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2019/04/10

ルーマニアの治安はいい?悪い?観光時に注意するべき犯罪や安全点を紹介

ルーマニアは中世の面影を残した街並みが観光客を魅了する国ですが、ルーマニア観光で気をつけておきたい点が3つあるとよく言われるのは、タクシー、ニセ警察、野犬ですが、それ以外にテロや国を揺るがすような暴動などは、実際にはどうなのでしょうか?

この記事では、実際にはルーマニアの治安はいいのか、観光時に注意するべき犯罪や安全点に関しての詳細をまとめています。

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【治安の前に】ルーマニアってどんな国?

ルーマニアは、美しい自然に囲まれた、数々の世界遺産と中世の面影を残した街並みが観光客を魅了する国で、ドラキュラ城のモデルになったブラン城やルーマニア王の夏の離宮だったペレシュ城など中世の古い町並みが街の至る所に残っています。

人気の高いスポットとして、美しいフレスコ画が描かれた素朴な教会や修道院もあり、黒海沿岸はリゾート地として人気が高く、夏季期間は世界中から多くの観光客が集まります。

ルーマニアの首都で同国最大の都市(人口約206万人)のブカレストは、ルーマニア南東部にあるドゥンボヴィツァ川の河畔都市でルーマニアの文化、産業、金融の中心都市となっており、優雅で洗練された建築物などが多く「小パリ」と呼ばれています

東ヨーロッパに位置する共和制国家で、北にウクライナ、北西にハンガリー、北東にモルドバ、南西にセルビア、南にブルガリアと隣接して、東は黒海に面しています。

東ヨーロッパで唯一ラテン系民族であるルーマニア人は、明るく陽気な国民性を持つ人々と言われて、東ヨーロッパ諸国の中でも、今後のルーマニアの観光産業の進展が注目されていますが、その反面、社会主義から資本主義へ転換したひずみが残っており、経済的には発展してきましたが、貧富の格差の増大や失業などの問題があります。

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ルーマニアの治安を知る前に外務省が発表する危険レベルをおさらい

外務省によるルーマニアの治安情報を次の通りです。

ルーマニア治安情報

ルーマニアの治安情報

現在、危険情報や感染症危険情報は出ていませんが、最新のスポット情報や安全対策基礎データ等を参照の上、安全対策に心がけてください。

近年,ルーマニアにおいては,テロの発生はなく,テロ組織の存在も確認されていませんが,ISIL(イスラム「国))等のテロ組織が発するプロパガンダに影響されて過激化したテロ組織支持者の摘発事案が報道されています。ISILは,2015年に公開したオンライン機関誌「ダービク」において,攻撃対象である「十字軍連合」として日本等ともにルーマニアも名指ししています。他方,ルーマニア当局は,現時点で差し迫った具体的なテロの脅威は認められないとして,国内のテロ脅威度評価について,5段階での色別評価中,最も安全から第2段階にあたる「注意レベル(ブルー)」を維持しています。

ルーマニアの治安は上記で述べたように次に示す基準に該当しませんが、レベル1、2の危険地域は個人レベルの警戒である程度、危険を回避できることを意味しています。
しかし、レベル3以上では明確に「渡航をやめなさい」という意味です。

外務省の危険情報を見るかぎり、ルーマニア国内で特定の危険地域はなく、首都ブカレストを含めて概ね治安は良好です。
犯罪がないということではありませんので、その点は留意する必要があります。

ルーマニアの治安は、外務省の治安情報の注意事項には該当しませんが、念のため、レベルごとの注意事項を紹介しておきます。

レベル1/黄色

「十分注意してください」
その国、地域への渡航・滞在に当たって危険を避けていただくために特別な注意が必要です。

レベル2/山吹色

「不要不急の渡航はおやめください」
その国、地域への不要不急の渡航をおやめください。渡航する場合には特別な注意を払うとともに十分な安全対策をとってください。

レベル3/オレンジ色

「渡航はやめてください(渡航中止勧告)」
その国、地域への渡航はどのような目的であれやめてください。(場合によっては現地に滞在している日本人の方々に対して退避の可能性や準備をうながすメッセージを含むことがあります。

レベル4/赤色

「退避してください。渡航はやめてください。」
その国、地域に滞在している方は安全な国、地域に退避してください。この状況では当然のことながら、どのような目的であれ新たな渡航はやめてください。

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ルーマニアの治安状況は?

