【チップの前に】スペインの通貨は?
スペインで使用されている通貨は『€(ユーロ)』で、補助通貨は『¢(セント)』です。
スペイン語では「€(エウロ)」、補助通貨は「¢(センティモ)」と呼ばれていますが、観光地ではユーロやセントで通じることがほとんどです。
1ユーロは、約122円(2019年7月現在)。
1ユーロや2ユーロは、よくチップの支払いで使いますので、多めに持っておくと良いですよ。
硬貨の種類は、1ユーロ、2ユーロ、1セント、2セント、5セント、10セント、20セント、50セントの8種類があります。
紙幣の種類は、5ユーロ、10ユーロ、20ユーロ、50ユーロ、100ユーロ、200ユーロ、500ユーロの7種類があります。
街中で100ユーロ以上の紙幣を使うことはほとんどありませんので、両替の際は50ユーロなどでもらっておくと良いですよ。
10ユーロ以下の支払いに100ユーロの紙幣などを出すと、嫌な顔をされたり、おつりがないと断られることもありますのでご注意ください。
スペインでチップは必要?
スペインにもチップの習慣があります。
しかし、アメリカや他のヨーロッパ諸国と比べると、チップに関してそれほど厳しくありませんので、ご安心ください。
一般的にチップを払った方が良い場面や場所などは、ある程度決まっていますが、チップはあくまでも「気持ち」です。
感謝の気持ちを表したり、何か特別なサービスをしてもらったときに渡すものですので、サービスがとても悪かったり、気持ちを害する対応をされた際にも払わなければいけないということはありません。
チップの金額も決まっていませんので、場所やシチュエーション、支払う金額などによって判断するのがポイントです。
スペインのチップ事情①レストラン・バル編
スペインのレストランや地元の人々で賑わうバルでは、基本的にチップの支払い義務はありません。
しかし、気持ちとしてチップを払う方や観光客も多いので、覚えておくといいですよ。
スペインのバルとは?
日本でも最近人気になりつつある「バル」の本場は、スペインです。
イタリアや南ヨーロッパにもある小さなレストランのようなもので、主に、軽食を食べながらお酒を楽しむ場所です。
レストランのようにしっかりした料理が出たり、テーブルマナーがあるわけではなく、スペインの街中を歩いていると至る所にあるので気軽に楽しめます。
朝やお昼にコーヒーが飲めたり、ランチをしているバルやしっかりとした料理を出しているレストランバルなどもあります。
バルでは、お酒はもちろんですが「タパス」や「ピンチョス」と呼ばれる軽食も楽しみの1つです。
タパスとは小皿料理で、生ハムやチーズなどの乾き物、ピクルスやサラダなどの冷菜、アヒージョやクロケットなどの温菜の順番に頼みます。
ピンチョスは、オリーブやアンチョビなど様々な食材を爪楊枝や串に刺したものです。
タパスやピンチョスをつまみながら、お酒を飲んだり、お喋りを楽しむのに最適なスポットです。
レストランやバル:5%
レストランやバルでチップを払う場合の金額は決まっていませんが、目安はお会計の5%と言われています。
いくら払うかわからないという方は、5%程の金額をチップとして渡しましょう。
また、おつりをそのままチップとして置いておくのも一般的です。
例えば、お会計が48ユーロで、50ユーロを出した場合、2ユーロがおつりとして戻ってきますが、そのままテーブルに置いて帰ったり、支払う際に「おつりはいらない」と言っておくとスムーズです。
レストランでカード支払いをする場合
クレジットカードで支払う際も、チップの支払いが可能です。
スペインのほとんどのレストランではカードで払うと伝えると、席までカードの決済端末を持ってきてくれます。
その端末に合計金額を入力してもらう際に「チップとして2ユーロ足して」と指定したり、端末に自分でチップの金額を入力できたりします。
もしくは、カードで決済した後に、チップ分だけを現金でテーブルに置いておくことも可能です。
スペインのチップ事情②ホテル編
チップが必要な場所として、一般的に知られているのはホテルですよね。
海外では、お部屋のクリーニングのお礼として、枕元にチップを置いておくのがマナーとされています。
チップを渡す必要はない
スペインのホテルでは、チップの習慣はほとんどありません。
そのため、毎朝、部屋を出る際に枕元にチップを置いておく必要もありません。
ただし、高級なホテルや誤って部屋を汚してしまって、普段以上の掃除をしてもらう場合、ルームサービスを頼んだとき、ベルボーイが荷物を運んでくれる場合などは1、2ユーロ程を渡すと良いですよ。
あげたい時はどうする?
