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2019/04/12

ベネズエラの治安はいい?悪い?観光時に注意するべき犯罪や安全点を紹介

エンジェル・フォールやマラカイボ湖、オリノコ川など、美しい自然に恵まれたベネズエラですが、ここ数年、国際ニュースをにぎわせるのは、デモや暴動、大統領選挙の不正、ハイパーインフレと物不足といった話題ばかり。
現在、ベネズエラの治安はどうなっているのでしょうか。

ベネズエラや首都カラカスの治安状況、危険な犯罪(殺人・強盗・誘拐事件)や注意するポイント(デモ、治安の悪化)についてご紹介します。

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【治安の前に】ベネズエラってどんな国?

ベネズエラは、正式には「ベネズエラ・ボリバル共和国」といい、南米大陸の北部に位置し、公用語はスペイン語、通貨はボリバル(VEB)が使われます
世界で33番目に大きい国土は、自然の魅力に富んでいて、世界最大の落差を持つ滝「ケレパクパイ・ベナ(エンジェル・フォール)」やテーブルマウンテン、ピンクイルカが泳ぐオリノコ川があり、野生のカピバラの生息地も。

南米最大の湖「マラカイボ湖」は、世界一の雷の多発地帯で、不思議な「無音の稲妻」による光のショーが夜じゅう楽しめるとても珍しい地域。
また、男女とも数々の国際コンテストで優勝者を輩出するベネズエラは、「美人の国」としても知られます。

日本では、特に、ロベルト・ペタジーニ、アレックス・カブレラ、アレックス・ラミレスなどの、ベネズエラ出身の野球選手による日本のプロ野球での活躍がなじみ深いかもしれません。
現役時代、陽気なパフォーマンスで人気者だったアレックス・ラミレスさんは、現在も横浜DeNAの監督として活躍されています(2019年4月)。

そんな日本ともなじみのあるベネズエラですが、ここしばらく国際ニュースで話題にのぼるのは、あまりいい内容ではありません。
ニコラス・マドゥーロ大統領就任以来、政治的な混乱から経済危機が深刻化し、本来なら、世界一位の原油埋蔵量を誇るベネズエラで、ハイパーインフレが起こって物の値段が急騰、売るものがなくなった商店、スーパーが次々と閉店して、市民は、飲み水や食べ物にも困窮しています。

ベネズエラ各地で連日、デモや抗議集会が行われていますが、政府側が催涙スプレーなどをデモ隊に向けて、死傷者が出ることも。
政治と経済の危機は、収束の目途が立たないまま、凶悪犯罪(殺人、強盗など)件数も改善の見通しがなく、難民となって国を逃れる人も後を絶ちません。

現在では、残念ながら、ベネズエラの治安は世界最悪レベル、危険な国とされています。
そんなベネズエラの治安について、詳しくご紹介します。

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ベネズエラの治安を知る前に務省が発表する危険レベルをおさらい

外務省は、日本人の海外渡航について、国や地域ごとに安全対策の基準を設けています。
これは、その国や地域の危険度を、4つのレベルに分けて、わかりやすく示したもので、特別な危険のない国や地域には、このレベル分けはされていません。

4つのレベルを順番に見ていきましょう。

レベル1・黄色

「十分注意してください」
その国や地域に渡航したり、滞在するときは、通常の海外旅行よりも特別な注意が必要です。

レベル2・山吹色

「不要不急の渡航は止めてください」
どうしても、という特別な必要がなければ、その国や地域への渡航はやめておきましょう。
また、それでも何らかの必要があって渡航する場合は、当然ながら、十分な安全対策を取らなくてはいけません。

レベル3・オレンジ色

「渡航は止めてください(渡航中止勧告)」
どのような目的があったとしても、その国・地域への渡航は、思いとどまってください。
安全の保障がなく、危険です。

既にその国や地域に滞在している日本人がいる場合、そこからの避難を促すこともあるレベルです。

レベル4・赤色

「退避してください/渡航は止めてください。(退避勧告)」
その国や地域に、現時点で滞在している人は、そこから避難してください。

また、当然ながら、これから、対象の国や地域に行くこともとどまってください。
この4段階のレベル分けについての注意点は、数字を重視するのではなく、それぞれの国や地域が置かれている状況や危険を理解することが大切だということです。