1980年代まで社会主義国家となっていた国で、東欧諸国の中でも、タクシー、ニセ警察、野犬の問題から治安の悪い国というイメージが持たれていますが、最近はかなり改善されてきましたが、スリ、ひったくりなどの犯罪は増えています

近年、ルーマニアは、経済発展がもたらす貧富の差の増大や不景気による雇用情勢悪化などから、貧富の格差は拡大傾向にあり、スリ、ひったくり、自動車盗などの財産犯罪が増えており、横領・脱税・汚職などの経済犯罪が増加傾向にあります。

2014年には一時24%超にまで上昇し、約25%の若者が失業状態にありました。 体制転換後において、貧富の格差が強まり、若者層に経済的困窮者が多いことが同国の治安の悪さに結びつき、若い人の犯罪が増えています。

過去の邦人犯罪被害は、駅構内の地下通路で突然後方から殴打されたり、被害品を取り返そうとして、犯人にナイフで足を刺されるなどありますが、主な被害は、スリ、ひったくり、侵入盗、法外な料金を請求するぼったくりタクシーが大半を占めます。

公共輸送機関のバスや地下鉄内でも、スリやひったくり、置き引き,車上ねらいなどの犯罪は、旅行者だけでなく地元の人に対しても起きています。

首都ブカレストの治安状況は?

首都ブカレストは、ルーマニアへの玄関口のヘンリ・コアンダ国際空港が、外国人にとって危険なところで、空港にいる白タクの運転手が観光客に声を掛け、目的地に連れてい行って法外な料金を要求したり、中には貴重品を奪ったりすることもあります。

外務省の海外安全対策情報によると、ルーマニアで最も犯罪が多く発生しているのはブカレスト市で、特にウニリイ広場やロマーナ広場の周辺や旧市街地の治安が悪いようで、周辺各国からの外国人の流入も多いため、スリやひったくりに加えて、貴重品のネックレスなどを引きちぎるような強奪事件も発生しています。

日本人旅行者を狙った犯罪も過去に発生しており、、2012年に起きたタクシー運転手による日本人女子大生の殺害事件は、夜間に空港へ到着した女子大生がタクシーを探していた際、タクシー運転手と名乗る男性に「目的地まで連れてってあげる」と声をかけられたのが発端でした。

また、深夜のタクシーでスタンガンで脅迫されたり、駅周辺で暗がりに連れていかれて暴行を受け、金品を強奪されたりする凶悪犯罪が発生しています。

また、市内の一流ホテルの周辺やレストラン、公共交通機関内でも、窃盗を中心とした犯罪が多発しています。

基本的な注意事項を守れば、被害に遭うことはめったにないということになり、その詳細を見ていきましょう。

野犬に注意?

ルーマニアでは、2005年頃から野犬の問題が増加しており、一般の人が犬に襲われるなどの被害を受けてきましたが、特にブカレスト市内では、もとは飼い犬だった犬が捨てられて繁殖して、野犬の数が増加に伴って野犬による被害も増加していきました。

2006年には、日本人男性が噛まれて失血症状による死亡事件も発生しましたが、野犬に噛まれる最大のリスクは狂犬病に感染することです。

ブカレスト市で年間約1万件の被害が報告されていましたが、ブカレスト市内では、この10年で野犬対策が進み、過去に比較すると、野犬被害の件数はかなり減少しています。

ブカレスト郊外と地方都市での野犬のリスクに関して、外務省の治安情報で現在も注意喚起されている状況で、地方都市を旅行する場合にも、犬に噛まれ危険性はあります。

しかし、犬が襲ってくることはめったになく、犬を見かけてもこちらから近づかない限りは、それほど心配はいりません。

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治安のいいルーマニアでも気をつけるべき犯罪5選

気をつけるべき犯罪①:タクシー関連

前述したように2012年に日本の女子大生が白タクの運転手に殺害されるという凄惨な事件がありましたが、実際には、白タクの利用による料金トラブル話は今でも多く耳にします。

