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2019/01/31

王家の谷とは?ツタンカーメンの呪いや隠し部屋の謎【行き方/入場料】

王家の谷は、古代エジプトのファラオ(王)たちの墓地です。
エジプトに限らず王の墓は、豪華な調度品や生前に身に着けていた装飾品も埋葬されているので、よく盗難に遭います。

そこで古代エジプトの王家の墓は、そのありかを隠すために都市部から離れた谷間に作られていました。
この記事ではそのファラオたちの墓のある王家の谷について紹介します。

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【王家の谷の前に】エジプトってどんな国?

エジプトの風景

王家の谷がある国は、エジプトですが、正式名称は「エジプト・アラブ共和国」です。
アフリカ大陸の北東部にあります。

ナイル川が流れていますが、その周辺以外はほとんどが砂漠地帯です。
王家の谷は、ナイル側ほとりの緑地帯から少し外れた、砂漠の谷間にあります。

エジプトの歴史

エジプトの歴史はとても古いです。
4万年前の石器も見つかっているほどです。

記録として歴史に登場するのは、およそ5千年前ですが、その頃にはすでに「大きな国家」として君臨しています。
王家の谷に眠る「王家」とはこの頃のファラオです。

その後何度か王朝は変わり、滅亡したのは紀元前30年です。
最後のファラオはクレオパトラでした。

その後エジプトはローマの属国となります。
しかし969年、エジプトはイスラム軍に征服されて、イスラム教の国となります。

そして1798年、ナポレオンのエジプト遠征を契機に、近代国家へと発展していきます。
第一次世界大戦後、エジプトは独立して国家となり、国力や文化の面からアラブの国々を代表する大きな国となっています。

エジプトの言語や通貨

現在のエジプトの公用語はアラビア語ですが、エジプト方言があります。
アラビア語はイスラム征服当時から使われていて、それ以前はギリシャ語に強く影響を受けたエジプト語を話ていました。

エジプト語の文字は神殿や王家の墓所など、神聖な場所に石に刻むための「ヒエログリフ」と、それを簡略化した筆記用の「ヒエラティック」、それをさらに崩した「デモティック」がありました。

イスラム征服後はエジプト語の読み手書き手は失われ、解読は不可能になっていました。
しかしナポレオンが遠征した時に見つけたエジプト文字とギリシャ文字で書かれた石板「ロゼッタ・ストーン」のおかげで解読可能となりました。

とはいえ、エジプトの公用語がエジプト語に戻るという事はなく、エジプトの歴史に興味ある人しか使っていません。

また、通貨はエジプト・ポンドです。アラビア語ではギニーと呼ばれています。
ポンドの下はピアストルで、100ピアストルで1ポンドになります。

チップの習慣があり、基本的になにかしてもらったら支払います。

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エジプトの治安

エジプトの治安は良いとは言えないのが現状です。
王家の谷付近は比較的良い方ではありますが、その比較対象は「政府から渡航を止められるレベル」なので、お察しください。

旅行前も旅行中も、かならず外務省のサイトをチェックし、日本大使館の電話番号や場所を確認しておきましょう。

外務省海外安全ホームページ-エジプト

エジプトへの行き方

日本からエジプトへはカイロ国際空港への直通便があり、約13時間かかります。
またオンシーズン中は、王家の谷にも近いルクソール空港へも乗り入れています。

また、周辺の国々からバスやフェリーで入国することもできます。

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ルクソールにある王家の谷ってどんなところ?

ルクソール

エジプトのファラオの墓と聞くと、ピラミッドを想像する人も多いでしょう。
しかし王家の谷のファラオの墓はピラミッドではありません

岩山の中腹に穴を掘ったもので、その奥深くに墓があります。
これは王家の墓に入る盗掘者を防ぐためでしたが、長い年月の果てには発見されて盗掘に遭い、19世紀半ばには盗掘で生計を立てる村が出来るほどでした。

王家の谷は散々盗まれつくして何も残っていないと思われていた頃、1922年に未盗掘の墓が見つかって世界的に有名になりました。
それがツタンカーメンの墓です。

王家の谷は、東の谷と西の谷に分かれていて、東の谷には60基、西の谷には4基の墓が発見されています。
そのうち大半は立ち入り禁止で、入れる墓も、内部は撮影禁止になっています。

王家の谷の周辺には、古代の石像や古代都市の遺跡、祭壇や宮殿、貴族の墓もあります。
また市街地にはミイラ博物館やルクソール博物館など、質の高いミュージアムがあるので、ルクソール周辺だけでもたっぷり観光ができます。

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王家の谷の場所はどこ?行き方や入場料は?