なぜその危険レベルになっているのか、詳細は、外務省のホームページ「海外安全情報」に書かれています。
ぜひ渡航の前に確認しておくことをおすすめします。

海外安全情報

海外旅行に行くときは、行き先に関わらず、家族や友人・職場などに、旅行の日程や旅行先での連絡先を伝えておきましょう。
万が一はあまり考えたくないものですが、日程や連絡先がわかっていると、あなたを待つ家族や友人・知人も、あなたの安否情報がわかりやすくなり、安心です。

渡航先の最新の安全情報は、外務省の「たびレジ」に登録しておくと、すぐに知らせてもらえるので便利です。
緊急時には、日本大使館からの連絡を受けることもできます。

たびレジ

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ベネズエラの治安状況は?

2019年4月現在、ベネズエラ全域に、外務省によって、「危険レベル2・山吹色」の注意喚起が促されており、これは、「不要不急の渡航は止めてください」を意味します。
現時点において、観光目的でのベネズエラへの渡航はやめましょう。

もし、既にベネズエラに滞在している場合は、当面、夜間早朝の外出や不要不急の外出は控えましょう。
今後の状況によっては、自宅や滞在先に、長時間待機せざるを得ない場合や、国外への退避が必要になることもあるでしょう。

また、ベネズエラには、「レベル3・オレンジ色」の「渡航中止勧告(渡航はやめてください)」が出ている地域もあり、この地域への渡航は、どのような目的があってもやめるように勧告されています。
外務省が「レベル3・オレンジ色」に指定するのは、首都のカラカス圏内や、ブラジルやコロンビアとの国境地帯を含む以下の地域です。

  • カラカス首都圏
  • ミランダ州
  • スリア州
  • カラボボ州
  • タチラ州
  • アラグア州
  • グアリコ州
  • アンソアテギ州
  • ボリバル州及びマイケティア(シモン・ボリバル)国際空港周辺地域及びコロンビアとの国境地帯
  • ブラジルとの国境地帯(アマゾナス州の一部)

首都カラカスの治安状況は?

先に述べたように、首都カラカス周辺のカラカス首都圏は、外務省の「安全情報」サイトで、「レベル3・オレンジ色」の「渡航中止勧告(渡航はやめてください)」区域に指定されています。
首都カラカスの治安状況は、政治や経済の混乱もあって、犯罪の発生件数が多いまま、悪化の一途をたどっています。

ベネズエラ国内の凶悪犯罪の約20%が、カラカス首都圏で発生し、従来、比較的安全だった地域でも、昼間から、殺人、強盗、誘拐などの凶悪犯罪が起こっており、外国人がターゲットになる犯罪(身代金目当ての誘拐事件・誘拐未遂事件や強盗事件)も多くなっています。
また、カラカス首都区は、現在(2019年4月)ベネズエラ国内で最も殺人事件の多く発生する地区にもなっています。

大統領府周辺の地区は、チャベス前大統領を崇拝する武装組織の本拠があり、武装組織どうしの銃撃戦が行われることもあります。
ここには、警察も立ち入ることができず、殺人、強盗、誘拐事件や、麻薬の密売など、犯罪の温床となっています。

加えて、カラカス首都区には、大きな貧民街(スラム街)のある地区があり、ここも、警察などの治安組織が容易には立ち入れない、凶悪事件の頻発地域とされます。

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治安の悪いベネズエラでも気をつけるべき犯罪5選

ベネズエラでは、犯罪に銃が使われることが多く、殺人、強盗、誘拐などの凶悪犯罪にも銃がよく使用されます
また、全犯罪事件の半分以上が、移動中などの公道(高速道路など)で発生しています

凶悪犯罪自体が多くなってしまっているベネズエラですが、その中でも気をつけるべき危険な犯罪について詳しく見ていきましょう。
 

気をつけるべき犯罪①:殺人

ベネズエラの殺人事件には、個人的な怨恨からターゲットにされたり、組織内での対立から銃撃戦になり、殺人に及ぶケースもありますが、ベネズエラを訪れる外国人について一般に想定されるのは、犯罪に巻き込まれた結果、殺人事件の被害者になることです
2016年には、車両強盗に遭った在ベネズエラ大使館の職員が、犯人に抵抗して発砲され、負傷する事件もありました。