それは、外国人が被害に遭いやすいぼったくりで、特に空港からのタクシー利用の際に、メーターを使わない、メーターの上りが早い、メーターが壊れたと言ったり、目的地と全く違う方向に迂回して高額を請求したり、おつりをくれないなど様々な手口の事件があります。

無理やり荷物を運ぼうとするポーターと連携しているタクシーもあり、手荷物料金を違法に加算してくるタクシーもあります。

また、2015年12月には、深夜に日本人旅行者が乗ったタクシー運転手がスタンガンのようなもので脅して、多額の引き出した現金を強奪された事件も起こっており、空港やブカレスト・ノルド駅で客待ちをしているタクシーには、格別の注意が必要です。

気をつけるべき犯罪②:闇両替とニセ警察官

代表的な例として、街中で両替の話を持ち掛けてきて、話に対応していると、ヤミ両替を取り締まる警察官を装った仲間が近づいてきて、財布を調べてお金を抜き取るという観光客を狙った悪質な犯罪があります。

ルーマニアではパスポートを携帯することが義務付けられており、警察を装って旅行者に近づきパスポートを盗んだり、携帯していない場合はお金を請求したりする犯罪もあり、詳細は後述の項目を見てください。

闇両替のパターンとしては、いいレートで両替をしてあげると迫り、最初はきちんと換金分のお金を出しますが、その後、一瞬のうちに一番上と下だけが本物で、中は新聞紙の札束にすり替えてしまう巧妙な手口や両替した札束からの抜き取りなどがあります。

気をつけるべき犯罪③:スリ・ひったくり・置き引き

自由主義社会の一員となり、近年、経済発展が急速なルーマニアは、その影響で貧富の差が広がり、雇用情勢も良くないので、治安の悪化が目立ち、、貴重品を狙ったひったくりやスリなど、観光客が巻き込まれるなどのさまざまな犯罪が首都ブカレストをはじめとした都市部で多発しています。

特にホテルやレストラン、電車やバスなどの交通機関、観光スポット近辺、バーやレストランなど人の出入りがある場所は旅行者を狙った事件が発生しています。

日本人が被害に遭った事件としては、バスの中でのスリ被害やパソコン盗難などがあります。特にブカレスト北駅付近でスリや置き引き行為が多い傾向にあります。

気をつけるべき犯罪④:強盗

特にルーマニアに到着した夜行便の場合は、空港近辺に待機していたタクシーに乗車後、強盗などの犯罪に遭うケースが多くなっています。
また、街中でATMを使っている最中に後ろからナイフで脅して、下ろしたお金を渡すように脅迫されるというケースも発生しています。

前述の殺人事件以外の日本人が暴行事件に遭ったケースは、2007年12月には、ブカレスト市中心街のオペラ座近くの路上で、17、18歳の若者による日本人が被害に遭う集団暴行事件が発生し、外観は迷彩柄の服、革ジャン、丸坊主といった見た感じが右翼人種差別主義者風で、アジア人への偏見によるものとみられています。

さらに、2012年12月に観光目的で同国を訪れた日本人男性の強盗被害の場合は、ブカレスト市内のノルド駅近くでホテルを探していると、ルーマニア人の男女から話しかけられ、暗がりへと誘い込まれて、男性は現金を出すよう脅され、これを拒んだため、暴行を受けて金品被害に遭いました。