サービスが良かった、お部屋が快適だった、掃除がとても行き届いていたなど、どうしてもチップを渡したいというときもありますよね。
その場合は、ベッドの枕元やテーブルの上などに、チップを置いておきましょう。
しかし、日本も含めチップの習慣がない国でそのままお金を置いていくと、忘れものだと勘違いしてしまう場合があります。
チップを置く際には小さなメモに一言「Thank you」などと書いて、その紙の上にチップを置いておくとわかりやすく、より感謝の気持ちが伝わりやすくなるのでおすすめです。
スペインのチップ事情③タクシー編
タクシーもチップが必要な場面としてよく知られていますよね。
チップを渡す必要はない
スペインでは、タクシーでチップを渡す習慣はほとんどありません。
観光客はチップを払うこともありますが、スペインの人たちは基本的に払いませんのでご安心ください。
また、スペインのタクシーは日本と異なりドアが手動です。
乗り降りする際は、自分でドアの開け閉めをしなければいけないのでお気を付け下さい。
あげたい時はどうする?
通常よりも良いサービスをしてくれたり、重いスーツケースを運んでくれたりとチップを渡したい場合は、他の場面と同様、数ユーロを渡します。
また、おつりが数ユーロであれば、そのまま受け取らずチップにするのが一般的です。
スペインのチップ事情④トイレ編
日本人にとって、海外旅行で心配な事の1つがトイレですよね。
海外では、トイレでチップを払ったり、有料でお金を払わないと使用できないトイレが多いですが、基本的にスペインでは無料で使用できます。
街中では、コイン式の有料の自動トイレを見かけることがあり、50セントほどで使えます。
レストラン、バル、ホテルには必ずトイレがある
スペインで困ってしまうのが、トイレ探しです。
日本のように至る所にあるわけではなく、まれにある有料の公衆トイレは使い方が難しかったりと困ってしまいます。
一番確実にトイレがある場所は、レストラン、バル、ホテルです。
レストランやバルなどのほとんどの飲食店には、トイレがありますので気軽に利用できます。
ただ、トイレだけのために入りにくいという場合は、食事やコーヒーを飲むついでに利用すると良いですよ。
ホテルのトイレは、レストランや公衆トイレよりも比較的きれいで、市内中心部や観光地だとホテルの数も多くおすすめです。
しかし、最近ではセキュリティ上の問題で、宿泊客のみしか使えなかったり、トイレの入り口に鍵がかけられ、パスワードやルームキーなどがないと利用できない場合などがあります。
フロントでトイレを使いたい旨を伝えないといけませんので、ご注意ください。
「トイレ利用のみはお断り」の張り紙
レストランなどの飲食店やトイレのあるお店では、ときどき「トイレ利用のみはお断り」と書かれた張り紙が貼られていることがあります。
スペイン語や英語などの言語で書かれていることが多く、もしもお店の入り口に「toilets for clients」と書かれていたら、トイレだけの利用はできませんのでご注意ください。
もちろん食事をしたり、何かを買ったりと、お店に入る目的で訪れた場合は、利用できますのでご安心ください。
スペインのトイレはチップは必要ない
海外のトイレでは、よくトイレの入り口に人が座っていて、その人にチップを払って利用したり、お金を入れることで開く自動ドアやゲートがあったりする光景をよく見ますが、スペインではほとんどありません。
スペインのチップ事情!相場やレストランやタクシーでの払い方を紹介のまとめ
チップの習慣に慣れていない日本人にとっては、いつどんな時に必要なのか、どのくらい渡すのかなど色々と悩んでしまいますよね。
国によってチップ事情も変わり、通貨が変わるとレートやそのお金の価値も変わってしまうので、特に初めて行く国では戸惑ってしまいます。
事前にスペインのチップ事情を確認しておくことで、滞在中に困ることも少なくなりますよ。
スペインへ行く際は、ぜひ参考にしてみてくださいね。