのフレーバーがあります。
バチカン市国での観光で歩きすぎた時に、ここのジェラートを買って足を止めて休憩するのも非常におしゃれですね。
世界遺産の国でイタリアンジェラートを手に持っただけでも映えること間違いありません。
ジェラテリア オールドブリッジ
住所:Viale dei Bastioni di Michelangelo, 00192 Roma RM, イタリア
電話番号:+39 328 411 9478
営業時間:10時00分~2時00分
定休日:不定休
URL:http://gelateriaoldbridge.com/
バチカン市国観光に行く時の注意点7選!
注意点① バチカン博物館の長蛇の列
バチカン博物館は多くの観光客が訪れる人気の観光スポットですが、予約なしでも入館することができます。
しかしながら、タイミングや日程によっては入館まで数時間待ちとなります。
フリープランやツアーなどを利用すると待ち時間なく入館することができます。
非常に多くの美術品があるので、少しでも長くバチカン博物館内での鑑賞を楽しみたい方にはおすすめです。
注意点② フラッシュ撮影だけでなく写真撮影禁止箇所あり
大聖堂や礼拝堂など、観光客だけでなく参拝客も訪れる神聖な場所となります。
世界的にも貴重な美術品が多く収蔵・公開されていることから、美術館内や博物館内はフラッシュ撮影は厳禁となっています。
さらに、システィーナ礼拝堂は、フラッシュ撮影だけでなく写真撮影そのものが原則として禁止されています。
歴史的にも重要な素晴らしい美術品などが多く展示されていますが、神聖な場所では礼拝者を尊重し、インスタ映えを目的に撮影することは控えましょう。
注意点③ 神聖な場所では静粛に
カトリックの総本山として多くの観光客が訪れるバチカン市国は、大聖堂や礼拝所などの神聖な場所が非常に多くあります。
一口に観光客といっても、礼拝をしている人なども訪れているので、静かにお祈りができるように尊重する必要があります。
注意点④ 露出の多い服装に注意
神聖な場所が故に、露出の多い服装だとチケットを持っていたとしても入館拒否される可能性があります。
観光客にありがちなミニスカートやキャミソール、ショートパンツなどの肩やひざが出ている服装は避けて、暑い時期でもカーディガンなどを羽織るようにする必要がありますので注意しましょう。
注意点⑤ セキュリティーチェックがある
バチカン市国は宗教的に非常に重要な場所なので、テロ対策にも重きを置いています。
サン・ピエトロ大聖堂とヴァチカン美術館は、入館時にセキュリティチェックがされます。
爆発物や刃物などの危険物を持ち込んでいないかの確認をするため、空港のセキュリティチェックと同じ要領で実施されます。
カメラなどの機械はバックから取り出してX線を通す必要があるので、可能な限り小さな荷物だけでバチカン市国の観光をする方が、このセキュリティーチェックもスムーズに終える事ができます。
観光の際によく持ち歩いている飲み物の持ち込みは可能ですが、刃物を含む危険物の持ち込みができないので注意が必要です。
旅行中に便利なアーミーナイフなどを持っていると没収されてしまうのでホテルなどに置いていくようにしましょう。
注意点⑥クーポラに上るには体力が必要
サン・ピエトロ大聖堂のクーポラの頂上は、絶景スポットとして観光地として人気のある場所ですが頂上に辿りつくには長く狭い階段を上る必要があります。
有料エレベーターを使えば、途中まで上がることができますが、エレベーターを降りた後300段程度の階段は自力で上る必要があります。
自分の足で上った後に見える絶景は非常に素晴らしいです。
しかし、観光をする際には体力に自身のない方や妊娠中の方、足腰が弱い方は特に注意をしましょう。
小さい国とはいえ、見るべきポイントも多く、博物館内など長時間立ちっぱなしになります。
ハイヒールなどは避けて歩きやすい靴を履いて、荷物は最小限のみ持ち歩く方が、ゆっくりと観光を楽しむことができます。
注意点⑦ 水曜日、日曜日に注意
バチカン市国は、カトリックの総本山ということもあり観光客だけでなく多くの信者の方が訪れます。
水曜日は法王謁見、日曜日はミサがあるので、たくさんのカトリック教徒の方が訪れて大混雑となります。
特に、毎週水曜日と日曜日は混雑するのでゆっくりと観光することができない可能性があるだけでなく、施設内への立ち入りが禁止されている可能性もあります。
日程の調整が可能であれば、水曜日と日曜日は観光を避けた方が混雑を避けることができるのでおすすめです。
さらに、午後からは観光客が非常に多く訪れるため各施設への入館が非常に長蛇の列となることが予測されます。
午前中のうちから行動を開始すると、待ち時間なども少なく済むので比較的ゆっくりと観光を楽しむ事ができます。
世界一小さい国「バチカン市国」のおすすめ観光スポット10選!魅力や見どころ紹介!のまとめ
イタリアの首都であるローマには、ローマの休日、冷静と情熱の間、テルマエ・ロマエなど多くの映画のロケ地になっており、観光地もたくさんあります。
そのローマの中にある世界最小の国のバチカン市国は、歴史的にも非常に重要な場所で観光客に年間を通して人気があります。
バチカン市国は、サン・ピエトロ大聖堂などでも知られていますが、国自体が非常に神聖なので異国間が漂っておりカトリックではない方でも楽しむことができます。
巡礼ではなく観光を目的とした訪問でも、信者の方を尊重して秩序を保ってゆっくりと楽しみましょう。
2018年の11月にイタリア旅行のついでにバチカンに訪れた際に行きました。
大聖堂の上からはバチカン全体を見渡すことができます。
大聖堂に入る前はかなりの行列でしたが、思っていたよりも早く入ることができました。
大聖堂の最上階へ行く際にとても長い階段を上らないといけなかったので、それがとても辛かったです。