チケット

最寄りの都市はルクソールです。
ルクソールへは、オンシーズンの直通便か、カイロから乗り継ぎます。

国内便は片道1時間で1万円ほどです。
バスや電車で行くルートもあり、1500円ほどですが10時間以上かかります。

ルクソールに空港や駅に到着すると、フェリーでナイル川を横断する必要があります。
そこからタクシーやバスを使って15分ほどで王家の谷チケットセンターに到着します。

- 一般料金 学生料金
王家の谷 200ポンド 不明
ツタンカーメンの墓 250ポンド 不明

2018年11月時点での料金です

王家の谷

王家の谷のチケットを1枚買うと、公開されている墓のうち、3基を選んで入れます。
ただし、ツタンカーメン、セティ1世、ラムセス6世、アイの墓は別途料金が必要です。

そしてチケットセンターから王家の谷まで「タフタフ」という乗り物で移動します。
タフタフの乗車賃も別料金で、4ポンドです。

ツタンカーメンの墓

ツタンカーメン、セティ1世、ラムセス6世、アイの墓は別料金です。
ツタンカーメンは250ポンド、セティ1世は1日150人限定で1000ポンド、アイは50ポンドです。

王家の墓の営業時間は6時から17時ですが、ツタンカーメンの墓だけは13時~14時の間、閉鎖します。

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王家の谷に埋葬されているファラオはどんな人たち?

ファラオ

王家の谷に埋葬されているのは、主に古代エジプトの「新王国時代」の王家です。
新王国時代は紀元前15世紀~10世紀の500年間を指し、ルクソールを中心にエジプトを統一していました。

第18王朝から第20王朝の王家の時期で、ツタンカーメンは18王朝、オジマンディアスの名で近年知られているラムセス2世は第19王朝の人物です。

王家の谷で人数制限の掛かっている「セティ1世」は、ラムセス2世の父にあたります。
王家の谷最大規模の墓で、天井の天体図が有名です。

観光客に人気の墓は、ツタンカーメン、セティ1世、ラムセス6世の墓です。
これらの墓には豪華な壁画が鮮やかな色彩で残っていて、見ごたえがあります。

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王家の谷で見つかったツタンカーメン。見つかるまでの経緯は?

ツタンカーメン

エジプトのファラオといえば、と聞かれたら、ツタンカーメンをすぐに挙げる人も多いでしょう。
しかし、ツタンカーメン自身の実績はあまり知られてはいません。

彼を有名にしたのは、「墓の発見」でした。
王家の谷は盗掘者によって荒らされ、貴重な品は盗まれるか、壊されてしまっていました。

考古学者ハワード・カーターは王家の谷でトトメス4世やトトメス1世の墓を発見しましたが、盗掘しつくされていました。
そんな中、まだ発見されていない墓が王家の谷にあるはずだと諦めなかったカーターはツタンカーメンに狙いを定めていました。

ツタンカーメンは当時、「経歴が抹消された謎の王」でした。
しかし王の谷の発掘で、ツタンカーメンの名前が入ったカップや戦車の残骸をみつけていました。

墓の存在を確信していたカーターは、ついに1922年にツタンカーメンの墓を発見しました。
ツタンカーメンの墓はラムセス6世の墓の近くにありました。

しかし墓の上には土がかぶっていて、ラムセス6世の墓建造時の作業小屋が建てられていました。
そしてさらに、その上には道路まで作られていたので、3千年の間誰にも気づかれませんでした。

そんな状態だったからこそ、盗掘者の目を逃れ、ミイラや副葬品がほぼ完全な姿で保存されていました。
このニュースは「世紀の大発見」として全世界に広まりました。

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王家の谷の壁画とヒエログリフは必見!

壁画

王家の谷の墓の中は、ほとんどが盗掘されているか、博物館に寄贈されているため、殺風景なものも少なくありません。
そんな中で観光客の目を引くのは、ヒエログリフと壁画です。

壁画も、保存状態が良いものと悪いものはありますが、物語性があり、それぞれが個性あふれているので見ていて飽きません。
ツタンカーメンの墓は保存状態が良く、有名さもあって観光客に人気です。

セティ1世の墓の天井に描かれているの天体図は美しく、エジプト人が考えた星座が描かれています。
現在よくしられている星座と比較するのもおもしろいでしょう。

ラムセス6世の墓の背中合わせの女神や、ラムセス9世の墓に描かれた冥界の神々も圧巻です。
トトメス4世の墓にある壁画は、トトメス4世自身がさまざまな神と対面する様子が描かれています。

それらの壁画に、びっしりと書かれたヒエログリフは、読めなくても目に楽しいものです。
象形文字なので、眺めていると、何が書かれているのかわかって来るものもあるでしょう。

特に、人や体の部位、動物のヒエログリフはそのままを表しています。
男性の絵は男性を、女性の絵は女性を表し、目の絵は目の他に「見る」などの動詞も含まれます。

行く前に基本的な事だけでも調べていくと、さらに面白くなるでしょう。

古代エジプトの壁画に隠された魅力と謎!文字や神の意味とは?古代エジプトの壁画の不思議な魅力 p-insta:(https://www.instagram...