気をつけるべき犯罪⑤:ホテルでの盗難被害

観光に訪れたら、一番リラックスできるのはホテルの客室ですが、ルーマニアでは、残念ながら、ルーマニアでは、ホテル内の客室でも盗難被害に遭います。

高級ホテルであっても、無防備に部屋に荷物を起きっぱなしで外出するのは危険で、外出中に部屋は清掃され、ドアが開け放たれて、ルームメードなど特定の人が部屋に出入りして、カバンが盗難被害にあった事件もあります。

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治安のいいルーマニアでも注意するポイント10選

注意するポイント①:安全なタクシーを利用する

ルーマニアを訪れた際は、より安全で快適な旅行とするために、旅行会社の空港送迎サービスを利用し、空港、駅、市内等でタクシーを利用する場合は、タクシー運転手と名乗る人物に声をかけられても、白タクなので絶対に乗車しないでください。

ヘンリ・コアンダ国際空港の到着ロビー、ノルド駅には正面メーンゲート(南東側出入口)手前にタッチパネル式機械がそれぞれ設置されており、登録業者のタクシーを呼び出すことができます

ブカレスト市内では、氏名、電話番号、メールアドレス等を登録して利用できるStar Taxi,Speed Taxi,Meridian Taxiなどのスマートフォンアプリがあり、MERIDIAN、、SPEED、COBALCESCU、LEONETAXI2000などが利用できます。

最近では、アプリで事前予約ができ、行き先の指定ができ、電子マネーやクレジットカードでも決済可能な「Uber」や「BlackCab」を利用できます。

注意するポイント②:深夜の外出は細心の注意を!

ルーマニアでは、現地で旅行者の遭う犯罪被害の大半がスリ・ひったくり被害で、海外では常識ですが、夜間の外出では、犯行が手荒になる傾向にあります。
ルーマニアには夜景が美しい建物もたくさんあり、見学や食事のために夜間に外出する機会が多く、移動は正規に登録している安全なタクシーを利用しましょう。

人通りの少ないところは治安も悪く、トラブルに巻き込まれる可能性が高くなり*、夜に街を歩いていると街灯が少ないところも多く、観光は昼のあいだに済ませ、特に女性は複数でも夜間の散策を避ける**べきです。

観光客が多い賑やかな場所では襲われる心配はありませんが、スリや置き引きなどに要注意で、また、夜は飲酒している場合が多いので、気が緩みがちで、自分を守る危機管理に細心の注意を払う必要があります。

注意するポイント③:両替に関して

ルーマニアで両替をする際の注意点ですが、ルーマニアの通貨はレイで、両替は、空港、ブカレスト市内のホテル、銀行、両替所などで行うことができますが、ルーマニア国内で日本円を両替できる場所は少なく、二重に両替することになりますが、できればユーロや米ドルを用意しておく方が安心です。

外務省の安全情報では、両替所から出てきた際に襲われて現金を盗まれるという事件も発生しているので、周囲に注意して気を抜かないようにしてください。

闇両替は違法で、見知らぬ人やニセ警官に声をかけられたら無視して、速やかに立ち去りましょう

注意するポイント④:パスポートは必ず帯同する

ルーマニアに入国する日本人に対して90日を超えない範囲で短期滞在査証免除措置が実施され、最初にルーマニアに入国した日から半年(180日)以内で合計90日を超えない日数の滞在の場合は、査証(ビザ)は必要なく、空港だけの手続きで大丈夫です。

またビザ手続きは、EUの法令によると、EU加盟国出国予定日にパスポートの有効期間が3ヵ月以上残っていることが条件になっており、ルーマニアでは、入国日に6ヵ月以上有効期間が残っていることが必要なので、パスポートの有効期間について注意が必要です。

ルーマニア国内を旅行する間は、外国人はパスポートを携帯することが義務付けられています。ここで、注意していただきたいのが、警察を装って旅行者に近づきパスポートを盗む事件があるので、このようなケースに遭遇した際には、日本大使館に行って、職員の前で提示すると伝えて、その場で絶対にパスポートを出さないように気をつけてください。

そして、パスポートを携帯してない場合は、ニセ警官が多額のお金を要求する場合もあり、必ずパスポートを携帯しましょう!