殺人事件を避けるためには、貧民街(スラム街)やブラジル、コロンビアとの国境地帯など、立ち入り自体を止めるべき地域もあります。

気をつけるべき犯罪②:強盗

公道での犯罪発生率が高いベネズエラですが、高速道路を車で走行中、強制的に車両を停止させられて、金品(iPhoneなどのスマートフォンも狙われます)を奪われる強盗事件が発生しています
犯人が銃を所持している可能性が高く、抵抗すると、発砲されるおそれもあります。

また、乗り物や公共交通機関における強盗事件も起きています。
路線バスの車内、地下鉄駅構内や走行中の地下鉄車両内で強盗事件が相次いでおり、これらの利用は推奨されません。

加えて、タクシーやバイクタクシーの運転手が、銃を手に、乗客を脅す強盗被害も。
流しのタクシーを避けて、正規のタクシー(無線タクシー)を利用すること、バイクタクシーは、犯罪に遭う確率がとても高いので、利用自体をしないようにすることですが、可能なら、信頼できる知人等に送迎を頼むのが安全と言えます。

気をつけるべき犯罪③:誘拐事件

2018年、ベネズエラの誘拐事件発生件数は、150件ほどとされていますが、専門家によると、実際には2,000件以上の誘拐事件が発生しています。
これは、ベネズエラでは、警察を通さずに犯人に身代金を払うなどの交渉をすることが違法とされており、被害者の安全を第一に考えたい被害者の親族等が、被害届を出さずに交渉に当たるからです。

(また、警察官が誘拐事件を起こす犯人グループと共謀しているケースもあります。)
これまでは被害者をATMに連行して、ATMで、キャッシュカードやクレジットカードを使い、現金を引き出させる「短時間誘拐」が、多かったのですが、最近は、ベネズエラのボリバルの価値(通貨価値)が下がっているため、被害者を自宅まで連れていって、貴重品や家電製品、携帯電話、自動車などの物品を強奪するケースが増えています。

カラカス首都区では、外国人をターゲットにした誘拐事件も発生していて、外交官や在ベネズエラ大使が身代金目的の誘拐に遭ったり、日本人滞在者も「短時間誘拐」の被害に遭っています。
また、カラカス首都圏やマイケティア国際空港周辺の高速道路では、銃を持った犯罪集団が誘拐事件や強盗事件を起こしています。

気をつけるべき犯罪④:ベネズエラの過激派組織

ベネズエラの過激派組織とされる「FBL(ボリバル解放戦線)」は、コロンビアとの国境付近に活動の本拠を置き、ここでは誘拐事件や麻薬の密取り引きなどの犯罪が多発しています。
また、「FBL(ボリバル解放戦線)」のほかにもう一つ、ベネズエラ当局からゲリラ組織に指定されている「FARC(コロンビア革命軍)」という過激派組織がありますが、こちらは、スリア州、タチラ州、アプレ州の山中に本拠があり、嘱託殺人をしたり、誘拐や麻薬の取り引きといった犯罪事件を起こしています。

「FBL(ボリバル解放戦線)」も「FARC(コロンビア革命軍)」も、最近は、ゲリラ組織としての活動は少なくなっていますが、組織を脱退した元メンバーが集団になって凶悪事件を起こすケースも報告されています。

気をつけるべき犯罪⑤:麻薬の取り引き、密売買

ベネズエラとコロンビアとの国境付近では、大量の麻薬が押収されます。
これは、麻薬(コカイン)がコロンビアで生産され、ベネズエラを通過して、北米やヨーロッパに渡り、密売買されるからです。

麻薬の取り引きや密売買は、国境地帯を活動拠点にするベネズエラの過激派組織「FBL(ボリバル解放戦線)」や「FARC(コロンビア革命軍)」の資金源にもなっています。

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治安の悪いベネズエラで注意するポイント10選

治安が悪化し、凶悪犯罪も多いベネズエラですが、殺人や強盗、誘拐のような犯罪以外にも、注意するべき危険なポイントがあります。
政治情勢などとともに、以下で紹介していきます。

注意するポイント①:生活インフラの整備を求めるデモ・抗議集会

2017年春から、ベネズエラでは、生活インフラの整備を求めるデモや抗議集会が各地で発生していますが、この騒ぎや混乱に巻き込まれるとたいへん危険です。
デモ隊の一部が暴徒化したり、デモ隊を抑え込もうとする治安当局がデモ隊と衝突し、一部では、死傷者が出る事態にまで発展しているからです。