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王家の谷の呪いのうわさは本当?

呪い

ツタンカーメンの墓が発見された直後、発掘に携わった人が次々に亡くなったため、「ファラオの呪い」として噂が広まりました。

最初の犠牲者は、発掘のスポンサーとなり、棺の開封に立ち会ったカーナヴォン卿でした。
しかし彼はずっと以前に交通事故に遭って以来、元々健康状態はよくなかったところに、墓の発見前に熱病感染してしまい、数か月後肺炎で亡くなりました。

他の犠牲者とされた人々も、亡くなったのは墓発見からだいぶ時間が経っていて、直後とは言えません。
亡くなった年齢も70歳前後で、中には87歳だった人もいます。

この呪いの真相は、発見者のカーター氏とタイム誌が独占契約を結んだことで、他の新聞社が対抗して関係者が死亡するたびに「ファラオの呪い」と煽った見出しをつけた事が原因と言われています。

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王家の谷の謎。隠し部屋がある?

部屋

ツタンカーメンの墓が、盗掘がされていない状態で発見されたので、王家の谷にはまだまだ未発見の墓や通路があるのではないかと考えられてきました。
特に怪しいと思われていたのは、ツタンカーメンの墓のさらに奥でした。

スキャンしたところ怪しい影が見つかり、壁の向こうに隠し部屋や通路があるのではと推測されていました。
それはツタンカーメンの義母にあたるネフェルティティ王妃のものだともいわれていました。

その後3年間に渡り調査を進めてきましたが、2018年5月に「隠し部屋も隠し通路もない」という結論にいたりました。
すこし残念な結果ですが、王家の谷の調査はまだまだ続いています。

また新しい墓や部屋が見つかる可能性はゼロではありません。

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王家の谷は映画や漫画の題材にも!

映画

王家の谷は、その歴史の古さや謎の多さにロマンを感じ、考古学者だけでなく多くのクリエイターも魅了しました。
王家の谷を題材にした映画も多く作られ、その多くは王家の谷を考古学者が訪れ、調査で墓に入るところから物語が始まります。

「王家の谷」という題名の映画は1956年と、1969年に作られました。
同じ題名ですが、別の映画です。

1981年に制作された「スフィンクス」も王家の谷をめぐる冒険ミステリー映画です。

また1976年から続く長編漫画「王家の紋章」でも、物語は王家の谷から始まりました。
日本を代表する少女漫画家の一人、山岸凉子さんも「ツタンカーメン」という、カーター氏の発掘調査を題材にした漫画を描いています。

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王家の谷だけじゃない!王家の谷周辺のおすすめ観光スポット3選!

ルクソールの町

王家の谷があるルクソールは、古代の首都だけあって、見どころがたくさんあります。
その中でも特に外せない三つを紹介します。

  1. カルナック神殿
  2. ルクソール神殿
  3. 王妃の谷

王家の谷周辺の観光地①:カルナック神殿

正式名称はカルナック複合神殿といって、歴代のファラオたちがどんどん増築してきた大きな神殿です。

カルナック神殿
住所:エジプト ルクソール県 カルナック
電話番号:+20 2 22617304
営業時間:6時~17時30分
定休日:なし
入場料や利用料:150ポンド
URL:http://www.cyclejp.com/luxor/KARNAK.HTML

王家の谷周辺の観光地②:ルクソール神殿

ここも複合神殿です。
オベリスクとラムセス二世の像が圧巻です。

ルクソール神殿
住所:エジプト ルクソール県
電話番号:なし
営業時間:6時から21時
定休日:なし
入場料や利用料:140ポンド
URL:http://www.cyclejp.com/luxor/LUXORT.HTML

王家の谷周辺の観光地③:王妃の谷

王妃の谷は、王妃の谷ラムセス2世の妻ネフェルタリの墓がある谷です。
小さな墓ですが、その壁画は素晴らしいです。
王妃の谷
住所:エジプト ニューバレー県
電話番号:なし
営業時間:6時から16時30分
定休日:なし
入場料や利用料:ネフェルタリの墓1000ポンド 他50ポンド
URL:http://www.cyclejp.com/luxor/QUEEN.HTML

<下に続く>

王家の谷とは?ツタンカーメンの呪いや隠し部屋の謎【行き方/入場料】

のまとめ

らくだ

はるか昔からの歴史があるエジプトは、観光地としてもとても魅力的です。
しかしその反面治安は悪く、紛争に巻き込まれる危険もあります。

そのせいか最新の観光情報はあまりネット上では充実していません。
入場料金も変動があり、正確な情報は旅行会社に問い合わせるか現地で確認する必要があります。

それでもなお「行ってみたい」という気持ちにさせる何かが、王家の谷をはじめとするエジプトの観光地にはあります。
行くときは十分に注意して行きましょう。

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