注意するポイント⑤:自分で安全な行動をとる

空港や路上あるいはレストラン等で、親切心を装って近づいてくる人がおり、見知らぬ人から片言の日本語または英語で親しげに話しかけられて、時間を聞かれたり、道を聞かれたりしたときは要注意で、まともに受け応えせずに「急いでいる」などと言って、相手にしないようにしましょう。

スリやひったくり等の被害に遭わないため、また、遭っても被害を最小限にするために、バッグはたすき掛けにしたり、前にかけたり、バッグのチャックはかならず閉めるようにしましょう。

バッグ内には必要最小限の荷物だけにし、貴重品は入れない、金品は分けて所有し、混雑している場所では前へ抱え込むようにして持ちましょう。
特にパスポートはお金と別にしておくなど自分で安全な行動をとる必要があります。

注意するポイント⑥:危険なところに近づかない

2012年初めに政府の緊縮政策に反対する集会や抗議デモがルーマニア各地で起こり、警察とデモ隊の衝突により負傷者が出る事態が起こりました。

また、2015年11月には、ブカレスト市内のロックコンサート等が行われるクラブ 10で火災が発生による多数の死者が出たことを契機に、首相等の腐敗を追及して退陣を求める大規模な抗議デモがブカレスト市内を始め国内各地で発生しました。

2017年には,刑法改正に関する緊急政令や恩赦に関する緊急政令等に反対する大規模なデモが発生しています。
こうした活動は、ソーシャルネットワークサービスを通じた呼びかけにより一気に盛り上がりを見せる傾向にあり、今後も人々に不満を抱かせる社会問題の発生により各地で反政府集会や抗議デモが行われる可能性もあります。

このため、政府機関の庁舎や広場周辺などで行われる反政府集会や抗議デモの発生を知った際には、その場に近づかず、直ちに退避して身の安全を確保してください。

注意するポイント⑦:現地で犯罪に巻き込まれたら?

どんなに気をつけていても、運が悪いと犯罪に巻き込まれてしまうことがあり、二次被害を受けた事件もあります。
在留邦人がバス車中でスリに遭い、犯行に気づいてバスから降車し 犯人を追いかけたところ、犯人から突然催涙スプレーを噴射されました。

また、被害品を取り返そうとして追いかけ、犯人ともみ合いとなり隠し持っていた ナイフで足を刺されたという事件もあります。

万が一強制的に現金を要求されるような強盗に巻き込まれたら、絶対に抵抗したり拒否をせずに、パスポートだけは別の場所に入れておいて、パスポート以外の所持品は全て渡して身の安全を最優先に確保することが最優先です。

ルーマニアでひったくりなどの被害にあった際には、まず、その管轄の警察に被害届を提出して、大使館にも報告してください。

注意するポイント⑧:野犬には近寄らない

ルーマニアには野犬が多く生息しているという問題があり、野犬に咬まれる危険性だけではなく、狂犬病のリスクもあります。
2013年9月に4歳の少年が野犬に咬まれて死亡した事件を契機に、野犬の安楽死を可能にする法案が可決されて、それ以降は野犬対策が進んでいます。

ブカレスト市内の野犬を含む動物による被害は、2012年の約16000件から2014年には半減し、その後も減少して、市内で野犬を見る機会は減っていますが、ブカレスト郊外や地方では管理が不十分なので、注意が必要です。

ルーマニアを旅行するときは、不用意に動物に近づかない、餌をあげない、触らないように徹底する必要があります。

注意するポイント⑨:飲み水はミネラルウォーター

外務省によると、ルーマニアの水道は上水道配管施設の保守が悪く、水道水が混濁している可能性があげられています。歯磨きやうがいに水道水を使用するには問題ありませんが、飲用にはミネラルウォーターを利用しましょう。
ミネラルウォーターには炭酸水と炭酸抜きのがあるので、好みに合わせて選べます。