次に述べるように、ベネズエラ国民によるデモや抗議集会は、政権交代を求めるデモとも関連してきており、収束の目途が立ちません。

注意するポイント②:政治の混乱によるデモ・抗議集会

2019年1月、前年の大統領選挙に勝利したマドゥーロ大統領は、大統領に再任され、就任の宣誓をしましたが、それに対して、グアイド国会議長が、大統領選挙におけるマドゥーロ大統領の不正を訴え、自らが暫定大統領に就任することを宣言、さらに、国民に向かって、政権交代のためのデモを呼びかけました。
これが、前述の生活インフラの整備を求めるデモとも連動し、デモの終わりが見えなくなってしまっています。

2019年1月、首都カラカスなどで大規模なデモが行われましたが、このとき、3日間だけで29名もの死者を出しました。
一部の暴徒化したデモ隊を制圧するため、治安当局が、銃や催涙弾を使用したためです。

注意するポイント③:人道支援物資の受け入れに伴う衝突

政治をめぐる混乱はまだあります。
ハイパーインフレで国内に物がなくなってしまい、ベネズエラでは食べ物・飲み物さえ不足しているのですが、人道支援物資の受け入れに関しても対立があります。

物資の受け入れを決めたのは、グアイド国会議長ですが、これに反対するマドゥーロ大統領が、2019年2月、物資が入って来るとされていたコロンビアやブラジルの国境地帯に、軍や治安当局を送り込み、物資の受け入れを妨害しました。
物資を運び込もうとする側と妨害しようとする側とで、衝突が起こり、ここでも多数の死傷者が出ました。

今後も、グアイド国会議長は、人道支援物資の受け入れを続けると発表していますが、物資受け入れをめぐる対立で、これからまた死傷者の出る混乱が起きることも予想されます。

注意するポイント④:航空便への影響

こうしたベネズエラの政治の混乱や治安の悪化を受けて、2014年以降、2019年4月までに、10社の航空会社が自社便の運休を発表しています。
以下の10社が、それに当たります。

  • エアカナダ
  • アリタリア
  • GOL
  • Tiara
  • ルフトハンザ
  • Latam
  • アエロメヒコ
  • ユナイテッド
  • アビアンカ
  • デルタ

今後の情勢次第で、さらに航空便の運休が想定されます。

注意するポイント⑤:治安回復の見通しが立たない

政治の混乱が治まらず、また、経済状況の回復も見込めないことから、2019年4月現在、ベネズエラの治安回復の目途は立たないままです。
国政では、マドゥーロ大統領とグアイド国会議長の対立が続き、経済は、国際原油価格の下落とアメリカの経済制裁の継続により、低迷しています。

殺人、強盗、誘拐などの凶悪犯罪も、発生件数自体は減っているものの、依然として多いまま、ベネズエラの治安は、世界でも最悪レベルとなっています。
また、このことから、航空便の運休なども相次いでおり、悪循環が続いています。

注意するポイント⑥:貧民街(スラム街)

カラカス首都区には、大規模な貧民街(スラム街)の広がるエリアがいくつかありますが、ここは、銃を使用した犯罪が発生する、きわめて危険な場所です。
なかでも、スクレ市ペタレ地区の貧民街(スラム街)は、カラカス首都圏最大のスラム街で、殺人や強盗、誘拐事件などが毎日のように起こります。

警察ですら、少人数では立ち入れない危険な場所で、昼夜問わず、ひったくり、スリ、置き引きなどの犯罪が、公道で公然と起きてしまう地域なので、一般の人の立ち入りは止められています。

注意するポイント⑦:ランチョ

また、貧民街のほかに、「ランチョ」という、ベネズエラの低所得者層の居住区がありますが、ここも、殺人事件や凶悪犯罪の頻発する地域となっています。
「ランチョ」は、山の斜面や川岸などにあり、レンガ造りの住宅が密集する地域です。

いかなる理由があっても、「ランチョ」に近づくことは、推奨されません。

注意するポイント⑧:日本人の多い地域や観光地でも治安が悪化

ベネズエラでは、これまで比較的安全とされてきた地域でも、治安が悪化しています。
チャカオ市は、日本人が多く居住するエリアで、日本大使館もありますが、銃を使用した路上強盗や自動車強盗、日本大使館のあるビルでも発砲事件が起こるなど、近年は犯罪が増加しています。

