イタリアのチョコレートは有名!その歴史は?
チョコレートいえば、どの国が思いうかべられるでしょうか。
紀元前からカカオを薬として使っていたメキシコ?
それとも世界的に知られるショコラティエのあるフランスやベルギー、あるいはスイス?
おそらく、まずイタリアを思い浮かべる方はそれほど多くないのではないでしょうか。
しかしながら、南米からやってきたチョコレートを貴族社会に広めたのはイタリア北部のサヴォイア王国なのです。
チョコレートの広まったきっかけは、1587年のカルロ・エマヌエーレ1世の結婚。
このとき、グルメ王として知られる父侯爵のエマヌエーレ・フィリベルトがチョコレートをふるまったのです。
これをきっかけに、トリノにたくさんのチョコレート店が誕生。
18世紀にはヨーロッパ各地への輸出も始まり、また、各地からチョコレートを学ぼうとする人々がトリノへと集まったのです。
イタリアの美味しい有名チョコレート10選!
では、イタリアの美味しい有名チョコレートをみていきましょう。
イタリアの美味しい有名チョコレートには、以下があります。
- Venchi
- Baci
- Caffarel
- ICAM
- Loacker
- Feletti
- Barbero
- Ferrero
- Pierto Romanengo 10.Domori
続いて、イタリアの美味しい有名チョコレートを、それぞれ詳しくみていきます。
Venchi
Venchi(ヴェンキ)は、1878年創業のチョコレートメーカーで、イタリアのどこでも見つけることができます。
商品の幅は広く、板チョコだけでも、ミルクチョコレートやホワイトチョコレート、ハイカカオチョコレート、ヘーゼルナッツ入りなど、40種類以上があります。
ばらまきに便利なアソートチョコレートには、定番のジャンドゥーヤだけでなく、ヘーゼルナッツクリームの入ったチョキャビアール、
ヘーゼルナッツチョコでアーモンドチョコを挟んだクレミーノ、
1962年以来の味を守るプレンディヴォーリア、
ヘーゼルナッツ入りのチョコボールドゥブレドー二など、どれも食べたくなる味ばかり。
また、現地のお店ではジェラートも扱っており、こちらも是非食べておきたい一品。
そのほかに、ぜひ試していただきたいのが、チョコレートスプレッド。
なんと、スプレッドの中にはオリーブオイルが入っているのです!
どんな味なのか、想像ができませんね。
Baci
Baci(バッチ)は、イタリア語で「キス」の意味。1907年に創立したペルジナ社が、1922年から製造している、世界中に知られる商品です。
イタリアのスーパーでは大体どこでも買えますし、ローマのレオナルド・ダ・ヴィンチ空港(フィウミチーノ空港)の売店には、大きなBaciゾーンが。
青い特徴的なパッケージの積まれたゾーンは、遠くからでも一目瞭然です。
さらに、このBaci、成田空港にも売っています。
その中身はというと、かわいらしいだるまのような形の、一口大のチョコレートで、中には丸ごとのヘーゼルナッツと砕いたヘーゼルナッツが。
味は70%カカオと、ミルクチョコレートの二つ。
また、Baciという名に合わせ、包みの中にはイタリア語、英語、スペイン語、フランス語の4か国語で書かれた愛の格言が入っています。
たとえば、「さみしいよ。離れて生きることなんてできない」。うーん、にやけてしまいますね。
愛する人へのプレゼントにいかがでしょうか。
Caffarel
1826年にトリノで生まれたCaffarel(カファレル)社。
トリノ市内のほとんどのカフェ、バール、パスティッチェリーエがここのチョコレートを使ってオリジナルデザートを作っているという名門中の名門。
名物商品は、1865年に発明された、ジャンドゥーヤ。
ヘーゼルナッツとカカオを混ぜ込んだその味は、当時としては革命的でした。
ジャンドゥーヤの名前の由来は、トリノにゆかりのある歌劇の主人公。
陽気な美食家である彼の名前に、このチョコレートは由来しています。
ところで、ジャンドゥーヤを見て気が付くのは、その特徴的な細長い三角のかたち。
実はこれ、通常のチョコレートとは異なり、型を使うことなく、特別な機械からチョコレートを落として作っているからだそう。
Caffarelでそのほかにも注目すべき点は、イタリアらしいポップなパッケージ。
テントウムシやペンギン、ハチなど、そのかわいらしい包みは、あなたを笑顔にすることでしょう。
キノコ型のチョコレートの詰まった、キノコポットからも目が離せません。
もちろん、これらのチョコレートもジャンドゥーヤを使っていますよ。
ICAM
ICAM(イカム)は、1945年に創業したチョコレートメーカー。