一方、食事に関しては、ルーマニアでは西欧諸国のように衛生状態が十分でなく、一部のレストランや特に屋台では衛生管理が不十分なところもあります。

また、夏季期間中は生ものによる食中毒が発生するなど、特に注意が必要です。

注意するポイント⑩:医療事情

水事情や衛生面の管理上の問題があり、体調を崩すこともあり、日頃から日本で使いなれた薬を持参することをおすすめします。

西欧先進諸国の医療水準と比較してルーマニアは遅れをとっており、複雑な手術や専門性が求められる高度医療が必要な際は,ルーマニアで十分な治療を受けることが難しい状態です。

また、予算不足のため国公立病院では病院施設全体の老朽化が目立ち、病院職員との会話はルーマニア語が必須となり、日本人が受診する際はストレスを感じるかもしれません。

緊急時には救急車の利用は可能で、24時間体制で初期救急医療ができますが、救急車台数や病院の人員不足などから長時間待たされることも頻繁に起きています。

状況によっては近隣の医療先進国への移送が必要となるので、ルーマニア滞在時には緊急移送特約付等、十分な補償内容の海外旅行傷害保険への加入をおすすめします。

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治安のいいルーマニアで、戦争の危険性はある?

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ルーマニアは、長い歴史の中で様々な国の干渉を受けながら、一部は同化し、たくましく生き延びてきた国です。

2004年5月にルーマニアは北大西洋条約機構(NATO)に加盟し、2007 年にはEUにも加盟しました。
NATOは「集団防衛」「危機管理」及び「協調的安全保障」の三つを中核的な任務としており,加盟国の領土や国民を防衛することが最大の責務でとなっており、そのメンバー国になっています。

ロシア人が多く住むウクライナやジョージアなどの国のEUへの加盟に対してロシアは反対しており、2014年にはウクライナ紛争が勃発して、現在でも解決していない状況ですが、EUやNATOの加盟国となったルーマニアでの国家レベルの紛争はかなり低いと考えられています。

2017年には、司法改革をめぐり、1989年の革命以来最大規模である約50万人が参加した抗議デモが発生し、小規模な反政府デモは、現在でも起きていますが、国を揺るがす脅威はありません

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治安のいいルーマニアで、テロの危険性はある?

ルーマニアはテロの発生リスクは高くなく、イギリスの経済平和研究所(IEP)の「世界テロ指数」によれば、ルーマニアは130位と最下位で、日本の58位に比較してテロのリスクが低くなっています。

周辺国のブルガリア、2016年中にはベルギー・ブリュッセルやフランス・ニース、ドイツ・ベルリン等でテロ事件が発生し、トルコにおいてはイスタンブールの観光地や中心部や首都アンカラでの自爆テ ロ事件や治安機関を標的にした自爆テロ事件が多数発生しています。

ルーマニアでテロ組織の存在は確認されておらず、また、これまでルーマニア国内でテロ事件は発生していません。

また、同国内にはイスラム過激派などのテロ組織の支持者がいることは確認され、イスラム過激派組織などのテロ組織のメンバーや支持者の活動が逐一把握されています。

そして、ルーマニアは米国のミサイル防衛システム配備の一端を担う迎撃ミサイルの配備を受け 入れ、2011年にルーマニア・米国二国間協定を締結するなど、米国をはじめとする対テロ対策推進諸国との連携を強化しています。

イスラム過激派組織の攻撃目標となる可能性はゼロではありませんが、ルーマニアのテロ脅威度は5段階中の下から2番目の注意レベルとされ現時点では差し迫った脅威はないと治安当局は判断しています。

<下に続く>

事前の準備や心がけ次第で防げるトラブルばかり!

美しい街並みを誇るルーマニアは、魅力的な観光スポットですが、窃盗などの犯罪は依然として多発していますが、ルーマニアは経済的な問題がほとんどないので、貴重品の管理、白タクを使用しない・パスポートの携帯を怠らないなど滞在中の行動に十分注意すれば心配はいりません。

今後観光客が増えると言う見通しのルーマニアで、安心で快適な旅行を楽しみましょう!

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