観光地のエル・アーディジョ市でも、ジョギング中の軍高官が誘拐されて殺害される事件や、銃で武装した犯罪グループの連続強盗事件、ショッピングセンターでの殺人や銃撃戦、外交官の家族を銃で脅す強盗致傷事件が起きました。

注意するポイント⑨:爆弾事件

爆弾事件に巻き込まれないための注意も必要です。
まず、ごみ集積所には不用意に近づかないようにすること。

車に乗るときも、車の下などに不審物が取り付けられていないか確認した方が安全です。
ペットボトルやパイプなどに、導火線や時計、電池などがついていたら、爆発物のおそれがあります。

注意するポイント⑩:警察官(現職・元職)や軍人が犯罪に関与することも

警察官(現職・元職)や軍人が関与する犯罪についても、触れておかなくてはなりません。
本来は、地域の治安を守るはずの警察官・軍人ですが、警察官・軍人の犯罪についても被害が報告されています。

「危険な犯罪③:誘拐事件」でも述べましたが、警察官が犯罪グループと共謀しており、誘拐事件に関与していることが多々あります。
そのために、誘拐事件に巻き込まれても、警察に被害届を出さないことも。

(ベネズエラでは、誘拐事件の親族等が、警察への相談なく、犯人グループに身代金を払うことが違法となっており、身代金を払ってでも被害者の安全を優先したい親族等が、被害届を出さない、ということもあります。)
また、観光地や検問所などで、警察官や軍人が、言いがかりをつけて現金を要求してきたり、マイケティア国際空港で、軍人が観光客に銃を向けて金品を要求する強盗の被害も起きています。

警察官や軍人も、容易に信用できない、気を許せないというのが、残念ながら、ベネズエラの現状です。

<下に続く>

治安の悪いベネズエラ、戦争の危険性はある?

現時点(2019年4月)で、外務省の「海外安全情報」サイトで、ベネズエラにおける戦争の危険性は示唆されていません。
しかし、ベネズエラでは、現在、殺人、強盗などの凶悪犯罪が横行し、治安レベルが世界でも最悪であるのに加えて、生活インフラの欠乏や政治の混乱を受けた抗議デモが、各地で連日のように起こっています。

また、それにともなって、治安当局とデモ隊との衝突が起こり、市民・国民に向けて、銃や催涙弾が使用されるため、多数の死傷者が出るありさまです。
今後の政治情勢が不透明なこともあり、注視が必要であると言えます。

<下に続く>

治安の悪いベネズエラ、テロの危険性はある?

2019年4月までに、ベネズエラにおいて、日本人が被害に遭ったり、日本人が標的になるテロは発生していません。
しかし、テロは、近年、日本人の渡航の多いフランス、イギリス、ドイツなどでも起こっており、また、予測の難しい「一匹狼(ローンウルフ)型」のテロなどもあるので、世界のどの国・地域にあっても、テロの危険性を考慮しておくべきでしょう。

テロの予測は困難ではありますが、テロや凶悪犯罪の被害から身を守るためには、確かな情報機関から、最新の安全情報を入手することが重要です。
外務省の「海外安全情報」サイトを確認するほか、最新の安全情報を知らせてくれる外務省の「たびレジ」に登録しておくことも有効です。

海外安全情報
たびレジ

最新の治安情報、テロ関連情報などをチェックし、危機管理を怠らないこと、状況に応じた安全対策を日ごろから考えておくようにしましょう。

<下に続く>

ベネズエラの治安はいい?悪い?観光時に注意するべき犯罪や安全点を紹介のまとめ

残念ながら、現在の時点で(2019年4月)、政治の混乱と経済危機に終わりが見えないベネズエラは、世界のなかでも治安の悪い国となっています。
殺人や強盗、誘拐などの凶悪犯罪の被害に遭ったり、デモの騒ぎなどに巻き込まれる危険が高く、外務省の「海外安全情報」サイトでも、不要不急の必要がない限りは、渡航中止が求められています。

ベネズエラの治安が回復されて、ベネズエラ市民が日常の生活を取り戻すこと、ベネズエラの美しい自然を再び観光客が楽しめるようになることを祈りたいと思います。

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