使用するカカオの生育を厳しく監視したうえで、その実を一粒一粒チェックし、選ばれた材料のみを使っています。
さらに、使用するカカオの原産地はもちろん、ドミニカ共和国、エクアドル、ペルー、ウガンダで取引のある企業全てをホームーページで公表している、
製造過程の透明さが自慢の会社です。
主力商品には、中に砕いたヘーゼルナッツの入った濃厚な味のブルーローズ、
ミルク、ダーク、ホワイトの三種のチョコレートがひとつのパッケージに入ったミニデザート、
ヘーゼルナッツトフィーの入ったチョコボールのモレスカ、
厳選された材料のみを使い、小さな子供から大人まで楽しめるメレンディーナなどがあります。
製菓材料も取り扱っていますので、あなたもお家で本格的なイタリアンチョコレートの味を楽しんでみては。
Loker
Loacker(ローカー)は日本でもおなじみのウェハースチョコで知られる、1925年創業のメーカー。
遺伝子組み換え材料、合成着色料、保存料、人工香料、水素添加油脂を一切使わず、できる限り手作りに近づけた、クォリティの高い商品が特徴。
そのおいしさは、数々の受賞歴が物語ります。
たとえば、2003年に、ヨーロッパ菓子業界より、品質、技術開発、マーケティング、国際協力などが評価され、Candy Kettle Awardを受賞。
2012年から2014年にかけては、消費者によるブラインドテストからなる、フレーバー・オブ・ザ・イヤーを受賞しています。
製品のおいしさだけでなく、労働環境にも気を配っており、2015年から2016年にかけては、イタリア東北地区で、働く人にとって最も魅力ある企業に選ばれています。
ラインナップも豊富で、スタンダードなウエハースチョコから、ヘーゼルナッツ味、ダークチョコレート味、ココア&ミルク味、
さらにはレモン味やブルーベリーヨーグルト味、ラズベリーヨーグルト味など、どれも試してみたいものばかり。
ウエハースのほかにも、ローズ・オブ・ドロミテという、ヘーゼルナッツクラッシュとヘーゼルナッツクリームが濃厚な
お花のかたちのチョコレートなどの人気商品があります。
Feletti
1882年、トリノで創業したFeletti(フェレッティ)。
19世紀末には、早くもウンベルト一世のギャラリーにお店を構えるほどの人気店となります。
定番商品は、これまたジャンドゥーヤ。ミルクチョコレート味とダークチョコレート味があります。
そのほか、ヘーゼルナッツクラッシュとプラリネをチョコレートでくるんだクロッカンティーナ、
ヘーゼルナッツクリームの入ったクリーミーなイ・リピエニ、
ヘーゼルナッツチョコレートをミルクチョコレートで挟んだクレミニなども人気。
どれもおいしそうで選べない方のために、ジャンドゥイオット、イ・リピエニ、クレミニの三つが入った、レ・エッセレンツェもあります。
また、パッケージも特徴的で、19世紀のお店が描かれたものや、イタリア映画「ドルチェ・ヴィータ」のポスターが描かれたものなど、
まさにイタリアという感じで、見ただけで買いたくなってしまうものばかりです。
Barbero
Barbero(バルベロ)は、1883年、ピエモンテ地方で成立したメーカー。
創業2年後の1885年にはナポリ博覧会で最高賞である金賞を、リヴォルノ博覧会ではヴィットーリオ・エマヌエーレ白十字賞を受賞。
その後、1903年にも、ヴェネト州のカステルフランコ・ヴェネトにて金賞*を受賞しています。
お土産におすすめなのは、カラフルでかわいい紙の包みがポイントの板チョコレート。
味はダークミルクやキャラメル、ハイカカオ、ホワイト、ノンシュガーから選べます。
そのほかにも、ヘーゼルナッツがたっぷり入った、ラムの香るノッキオローネはぜひ試しておきたい一品ですし、
クランチやヘーゼルナッツ、アーモンド入りが選べるチョコレート、トロンチーニも、200グラム入っていて、ばらまきお土産には魅力的。
ところで、チョコレートとともに、Barberoを語るうえで欠かせないのは、ヌガー。
ナッツと蜂蜜、卵白を使ってつくられるヌガーは、ねっとりした歯ごたえが特徴の甘いお菓子。
日本ではあまりなじみがないかもしれませんが、地中海ではとてもポピュラーなお菓子で、市場などでは大きなブロックが切り売りされていることもあります。
Barberoのヌガーには、ヘーゼルナッツ入りとアーモンド入りがありますが、
キャンディサイズのアソートはとてもかわいらしいアンティークな缶に入っており、イタリアに行ったらぜひ手にしておきたいアイテムです。
チョコレートかヌガーのどちらかを選べない方は、ヌガーをチョコレートでくるんだトリポリーニをどうぞ。
Ferrero
日本でもおなじみのFerrero(フェレロ)は、1946年、ピエモンテ地方にて誕生。
黄金の紙で知られる、定番商品のロシェは、チョコレート表面を包むヘーゼルナッツクラッシュに加え、
濃厚なヘーゼルナッツクリームとその中に入った丸ごとのヘーゼルナッツからなる、まさにヘーゼルナッツ尽くしの一品。
第二の定番商品ラファエロは、なめらかなクランチチョコに包まれたアーモンドクラッシュと、表面を包むココナツパウダーがおいしい二重奏を奏でます。
この二つだけでも十分魅力的なのですが、ぜひチェックしていただきたいのが、アソートボックス。
クリスマスシーズンや、3月から4月にかけての復活祭のシーズンには、どのスーパーでも手に入れることができます。
中には、ロシェに加え、通常販売されていないダークチョコレートのロシェ、ヘーゼルナッツクリームとアーモンドが二重奏を奏でるマンデルリーなど、
どれも魅力的な6つの味が詰まっています。
なお、日本でも大人気のヌテラや、キンダーサプライズをはじめとするキンダーシリーズも、実はFerrero発。
ヌテラは、第二次大戦後のチョコレート不足を補うために作られた、ココアとヘーゼルナッツのスプレッド。
イタリアのスーパーでは、日本ではまず見られない3キロものポットも売っていますので、お土産話がてら、ヌテラ・パーティーでもいかがでしょうか。
Pietro Romanengo
ジェノバにあるPietro Romanengo(ピエトロ・ロマネンゴ)は、ここでご紹介するチョコレートメーカーの中では最も古く、1780年創業。
なんと、イタリアでもっとも古いお菓子店となります。
パルマやガリアの侯爵夫人方やオペラで有名なジュゼッペ・ヴェルディにも愛され、ミラノ・スカラ座にもその記述が残っているという老舗中の老舗です。
看板商品は、職人が毎日市場で一粒ずつ選んだ果物を、6時間ごとに濃度の違う砂糖水につけ、1週間かけてつくる、フルッタカンティータ。
もちろん、チョコレートにもオレンジの皮やキウイ、パイナップルなどの果物が入っています。
お手頃価格の板チョコレートは、ミルク、62%カカオもありますが、ぜひ試してみたいのは、19世紀以前の製法で作られた、イタリア語で800を意味するオットチェント。
チョコレートを作る際に一般的に用いられるカカオバターを使わず、厳選されたカカオと砂糖だけで作られたこのチョコレートは、
型にはめて作ることができないという何とも特徴的な一品。
かつてチョコレートが温められてスパイスと混ぜられ、薬として用いられていたころの味を再現しています。
Dromori
最後にご紹介するDomori(ドモーリ)は、1997年にトリノ近郊で生まれた新しいメーカー。
伝統農法で作られたカカオのみを使用し、水素添加油脂を退けた、こだわりのチョコレートは、今や世界的にも有名。
そのこだわりは原材料だけでなく、リサイクル可能な紙のボックスや作り立ての味を守る個包装など、細部にわたります。
気になるレシピはというと、ヘーゼルナッツを多用するその他のイタリアメーカーとは一線を画し、70パーセント以上のカカオと砂糖のみというシンプルなもの。
ラインナップも、ペルー、ベネズエラ、コロンビア、タンザニアの4つの産地それぞれのカカオを使ったチョコレートと、
ブレンドカカオからなる70~100%カカオチョコレートだけ。
パッケージも、シンプルな味のチョコレートに合わせて、モダンでシンプルなものになっています。
お洒落でこだわりのあるあの人へのお土産に、いかがでしょうか。
イタリアばらまきお土産にチョコレートがおすすめな理由
イタリアのお土産にチョコレートがおすすめな理由としては、まず、嫌いな人が少ないという点でしょう。いらないお土産を渡されても、困ってしまいますよね。
イタリアのチョコレートは、値段は少し張りますが、日本のスーパーで売っているものとくらべ、格段においしくいただけます。
チョコレートがお土産に向いているもう一つの点としては、賞味期限が長いということです。
夏場ですと、帰国の際に溶けてしまうことが心配されますが、それ以外のシーズンについていえば、なかなか会わない人のためにもとっておくことができます。
それから、個包装がされていることが多いというのも、お土産にチョコレートがおすすめな理由のひとつです。
イタリアをはじめ、ヨーロッパでは、スーパーでお菓子を買うと、個包装されていないことが非常に多いですが、
チョコレートに関しては、多くの場合個包装されているので、渡す際にも便利です。
イタリアのチョコレート、結局どれを選ぶ?
この記事では、イタリアの代表的なチョコレートブランドを10個ご紹介しました。
どれもおいしそうなものばかりで迷ってしまいますね。
一部のブランドに関しては、個人のチョコレート店などで、量り売りもしていますので、ぜひいろいろ試してみてください。